NASCAR Cup Series
NWS冠水(っ ◠‿:;..., 大人の膝まで沈む完全な水没状態、置いてある車輪はプカプカ浮いてしまい、いくつかのチームは設備の被害等もあった模様。クリスチャン エッケスは水に飛び込んで泳いでいたようです、アホなのかw
調べたら排水性の悪さはこのトラックで大昔から問題になっていたそうです。で、約21時間の中断を経て再開されたレースはコーションによる作戦の分岐がありましたが、188周目のリスタートで前に出たハイムが手の付けられない速さで、結局このレース最多の66周をリードして2位に3秒以上の大差で今季3勝目を挙げました。2位はCR7 モータースポーツ移籍後最上位となるグラント エンフィンガー、3位はレイン リッグス、初めてトラックシリーズに出場した26歳・ブレンダン クイーンが4位になりました。
2周で大破したでござる(;・∀・)スタート直後に3ワイドの争いからカイルがステンハウスによって外へ押し出されたように見えました。これにキレたカイルが後ろから押しまくってステンハウスはクラッシュ、たった2周でリタイアです。ステンハウス、壊れた車をカイルのピット ボックスに止めて、クルー チーフと言葉を交わして立ち去りました。
スタート直後、カイルは前の車に少し詰まってラインが車1台ぶん外へズレてしまい、内側のハムリンとの間にちょうど車が入れる空間ができていました。ステンハウスはここにするするっと入っていってターン2を立ち上がり、そこでステンハウスが前の車と少し接触した流れもあって外にいたカイルを壁に挟む形になりました。ステンハウスが強引に突っ込んできて壁に挟みやがった、とカイルには思えたんでしょうが、正直あの位置関係だとカイルは引く判断をしないといけないところ、無理に3ワイドのまま立ち上がろうとして自分からタイトになって壁に当たる、なおかつ挟まれる方へ向かっていったように見えました。
すると119周目に後方でギブス君がスピンしてコーションとなります。カイルが後ろから押したのが原因で、今回は単純に減速位置を見誤った感じでした。ともあれカイルさん本日は大暴れです。
しかしいくら新しいタイヤでもいきなり大きな力を入れるとオーバーヒートするわけで、内側をギャンギャン攻めながら18.4秒のペースで走ったら当然お返しが来ました。ハムリンを内側からかわそうと攻めているうちにラーソンの勢いは無くなってしまい、これで優勝争いはロガーノvsハムリンのベテラン対決に。
選手権レースではないものの、ペンスキーはちょっと今年苦戦気味でロガーノはトップ5フィニッシュが1回だけとやや低調だったので、勢いを取り戻すきっかけになるかもしれませんね。そんなロガーノですが、3月にグッドイヤーが開催したタイヤテストにフォード勢の代表として参加、この時に800周ほど走り込んでいました。クルーチーフ・ポール ウォルフはここで得られた経験が役に立ったと認めています。
一方、200周のレースを走り切った後、オーバータイムの争いに突入したドライバーがいました。
NASCAR All-Star Race
North Wilkesboro Speedway 0.625miles×200Laps(100/50/50)=125miles
winner:Joey Logano(Team Penske/Shell Pennzoil Ford Mustang Dark Horse)
今週のNASCARカップシリーズは限られた選手だけが優勝賞金100万ドルを賭けて戦うオールスター戦。毎度ややこしい制度については先に書いたこちらの記事に任せるとして、再舗装されたノースウィルクスボロでのレース、かつ複数スペックのタイヤというNASCARでは初の試みによりレースがどうなるのかが注目です。複数スペック制はシーズンでの導入に向けた試験という意味合いも恐らく含まれていますね。
再舗装されたトラック、昨年のバキバキに割れまくった路面は綺麗な姿に直されていますが、一方でノースウィルクスボロらしさを残して完全に綺麗でまっ平らな路面にはしていない、という話。例えばターン4出口にはちょっと大きめの凹凸があって、内側のラインを走るとハンドルをまだ切っている状態で加速しつつこれに乗るので厄介な存在です。
また、昨年の酷い路面では外側を走ると全くグリップせず勝負にならない状況でしたが、路面が綺麗になったのと一番内側はおそらく少しバンク角が低いので、一転して基本はやや外側を走った方が優位性があるリッチモンド的な性格のトラックに変化しているようです。
