NASCAR Cup Series
たった0.25マイルのトラック、それゆえブレーキには過酷でみんなローターを真っ赤にしながらの走行、コーションが出ないとけっこう辛いものがあります。残りが35周を切るとギブスは周回遅れの集団に突入。せっかく2位のロガーノを2.5秒近く引き離していましたが、ひとたび周回遅れが出てくるとあっという間に1秒以内の差へ逆戻り。間に周回遅れを挟んでいるうちはまだ良いものの、それがなくなるとギブスもこれ以上近寄られたくないので周回遅れを強引にかわしてなんとか耐えます。
Busch Light Clash at the Coliseum
Los Angeles Memorial Coliseum 0.25miles×150Laps=37.5miles
winner:Denny Hamlin(Joe Gibbs Racing/Sport Clips Haircuts Toyota Camry)
NASCAR カップ シリーズ、シリーズ戦ではありませんが賞金レースのエキシビション戦・ブッシュ ライト クラッシュで今年も幕が開きます。今年はフォードとトヨタの車両のデザインが変更になっているので、新顔のお披露目レースでもありますね。このイベントの詳しい仕組みは以前の記事をご覧ください。
・レース前の話題
NASCARと参戦チームとの間で締結されている収益分配=チャーター契約は2024年末で期限切れとなり失効します。この契約は形式としてはNASCARと個別のチームごとに結ばれており、その交渉期限は2023年末でした。しかしここまでに契約はまとまらず、開幕までには話を付けようと両者は交渉期限を年明けに延長して継続していたとみられますが、残念ながらチーム側はこれ以上の延長を望まずにひとまず流れました。
上記の通りチャーター契約は体系としては個別のものですが、チーム側は全体で行動を行っているため、今後はチーム側が選んだ代表者からなる組織とNASCARとの間で話が進められるとみられています。
そしてもう1つトラック外の話題、昨年のレース終了後に改修工事に入ったフォンタナのオート クラブ スピードウェイ。2マイルのオーバルで使用していた土地の大部分は売却し、残った土地でショート オーバルに生まれ変わるとみられていますが、円滑には工事が進んでおらず2025年に完成してレースを開催するのは難しいようだと、トラック側の社長は語っています。
・急遽レース日程が変更に!!
本来なら土曜日に練習/予選とヒートレース、日曜日にLCQを開催して最後に決勝、という流れで組まれていたブッシュライトクラッシュ。ところが現地では日曜日に大雨が降る可能性が高いとする天気予報が出されていました。これを受けてNASCARは土曜日に急遽予定を変更、決勝を1日前倒しして当日の夜に開催するとし、ヒートレースとLCQは中止となりました。せっかく記事にルールをまとめたのに~(´・ω・`)
というわけでこのイベントは予選タイムの上位22人と、ここから漏れた人の中で2023年のドライバー選手権最上位だった人の計23人が本戦に出場するというものすごく簡略化された仕組みとなりました。予選は6台ずつ6グループに分けられ、セッション時間はたった4分とグランツーリスモ並。各セッションから上位何人、とかではなく単純にタイム順です、コンディション変化があったらどうなるんだ^^;
なお、元々土曜日のセッションは無料で入場できることになっていましたが、急な繰り上げだったのでこのクラッシュ決勝も当初の予定通り無料入場での観戦ができる特例措置が採られました。一方で日曜日の入場券を持っていた人、駐車場を予約した人は返金対応となった模様です。
・予選
ポール ポジションを獲得したのは、オフに肩を手術して病み上がり、まだ本調子ではない様子のデニー ハムリンでした。2位は一昨年のこのイベントの勝者・ジョーイ ロガーノでしたがなんと1周13秒のトラックでハムリンは0.111秒という大差を付けました。0.8%ぐらいの差なので、90秒サーキットに換算するとポールと2位に0.7秒も差があったようなものです。2位以降で1つ前の選手と0.05秒以上差が開いていたのは最下位のゼイン スミスだけで、いかにハムリンだけ図抜けていたかが分かります。
3位からタイ ギブス、アレックス ボウマン、カイル ブッシュ、ウイリアム バイロンと続きました。そして22位までに入ることができず救済されたのは、なんと昨年のチャンピオン・ライアン ブレイニーでした。ブレイニーは26位でした。ダニエル スアレス、オースティン ディロン、クリス ブッシャー、クリストファー ベルといった有力どころが23位以下となって予選で敗退を喫しました。
・NASCAR Mexico Series King Taco La Batalla en El Coliseo
