フォーミュラE 第4戦 サンパウロ

ABB FIA Formula E World Championship
2024 São Paulo E-Prix
São Paulo Street Circuit 2.933km×31Laps+zero Lap=93.5km(規定により34周に延長)
Race Energy:38.5kWh
winner:Sam Bird(NEOM McLaren Formula E Team/Nissan E-4ORCE 04)

 ハイデラバードのドタキャンにより1ヶ月以上空白ができてしまったABBフォーミュラE、久々の第4戦はブラジルのサンパウロ、昨年に続く2回目の開催です。市街地コースの中でもここは細長い形状のコースで比較的長い直線2本を低速コーナーで繋いだ形状になっているため、全開時間が長くて決勝のエナジー管理が特に大変。昨年は『1位は走りたくないけどあんまり順位を下げたくもない』というせめぎ合いが各所で発生しました。
 今年はここまでの3戦でそうした猛烈節約系レースが行われなかったので、今回のサンパウロも昨年より緩い設定にするのかと思いきや周回数は昨年と同じ実質32周のレース。そして昨年はまだ40kWhのエナジーで運用されていましたが、今年は開幕から38.5kWhなので使用可能量が減っており、開幕から4戦目にして初めて去年より強烈に厳しい設定がやってきました。これには関係者も追突事故等への懸念を示していたようです。


 ところで、このお休み期間の間に私はフォーミュラEの楽しみ方と戦略という記事を投稿しましたが、その後2月29日に発売されたオートスポーツNo.1594がフォーミュラ車両の特集ということでFEも取り上げられていて、内容に意外と私が書いたのと似たものがあったので「お、俺意外とやるやん」と自己満足するとともに、発売より前に投稿して良かったと思いました。絶対パクったと思われるもんw

・レース前の話題

 少し先の話ではありますが、5月のベルリンE-Prixの週末について関係者に懸念が広がっているとThe Raceが伝えています。というのも、この週末はWEC第3戦のスパ フランコルシャンと日程が重複。参加選手にはWECと掛け持ちしている選手が8人いるために、どちらかを諦めないといけません。選手によって契約でどちらを優先するかが決まっており、The Raceによれば
セバスチャン ブエミ、ロビン フラインス、ニック デ フリース、ニコ ミュラー
の4人はWEC優先契約、
ストフェル バンドーン、ジャン エリック ベルニュ、エドアルド モルターラ、ノーマン ナトー
の4人はフォーミュラE優先の契約だと伝えています。
 ベルリンは土日の2連戦、WECは木曜日〜土曜日の日程なので、頑張ったらWECを走った後にベルリンの日曜日だけを走ることも人間的には不可能ではありません。選手権を考えると2戦も欠場すれば影響が大きく、チームとしても代わりの選手が走って結果を残すのが極めて難しいレースだけに、1戦だけでもできれば出場したいと考えるところもあるようです。特にエンビジョン レーシングが2人とも不在になってしまいます。
 ところがFIAの規則では2連戦のE-Prixは参加申請が一括、2戦で1つのレースという枠組みになっており怪我などの不測の事態を除けばドライバーの変更ができません。そのため、問題を抱えるチームはFIAの規則適用の見直しや、そもそもFIAが世界選手権の日程を重複させて組んでいることそのものに対して批判的な声が上がっているとのことです。

 で、時系列は前後しますがこの問題に関して規則の例外的な適用を認めるかどうかについての電子投票がこの週末に行われ、結果は反対多数で否決されました。この問題を抱えていないチームからするとわざわざ相手を利する意味が無い他、そもそも重複という問題点を認識したうえで選手と契約しているので言うなれば自業自得といった反応をされたようです。実際、アンドレッティーはナトーと契約する前にフラインスとも交渉したものの、WECとの兼ね合いで全戦出場が確約できないことが壁になったとのこと。
 元を辿ればフォーミュラEは他レースの裏側の時期に開催して重ならないはずだったわけですが、2017年にはブエミがやはりWECとの重複でニューヨークを欠場してチャンピオンを逃す一因にもなったのに、未だに日程重複を回避できなかったことや、ましてや今年はハイデラバード中止のために日程に大きな空白まであっただけに、何もしない時期があるのに被るってどうよ、The Raceは批判的な論調で伝えています。
さあ困ったぞエンビジョン


