マザーボードを交換した話(1) 準備編

 新年あけましておめでとうございます。いつもこの駄文にお付き合いいただいている皆様、本年もナニソツ、いやなにとぞよろしくお願いいたします。偶然ここにたどり着いてしまった貴方、もしNASCARに興味がおありでしたらよろしければ今後お付き合いのほどよろしくお願いいたします。でも今回は全くNASCARと関係ないです。
 ご存じの方も多いでしょうが、現在Windowsの主流OSであるWindows10はアメリカ時間2025年10月14日でサポート期限が終了と告知されています、なんと鉄道の日なので覚えやすいですね。

・前段 まだまだ使えるはずが・・・

 2015年に発売されたWindows10は『最後のWindows』とも銘打たれていました。ド直球に解釈すると『もう新作は無く10を永続的にアップデートしていく』ことになりますが、たぶん真意は『激変するIT業界を考えると次世代のPC用OSはもはや現行のWindowsの枠組みから大きく外れたものになっているだろうから、その時は全く新しいものを作る』という意図だったんだろうと今になっては思います。当時は私も『無償で10になることを考えても、今後は課金とクラウドで稼いでOSはその導入口、永続アップデート』だと思いましたよ、ええw
 もう既に世の中『スマホやタブレットがあればパソコンなんていらない』という方が多いかもしれませんが、ファミコン~スーファミ世代の私はやはり何かすると言えば座ってテレビの前で画面に向かうもの、性能的にはオーバースペックであってもパソコン派です。今は簡単な調べものなどはスマートフォンでやることも増やしていますが、何せNASCARはYouTubeでしかフルで見れませんし、趣味の撮り鉄にもPCは事後的作業としてやっぱり大事です。
 元々は2011年に買った安物のhp製ノートPCをメモリもストレージも、さらにCPUすら順次取り替えて魔改造状態で使っていましたが、2016年に当時グランツーリスモの動画編集にも使いたかったので作業用としてデスクトップを追加。ノートが壊れるまでは併用で、と思っていたらノートの譲渡相手ができたので初期化して譲り渡し、それ以降はデスクトップ一本です。
 当時ミドルスペックぐらいの構成でドスパラのBTOパソコンを買ったので8年経ったぐらいでは全く衰えもなく軽快なんですが、なんとWindows11の機能要件を満たしていないという悲劇に見舞われ、とりあえず様子見してマイクロソフトが範囲を広げるのを待ってみましたがなんかそういう問題でもなさそうですし、一応非対応でも押し切る手段はあってたぶん基本性能的には楽々動くとは思いつつも、ここは思い切ってこっちが機器を更新することに方針変更。
 デスクトップ、しかもメーカー製ではなくBTOを選んだ理由の1つは『後から自分で部品単位で交換して更新できる』ことにあったので、せっかくだからやってみたいという欲が出ました、マイクロソフトのせいです。2024年は仕事の方で事業状況に変化が生じてかなり忙しくなり、7月ごろからは正直『これはこのままだと年を越せない』と思う明らかな人的資源不足と構造問題を抱えて精神的にかなり参ったので、ちょっと贅沢してみたくもなりました。
 といってもマザーボード交換には1日かそれ以上費やす恐れがあり、日祝しか休みがない私が落ち着いて取り掛かれるタイミングは年末年始の休みしかありません。そう思い始めたらもう12月末を目指して調査と、そして『本当にやるのか』『自分にできるのか』という最終的な踏ん切りでした。実際に最終決断したのは12月15日ぐらいだったと思います。

・大事なのはスペック決めと下調べ

 ひょっとするとマザーボード交換をやってみたい、自作PCに興味がある、という方もいらっしゃるかもしれないので、ここから私なりにどういう考え方で構成を決めていったのか書いてみたいと思います。ど素人なので詳しい方から見て間違いだらけかもしれませんがご了承ください。とりあえず、元々のドスパラ購入時と今回更新した主要な構成を書き出してみます。結果的に全部ヨドバシカメラで買ったので、購入時の価格も参考に併記してみます。

