NASCAR Cup Series
"グラウンドで試合になると相手がいる。そこは自分がコントロールできないことがいっぱいあるけど、まず自分がコントロールできることをしっかり100%でやっていきましょう。みんなの意識が少しずつ浸透していったら、これがまた“新たなジャイアンツの文化”になってくる。それが我々の財産になってくる。" 松井 秀喜
予選順位についても見ておくと、Gen7では昨年のバイロンがポール トゥー ウインだったものの、予選5位以内からの優勝はこれを含めて9戦で3回だけ。残りの6回はというと全て10位以下からの優勝となっており、直近9戦のマーティンズビルは統計データだけで言うと予選10位以下の方が圧倒的に高勝率です。NASCARとグッドイヤーがレースを盛り上げるためにどんどん摩耗しやすいタイヤを開発してきた結果、予選だけ速くても決勝で安定してないとね、という流れがある程度作られているかもしれません。ちなみにバイロン以前のPtoWも2013年のジョンソンまで遡らないといけないので、Gen6時代からなぜかここではポールシッターの勝率が低いです^^;
・レース前の話題
今度はブレーキが壊れてクラッシュ、ボロボロの車でその後もなんとか走り切ったもののこのレース30位に終わりドライバー選手権1位から陥落しました。最終戦をドライバー選手権1位で迎えるのはオールガイアー、22点差でラブ、23点差でデイ、31点差でクワポーとなっています。シェルドン クリードも42点差で辛うじて権利を有しており6位以下の選手はチャンピオンの可能性がなくなりました。
Xfinity 500
Martinsville Speedway(Ridgeway,Virginia)
0.526miles×500Laps(130/130/240)=263miles
Goodyear Racing Eagle Tire Code
Left:D-5262 , Right:D-5256
Total Sets:12(9 new race/1 qualifying transfer to race/2 practice)
NASCARカップシリーズはとうとう最後の2戦となりました、モービルワン提供・ザ チェイス第9戦はマーティンズビル スピードウェイでのエクスフィニティー 500。先週のタラデガとは真逆のシリーズ最少トラック・1周0.526マイルのマーティンズビルを500周する地味でキツイ一戦です。走ってる途中に「今何周目?」と質問されて自力で答えられる選手はまずいないでしょう(笑)
ターンではおよそ車両3台分の幅だけコンクリート舗装された内側が最大バンク角12°、使える道幅はとても狭くてガッチガチに内側を固められると外からは容易には抜けません。シーズン中のオーバルでここは唯一予選平均速度が100mphに届かず、この次に遅いノースウィルクスボローでも118mphほどなので飛びぬけて遅いです。ロード コースであるソノマよりちょっと速いぐらいで、当然ながらブレーキも体力も酷使します。
1周が短すぎるせいですぐに周回遅れに追いついてしまい、これを抜くのも楽じゃないのでトラック上は混雑してごっちゃごちゃ、爽快感がある高速オーバルとは全く雰囲気が違いますが車とタイヤを労わり冷静に走り続ける能力が問われるレースで、段々イラッとしてくるとみんな荒っぽくなってくるのでそういう様子を観察しながら楽しむレースだと思います。
俗に『バンパーを使う』とか言いますが、レースの最後の最後はターンへの飛び込みで相手をコツンとやって優勝をもぎ取る、なんてこともザラにあるトラックなので、特にレースの終盤にリスタートがあった時などはそこから先の争いがちょっとした殴り合い。けっこう長時間のレースになると思いますが、最後まで何か起きるかもしれないという期待感を持ちつつこっち側は気楽に眺めておきましょう。アベマでライブ配信見る人はチャット打ちつつ全体をぼんやり眺めておいて最後の50周ぐらいで気合を入れればじゅうぶんですかね。
グッドイヤーが持ち込むタイヤは昨年の秋、今年の春と使用した実績のあるもの。ここに50分間の練習走行がありますから各陣営はじっくりとセッティングを最適化する時間があります。チャンピオンが決まろうかというシーズン終盤の大事なレースで突然違うタイヤを投入するような野暮なことはしておりません。安心してください、過去にも履いてますよ☆
ステージ1・2は給油不要、1周が短すぎるしピットの速度制限も厳しいのでアンダーグリーンでのピットはデメリットが大きく、基本はコーションが出なければタイヤを労わってノーピット。ファイナルステージだけは給油必須で、タイヤを考えると均等割りが望ましいですが挽回する術が少ない人はアンダーカットやコーション待ちで極端なことをする人がいるかもしれません。タイヤ交換を急ぐあまり脱輪する人は未だにチラホラいるので、私がクルーチーフならコーション待ちで10周ぐらい粘ってみるかなあ。