・グンター、巨大ペナルティーを受ける

 マセラティーのマキシミリアン グンターはFP2開始前にギアボックスを交換、これで規定により20グリッドの降格が決まると、FP2終了後にはインバーターを交換してさらに20グリッド追加され合計40グリッド降格となりました。F1と違ってFEではまだ『降格を消化しきれなかったらレース開始後にペナルティーを受ける』という規定が残っているので、グンターはどんだけ頑張っても絶対にレース開始後のペナルティー確定となりました。

・グループ予選

 A組開始わずか45秒で赤旗発生。空からいきなり風船のような物体が飛来してトラック上に落下しました。笑い事で済みましたが、偶然車両が通るタイミングだったらあんな軽そうなものでも危険をもたらす可能性があるのでまだ車が来ていない時でよかったです。
 そして実質45秒減ったセッションは結果も波乱、ベルニュ、バンドーンのDSペンスキーがワンツー、ミッチ エバンスが3位、とここまではわかりますが、なんと4位にアプトのミュラー。これで現在ドライバー選手権でぶっちぎり・ニック キャシディーが5位で脱落しました。ただミュラーは最後のアタックの際にターン1で壁にぶつけてサスペンションを折ってしまい、デュエルスには出られない悲しい結末が待っていました。
 みんな慎重にタイヤに熱を入れて最後に一発アタックしようと考えていたと思いますが、車間距離との兼ね合いでうまくいかなかったのかタイムを出す前にチェッカーを受けてしまう車もいて、それでいて1位から最下位まで0.415秒差とかなりの僅差でした。

 そしてB組もやっぱり最後に混雑、サッシャ フェネストラズは数秒足りずに最後のアタックに入れず終了。グンター、パスカル ベアライン、モルターラ、そして最後にちょっと壁にぶつけつつ滑り込んだサム バードの4人がデュエルスへ。これでアプトのミュラーとマヒンドラのモルターラ、マヒンドラパワートレインの2人が両組で残ったという意外な結果でした。

・デュエルス

 気温33℃、路面温度は57℃ほどと既にめっちゃ暑い環境。A組はミュラー不在につき準々決勝のベルニュが対戦相手無しの単走。それでも全体3番目のタイムを記録して準決勝でのバンドーンとの同門対決で後攻を獲得しました。ところがこの対戦でベルニュは細かいミスが多かったかさっきより0.3秒ほどタイムを落としバンドーンに惨敗してしまいます。一方B組側はベアラインが準決勝でグンターを破って勝ち上がり、決勝はDSとポルシェの対決に。
 このコースでおそらく重要なのはターン1のブレーキで、手前すぎたらもちろん遅いですがちょっと詰めて行き過ぎるとその先の切り返すターン2、3が全部苦しくなってその先の直線まで全部ダメになるので、ほぼここで勝敗が決してしまいます。きちんと攻めるためにはタイヤにきっちり熱が入っていないといけませんが、角度の小さいコーナーしかなくて直線が長いので1周で熱を入れて完璧に仕上げるのは至難の業。
 しかしデュエルス決勝でこの2人はほぼ同じタイムでこの難所を通過。その先もほとんど差が付かない激戦で小セクターごとの比較では一度も0.09秒以上の差が付かなかったと思いますが、最後は最終コーナー手前でバンドーンが0.04秒速かったのが、最終コーナーでひっくり返ってなんと0.002秒差でベアラインが勝ちました。


 決勝のスタート順位はグンターが降格でいなくなるので、ベアライン、バンドーン、ベルニュ、エバンス、バード、モルターラ、ミュラーのトップ7に、グループ予選で敗退しているアントニオ フェリックス ダ コスタが8位となりました。グンターは43番グリッドですね()本人も冗談でスタート位置は「コカパカーナ ビーチのどっか」と言っていたそうです、ここからは450kmぐらい離れた海岸ですね。コカパカーナまで行く必要はありませんが、決勝開始後に10秒のストップ&ゴー ペナルティーが待っています。