 ケース、ストレージ、メモリは継続使用しても全然問題ないので今回はそのまま。マザーボード、CPU、そして継続使用しても一応は行けるんだけど壊れると怖い電源も買い換えます。そして、必須ではないもののデジカメの購入に伴って写真1枚1枚のサイズがデカくなり、さすがに保存するならブルーレイのディスクでないと面倒になってきたので、8年前は「高いだけで使わないからいらないや」と思っていた光学ドライブも交換してみることに。
 内蔵ストレージは元々『128GB SSD+500GB HDD』の組み合わせだったんですが、夏場にぼんやりと『マザーボード交換してみようかなあ・・・』とか思った際に『まあ8年も使ってたらHDDが突然死することもあるかもしれないし』と言い訳しつつ買い換えて、キオクシアの安物ですが 240GB SSD+960GB SSD に換装済み、今回はもちろん据え置きです。あの頃こんな容量のSSD買ったらいったいいくらしたんだろう。
 CPUはドスパラとかPCパーツ専門の業者の方が単体価格では安かったんですが、ヨドバシはたまたまCPUとマザーボードのセット購入で割引をしており、ここにポイントも加えて計算するとこっちが安かったので一括購入しました。しめて76000円のお買い上げ、ヨドバシのポイントにより7500円が手に入る(加えてヨドバシのクレジットなので、後日もう750円分手に入る)のお買い物で実質7万円以下でした。ウインドウズのライセンス認証が通らなかったらここに約2万円増えることを見積もって、事前購入のSSDも含め最大10万円を予算上限の目安としていたので、思ったよりは安かったかなあ。

・ケースは目的に応じて

 その気になれば何十年でも使えるPCケース、しょせんは機器類を収めるだけの外箱ですが大きすぎたら邪魔で置けないし、かといって小さすぎると中に入れる物が限られます。私は8年前の段階で『小さいのは見てくれはスマートでも後々困るし、広い方が放熱性も高いだろう』とおける範囲で大きめにしておきました。結果として今回の作業で非常に楽ができました。ケースの大きさで購入できるマザーボードの大きさもほぼ強制的に決まるので、新たにデスクトップを購入する方はケースの大きさは大事です。ちなみにこんなやつ。

・まず欲しい性能でCPUを決める

 CPUはパソコンの頭脳、性能を決定づける高価で重要な代物です。自動車で言えばエンジンを決めるようなもので、後からECUやら排気系やらをいじって性能の上積みはできても、根本的な排気量の変更やハイブリッドシステムの搭載は現実的に不可能なのと同様、CPUでパソコンの大まかな性能は決まります。
 8年前の私は動画の編集作業があったし、どうせ買うなら数年後も見据えて余裕を持たせたかったので当時としては最新だった第6世代のインテル core i5にしました。結果的にはWindows11という思わぬ壁で阻まれてはしまいましたが、日常用途で全く困らず使えたのはCPUでケチらなかったからだと思います。

○9か7か5か3か、それが問題だ

 そのCPU、私はAMD製に触れてきていない(それこそ2011年にノートを買った時代には『それどこ?』状態だったし、店員さん的にも安物扱いだった)のでインテルだけですが大雑把に探し方を見ておくと、ざっくり言って大事なのは『松・竹・梅のどれにするか』です。
 インテルのCPUは基本的にCore i9、Core-i7、Core-i5、Core-i3の4シリーズあり、数字が大きいほど高性能です。PCでゲーム専用機以上の処理能力が必要になる高繊細・高機能なゲームをやろうとか思ったら9や7が必要ですが、そうでない一般人は5か3でじゅうぶんです。動画編集すらせずインターネット閲覧が中心だと3でじゅうぶん、いやそれならパソコンなんていらないレベルなわけですが、5はそのどっちでもない中間点、松竹梅で言ったら竹です。人間は3種類の価格を提示されると真ん中を選びがち、というのは行動経済学で『極端の回避性』と呼ぶそうですが、core i5シリーズはまさにそこです。
 
○鉄道好きならお手の物・番台区分

 松竹梅は行ってみれば上下の分類ですが、それぞれのシリーズは年々進化して新製品が出て行きますので、横方向にも広がります。例えばcore i5-14500という商品名、ハイフンの後の2桁の数字が『世代』にあたり、下3桁はその中での細かい区分となります。同じ14000番台の製品にも