面倒なのは40周ぐらい走ってコーションが出た時で、それなりにタイヤの性能は落ちてるので交換した方が理論としては早いんですが、抜きにくいのでステイアウトする人が多すぎると全然順位を取り戻せずにタイヤを使わされて、交換した利点が薄まってしまうこともあります。判断が分かれるタイミングでのコーションはレースを一変させるきっかけを作るので、まあ1回ぐらい出てほしいですね(笑)
昨年までのマーティンズビルは『プレイオフ最終戦でチャンピオンを争う4人を決める最後の戦い』という位置づけになっていたため、最後は多少荒っぽくても順位を奪いに行く、同じメーカーの選手が有利になるようにライバル選手を集団で取り囲んで順位を上げさせない、最後の最後は壁走りで暴走する、というような色んな出来事がありました。今年はそういうレースではないのでいくらか大人しくはなるんじゃないかと思いますが、顔ぶれやその人にとっての順位の意味合い次第では乱闘ものの何かがあったって不思議ではありません。
そしてカップシリーズはラーソンが場合によっては最終戦を待たずにこのレースでチャンピオンを決める可能性があります。現在ドライバー選手権2位・ハムリンとの差が73点。1戦での最大獲得点数は優勝55点+ステージ ポイント最大20点+エクスフィニティーファステストラップ1点の計76点で、NASCARはビリでも1点貰えますので76点差になると事実上チャンピオン決定、77点差なら最終戦を病欠しても大丈夫な完全確定となります。
ラーソンは優勝した上でそれ以外に5点以上を獲得してこのレースで60点を獲ると自力でのチャンピオン獲得が決定、ステージポイントがあるので計算が簡単ではないですが、基本的にラーソンが他のコンテンダーより前を走っていたらチャンピオンは確定かそれに近い状態になります。
一方で、1戦で最大76点獲れるわけですから万が一ラーソンが早々にリタイアして1点しか獲れず、追いかけるライバルがこのレースで満額回答すれば最終戦はほぼ横一線、ないしは数字上はハムリンが選手権1位になった状態での最終戦決着という可能性ももちろん数字上では存在します。実際、ラーソンは安定して上位に入るだろうと思われた2週間前のフェニックスでセッティングを大きく外して全く戦えず、最後はクラッシュして3点しか獲れませんでした。レースは最後まで何が起きるか分からない、という万国共通(?)の合言葉は忘れないようにしましょう。
・ちょっとしたデータ
まず春のレースを振り返ると、速さがあったのはハムリンとブレイニーでした。ところがファイナルステージ、起死回生でものすごく早いタイミングでタイヤを換えたエリオットに神様が味方して、アンダーカットで順位を上げて全体のピットサイクルが終わった直後という最高のタイミングでコーションが発生。この絶好機を活かしたエリオットがそのまま逃げ切りました。あの時は今年のチェイスは違うぞ!って思ってたのに、今ランキング何位でしたっけ、12位ですか・・・
ちょっとチェイスの失速を悲しみつつ2022年のGen7車両導入以降となる過去9戦のマーティンズビルを見てみると、結果を残しているのはブレイニーとバイロン。ブレイニーは2023年・2024年といずれも秋のレースを制してチャンピオンシップ4に滑り込むなど、9戦で6度のトップ5フィニッシュを記録。最も悪いのが11位で平均順位は驚異の4.4です。バイロンも昨年のこのレースで優勝して滑り込みに成功、2022年・2024年の春も勝っておりこの期間中で最多の3勝を挙げています。両ドライバーともタイヤを長持ちさせることに長けている選手なので、この持久戦での強さには納得です。
平均順位で2番手に付けるのはロガーノの5.6、マーティンズビルでの優勝は2018年の秋まで遡らないといけないんですが、2019年秋のレースから現在まで14戦連続トップ10フィニッシュを継続中です。マーティンズビルでは歴代3位となる記録で、今回もトップ10だとジェフ ゴードンと並ぶ歴代2位タイ、最長記録であるジミー ジョンソンの17戦連続が見えてきます。でも今回彼に欲しいのは優勝によるチャンピオン争いの僅かな可能性の継続でしょう。
じゃあラーソンはどうなんだというと2023年春の優勝を含めてマーティンズビルでは8戦連続トップ10フィニッシュ継続中で、Gen7平均順位が5.8と全体3番手。対するハムリンは昨年のこのレースはエンジンが壊れてリタイアでしたが今年の春は2位に入るなど6度のトップ5フィニッシュ、この9戦で全ドライバー中圧倒的となる1027周のラップ リードを記録していてブレイニーとともにこのレースの本命と言えます。ラーソンが上位にいる限りはどのドライバーにとっても逆転チャンピオンは難路ですが、まずは自分のできる最大の結果を出すしかありませんね。
