埼玉旅行の話~その1 多摩川駅編~

 11月から12月にかけて仕事が猛烈に忙しく、とりわけ12月は経験したことのない労働時間になって全然時間が取れませんでした。年明けも楽では無いですがとりあえず一区切りついて良かったです、みんな代わる代わる発熱するし^^;
 そんな私の2023年に色々起きた出来事のうち大きかったのが10月の『ゲームセンターCX 有野の挑戦 in さいたまスーパーアリーナ 20周年大感謝祭』現地観覧。後から振り返ってもマジで休みを取れる月曜日ってこの週ぐらいしかなかったので設定された日にちが奇跡的だったなと思います。そんな埼玉旅行の話を数回に分けてお送りします、と言っても99%鉄道の話です。


・天候不良の課題

 10月29日早朝、前日に何度も持ち物を確認したのに最後に水をリュックサックに入れ忘れてしまうという詰めの甘さを露呈、いきなり駅で飲み物代を発生させてしまいます。朝食は駅弁を車内で、と決めていたもののさすがの新大阪駅でも5時台に開いているお店は限られており新幹線改札内へ。それでも外国人の方も含めそこそこの人がいて、数軒しか開いていないお弁当屋さんとコンビニがそこそこ混んでいます。
 6時の初発なのでホームに上がると既に列車がいましたが、そこにいたのはN700S系。1か月前に予約した際にメールで届いた予約表には確かN700系と書かれていて、実際私も『もし近い時間にN700Sがいたらせっかくなら乗りたい』と時刻表を眺めて『数が少ないからまだ無理やなあ』と思っていたのでサプライズでした。予約後に増備されて運用に就いたんでしょうかね、たしかに前日に届いた確認メールではN700Sに表記が変わってました。
 とはいえホーム上では大した絵は撮れないし、そもそも既に望遠側のレンズにしていたのでここでいらんことをしてトラブルを起こしたくないのでそそくさと乗り込みました。初発と言ってもやっぱりそこそこ乗客がいることに驚きます。弁当を食ってテキトーに居眠りしつつ新横浜へ。埼玉へ行く前にまずは神奈川県東部を出発点に何か所かで写真を撮って行きます。
 ちなみにN700Sの乗り心地ですが、そもそも新幹線に乗るのがたぶん5年ぶりとかなので比較のしようもなく、そもそもN700系1000/4000番代(N700A)の段階で既に抜群の完成度なので正直分かりませんでした。本当に振動が少なくて、巡行中に目を閉じて寝てたら動いてるのか止まってるのか分からない、と言っても決して大げさではないです。

 前日から気になっていたのが現地の天候でした。週の真ん中あたりまでは日曜日の天気は曇りのち晴れぐらいだったんですが、2日前になって雨の予報が出始めており、当日の予報でも朝を中心に雨予報でした。大阪は晴れてましたので実感が湧かないですが、1時間超を経過して静岡県に入ったあたりから気が気ではなくなります。トンネルを抜けるたびにやや強い雨と晴天を繰り返すような状況で、雨雲レーダーを見ても太平洋側に広がる雨雲の端っこが陸地にかかったりかからなかったりしています。神奈川でもこの先数時間はこうした天候で、ひょっとしたら降っているかもしれません。
 かくして新横浜に到達し、東急新横浜線に乗り換えるため一旦外へ出た私の目の前にあった天候は軽い雨でした。マジか・・・まあ考えても仕方ないので目的地・多摩川駅へと向かいます。2023年3月に開業したばかりの東急新横浜線に乗って一直線。全く知らない土地なので何度も『こいつは本当に目的地へ向かっているのか』『うっかり通過しないか』を確認してソワソワします。普段は先頭車両でかじりつくのが当たり前の私ですが、首都圏の車両は編成が長いので移動するのも大変で(実際は8両だと後で知る)、なおかつ初めての地なのでここは諦めてその場でじっとしてましたw




・絶望のトラブル

 田園調布~日吉間は東急の東横線と目黒線が並走する複々線区間で、この中でも多摩川は超有名な撮影地だということで調べていてすごく気になりました。2面4線のホームのうち渋谷方面の3・4番ホームはやや飛び出ている形状の先端まで行ける上に前方に遮蔽物が少なく、ここから横浜方面へ入線する列車をかなり良い感じに撮影できるとの情報でした。元々他路線との相互直通運転が行われていたところに、さらに新横浜線の開業で相鉄とも乗り入れることになったので、ただ立っているだけで勝手に色んな車両が来てくれるのも旅行者としてはめっちゃ重要な点です。

 というわけでたどり着いた多摩川。有名撮影地は特に目玉が無くても人が多かったりするけど誰かいるかな、天気は大丈夫かな、さあカメラをいよいよ取り出して・・・
(。´・ω・)ん?

電源が入っている・・・だと・・・!?