・決勝

 とうとう気温が35℃、路面温度は60℃になりました、暑い、いやもうこれは熱い・・・スタートでは反応も蹴り出しも良かったベアラインがまずはそのまま先行、どうせ節約レースだし去年は接触事故も多かったのでみんなわりと抑えめな走りに見えます。そんな中でダコスタはとりあえず順位を上げておく考えらしく、3周で3位まで上げました。これはひょっとしてベアラインと2台で組んで何かする気かも?
 3周目には早くもベアラインとバンドーンが揃ってアタック2分へ。これは先頭押し付け型アタックとみられ、これで一時ダコスタがリーダーとなりますが、ダコスタも翌周にはバードに先頭を手渡します。
 5周目にそのバードがアタックに入りますが、なんと2位のダコスタはターン3で思いっきりブレーキを踏んで、アタックに入ったバードをわざと1位のまま合流させるえげつない走りに出ました。ちょっと予想外だったので後ろにいたベアラインは危うく追突しそうになり「あいつ何やってんだ、事故りそうになったぞ!」と無線で怒っていました。
やれやれ、アタックを取ってこれで風よけは、、、あれ、俺先頭?

 バードは仕方なく7周目に2度目のアタック、今回はさすがにダコスタも同じことはせずに先頭へ戻ります。するとほどなくいきなりSC導入、ターン1でナトーがルーカス ディグラッシに追突してウイングが脱落し、そのディグラッシも別件でウイングを踏まれて壊していたものがストレート上で脱落したため、コース上が破片だらけになっていました。バードはアタック6分の多くをSC中に消化することになり、これが良いのか悪いのか。

 9周目にリスタート、トップ3だったダコスタ、ベアライン、ベルニュが全員一斉にアタックに入ったのでまたバードが先頭に戻されましたが、SC導入はレースが延長になったとしても全体としては少しエナジー面で助かります。そのためチームごとにいくぶん考え方に違いが出てきたようで、ここからエバンスが積極的な走りを見せて1回目のアタックを消化しつつ先頭に自ら飛び出します。エバンスは去年のこのレースでもSC後に前に出る選択をして、その後は鬼ブロックもしながら優勝を手にしていますね。
 この後おおむね2回目のアタックサイクルを終えてバード、エバンス、ベアラインのトップ3、4位には10位スタートから序盤は貯金に勤しんでいたジェイク デニスが上がってきました。9位スタートのキャシディーも6位まで上げておりさらなる追い上げが見られるのかと思いきや、なんと15周目にターン9でクラッシュ。何度かの接触で壊れていたウイングが脱落して自分で踏んで高速コーナーを直進、壁に突っ込みました。右後輪が脱輪したのでけっこうな衝撃だったと思われますが、誰にもタイヤが当たらなくてよかったです。


 2度のSCでレースの延長は確実ですが、これでかなり消費量が抑えられたのでここから先は急変してスピード勝負になる可能性大。押し付けられ気味に先頭に来たバードですが、案外これはチャンスになるかもしれません。とりあえずSC中は後続車両が自分についてこずに隊列走行をきちんとしていないことに無線で文句を言い続けていました。規定の範囲内なら離れても処罰できませんしねえ・・・

 20周目にリスタート、トップ3で最もエナジー残量が多い3位のベアラインがエバンスを狙っていきますが、エバンスももうお先どうぞではなく常に内側を警戒して抑える気満々。ということはこれがバードの助けになります。ベアラインは早く抜かないとバードとの残量差を活かす機会がなくなります。
 25周目を迎えてレースが延長する可能性がなくなるといよいよ各車可能な限り早く走る方向性になりますが、バードはまだちょっと残量が心もとない状況。コース上にまた接触による破片が落ちているので「破片だらけだよ!」とSCやFCY導入を促してみますが、何も起こらずにとうとう28周目にエバンスにかわされました。
 続く29周目にレースの延長は3周と発表されて合計34周/残り6周で確定。ここで上位で最も残量の多い4位のデニスがベアラインをかわして3位に浮上、ベアラインはリスタート後に抜けなかったことで無駄に消耗させられたのか、タイヤやパワートレインの発熱があったのか。急に勢いが無くなりました。