Core i5-14600K
Core i5-14600KF
Core i5-14500
Core i5-14400
Core i5-14400F

 の5種類が属しています。軽く調べた範囲では、i5の場合は500を中間性能として400~600を付番、i3が100~300、i7が600~800、i9は900になるようですね。末尾にさらにアルファベットが付いているものは特殊機能についての説明で、Kはオーバークロックという一時的に性能を引き上げる機能があるもの、Fは映像出力機能がCPUに備わっていないもので、CPU単体はそのぶん安価ですが別途映像を出すためのグラフィックボード等と呼ばれる部品が無いと全く役に立ちません。上級者向けです。
 一般人にオーバークロックは不要なのでKは選択から外し、グラフィックボードも高性能なゲームや動画編集作業の処理で使用するものなので、これまた使わない/使うこともあるけど頻度が低い人には不要。ということで一般人が選ぶのは『無印』なので、14500か14400の2択です。14400は廉価版で、14500がだいたい38000円程度のところ、これより1万円弱安い価格で出回っています。(でも今調べたらなぜかヨドバシは廉価版の14400の方が高くなってた、調べてる時はちゃんと安かったのに…)
 正直素人には1万円の価格差を出すべき費用対効果があるのかどうか見極めが不可能に近いですが、『できる範囲で良い物を』という判断材料で私は14500にしました。さっきのi5シリーズの表で言うとど真ん中なのでまた『松竹梅症候群』に見えますが、実際はもう1段階安いi3シリーズとの比較の中で最も高価な松を買った、とも言えます。
 何年も買い換えていないPCの更新であれば、i3を購入しても手持ちのi5より遥かに高性能、なんてのはよくある話ですので、数年後に多少処理が遅くなったって構わんわいと思うならi3でも全く問題ないと思います。遅いと思う機会すら訪れず満足できる可能性だってじゅうぶんありますし、i3-14100はi5-14500と比べると2万円近く安く済みます。また、在庫が払底しない限り過去数世代のCPUも新品で流通しているので、数世代前のCPUから選ぶことで費用を抑えるという選択肢もあります。

 また、CPUは発熱するのでCPUクーラーという扇風機を必ず取り付けます。ドスパラで買った際にはどうやら私は高熱で傷むのを嫌ってオプション品を買ったみたいですが、今回はCPUに付属する純正・いわゆるリテールクーラーを使うことにしました。Coreシリーズでは末尾にKの付いたものはオーバークロック前提=むっちゃ冷やさないといけないのでクーラーは付属しておらずユーザー任せ、それ以外は付属しています。純正クーラーには予めグリスも塗ってあるので、今回はプラモデルで言えば素組み的な構成です。

 なお余談ですが、Coreシリーズはノート用も別途存在していますがデスクトップ用とは別物で末尾のアルファベットに『U』などの固有記号が入ります。ノートの場合省電力で発熱しにくいことが大事なのでデスクトップ用ほどの性能は無く、後からの交換はデスクトップ以上にほぼ無理なので、もし仕事とかでバリバリ使うならちょっとCPUにお金をかけておいた方が後々助かるかもしれません。

○マザボの3要素 寸法・ソケット・チップセット

 欲しい性能と価格の要件でCPUを決めたらマザーボードの選定です。マザーボードはCPUを含めあらゆるパソコンの電子部品が接続されて電気信号をやり取りする中核部分です。流れとして『CPUが決まればマザボも決まる』と書きましたが、マザボによって搭載できるCPUが物理的に決まってしまうので、逆から言えばマザボが決まってしまうと搭載できるCPUの選択肢も自ずと決まってしまいます。特に取り付けるソケットの形状が時代とともに変わって行くので、数世代先のCPUには対応できても5年とかいう単位での互換性が無いんですね。
 でもその前にまず大事なのがマザボのサイズ。ケースに収まらないものを選んだら当たり前ですが使えません、基盤むき出しになります。ケースは世の中に山ほどあるので大きさも形も様々ですが、マザーボードの大きさは規格化されておりATX、micro-ATX、mini-ITX などの名称で統一されています。同一規格なら同一寸法(たまに規格より小さいやつはある)、ネジ穴の場所も同じでケース内に収まります。自分のケースがどの規格用なのか分かれば、どれが入るのかも自ずと分かる仕組みです。これは割と簡単。