ちなみに、今年の3月に観客席のコンクリートに亀裂が発見され、調べるために座席を外して点検したら客席の下に謎の空間があることが発見され『かつて密造酒をここで作っていたという都市伝説は本物だった!?』的な話題もありました。結局あの空間は何だったんでしょう。
・レース前の話題
オールスター戦を前にして、NASCARからエライ重大発表がありました。来シーズンから『イン-シーズン トーナメント』という新たな試みを導入することが発表されました。これは、新たに放送局に加わるアマゾンとTNTが担当する夏場のレース期間において実施されるもので、やや中だるみが起きるシリーズの注目度を向上させ、まあはっきり言えば高い金を払って放映権を得た両社が投資に見合うだけの効果を出せるようにするための仕組みと言えます。
インシーズントーナメントというと、サッカーでは様々な国で昔から『リーグ戦』と『カップ戦』の2つが平行して開催されているのはご存じの方が多いと思います。日本だと『明治安田Jリーグ』が長いシーズンを戦うリーグ戦、『JリーグYBCルヴァンカップ』が勝ち抜き方式のカップ戦ですね。
このインシーズントーナメント、昨年にNBAが導入したところ大変好評だったようで、これを見たNASCARがパk・・・参考にして導入することを決めたと思われます。NASCARでは既にトラックシリーズで『トリプル トラック チャレンジ』、エクスフィニティーで『ダッシュ 4 キャッシュ』という似たような賞金レースを開催しているので、これの発展形とも言えます。
流れとしては、第13戦から17戦の放映権をアマゾンが持っていますが、このうち第15戦~第17戦の3戦が『予選レース』のような形となります。この3戦の平均順位に基づいて、成績上位32人のドライバーが第1シードから第32シードまでに割り振られます。
そして、TNTが受け持つ第18戦~第22戦までの5戦がまるまる『インシーズントーナメント』の形となります。レースはもちろん普通通りに行うわけですが、同時に1対1の勝ち抜け方式の大会も行われている状態となります。ベスト32→ベスト16→準々決勝→準決勝→決勝、となるので全部で5レース必要なわけですね。
例えば第1シードがハムリン、第32シードがヘイリーだったとすると、第18戦のレース結果で上位だった人が『勝ち抜け』となり次の対戦へ、負けた方はそこで終了となります。ハムリンが12位、ヘイリーが23位でそのレースを終えたらハムリンの勝ちということで、次のレースでは隣のブラケットを勝ち上がった選手との『対決』になります。
もちろんみんな勝ちたいのはあくまでレースであり、レースで勝てば必然的にトーナメントも勝ち上がりますから話は速いですが、この制度の中では『自分の対戦相手との順位争い』というのが平行して考える要素になります。「ああ今日はせいぜい10位の車で勝てないなあ」という時、堅実に10位で終わるレースをしたいところですが、「でも対戦相手のやつが8位走ってるんだよなあ」となると、じゃあコーションが出たらあいつより前でゴールしたいからちょっと博打してみるか、みたいな要素が出てきたり、それこそ15位争いが直接対決になっていてチェッカー目前にぶつけ合い!みたいなことを運営は期待していると思われます。これ視聴者に伝えるの大変ちゃうかなあw
そしてもう1つ、来年から今年に話を戻しまして、普段はオーストラリアのレプコ スーパーカーズ選手権に参戦している2名のドライバーがカップシリーズにスポット参戦することが正式に発表されました。いずれも第16戦ソノマへの出場で、RFKレーシングはウィル ブラウンを、そしてリチャード チルドレス レーシングはキャム ウォータースを3台目の車両を用意して出場させます。
なお、この週末のオールスターの裏側ではNTTインディーカーシリーズ最大の1戦・インディアナポリス 500の予選が行われており、ラーソンはこちらに参加するため土曜日までのイベントは欠席。練習走行ではケビン ハービックが代理を務め、土曜日のヒートレースは欠場することが予め決まっています。
・オールスターオープン予選/オールスター予選
金曜日のオールスターオープン予選は雨によりセッションが途中まで進んで中止、オールスター予選とともに土曜日へと順延されました。時間が窮屈なのでオープンの予選は中止となって選手権ポイント順にスタート順位が決められることになり、ポールシッターはギブス、2位からボウマン、ブリスコー、ウォーレス、グレッグソン、オースティン シンドリックの順となりました。
一方、オールスター本戦のポールとヒートレースのスタート順位を決めるためのオールスター予選、ポールはロガーノが獲得しました。2位からケゼロウスキー、ベル、スアレス、ブッシャー、レディックと続きます。本来なら奇数順位がヒートレース1へ、偶数順位がヒートレース2へ、と振り分けられてヒートレースが行われるはずでしたが、結果的にヒートレースが悪天候で中止となってしまったのでこのままの順位でオールスター本戦に臨むことになりました。