 延長戦に入って残り2周、エバンスとバードの残量差はだいぶ小さくなりバードも攻めの姿勢、しかしエンジニアからは右に出て車を冷やすように指示が出ています。ということはパワートレインの温度に問題がある様子。そして3位のデニスは残量がものすごく多いのに全然ついていけなくなってベアラインに対して防戦となっているので、ポルシェのパワートレインも同様に熱害に見舞われており、そもそもベアラインがデニスに抜かれたのも熱害の可能性が高いと想像がついてきました。
 そして最終周、エバンスは残量があるのにずいぶんとリフトの位置が早く、車を冷やすように言われているはずのバードの方が明らかに狙っています。とはいえ抜きどころのターン4、7で飛び込めなかったのでもう終わりかな、と思ったらなんとターン9で汚れているであろう外から並びかけて豪快にターン10入り口で逆転。そのまま最終コーナーを抜けて守り切り、残りコーナー2つでの劇的な大逆転勝利を達成しました、いやあこれはしびれた。

 バードがシーズン7のニューヨーク以来およそ2年半ぶりとなるフォーミュラE通算12勝目を挙げました。マクラーレンとしてはこれが参戦2年目でフォーミュラE初勝利、日産のGen3車両・E-4ORCE 04としても初勝利です。エバンス、あと一歩で優勝ならず。

 そして3位争いはデニスとベアラインが最後までハゲしく争っており、これを後ろで眺めていたのが日産のオリバー ローランド。2人がターン10でコースの右端まで寄って行ってギリギリの争いをしていたので、ローランドは一か八か最終コーナーで立ち上がり重視のラインを採って内側を突き抜けることを選択。狙い通り2台は最終コーナーに内側から進入して外へ流れ、脱出も遅かったのでその脇を詰まることなく突き抜けました。これで日産がなんと1位・3位です。

 デニスはベアラインにも抜かれて最終コーナーで2つ順位を下げることに。あらためてトップ5はバード、エバンス、ローランド、ベアライン、デニスとなりました。ベアライン以外は全員コーナー残り2つで順位が変動、ベアライン自身も抜くのと抜かれたのとで帳消しになった結果変動しなかっただけで、これはなかなか珍しい出来事でしょう。
 巨大ペナルティーがSC導入で帳消しになったグンターは9位まで挽回して入賞、逆に2位スタートだったバンドーンが8位まで落っこちました。また、ERTのセルジオ セッテ カマラは16位でチェッカーを受けましたが38.5kWh以上使用してしまい、レース後に失格となりました。車に不具合が何かしらあった様子なのと、どうやらチーム側から全然エナジーの使用状況に関して欲しい情報が得られなかったようで「20人がレースを見ていて誰からも情報がなんもねえ。『エナジーに気を付けろ~』とか言う情報、何もねえ。」とわざと憎たらしい口調にして無線で文句を言っていましたw

・すっかり忘れていたが熱には敏感だった 

 レース後の情報から見えたのは、やはりどのドライバーも熱害で苦戦したことでした。エバンスは最終周に入って出力が出なくなり、レース後に「パワーを失っていたので、もしバードがあそこで私を抜かなくてもスタート フィニッシュまでに抜いただろう。」と、絶望的に何もできない状況だったことを明かしました。
 バードももちろん冷却を指示されていましたが、エバンスの方が苦しんでいることを察してギリギリのところで攻める決断を下しました。その背景に、中団でチームメイトのジェイク ヒューズが既に熱害に見舞われて31周でリタイアしており、これがバードの問題に対してわずかながらも素早く対応を促すきっかけになったとチーム代表・イアン ジェイムスはレース後に語りました。
 3位を失ったデニスも状況はもちろん同じで、ベアラインが残量があるにも関わらず前を追えなくなったのもやはり同じ。ポルシェに関してはレース序盤に2台で賢く走ろうとしすぎて、極端に前を嫌った走り方をしたのは結果的に自分たちのレースを苦しくするものになってしまいました。代表のフローリアン モドリンガーも「(ベアラインが)アントニオの後ろを走っていた時に先頭を取りに行かなかったのは正しい判断ではなかった」と作戦を後悔しました。