 難しいのがここから、インテル第14世代は『LGA1700』という名称のソケットです。CPUのソケットとマザボ側の取り付けソケットの形状が合っていないと取り付けられません。ファミコンにスーパーファミコンのカセットが刺さらないようなものです(?)。現状ではインテル第12~14世代が全てLGA1700ソケットなので基本的に互換性があります。インテルはこれまで2~4世代単位で大幅な刷新が行われてソケットが新しくなっているので、5年とか経ってしまうともう使用中のマザボに最新CPUは載せられなくなってしまうわけです。合うものを選ばないといけません。

 さらにここにもう1つ『チップセット』という概念が登場します。私はこの辺から頭がこんがらがってしまうんですが、チップセットはマザーボードに組み込まれているもので、ざっくり言うと電子情報のやり取りを手助けしてくれる集積回路のこと。チップセットにも対応できるCPUの種類というものがあります。
 言うなれば、ソケットは電子回路のピンという『物理的な適合』なので形状が合えば装着可能ですが、チップセットは『電気回路的な適合』なので対応していない場合チップセットさんからすると『え?そんなの知らないよ?何それ旨いの?』となって動きません。実はこれを書きながらようやくある程度意味が理解できました、こんがらがってコングラッチュレイション♪
 というわけでソケットが合致してもチップセット側で対応できず使えない、という悲劇があると怖いのでよーーく調べるか自信がなければ大人しく最新鋭の商品を選ぶのが無難です。幸いにしてLGA1700ソケットが使われているインテル第12~14世代は『ソケットは合うがチップセットが合わない』という組み合わせは今のところ無いっぽいですね。

 トドメとして、チップセットにもまた松竹梅が出てきます。例えば最新のインテル700シリーズと呼ばれるチップセットには Z790、H770、B760 の3種類があります。100の位が世代名、10の位が細かい序列になってますね。鉄道好きからすると数字で分類できてるからZとかBとか無くても行ける気はしますw
 世代によって微妙に意味合いは違うっぽいんですが、Zは高性能でCPUのオーバークロックに対応したもの、Hはオーバークロック非対応だけどその他はZと変わらないもの、Bは拡張性が少なくてそのぶんさらに廉価なものだそうです。だからCPUで"K"の付くものを買ったのに、チップセットが"H"だったらオーバークロックできず全然意味がありません。高性能なものを買うほど、全てそれに見合った道具が必要なので要注意。
 ちなみに前世代のインテル 600シリーズチップセットにはH610というのもあり、「はて、Hは中間性能なのに10とはどういうことだろう』と思いますが、micro-ATXなど小型マザーボードで使うことが主流の様子。機能としてはB660>H610になりますがマザボの大きさが違うので直接比較はしにくいかもしれません。

 まだ終わりません、マザーボードにはCPUだけでなくメモリも搭載しますが、現在メモリの規格は2015年から出てきたDDR4規格と、2020年から出てきた後継のDDR5規格が併存する端境期のような状態です。双方に互換性は無く、マザーボード製造企業も同じB760チップセットでDDR4用とDDR5用の似た製品を売っていたりするので、これも自分の使いたいものに合った製品を選ぶ必要があります。同じDDR4でもさらに数世代の進化でいくつか分類されているんですが、必ずマザーボード側から見て下位互換はしているので古いものを継続で流用するならDDR4であればそこまで細かい適合状況は無視できます。それでも考えること多スギちゃん、ワイルドだろぉ?
 
 実際は価格.comだとか比較サイト的なやつで条件を絞った検索をしていくとある程度買うべきものは見えてくると思いますが、自分の使う条件の中でマザーボードのメーカーと仕様を絞り込みます。メーカーの違いは正直素人にはさっぱりですが、私はBTOパソコンがASUS、母に買ったノートPCも、最初に買ったスマホも全部ASUSだったので今回もASUSにしました。エイスースと読みます、ゴイゴイスーではないです。

・ATXフォーム
・14世代対応なのでLGA1700ソケット
・中途半端に型落ちを買って初回起動で面倒なことにはなりたくないので新型の700シリーズチップセット
・メモリは使いまわしたいのでDDR4仕様
・今と同じH型チップセット