また、オールスター予選と同時に競われたピットクルーチャレンジではベルのクルーが最速となり、1番ピットを獲得しました。ベルの担当クルーは昨年はギブス担当としてピットクルーチャレンジを制しており、昨年とは少しやり方の変わったこの競技で2年連続での勝利です。
・Craftsman Truck Series Wright Brand 250
さてオールスターと併催されるトラックシリーズ。土曜日に開催されてタイ マジェスキーがステージ1を制したところで雨により中断。そのまま再開できず日曜日に延期されました。この雨というのがえげつないもので
※危険なので冠水した場所を歩くのはできるだけ避けましょう |
NWS冠水(っ ◠‿:;..., 大人の膝まで沈む完全な水没状態、置いてある車輪はプカプカ浮いてしまい、いくつかのチームは設備の被害等もあった模様。クリスチャン エッケスは水に飛び込んで泳いでいたようです、アホなのかw
じゃあ泳いだらええねん、ザバーン |
調べたら排水性の悪さはこのトラックで大昔から問題になっていたそうです。で、約21時間の中断を経て再開されたレースはコーションによる作戦の分岐がありましたが、188周目のリスタートで前に出たハイムが手の付けられない速さで、結局このレース最多の66周をリードして2位に3秒以上の大差で今季3勝目を挙げました。2位はCR7 モータースポーツ移籍後最上位となるグラント エンフィンガー、3位はレイン リッグス、初めてトラックシリーズに出場した26歳・ブレンダン クイーンが4位になりました。
・オールスターオープン
どうやらみんなプライムタイヤを使っている模様、本命のギブスがポールから快走します。50周のオールスターコーションまで無風で到達し、ウォーレス、シンドリック、ボウマン、ブリスコー、ホースバーのトップ6でした。
4輪交換があるピットなのにコマーシャル中にピット作業が始まってしまうあたりにオールスター本戦ほど放送と運営が緊密に連携していない感を伺わせますが、大半の車はここでオプションへと交換。ウォーレスが左前輪だけ誤ってプライムを履いている疑惑が向けられますが、単にタイヤに施した緑色のテープの目印が回転したら黄色く見えただけでした。
後半戦、リスタートして2周目に3ワイドの真ん中で挟まれたシンドリックがクラッシュ。挟んできたカーソン ホースバーに対して何か報復しそうな雰囲気だったシンドリックですが、どうやら堪えた模様。
残り36周でリスタート、ギブスを仕留めたかったボウマンでしたが抜くことができず、そのままウォーレスとの2位争いへと移行、この2人が並走する後ろからベリーが狙っています。この争い、ベリーが狙い通りボウマンの逆を突いて内側に飛び込み前に出ることができましたが、いざウォーレスとの2位争いに行こうとしたところで後ろからヘイリーが乱入。こっちに手を取られてしまい、前を追うことができませんでした。
結局レースは100周全てをリードしたギブスが勝ち、2位のウォーレスとともに本戦へ出場。そしてファン投票選出は
昨年に続いてグレッグソンでした。今年は壊れていない綺麗な車ですね。結果的に3人中2人は昨年のオープンと同じ人が残った形になりました。ギブスもウォーレスも、来年は優勝者枠で最初から本戦に行きたいところですね。というかそうしてもらわないと毎回オープンのレース結果が読めてしまって面白くなくなりますw
事前記事でここはオプション2セットで行くんじゃないかと書きましたが、よく考えたら練習走行で1セットは履き潰してるので決勝で使えるオプションは1セットしか無いですね、全体を見れてませんでしたw
肝心のタイヤの性能に関しては、ギブスの数字を見るとプライムがだいたいスタート時点で18.6秒だったペースが少しずつ落ちて50周で18.9秒へと0.3秒ほど低下。一方オプションは最後のリスタートからの約35周で、こっちも18.6が18.9に落ちていました。プライムは30周時点でまだ18.7とかで走れていたのでやや劣化が少ないとみられる一方、走りはじめから数周かけて18.6へ上げて行く感じなので瞬発力ではやや劣り、そして50周程度では明確に遅くなるほどの差は生じませんでした。ちなみに去年のバキバキ路面では、30周走ったら1.5秒ぐらいペースが落ちていました、もはや異常数値w
・オールスターレース
規定により全員がオプションを履いてスタート。さあいよいよ100万ドルを目指すオールスターレースが始まったぞ!
