400系などの写真を撮った話

 前回、新しくミラーレス一眼カメラを購入した話を書いたつもりでほとんど地下鉄トークをしましたが、翌日はちょうど予定が空いていたのでまたカメラを携えて出掛けることにしました。ぜひ早いうちに撮っておきたいものがあったので好都合でした。唯一の悪条件は、予想最高気温が37℃ほどあったことでしょうかw
 昔からのしきたりで『立秋を過ぎたら暑中見舞いではなく残暑見舞いだ』なんて言われますけど、今年の立秋は8月8日。その日の大阪の最高気温は35℃、2日後には38℃を記録しています、どこが残暑やねん。二十四節気は元々日本のものではないし、機械的に1年を24分割しているので実情と合わないのは分かっていることとはいえ、正直この暑さの中で『もう暑中見舞いと書いてはいけない』と頑なな姿勢を取り、『残暑お見舞い申し上げます』なんて書く人の方がよっぽど礼儀をわきまえていないように思えるのは私だけでしょうか。「どこが残暑じゃ!」と相手を不愉快にするおそれが^^;

 話が逸れましたが、今回の目的はこちら

 大阪メトロ 400系、2025年に開催される国際博覧会、いわゆる大阪・関西万博の開催に向けた中央線の輸送力とサービス増強を目的に新造され、2023年6月から営業運転を開始したばかりの最新鋭車両です。なんといってもこの特徴的な形状、近年は低コスト化が進んで各社とも似たような形状の車両が増える中で、世界で唯一無二とも言って良いこの斬新な八角形!
 一方で、400系の導入に伴って中央線で長年主力車両であった20系は徐々に数を減らし、また元々数が少なかった24系も谷町線へ転属するために中央線から順次姿を消しているので、これもまた撮りたい対象になります。つまり今が一番中央線の熱い時期です。物理的にも暑い時期です。
 大阪に詳しくない方のために補足しておくと、中央線は名前の通り大阪の中心部分を東西に突っ切って走っています。大阪市交通局として4番目に開業させた路線なので、正式名称としては高速電気軌道第4号線となっています。結構採算性が良くて、御堂筋線、谷町線に続いて3番目に儲かっていると思われます。路線図では緑色で示されます。


 東の端は長田までですが、そこから先は近畿日本鉄道 けいはんな線と相互直通運転していて、生駒を超えて学研奈良登美ヶ丘という長ったらしい名前の駅まで運転。西側は海遊館の最寄り駅として知られる大阪港を超えてコスモスクエアまで伸びており、さらに国際博覧会の会場となる人工島・夢洲への延伸も予定されています。
 というか、夢洲への延伸は2008年に大阪へオリンピックを誘致した際に夢洲が会場として想定されていたので、大阪市は前のめりに延伸の準備をしていたためいくらかは既に延伸の準備が整っていました。言い換えれば無駄なお金を使って今までほぼ放置されていたわけですね。
 地下鉄と言いながらも西側は阿波座を出たら大阪港の先まで、東側も吉田以降はほぼ地上区間を走行しているので撮影にはもってこいの地下鉄となっています。以前にも大阪オートメッセの帰りに少し写真を撮ったりしましたが、今回改めて写真を撮れそうな駅を調べ、何駅か転々としながら撮影することにしました。最初に向かったのは大阪港の1つ手前、朝潮橋。コスモスクエア方面ホーム先頭部は他のカメラさんが既にいたので、まず反対側の学研奈良登美ヶ丘方面ホーム前端へ行きました。
 ここは車両の停止位置よりも少し前方まで空間があるので乗降する方の邪魔になりにくく、また上部を高速道路が走っていて中央線らしい写真を比較的簡単に撮れるので私のような素人にはちょうど良い場所だと思います。ただ、後ほどまた説明しますが油断するとすぐに信号機の支柱が画角に入ってしまいまして、失敗写真を量産しましたw

相互乗り入れする近鉄の7000系

こちらも新造車・30000A系
(柱やや映り)

柱ガッツリw

後ろから

 次に、暫く居座ってたらさっきカメラさんがいた場所に人がいないので移動しました。コスモスクエア方の前端はさっきと打って変わってスコーンと抜けている上に駅を出るとすぐ曲線、Wikipediaの車両解説ページで使われてる写真もここで撮られてたりするので有名っぽいですが、素人には綺麗に撮る方法が分からずw
 なお、こちらはホーム端に階段が取り付けられているので、撮影の際はくれぐれも往来の邪魔にならないように注意が必要で、そういう点でもやや難しいです。といっても休日の昼間はそんなに乗降客が居ない様子ではありました。あと、ちょっと海風が来るので心持ち涼しいです。
構図が分からず迷走