予選順位についても見ておくと、Gen7では昨年のバイロンがポール トゥー ウインだったものの、予選5位以内からの優勝はこれを含めて9戦で3回だけ。残りの6回はというと全て10位以下からの優勝となっており、直近9戦のマーティンズビルは統計データだけで言うと予選10位以下の方が圧倒的に高勝率です。NASCARとグッドイヤーがレースを盛り上げるためにどんどん摩耗しやすいタイヤを開発してきた結果、予選だけ速くても決勝で安定してないとね、という流れがある程度作られているかもしれません。ちなみにバイロン以前のPtoWも2013年のジョンソンまで遡らないといけないので、Gen6時代からなぜかここではポールシッターの勝率が低いです^^;
・レース前の話題
まずはRFKレーシングを今季限りで離れるケゼロウスキーについて、現在保有するRFKの約20%の株式については即時の売却ではなくひとまずは保有したまま経営や活動については関与しない単なる投資家の立場となり、RFKを離れてドライバーとして来年の活動を引き続き行えることで合意したと発表しました。
報道によればケゼロウスキーの当初の持ち分は約6%だったものが、オプションを行使して20%まで持ち分を増やしていたようです、けっこうな割合ですね。ケゼロウスキーの持ち分はこれから売却に着手していくことになりますが今季限りでとにかく一括売却で関係終了!という条件ではないことが確認されたので、彼は取得額を上回る売却額で利益を得ることによって投資効率を高め、今後の活動資金に充てることが可能となります。ただケゼロウスキーは現時点で来年の所属先については未定です、本人いわくオファーはあるそうなんですが。
続いて、先週のタラデガで横転したロガーノよりも明らかにヤバい事故り方をしていたハーブストですが、やはり全く無事では済まなかったようで左手首の靱帯を断裂していることが明らかになりました。にもかかわらずこのレースにも今のところ出場する意欲を示しており、実際に練習走行では100周以上こなしました。
「手術を必要としない靭帯の一部を断裂しただけで済んだのは幸運でした。もし靭帯の反対側を断裂していたら12週間はレースに出られず手術が必要だったでしょう。だからそういう意味では幸運でした。」
とするハーブストですが、さすがにその言葉だけを信じて放置もできないので代役としてハリソン バートンが待機しています。
最後に下部カテゴリーの話題を軽く3つ。まずオライリーシリーズのバイキング モータースポーツは来シーズンもパーカー レツラフとアンソニー アルフレード、両ドライバーとの契約を更新して現体制を継続すると発表しました。2024年にRSS レーシングと提携する形で立ち上げられて後に独立したばかりのかなり新しいチームですが、2台体制となった今季はレツラフがプレイオフに進出するなど大きく躍進しており、この流れを来年も継続して向上に取り組む意向です。
続いてはカップシリーズでも時折名前を見かけ、パンデミックのころにはiRacingのバーチャル レースで色々と話題を提供してくれたティミー ヒル。トラックシリーズで自身のチーム・ヒル モータースポーツを率いて自らもトラックを走らせてきましたが、オーナー業を退くことを決定し今週のマーティンズビルがオーナーとしての最後のレースになると発表しました。チーム自体を閉鎖する可能性が高いようですが、今のところそこまでは言及していないようです。
最後に、人気自動車系YouTuber・クリータス マクファーランドことギャレット ミッチェルが来シーズンはリチャード チルドレス レーシングからARCA メナーズ シリーズにフル参戦することが発表されました。既に昨年から複数のシリーズにスポット参戦し、NASCAR公式YouTubeチャンネルでも車載カメラのライブ配信が行われるなど実力とはまたちょっと違ったところで注目度の高い選手です。
ちなみにNASCAR公式サイトのレース結果ページでは『クリータス マクファーランド』表記になっていますが、NASCARが各種記録統計を扱う公式サイトとしているレーシングリファレンスインフォでは『ギャレット ミッチェル』の本名登録になっているので、たまにクリータスを見つけられず困るときがあります。
イベント名ながっ!なトラックシリーズ、レイン リッグスがステージ2終了まで全周リードの快走。ファイナルステージで16歳の若造・トリスタン マキーに足を掬われかけましたが、残り46周のリスタートでチームメイト・チャンドラー スミスに押してもらってリードを奪い返しめでたしめでたし、とはなりませんでした。