スタート直後、カイルは前の車に少し詰まってラインが車1台ぶん外へズレてしまい、内側のハムリンとの間にちょうど車が入れる空間ができていました。ステンハウスはここにするするっと入っていってターン2を立ち上がり、そこでステンハウスが前の車と少し接触した流れもあって外にいたカイルを壁に挟む形になりました。ステンハウスが強引に突っ込んできて壁に挟みやがった、とカイルには思えたんでしょうが、正直あの位置関係だとカイルは引く判断をしないといけないところ、無理に3ワイドのまま立ち上がろうとして自分からタイトになって壁に当たる、なおかつ挟まれる方へ向かっていったように見えました。
このコーションで多くがピットに入りプライムに交換、劣化の早いオプションは使いにくいのでさっさと捨てつつも、数周しか使っていないのでいざとなったらレース終盤にもう1回使うこともできます。
結局5人がステイ アウトして11周目、ロガーノとケゼロウスキーの1列目でリスタート。オプション勢がどこで落ちてくるのかが注目点ですが、リーダーのロガーノは落ち着いて走っている様子で40周目には後続と1.2秒ほどの差、プライム勢で最上位のベルに対して5秒近い差を築いています。
ロガーノはその後も快走していましたが、70周目あたりで周回遅れに引っかかって2位のブッシャーが接近。ただ、この段階でもまだオプションとプライムは上手く使っていれば同じペース、ベルは依然として5位のままで前を行くケゼロウスキーと1秒ほどの差が付いています。記録を見たら、双方とも18.8ぐらいのタイムで走っていて1周で0.1秒に満たない僅かな差だけベルが削っている状態、周回遅れに引っかかっているロガーノも19.0前後です。プライム勢は全然追いつかないですね(´・ω・`)
その後はリーダーのロガーノvs周回遅れを阻止したいウォーレスの争いが15周ほど続きましたが、ウォーレスが耐えきった状態で100周を超えオールスターコーション、レースは一旦小休止でこの後4輪交換義務のピット作業となります。なお、バイロンは単独で壁にぶつけてトー リンクを曲げてしまい、すごくひっそりと戦線から脱落して結局14周遅れの19位でレースを終えました。今季最強ドライバーの一角としてはなんとなく寂しいオールスターですね^^;
意外とオプションが長持ちしてしまったので、ここで各チームが選ぶのはやはりオプション。ロガーノがピットでも先頭を守り、109周目からレースは後半戦へ、150周目にはもう1回コーションが入ることが決まっています。リスタートからロガーノとベルがサイドバイサイドの争い。
壁ぎりぎりまで寄せるベルと、全然動じる気配のないロガーノによる争いは5周に渡って続きましたが、ここで内側のベルがブレーキングで突っ込みすぎてロガーノを押し出すごめんなさい案件発生。これでがら空きになった内側にハムリンが入り込んだので漁夫の利かと思ったら、ロガーノはなおも耐え続けてハムリンを退けました。これはロガーノすごい。
R.Stenhouse Jr.さんが退出しました C.Bell:ごめんなさい J.Logano:気にしないでください。ロビーに行きませんか? C.Bell:そのタイヤは苦手です |
すると119周目に後方でギブス君がスピンしてコーションとなります。カイルが後ろから押したのが原因で、今回は単純に減速位置を見誤った感じでした。ともあれカイルさん本日は大暴れです。
124周目にリスタート、ここから150周目のオールスターコーションまでもロガーノが逃げ切りますが、ロガーノはもう手元にプライムしか持っておらずこのまま走り切る以外に選択肢がありません。クルー チーフは後続でもう1セットソフトを持っている陣営が次のコーション以降に追い上げてくることを警戒し、必要以上に飛ばしてタイヤを傷めないように注意喚起をしっかりと行います。
ロガーノが150周を終えたあたりでコーションが出され、ロガーノ、ブレイニー、ハムリン、ベル、ブッシャー、そしてインディー500予選で5位を獲って急いで移動してきたラーソンが6位に付けました、この人練習走行すらしてません。ちなみにロガーノのペースはまだ18.7ぐらいは出せる感じなのでオプションはまだじゅうぶん生きています。