 うそうそうそうそ、いつからだいつからだ、朝か、今たまたま当たっただけか?ひょっとして昨日準備した時か?だとしたら何時間電源入ってたんだ?10時間?もっとか?だとしたらいったい何分もつんだ?空っぽじゃないのか?
 一気に血の気が引きました。ミラーレス一眼の最大の弱点はバッテリー、モニターにもファインダーにもとにかく液晶が必要で、撮影も電子的なものをギャンギャン使うので消費電力が大きく電池残量の減りが早いとされています。購入時には予備の購入も考えた私ですが、数回のテストから1日遊び倒すには全く問題ないと判断して充電器しか持っていませんでした。まさか使う前から電池を消耗しているなんて想定外です。幸いホーム端には誰もおらず、曇っているものの雨は降っていませんでしたが、そんなことより電池問題です。電池が切れたら全て終わり、電源コンセントがある何かしらの施設に駆け込むしかありません。とんでもない爆弾を抱えながら最初の撮影が始まりました。


 記念すべき1枚目、東急5000系だと思い込んでたら横浜高速鉄道Y500系でした。


 キター!(≧▽≦) 今回一番見たかった相鉄21000系、着いて割と早々だったので距離感とか把握しきれず^^; 最近自動車では電気自動車の導入に伴ってフロントのグリルが無くなるデザインが増えてますが、鉄道では逆に機械的には全く不要な『グリル状』のデザインを取り入れる車両がちらほらと出ています。そう考えると、EVだって外観の美しさからグリルがあったって全然構わない気がしますね、グリル無しで細いライトにしたら全部テスラに見えますし。


 奥の方はトンネルに向かって一旦上って下る形状で、望遠を目いっぱい伸ばすとちょっとヘビ的なこういう姿が後追いで見れます。400mm(フルサイズ換算で640mm)だとここまでですが、もう一歩長いとこれを使った画づくりにも幅がありそうだなと思いました。


 東京メトロ9000系、ぱっと見「これは地下鉄だな」と分かりますが、この時点ではどこの何の車両かさっぱり分かっておりませんw


 東急5050系、主力車両なのでしょっちゅう通ります。


 こちらは同じ5000系列でも目黒線用の5080系、調べたらこの5190Fは5080系として現状で最も最後に落成した編成の模様。ちなみに運転士さんはアゴマスク。


 目黒線用の新造車・3020系。現状3編成しか作られておらず、この3122FはSDGsトレインのラッピング仕様。小学生ぐらいの子が途中で合流してこれだけ撮ってすぐ帰っていました。SDGsトレインって阪急阪神だけじゃないんですね。


 有楽町線・副都心線用の新鋭車両、東京メトロ17000系。もういったいどこを走っているんだか。


 こちらは東京都交通局・6500形。2022年に誕生したばかり、家電製品みたいな顔です。ちょうど最近NHKの鉄オタ選手権で見ました。『電子レンジ』って呼ばれてましたね、私は昭和の人間なのでこういう形状は全部『食パン』と呼んでいます。でも今見たらなんか急にかっこよくも見えて来たぞw


 また9000系かあ、と思ったら微妙に帯の配置とかが違う・・・製造期間が長い上に更新工事も入ったりして同じ系列でも微妙に外観に違いがありますね。


 全然他とは雰囲気が違うのは東武鉄道・9000系。この9106Fは1987年製だそうなので私と年が近いですが、更新工事も受けたりしてるのでまだまだ現役ですかね。


 バンバン列車が来ますが案外こうやって並走してくることは少なかったですし、上り列車との被り頻度も低めでした。なお5050系の運転士さんはおそらくこの日唯一の黒いマスク。


 6500形の前任となる都営・6300系。1990年代の車両はどこもだいたいちょっと前方に突き出した大型窓を備えて四角いライトなので雰囲気で世代が分かりますね。それまでの真四角な通勤電車から一歩変化した時代です。この後さらに曲線的デザインを経て、近年は設計を共通化した真四角への回帰か、費用がかかってもより凝った形状に二極化した印象があります。


 こっちは東京メトロ・17000系の前任にあたる10000系。正直これも2006年から製造された新しい車両なので、知識なしに『どっちが新しく見えますか?』と聞かれたらクイズを外す自信がありますw


 最も左端・4番線から出た列車を後追いしたらこういう感じになります。うまく使えたら、と思うんですがこっちを追いかけて入線列車を撮り逃したら意味無いのでバッサリ切り捨てました。


 これも地下鉄かと思ったら、地下鉄との相互直通運転開始に際して1999年から製造された東急の3000系。


 その間も次々やってくる5050系、これはハチ公100周年のヘッドマーク付きでした。望遠を目いっぱい伸ばすと高架を降りてくるあたり、引いたら真っ直ぐな状態で編成全体を入れられて、非常に自由度が高い場所だなと思います。正直丸一日遊べる気すらしました。


 9000系に似てるけどなんか違うのは埼玉高速鉄道・2000系。直通網の複雑さを感じます、私をこの駅まで運んでくれたのもこの車両でした。それにしても行き先がみんなすごく遠そうで、出ていく列車を見送りながら『浦和美園ってどこだ』『和光市、なんかホンダの研究所があった気するけど何県だ』とか思ってました。どっちも埼玉ですねw


 Y500系の色が好き。


 あ、カラス。

 次第に天気も良くなってきましたがそろそろ予定の移動時間。とりあえず改札を一旦出て、再入場して折り返し武蔵小杉駅へと向かいますが、発車案内に『急行 海老名』の文字。ひょっとしてもう1回見れるのでは!?

 来ました21000系。けっこう急いで戻ってきた上に、一回撮影やめたので結局また距離感が合わずに1枚目とほぼ同じ状態に^^; 唯一の違いは太陽光で輝いていることでしょうか。これを撮って反対側のホームへ移動、実は予定時刻を過ぎているので急ぎ気味だったんですが、入線してきた列車がこの1時間半で一度も出会わなかった西武鉄道・6000系だったため、あと1本待たなかった判断を後悔することになるのでした。
 
 ただ、ここまで60枚超を撮影して未だにカメラのバッテリーはゲージが最大の状態を維持していたため、ひとまずは安心して武蔵小杉へと向かいました。。。つづく

コメント