・・・なんか違う(´・ω・`)
とても良い天気

 なんか私にはまだ早い気がしたのでそそくさと九条へ移動しました。移動の間に立て続けに20系とすれ違ったので、まずは折り返して戻ってくる20系を撮るべくコスモスクエア行きホーム前端へ向かいました。ここも朝潮橋と似た感じですが、ダイヤ的にどうも上下線の列車が被りやすいらしいのがやや課題でした。で、さっきの話ですが、前端から写真を撮れるのは撮れるんですが、すぐ傍には信号機があり、側壁にも何かしら構造物がありまして、

 こんな状態なので、構造物と信号の隙間を狙っていかないといけません。信号の右から撮ろうとすると画角が車両正面になってしまったり、黄色い線や柵などより体が外側へ出てしまって運行を妨害する危険性もあるので、右から行くならもっと後方へ下がって距離を取った上での望遠になるかと思われます。九条では、前端部はちょびっと策が内側にキンクしているので線路と少し距離があり、運転士さんから見てもそこまで危なっかしくは見えていない、と思います(←運転士さん視点で危険に見えていないか、はかなり意識する人)。
 ちなみにここはエレベーターがあるだけなのでそこまで往来の妨げにはなっていないと思いますが、エレベーターを降りた人が「うわ、撮り鉄や」と思いながら通り過ぎているであろう確率は80%ですw

お見送り撮影は時間帯的に影が最悪でしたw

 パターン的にコスモスクエア行きが出ていったころに向こうから生駒/学研奈良登美ヶ丘行きが入線してくるので、オートフォーカスで構えていると手前の列車にピントを合わせようとしてたまに大暴走。せっかく3連チャンの20系のうち一度はとんでもないピンボケ。そこで、やったこともないのに勘で手動フォーカスを使用してみたところ、1回目は見事に奥に置きすぎて撃沈しましたが、

 完全に往来が被った2回目もまだ甘いですが少しマシになりました。結果的にレンズに付いているリングの使い方を勉強できたので良しとします。信号柱の邪魔さ具合は朝潮橋より少しだけマシな配置だったかなあと思いました。なお20系ラッシュはこいつが最後で綺麗な編成全体の写真を撮れず終了w

400系の位置でピントが合ってしまってるっぽい

 この後、移動する前に一応学研奈良登美ヶ丘方面ホームの前端でも撮影しましたが、こっちは階段が近いのが難点、ただ高速道路がいないので光がいっぱい当たるのと、たぶんかなり高倍率の望遠があると奥の勾配や、さらにその奥の右コーナーを使った画が撮れるのかもしれません。この日に関して言えば陽が当たりすぎでクソ暑そうな写真ですw
7000系と同じに見えるがこれは7020系

 九条の次はずーーーーっと東へ行ってけいはんな線へ行き、終点の1つ手前・学研北生駒へ。ちなみにこの日の中央線は南港で同人誌即売会など複数のイベントが重なっており、本町から西側の車内はかなり混雑していました。たぶん南港ポートタウン線の話だと思いますが、若い女性2人組が「2本見送って3本目に乗ったけどそれでもギリギリだった」みたいなこと言ってました、通勤地獄^^;
 けいはんな線は途中生駒で近鉄奈良線と接続しているので、乗り換えたりけいはんな線ホームから奈良線の列車を撮影することも一応できます。そもそもこの線、たぶん本当に子どもの頃に一度だけ乗った記憶があるような無いような感じで実質初乗車だったりします。当時はまだ生駒までしか運行しておらず『東大阪線』という名称でした(覚えてないけど)。
と言いつつ唯一生駒で撮ったまともな写真は阪神1000系

 学研北生駒は面白い駅で、終点の学研奈良登美ヶ丘方面へは駅を出るとすぐトンネルに入ります。一方で後ろを振り返ると白庭台からはものすごい勾配で一直線に上ってきており、こっちから白庭台方面を眺めるとながーーーい直線の先にトンネルがあって、その先の明るくなっている部分が駅となっています。
 撮影地としてはなかなか面白いんですが困ったのが列車の本数、コスモスクエア~生駒間は休日昼間でも1時間に8本走っていますが、生駒から先は半分の4本。15分に1本しか来ません。基本的には白庭台ですれ違うパターンなので、私は相互のホームを行ったり来たりして交互に写真を撮って過ごすことになりました。
 撮ってる間に午後3時ごろの最も暑い時間になり、昼飯も食わずに動いていたので休憩したいと思ったところ、調べたら駅からすぐのところにスターバックスがあったので助かりました。エスプレッソアフォガートフラペチーノにエスプレッソ1ショット追加、最近気づいたけどこれ美味しいですw