急な予定変更のため、時系列で言うとブッシュクラッシュ本戦の後に開催されたメキシコ シリーズの開幕戦。ブッシュクラッシュで予選落ちしてしまったスアレスが母国のシリーズにスポット参戦しており、3列目スタートから徐々に順位を上げて優勝争いへ。残り30周でルーベン ガルシアを抜いてリーダーとなると、残り7周のリスタートではサンティアゴ トバルを寄せ付けずに優勝、2014年以来となるメキシコシリーズ通算11勝目を挙げ、最後までスタンドに残って応援してくれたファンに感謝を伝えました。
・決勝/前半戦
まずは75周目までの決勝の言わば前半戦、先導車両も新しいカムリTRDです。無料だからお客さんがわっと押し寄せたりするのかと思ったらそうでもなくフロントストレッチ側だけそこそこの客の入り。入場ゲートが予め指定されていたので反対側は解放されてなかったんでしょうかね。
スタートで前に出たのは外側のロガーノでしたが、なんとかハムリンの前に出てやろうとブレーキで頑張りすぎて逆に立ち上がりで鈍ってしまい、ハムリンに抜かれた上にギブスにも差されて3位に落ち付きます。
1周が短いので30周もしないうちに最後尾のノア グレッグソンが周回遅れ、こうなると周回遅れ込みで大渋滞になるので先頭を走るのも楽ではありません。前に詰まって、後ろから時々ギブスに思いっきり小突かれながらハムリンはリードを維持していましたが、49周目にとうとう隙を衝かれてしまいました。トッド ギリランドに詰まったところでギブスにかわされると、空いた内側に次々と後続車に入られてしまいハムリンはあっという間に7位に蹴り出されました。
リードを奪ったギブスは周回遅れを間に挟んだせいでその後なんと2秒以上の大量リードを奪い独走、そのまま75周の休憩目前でしたが、71周目にギリランドのブレーキが悲鳴を上げたとみられクラッシュ、コーションとなってしまいました。
前半戦残り5周でリスタート、出足でロガーノがギブスの外から並びかけると、2台が軽く交錯している隙にその内側にカイルが潜り込んでギブス君はチャンピオン2人に挟まれました。これでロガーノがリーダー、カイルが2位となってそのまま75周を満了し休憩へ、と思ったらその直前にジョン ハンター ネメチェックがスピンしてコーションが出ており、終わったと思った前半戦はまた残り1周でリスタートとなりました(。∀゜)
というわけで残り1周のリスタート、今度は2位争いでカイル、ギブス、カイル ラーソンが3ワイドになってまたもやギブス君はチャンピオン2人に挟まれました。その間にロガーノは逃げて前半戦を1位で終了、ラーソン、ギブス、バイロン、カイルと続きました。
・後半戦
リスタート早々にバッバ ウォーレスが当てられてスピンしコーション発生、接触相手はチームメイトのタイラー レディックでしたが、レディックも内側からボウマンに押されてるので不可抗力。そして混雑が影響したのかチェイスは接触でステアリングを曲げたらしく退出となりました。
78周目からのリスタートもロス チャステインが回されてまたコーション、今回はマイケル マクダウルの強引な飛び込みがきっかけの3ワイドで、間に挟まれたリッキー ステンハウス ジュニアは強引さに怒りを見せてコーション中に車をぶつけて抗議、これにマクダウルも応戦する小競り合いとなりました。フロント ロウ モータースポーツは昨年のこのレースでは2台ともガス欠、今年は2台とも事故に絡んで目立ちます^^;
再びの78周目のリスタート、さっきコーション前に先行していたギブスがリーダーとなっており、ここでロガーノに並走を許さなかったので混戦を逃れて本日2度目の独走となります。ギブスを追っかけたい2位争いはロガーノをラーソンが押しまくり、それを後ろからトゥルーエックスも小突く力勝負。周回遅れが出るまでギブスが掴まりそうにありません。
たった0.25マイルのトラック、それゆえブレーキには過酷でみんなローターを真っ赤にしながらの走行、コーションが出ないとけっこう辛いものがあります。残りが35周を切るとギブスは周回遅れの集団に突入。せっかく2位のロガーノを2.5秒近く引き離していましたが、ひとたび周回遅れが出てくるとあっという間に1秒以内の差へ逆戻り。間に周回遅れを挟んでいるうちはまだ良いものの、それがなくなるとギブスもこれ以上近寄られたくないので周回遅れを強引にかわしてなんとか耐えます。
残り14周、ここまで頑張っていたジャスティン ヘイリーが何かトラブルが起きたようで失速しますが、なんとか自力でピットへ退出したのでここはノーコーション。ところがその4周後、ターンの出口で滑ったチャステインが流れでマクダウルと接触してしまい、マクダウルが吹っ飛ばされて今度こそコーションとなりました。マクダウルもちょっと相手に近寄りすぎていたように見えるのでできれば避けたい接触ではありましたね。マクダウルは19位、チームメイトのギリランドは真っ先にリタイアして23位だったので、今年もフロントロウの2台は決勝には出れたけど結果が出ませんでした。