残り21周でコーションが発生して残り12周でリスタートになると、リッグスは後ろにいたマキーが全然押してくれなかった一方で、隣にいたスミスはベン ローズに押してもらって好発進。リッグスはなんとターン1でスミスにリードを奪われてしまい、ローズにも抜かれました。選手権だけ考えたらドライバー選手権2位のリッグスを優先したいところですが、スミスはそのまま最後の12周を走り切って第15戦ノースウィルクスボロー以来の今季3勝目・通算10勝目を挙げました。
2位ローズ、3位リッグス。「まず最初にチームメイトのチャンドラースミスにおめでとうと言いたい。彼は本当に素晴らしいレースをして優勝した。彼らにとって素晴らしいことだ、久しぶりの勝利だったから。」と述べたリッグスですが、優勝トロフィーであるグランド ファーザー クロックが本当に欲しかったので手に入らなくて残念だったようです。
一方ドライバー選手権1位で迎えていたケイデン ハニーカットは終始上位を走っていたものの今日はラップリード無し。そして最後のリスタートからの争いでマキーに弾き飛ばされて順位を落としており、第13戦サンディエゴでクラッシュして以降では最低成績となる14位でした。スミスがチームメイトを支援せず勝ちいったことは後ろから見ていて驚きだったようですが、おかげでチャンピオン争いでは有利な立場に。ハニーカットは引き続き1位で、リッグスは20点差の2位となりました。
仮にスミスが気を使ってリッグスを先行させていたなら、逆にリッグスは1点差の選手権1位で最終戦に臨んでいたはずなのでこの差は極めて大きいわけですが、双方とも最終戦に向けてとにかく全力でポイントを獲りに行く構えです。なおスミスはこの優勝で選手権3位に浮上しましたが、103点差なのでチャンピオンの権利は消滅しています。
・O'Reilly Auto Parts Series National Debt Relief 250
オライリーシリーズはコーション多発、ポールシッターのカーソン クワポーがステージ1終盤までリードしていたものの、ステージ残り7周からのリスタートでジャスティン オールガイアーがかわして今季13度目のステージ勝利。その後もコーションが多くて作戦がばらける中、オールガイアーはステージ2でも僅差の2位に入りますがピット時期の違いからファイナルステージの終盤は中団から追い上げる側に回りました。
クワポーの方は183周目のリスタートでコリー デイを抜いてリードを奪い返し、オールガイアーはなんとかかんとか苦労して2位まで挽回。この状態で残り22周のリスタートとなりますが、クワポーが先輩を退けました。第23戦アイオワ以来の今季3勝目を挙げてチャンピオン争いに踏みとどまりました。
方や19点差のドライバー選手権1位でこのレースに臨んだジェシー ラブにとっては破滅的なレースになってしまいました。ステージ1では5位に入ったものの、その後混戦での接触の影響で右前タイヤと車体が干渉、コーション中は何度も修復作業を行うことになりました。しかし数々の細かい破損の影響か冷却水の配管も壊れてラジエーターの水温が上昇して神経質な展開になると、これをなんとかごまかしたと思った残り32周
今度はブレーキが壊れてクラッシュ、ボロボロの車でその後もなんとか走り切ったもののこのレース30位に終わりドライバー選手権1位から陥落しました。最終戦をドライバー選手権1位で迎えるのはオールガイアー、22点差でラブ、23点差でデイ、31点差でクワポーとなっています。シェルドン クリードも42点差で辛うじて権利を有しており6位以下の選手はチャンピオンの可能性がなくなりました。
なおこのレースにはバルタザール レギサモンというアルゼンチン出身の26歳の選手が出場、オライリーシリーズは通算4回目の出場でしたが初めてリードラップでレースを走り切ることができて自己最高の27位でした。レギサモンはNASCAR全国シリーズで初のアルゼンチン人ドライバーだそうです。
・カップシリーズ予選
さあ大事なカップシリーズの予選、ブッシュライトポール賞はハムリンが獲りました。通算54回目で今シーズンは6度目、マーティンズビルでも通算6度目のポールです。2位は0.049秒差でギブス、そしてハムリンにとって残念なことに3位がラーソンでした。シンドリック、ロガーノ、プリース、ボウマン、バイロン、エリオット、ベリーのトップ10。ブレイニーは13位ですが過去の数字を見るとここからでもじゅうぶん勝てるので、やはり大事なのは決勝でのタイヤの使い方でしょう。ハムリンはポールシッター勝てない説も圧倒的不利も覆してラーソンを止めることができるでしょうか。








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