 と絞り込んだ結果、最初はASUS PRIME H770 PLUS D4にしようかなと思ったんですが、よく考えたらドスパラで買う際にH170を選んだのは『よくわからないけど後から拡張性不足で困りたくない』というぼんやりした理由でした。実際にはその拡張性というふんわりしたものは主にグラフィックボード等を搭載する端子・PCI-Expressのスロット数やUSBポートの数です。現状でPCI-Eを全く使っていないし使う予定も無く、USBポートでも困っていません。さすがにこれが『有り/無し』の差なら念のため有りを選ぶでしょうが、数の差なら上位機種である必要性が無さそう。B760の方が5000円ほど安かったのでこっちにしました。ちなみに今調べたら全体にこの世代のマザーボードが数千円値下げされて価格差も縮まってましたね^^;

 今回は継続使用したメモリ、できるだけ使いまわして初期投資を抑えたかったわけですが、8年前にドスパラで買った際にはDDR4規格がまだ新しい頃で、当時主流だったDDR3規格のメモリか選ぶ余地がありました。『旧規格はそのうち淘汰されて買えなくなるから新しい方が良いだろう』と思ってDDR4にしておいたのが今回は活きました。ある時点で少しお金をかけると結果的に長く使えて全体で安いこともありますので、買ったものをどのぐらい使いたいのか、という想定使用期間とお財布の相談が大事です。今回私はDDR5にしなかったので費用を優先して時間を捨てたわけですが、どう出るのかは数年後のお楽しみ。とりあえず世の中から消える前には16GB×2枚とかに更新はしておきたいですね。

・最後の関門 電源

 これでパソコンの頭脳は形が決まりました、あとは電源です。電源もやはり大まかな規格があって、ATXのPCケースならATX電源を選ぶとネジ穴の位置とかが合致します。ただマザーボードほど寸法が厳密に統一されておらず奥行きだけまちまちだそうで、ケースが小さいと奥行きの長い電源では他の何かと干渉したり、入ったは良いけど配線できないようなことも無いとは言い切れません。予め採寸するのが無難です。

○まずは容量


 電源は全ての部品に電力を供給するので、高性能なほど大容量にしないといけません。『PC 電源 見積もり』とかで検索すると色んなサイトで大まかな計算シミュレーションが用意されており、自分が使う構成を入力したら大まかな最大消費電力と、それに対応するお勧めの電源容量を教えてくれます。私がやったらちょっと多めに見積もっても消費量はせいぜい220Wぐらいで、500Wにすら届かないレベルの電源をお勧めされましたw
 でも実際に世の中に出回っている電源って最低でも500Wクラスからで、550~600Wも選択肢はかなり少ないです。高性能なCPUとグラフィックボードが特に電力消費量を大きくしてしまいますので、それに合わせてどんどん主流の製品も大容量化しているようです。電源の場合は大は小を兼ねる、とも言いきれず大きすぎるものは非効率な恐れがあり、どこを見ても『負荷50%が最も効率が良いので使用想定容量の2倍前後』と書いてあります。そこで無難に従来と同じ550W電源を軸に、まあ500Wでもいいかと絞りました。

○あとは電力効率と耐熱性

 同じ出力の電源でもいくつか選択肢が出てきますが、よく言われるのが『80PLUS』と言われる認証。PC電源は家庭用に流れてくる交流電源を内部で使用する直流へと変換する仕事があり、この際にいかに損失無く変換しているのかを現す指標です。変換効率は負荷50%の領域が最も高く、負荷が小さすぎても大きすぎても変換効率が低下してしまうそうですが、それをできるだけ抑えていることを示すのが80PLUS認証。最低限のスタンダードから最上級のチタニアムまで6段階あります。誤解してはいけませんが、スタンダードでも認証を取れない製品よりは高効率です。(他にも電源関係の認証が2種類ありますが、ハードルが高くて取れないのか、面倒だから取りに行っていないのか、認証取得を謳う商品そのものが非常に少なくて判断材料にしにくいのが現状です。)
 変換効率が悪いと熱を持ちやすいので電源や周辺機器へも影響しやすく、電気も余分に消費するのであまり良いことはありません。8年前にドスパラで買った際には電源というのは一番判断が難しかったので、『とにかくケチるな、80PLUSが最低でもゴールド、できればそれ以上を選べ』というのを信用してオウルテックのプラチナム認証のやつを選びました。電源は外見から全然傷み具合が分かりませんが、壊れると全くPCが使えないどころか急な電源遮断で他の部品ごと巻き込んで破壊する恐れがあるので、ケチらない方が良いのは事実だと思います。
 また、電源内で電気を出し入れするコンデンサーという部品には、耐熱温度として85℃まで耐えられるものと105℃まで耐えられるものの2種類があることを今回初めて知りました。実際に電源がそんなに加熱することは無いんですが、理論上単純に高耐熱な105℃電解コンデンサーの方が長持ちする可能性が高いとのこと。もちろん105℃でも粗悪品はあるだろうし、工業製品は当たり外れがあるし製造元の品質管理体制次第でハズレの確率も違ってくるでしょうけど、できれば105℃にしたいところです。
 