残り10周、ギブスとロガーノの1列目でリスタートしますが、仕掛けたのはギブスの後ろにいたハムリン先輩でした。軽くギブスを押してねじ込みに行った結果、今回は外にいたロガーノが弾き出されてしまいます。ロガーノは絶対怒るぞこれ。
これでリーダーとなったハムリンでしたがフラット スポットを作ってしまったようでブレーキの度に白煙を上げ、いかにも苦しそうな状況。ギブスは真後ろに付けて先輩を狙っていきますがなかなか抜くまでに至らず、何度もブレーキで攻めているうちに自分も同じくフラットスポットを作ってしまった様子で白煙を上げ始めます。
それでもハムリンを狙っていたらとうとう突っ込みすぎて外へ膨らんでしまい、内側に後続車が入ってきてしまいました。これはハムリンにとって絶好の展開、ギブスは若さが出てしまいました。そのまま最終周となりハムリンが逃げ切りと思ったら。
なんとチェッカーを目前にして後輩がスピン。後ろから軽く押されたらもうこらえられなかったようで、これでレースはオーバータイムになってしまいます。
残り2周でのオーバータイム、ハムリンはフラットスポットなのか実はフェンダーが干渉してるのか相変わらず白煙上げまくりではあるものの、トラクションのかかりはすごく良さそうで立ち上がりで一気に後続を引き離しました。そのままチェッカーを受けて、手術明けの43歳が2006年、2014年、2016年に続く自身4度目のクラッシュ優勝となりました。後方ではターン3でウォーレスが後ろから押されたようでスピンしていましたが、今度はチェッカー後の出来事だったので無限ループは避けられました。LAコロシアムということで上位3人にはメダルが授与されました。
カイルが2位、最後尾スタートのブレイニーがなんと3位に入りました。そんなに荒れまくったわけでもないのにここまで上がってくるって結構すごいですね。
そしてさっきスピンしていたウォーレスの近くでは一悶着。チャステインはスピンした車を見て減速した一方で、その後ろにつけていたレディックはそれが見えてないので減速するチャステインを押していった上に、押してこじ開けた空間に飛び込んでチャステインにぶつけつつ順位を上げました。するとチェッカー後、これに怒ったチャステインが即座にレディックを壁に挟む報復攻撃に出て、まだシーズンが始まってもいないのにいきなり遺恨を作りました、何やってんのw
天候という制御できない要素に対し、NASCARは希望的観測で予定通り開催するか、色々損することになるけど日程を変えるか、という決断を迫られて後者を選択、これはドライバーからも賞賛の声が上がっており、結果として日曜日も月曜日もレースをできるような状況ではなかったそうなので、決断は正解となりました。
レースはほどほどのアクシデントによって長すぎてダレるわけでも淡々と終わるわけでもないちょうど良いぐらいの展開と尺になったので、シーズンの前振りとしてはまずまずの役割を果たせたかなと思いました。急な予定変更もあって視聴者数は約151万人と昨年の半分以下でしたが、予定通りやろうとしていたら開催自体が無くなっていたでしょうね。
そんな中でのレースでギブスは非常に速い車を持っていましたが、勝負所で熱くなってしまってまんまと術中にハマってしまいました。まだまだ経験値が足りていない印象ですが一定の速さを見せられたというのは好材料、経験値不足というのを今確認できて反省する時間があることを前向きに活かしてもらいたいですね。
彼の周囲にいたのはハムリン、カイル、ブレイニー、ロガーノ、ラーソンと有力どころですから、エキシビションと言えどやっぱり上手い人は上手いんだなと思わされます。言い換えればそこで堂々と前を走ったギブスは速さの面ではそれなりに自信を持っても良いと言えるかもしれません。
力という点ではリック ウェアー レーシングに移籍したヘイリーが予選10位から序盤はトップ10圏内をきっちり走っていたのも目に留まりました。一昨年のこのレースでも活躍していてシカゴ市街地でも速かったので、基本的にブレーキを真っ直ぐ強く踏むような条件では強いんだろうなと思いますが、リックウェアーの車を考えると上位を走っていたことにもまたほんのちょびっとだけ期待したくなりました。
LAコロシアムでのイベントはそろそろ役割を終えた、というか新鮮味の賞味期限が切れてくるのでそろそろ一区切りでいいんじゃないかと私は思ったりするわけですが、今年は見たかったのに見れなかった人がたくさんいたでしょうから、さすがに来年もまた開催でしょうかね。
そんな来年のことにも多少思いをはせつつ、NASCARはいよいよデイトナへと向かってデイトナ500が近づいてきました。
コメント
スイカ男のお通りだぁい!!!!