このコーションでは7人がステイアウト、後続は新品、ないしはスタートで使ってすぐ捨てた中古のオプションへと交換し残り42周でリスタート。4輪交換した最上位は5列目のラーソンで新品を投入。リスタート直後、ターン1の凹凸でいきなりブレイニーが滑って内側の人たちはみんなここに詰まってしまい外ライン優位。そして外からリスタートしていたラーソンはこの絶好機に新しいタイヤで猛攻撃を仕掛けました。グリップ力のあるタイヤで内側からゴボウ抜きしあっという間に3位になります。
しかしいくら新しいタイヤでもいきなり大きな力を入れるとオーバーヒートするわけで、内側をギャンギャン攻めながら18.4秒のペースで走ったら当然お返しが来ました。ハムリンを内側からかわそうと攻めているうちにラーソンの勢いは無くなってしまい、これで優勝争いはロガーノvsハムリンのベテラン対決に。
ハムリンはレースの途中からターン1~2のライン取りで独特な外側の使い方を見つけたようではありましたが、ロガーノはずっと先頭でタイヤを思い通りに管理できていたからか全く落ちてきませんでした。ハムリンが並んでくるような場面すら作らせずロガーノがオールスターレース完勝。200周のうち199周をリードし、足りない1周はピットの際に位置関係の問題で記録上ケゼロウスキーが獲っただけのほぼ完全勝利でした。
選手権レースではないものの、ペンスキーはちょっと今年苦戦気味でロガーノはトップ5フィニッシュが1回だけとやや低調だったので、勢いを取り戻すきっかけになるかもしれませんね。そんなロガーノですが、3月にグッドイヤーが開催したタイヤテストにフォード勢の代表として参加、この時に800周ほど走り込んでいました。クルーチーフ・ポール ウォルフはここで得られた経験が役に立ったと認めています。
ある程度の下地があったからか、ロガーノは今回の練習走行でオプションを使って65周の長い距離を走り込みオプションの摩耗状況もしっかりと確認。これらがオプションで100周を走り切れるという判断材料に繋がっていったと考えられます。タイヤテストに出た人が有利になるのではないか、という論争もちょろっと起こっているようで、データそのものは共有されるとしても実際に走った感覚がある人とない人の差があるのは避けられないので、優位性があるか無いかで言ったらあるでしょう。
しかしこの時のトヨタ勢から呼ばれたギブスはオープンでは速かったですが本戦だとまだまだ、シボレー勢で呼ばれたバイロンは自滅しましたしそこまで速くも無かったので、出たから即座に勝てるほど甘い世界ではもちろんありません。ペンスキーと、ロガーノと、ロガーノのクルーたちが頑張って手にした勝利であることに疑いの余地はありませんね、たまにはくどい笑顔も良いもんだw
一方、200周のレースを走り切った後、オーバータイムの争いに突入したドライバーがいました。
ロガーノのインタビューの裏側で、着替えて私服姿のステンハウスが車を降りてきたカイルを待ち構えていました。少し口論した後に強烈な右ストレートをかまして大乱闘、制止しようとした双方のクルー同士も小競り合いになり、RCRのクルーが「出ていけやおら!」と叫んでるのがはっきり映ってましたね。
乱闘には当然ながらそれなりの処分があり、ステンハウスには75000ドルの罰金、クルー2名も暴力行為に関わったとして出場停止処分、そしてこの乱闘にはステンハウスの父親も加わっていたようで、部外者が殴り合いに参加するのはよろしくないので無期限の出場停止、出入り禁止になりました。カイル側は乱闘に関してはけしかけられた側なので処分無し、2周目の接触行為に関しても罰則を課すほどの明確な故意性・悪質性・危険性は認められなかったためペナルティーは課せられませんでした。
ステンハウスは次戦のシャーロットで報復するとまで口にし、これを聞いたリチャード チルドレスは「もし彼がそうするのなら…戦うには少し年をとったけど、違う戦い方でやつのケツを叩いてやるよ。」と受けて立つ構えを見せたそうです。かつてカイルをぶん殴った時よりさらに年取ってるから、遠くで見てた方が良いと思いますねえ、え、まさかJTGDへのエンジン供給止める、とかいう戦い方しないですよね、経済制裁マジ怖いっすよ、ハハハハw
※JTGDのエンジンはヘンドリックエンジンです、念のため