 ということで前提条件が出そろいました。ところがいざ今回500~550Wで調べると、700Wを超えてくると選択肢が多い一方で小容量品は選択肢が少なく、80PLUS スタンダードの製品が多くてプラチナムなんて皆無。正直そこまでこだわらなくても、とは思いつつ、この容量でゴールド認証だった玄人志向の550W電源・KRPW-GK550W/90+ に落ち着きました。何なら元々使ってたオウルテックの同じ製品の新品があったらそれでよかったんですけどねえ。
 ちなみに玄人志向はメルコホールディングス傘下企業・CFDのブランド名で、値段が安い代わりにサポート体制や説明書きが簡素ですよ、という方向性の製品群です。同じメルコ傘下にはよく名前を耳にするバッファローがあって行ってみれば同じグループの親戚なわけですが、あっちは逆に初心者でも分かりやすいけど上級者には余計な要素が多くて値段が高かったりしますね。
 またメルコは自社で電源を作ってはいないので、玄人志向の電源はどこかの企業に生産を委託しているいわゆるOEM生産。シリーズによって委託先も違うそうなので、ネット上の『玄人志向の電源はゴミ』みたいな投稿だけを鵜呑みにしない方が良いです。製造元次第で状況は違うのでブランド名で一絡げには語れませんし、さっきも書きましたけど超一流企業でも時に初期不良やハズレはあります。まあ、自分が買うのが『良いOEM先』なのか判断する術もないわけですが。
  
 これでマザーボード交換に必要なものが一通りそろいました。あとはオプションのブルーレイドライブ、ほぼ選択肢がない中でHLDSってどこのメーカーだよ、と思ったら日立LGデータストレージの略で立派な大手同士の合弁だったので変な会社では無いと分かったため購入しました。同じシリーズで最大14倍速書き込みの BH14NS58 と16倍速の BH16NS58 があるんですが、最大にできる条件は限られているし使用頻度も低いし、そんなに高速で動かれても壊れやすそう、価格差は約2000円です。これは明らかに14倍でじゅうぶん、
 ただ唯一の失敗は、価格をじっくり見て『これもポイント込みでヨドバシでいいか』と買ったのに、後日確認し直したらどうも誤って『ヨドバシの14倍』と『ドスパラの16倍』を比べてしまった模様。ドスパラで買った方が安かったです^^;

・選ぶのを楽しめる人なら・・・

 ここまでの一連の流れ、面倒くさいと思う方は確実に向いていないのでデスクトップPCの大掛かりな交換作業はやらない方が良いです。旅行の計画でも何でもそうですが、やることを決めて計画して組み合わせを色々と考えるのが好きな方、交換は面倒ですし失敗リスクも怖いですけど、メーカーにまかせっきりで本体丸ごと毎回買い換えるよりも経済的で廃棄物も少なくて楽しいので、検討する価値はあると思います。
 次回の実際の組み立ての話でも書くかもしれませんが、例えばタミヤの自動車のプラモデルを破壊せずに1台組み上げられるぐらいの力量があれば、基本的にはマザーボード交換もできると思います。ミニ四駆や廉価グレードのガンプラぐらいだと部品点数が少ないのでちょっと経験値が足りない感じですかねえ。というわけで次回へ続く

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