レース後に熱くなってるだけ成長です。
宿敵ハーヴィックが居なくなったのでFedExに大量のスイカを運搬させて
物流網を停滞させたら今年こそはHRE出身のチャンピオンが出るぞ!!!!
GOGO!!!
ついこの間大学入試自体はほぼ終わったのであとは合否待ち、やっとこさNASCARライフに戻れそうですw(震え声)
今回初っ端からジャスティンの「チキチキ!ドベチームRWR縛りワンシーズン!」の好調なスタートを見れて良かったですwこの調子でここ数年のラジョーイくらいの成績を残せればRWRでそれマ??ってくらいの評価は得れる気がしますw
早くチェイスの久々の優勝も見たいなぁ…
あとボブがツイートしてて朝から寝込みたくなりましたが今年の服部レーシングはトラックシリーズはスポット参戦のようですね…
成績が伴わないアンクラムを載せ続け、無理やり体勢拡大したのが凶だったんですかね…()
土曜日の内に決勝やメキシコシリーズまで済ましてしまうのが柔軟な考えで凄いと思います。
メキシコシリーズも調べてみると下積み時代のスアレスが出ていたのを知って
もしかしたら今回出てくれるかな〜と思ったら勝利まで掴み取ってしまうのが流石カップドライバーですね。
今はフォーミュラEを開催しているメキシコシティーのエルマノス ロドリゲス サーキットでは前にエクスフィニティーシリーズの開催経験があるので、今回がまたメキシコでのイベント復活への足がかりになればいいですね。
メキシコ人ドライバーも近年のドライバーの多国籍化(といってもロードコースの時ぐらいか?)を考えればもっと増えていいと思います。
そしてハムリンはこの調子で今年こそアレを見たいですね。
もうフル参戦19年目、オーナー業との両立も考えれば、残された時間は多くはないと思うので。
初っ端からいきなり飛ばしすぎです(笑)ハービックがいなくなってブッシュのスポンサーを引き継いだから、自分が今度はハービック役にならないように気を付けましょう
(。∀゜)
ためしに服部さんのところのXアカウントを見たら、X上でトラック運転手他のスタッフ募集してたのでかなり苦労しているように見えますね。GRスープラGT4でのスポーツカーレースの活動は投稿されているのを見ると、ひょっとして活動の軸足を移してしまうのかなあとか心配になってきます。
せっかく入場券を買って、なんならLA旅行とセットで考えてた人はレースは無いし嵐で観光もできないし、で残念だったかもしれないですけど、変に色々全部救済しようとせず『全く開催されないまま終わるのが最悪』で1つに要点を絞って急な決断を下す運営も、ちゃんとそれで対応するチームもしっかりしてるなと思いましたね。
そしてハムリンのアレは覚えてたら今年は多用してみようかと思います、毎年書いてて手が届かないので言わないのは確かに効果的かもしれません(笑)
このイベントについては、ボクも同じ意見です。もういいですよね、、、
あけましておめでとうございますm(_ _)m
カイルも1つアレを使うということでアレしておきますね()AJはエクスフィニティーで上位を元気に走っている姿を見れることに期待しましょう!
ハムリンも始まってしまったら痛いかどうかなんていちいち言わないでしょうけど、おそらく良くはないでしょうし毎週レースしてたら楽にはならないだろうとは思いますね、年齢もありますし^^; 日ごとに綺麗に状態が良くなればそれに越したことはないですが、とりあえずオリンピック休みの2連続休暇がありますからそこまである程度の状態を維持できていればちょっとまとめて休めるのかなとは思います。