最大の波乱が乱闘、しかも2周目に起きた若干過剰反応の事故、という謎の記憶を我々に植え付けたオールスターでした。オプションがどのぐらいもつのかが誰にも分からなかったわけですが、結果としてはオプション2セットで走り切るのが正解の作戦だったことになります。雨でラバーが流れてるから摩耗が進むだろう、と保守的に考えてプライムに乗り換えた人たちは、案外落ちないオプション勢を見て「もつんかーい」と思ったことでしょう。路面温度の低下と、柔らかいゴムのタイヤで走ることで路面にラバーが乗るのも早い、という要素が案外強力だったと思われます。
ただ、この作戦に対して違うパターンで勝負する人がいたらひょっとすると最後に新しいオプションでロガーノを攻めた人がいたかもしれません。このあたりラーソンも「ハムリンがやってたらロガーノを捕まえたかも」という趣旨の話をしていたようで、上位勢がロガーノと同じ動きで壁になったのも大きかったと思います。無線交信のダイジェスト動画を見ると、ハムリン自身は最後のコーションでピットを提案していたみたいですね。
次戦はシャーロットでのシーズン唯一の600マイルレースですが、ラーソンはインディー500を走ってからの連戦。かなり時間的にはギリギリでインディー500が長引いたら移動が間に合わない→途中で降りてシャーロットへ移動するしかないんですが、NASCARは最大限ラーソンが出場できるように配慮をする方針だそうです。ただ、現時点の天気予報だとシャーロットは晴れ、インディアナポリスは雨の可能性があるんですよね。雨で押したらラーソンはアウト、でも完全に月曜に順延だとスパッと決まったら、本来とは逆の順番で両方走れるという可能性もひょっとしてあったり?
コメント
一方のカイルですが、カイル・ダブル・プッシュ笑
2つ目のプッシュはいざ知らず、1つ目のはダメでしょう。ステンハウスが怒るのも無理ありません。
報復合戦にならないといいですが。
さて、全く関係ない質問をします。チャンピオンは大統領を表敬訪問しますが、NBAの選手はそれを拒否して、トランプは、招待を取り消したことが,ニュースになりました。最近はNASCARチャンピオンの表敬訪問の動画がアップされていません。元々アメリカ南部がルーツのレースですから、民主党を嫌いなファンは多いんでしょうが、かつてのオバマ時代はスチュワート、ジョンソン、ハーヴィック、カイルらの映像がヒットしました。トランプ時代は、トゥレックス、ロガーノがあります。バイデン政権から、それが無くなってます。2021年のエクスフィニティのタラデガで、優勝したブランドン・ブラウンというドライバーにNBCのレポーターが質問した「Let's Go Brandon」という言葉が、きっかけで、F●ck Joe Biden)を婉曲的に意味するスローガンになってしまったようですね。ネットで「バイデン NASCAR」で検索したら、禁止単語ばかりヒットしたので、調べてみたら、出てきました。最初はロジャー・ペンスキーが、共和党支持者なので、表敬訪問を止めたと思っていましたが、もっと複雑みたいです。分かることがあれば教えていただけると幸いです。
2回目のオカマを掘ったのは無線で謝っていたのでカイルも自分のミスだとすぐ認めてるんですが、1回目のやつは見えている点が全然違うのでたぶん永久に平行線でしょうね、シャーロットでは起こらなかったとしてもどこかで1回は報復がありそうです^^;
そういえばオースティンでベルと接触した件はカイルの中ではもう終わったんだろうか、とこれを書きながら思い出しました、もうカイルも忘れてるかなw
NASCARが共和党寄りなのはご存じの通りですが、2020年のBLM運動とウォーレスやその後の23XIレーシング等の存在、首縄事件、そしてご指摘のレッツゴーブランドン事件などを経てNASCARは政治的な広告・活動に対して厳正に対処する姿勢を示しており、とりわけ首縄事件や南軍旗の撤去はトランプを激怒させてガタガタうるさかったので、もう訪問自体をやめたんじゃないかと思いますね。その件の民主主義の敵の低俗な金髪がコカコーラ600に来るみたいですけど。
出場停止でイメージダウンが避けられないのではとも思いましたが、最近好調なので納得です。