 猛暑のレースがそんなに多くないのですっかり忘れていましたが、気温が30℃を超えるようなレースで顔を出す熱の問題。調べたら昨年のサンパウロより気温も路面温度も2℃ほど高く、エナジーの制限が厳しいということはより多くの回生ブレーキを使いたくなるので、バッテリーには大きな負荷がかかっていたと思われます。
 レース序盤は1分19秒~21秒というおっそいタイムで走っていたので回生も必要だけど空走させている時間も長いのでまだよかったものが、2回目のSC以降に余力が生まれて1分16秒台で走ったところで一気に問題が広がったと思われます。エナジーを余らせておいて、相手に先頭を押し付けて風よけにして・・・という考え方は熱害を前にして玉砕しました。使いたくてもバッテリーの温度が上がりすぎると制限がかかり、300kWの出力が出せなくなるし回生も制約があるので充電できないぶん消耗が早くなってしまいます。
 そんな中でバードは2位を走って風が当たりにくい状況でありながらよく温度を制御しました。そこまでに押し付けられた先頭を長く走っていたのも僅かながら効果があったかもしれません。ジャガー陣営からすると『あともうちょっと温度に気を配っていれば・・・』というところでしょう。ここ2年は結果がなかなか出ない上に去年はやらかしすぎてすっかり自信喪失な雰囲気すらあったバードですが、1年目からずっと見ているFEファンとしてもバードにはまだまだ頑張ってもらいたいので復活は嬉しいですね。
 日産としても、今年はすごく調子が良くてジャガーとポルシェによる2強時代を終わらせる可能性がある、とThe Raceも伝えていました。ローランドも3位に入ってその見立てが正しかったことが証明されたわけで、次戦の母国レースに向けて最高の結果と、あと宣伝にもなりましたね。結局猛烈節約レースの方がドラマが多くて盛り上がってしまったので、運営はまたこの先のレース設定で困るだろうなあと思いましたがw

 なお全くの余談ですが、日産は現在ホンダと電気自動車分野において提携する方向だというのはニュースでも大きく伝えられている通り。一方でたぶんそこまで話題になっていませんが、アメリカのフィスカーという電気自動車企業に出資をするのではないか、とアメリカのメディアが伝えています。
 フィスカーというとグランツーリスモ6に『フィスカー カルマ』という車が収録されていたのでご存じの方もいらっしゃるでしょうが、あの会社・フィスカー オートモーティブはその後に経営破綻。カルマの車体やデザインや製造設備は中国の企業が買い取って、現在は『カルマ』という名称の企業として存在。一方のフィスカーも2016年に新しい体制で再出発したので、かつてのフィスカー カルマだけ知っている人間からすると「あれ、いつの間にカルマが企業名になったの!?」とむしろ頭が混乱しますw
 で、そんなフィスカーはまた資金難に陥り、最新の情報ではこれ以上の悪化を避けるために生産を6週間停止、社債を期限内に償還できず猶予期間に入っており、経営はかなり綱渡りになっているとの情報です。でも『大手自動車企業と提携交渉をしている』と声明が出されており、どう考えてもその前の報道から察するにその大手企業は日産だろうとされています。
 フィスカーは車両の生産をオーストリアの企業・マグナ シュタイアーに委託しているため、アメリカ国内で生産することが条件のEV補助金を受けられないことが販売低迷に拍車をかけている模様。報道では日産の出資額は4億ドル(約600億円)とも言われていますが、実際に手を差し伸べるのか、ホンダと組んだしもうそんな危ない橋は渡るのをやめるか、ちょっと注目です。ちなみにマグナシュタイアーはGRスープラの製造も受託していますね。ソニーの試作電気自動車もここの製造でした。

 さて、次戦は2週間後に東京です。果たして東京ではどの方向性の設定になるんでしょうかね。さすがに熱害で苦しむレースにはならないでしょうw

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