 けいはんな線はワンマン運転になっており、ホームには可動式ホーム柵ではなくセンサーで発車時の異常を検知させる仕組みになっています。ワンマンのためホーム前端には鏡、カメラ映像など運転士を支援するための装置が設置されており、またこの駅を含め完全な前端部分は立ち入り禁止になっている場所もあるので撮影はちょっとやりにくい面があります。
 トンネル側の撮影に関しては、前端まで行くと構造物が邪魔になって撮りにくいのでむしろちょっと下がって1両目と2両目の間にあるセンサーポールあたりから望遠で狙うのが綺麗かなと思いました。150mmのレンズ(ただしAPS-Cサイズのセンサーなのでフルサイズ換算では約240mm)と素人でこの感じですので、もう少し腕かレンズがあればもっとええ感じで撮れると思います。少なくとも日曜日の真昼間にはほとんど人もいません^^;
 下り坂側は恒例の構造物の隙間を通す感じで、30000Aの写真をご覧いただくと分かりますが、右端にまた信号柱が映ってしまいました。ここは望遠があればあるだけこの長い滑り台のような坂を活かした面白い画になる、のかもしれません。ならないかもしれません。ちなみに、トンネルに見えてくるヘッドライトの形状でどの車両が来るのかはかなり早い段階で察知できますw

 この後はまだ出会っていない24系がいないか探して吉田へ戻りました。よし"だ"、ではなくよし"た"、と読みます。移動中に初めて『24系がもう1編成しかいない』ことを知り、しかも今日は走っているのかどうかが調べてもよく分からず、とりあえず待てるだけ待つ作戦。すれ違った相手車両が24系でなければ自分の後ろにはいないし、前方にいるなら今自分が乗っている列車が折り返して帰ってくるまで来なかったら絶対に走っていないことになるので、もはやしらみつぶし作戦ですw
 結論から言うと、この日は森ノ宮駅に留置されて万一誰かが故障した時に出場する代走の役割を担っていたようで走行しておらず、出合ったのは帰りの森ノ宮でした。見た瞬間「そら会わんはずやわ」と思いましたね。行きに留置線を確認し忘れたのが痛かったです。
 吉田駅に関しては、高速道路が完全に真上を走っていて上を囲われてしまっている点が朝潮橋なんかとはまた違った見た目になります。ただ、コスモスクエア方面ホーム前端は構造物と、その先ですぐ線路が左コーナーなので角度的に撮影には不向き、一方でホーム後端は安全確認用のCCDカメラが絶妙に被る場所にあるので、倍率の高い望遠か隙間を縫う必要があります。反対側のホームは行きませんでしたが基本は同じだと思います。よって、対抗ホームに入線する車両を撮るのがメインになりました。多客に加えて堺筋本町でホーム柵の確認をしたとかで、途中からめっちゃダイヤが狂ってましたw




 列車が遅れてる上にそろそろ同じ編成に出会いすぎているので、合間に近くにいたハトの写真も撮って遊びました。歩いてるハトで流し撮りの練習でも、とだいぶ頭のおかしな行動に出たところ、シャッター速度が遅すぎて大失敗しました。昔タモリ倶楽部で『回転ずしを流し撮りする』というバカバカしい企画があったのでなんとなくイメージだけは分かってるんですが、やったことないのにできるわけなかったですw
※ゆっくり歩いてます

 そんなわけで朝潮橋での撮影開始から数えて6時間ほど遊び倒して家に帰りました。近隣地区ではけっこう積乱雲が発達して大雨もあったようですが、たまたま生駒・東大阪あたりは全然降っていませんでした、暑かったですけどね。

 18mm-150mmのレンズでどのぐらい撮れるのかが全く分からなかったので気になっていましたが、使った感じとしては私の日常使いにはじゅうぶんという感じでした。一方でおそろしいもので「300mmぐらいのレンズだとどう撮れるのかな・・・」とか思ってしまう自分がいます。清水の舞台から飛び降りて骨折して手術台払ったぐらいの大きな出費をしておきながら、お、おそろしいぞカメラの世界・・・
 グランツーリスモ5の時代だったか、mocomaruzさんが「軽く車1台買えるぐらいカメラにお金使ってる」と話していたのを聞いて「ひえ~」と思っていましたが、その世界の一端を覗いた気がしました。新品のレンズって平気で10万円とかするんですよね。
 調べた範囲では、年式が古いEFマウント系の中古レンズをアダプターを噛まして使ってやると、モノによってはリーズナブルでそれなりに楽しめるそうなのでそうするとだいぶ価格は下がりますが、それでも安くは無いですし良いものは当然みんな狙っているものなので、そうやすやすと見つかるものでもたぶんないでしょう。何にせよ散財した私にすぐそんなお金は出せないので、まずはこのレンズでどう楽しむかを考えていきたいと思います。ハトの流し撮りもいずれは上手くなりたいですw

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