ファン投票で一番謎だったのは、2014年のジョシュワイズです。
スポンサーの仮想通貨ドージコイン(モデルのかぼすちゃんという犬が亡くなったそうですが)のスキームが人気を集めましたが、チームのフィルパーソンズレーシングはその前年までスタートアンドパークを繰り返していた(その当時はマクドウェルがドライバーでした)ので、実力で選ばないのはどうなんだ?とも当時は感じていました。
ロガーノはこれが公式戦で出来ればなという圧勝でしたね。
カップ戦での全周回リードラップは2000年ロードンのジェフバートンが最後なので、公式戦でもショートトラックだったら達成できそうな感じのレースでした。
カイルがチルドレスに殴られた事が気になって調べてみると、カイルのRCR移籍時の記事に経緯が書かれていたのでそこから抜粋させていただきますが、
「トラックシリーズのレースでRCRのドライバー・ジョーイ コールターとの激しい争いになり、コールターがカイルを抑えました。この際の抜き方が気に入らなかったカイルはレース後コールターの車にぶつけて抗議の動きを示しますが、一連の流れに怒ったのがチルドレス御大(この時すでに65歳)でした。報道によれば付けていた腕時計をディロンに預けてカイルへ向かいパンチとヘッドロックをお見舞い。結局この行為で怒れる老人は15万ドルという巨額の罰金を受けました。」
これは2011年のカンザス戦で起こったそうですが、この年はトラックシリーズのテキサス戦でも大ベテランのホーナデイjr(カイルに抜かれるまでトラックシリーズの最多勝記録保持者でした)にぶつけてカップ戦の出場停止喰らってましたね。
本当にこのころのカイルは先輩にも容赦しない感じがあってやんちゃぶりが凄かったw
ただコールターもカイルがオーナーのチームからトラックシリーズに参戦していた時期もありましたし、RCRもカイルを今は受けいれているのを見ると因縁を引きずらないのが良いですね。
今シーズンは開幕してすぐは車は速そうなのに結果が出ず、そうこうしてるうちにペンスキー全体で車があんまり決まらないようになってきて嫌な雰囲気があったのですが、オールスターとはいえ文句のつけようがない内容で勝てたので(特にベルとハムリンの攻勢をアウトでしのぎ切ったのはシビレました)、ここからまた流れを掴んで欲しいです。
カイルは…まあなんといいますか彼自身の視点から見ればピキッってなってどこかで強引に抜きに行きたくなるのも分からなくはないです(SCさんが本文で書かれている通り、私からみてもあそこまで入られた以上カイルは引くしかなかったと思います)が、なにも2周目にあそこまでやらんでもと思いましたw
ステンハウスからしたら勝手に挟まりにきた挙げ句逆恨みしてクラッシュさせられたって思うでしょうからそりゃ文句も言いたくなります。
別の見方をするとプレーオフでも優勝争いでもない200周レースの1周目という言ってしまえばそれほど重要でもない場面での接触であそこまでキレてしまう程イライラして視野が狭くなっているのは、車の出来も含めチーム内でなにか上手くいってない事があるのかな?とは思いました。
ジョッシュワイズ騒動ありましたね~、あのおかげで私は間違いなく世間の人よりも早くドージコインに詳しくなりました(笑)
RCR、カイル、乱闘、というキーワードで移籍前に自分が書いた内容が思いがけず前振りみたいになってしまいましたが、ずっと引きずる人たちもいえるけどカイルはなんか人間的に魅力があるんでしょうね。骨折からのチャンピオンのあの1年でえらく人間的に成長したなという印象なので、そのあたり周囲の人も見てるのかもしれません。ちょっと最近元に戻りかけてますけど^^;
仰る通り、カイルはたぶん「これを続けていれば近々勝てるだろう」という感触が色んな面から得られておらず焦っているのかなという印象を私も受けます、2周目ブチ切れはさすがに普通はないです(笑)
ピットクルーが開幕早々に毎回入れ替えられてるというのは何か本人だけでなくRCRの組織自体で管理がうまいこと行ってないように見受けられますし、ダーリントンのトラックシリーズでいきなり自滅したあたり、自分のイメージと車の動きが一致しないような感覚もひょっとしたらあるのかもしれません。