NASCAR Cup Series
そんなわけで独立したフェデックスフレイトが今後貨物輸送で市場をしっかりと獲得していくにあたって宣伝媒体としてNASCARを選んだ、ってなことになると思います。フェデックスは2024年まで20年に渡ってハムリンを支援してきた企業だっただけに不在になった時はちょっと残念に思いましたが、分離された別会社が別の形でNASCARに戻ってきたのはちょっと嬉しいですね。NASCAR好きな荷主さんがフェデックス貨物を選んでくれるかも(安易)
また2位に入ったピナクル レーシング グループのチームメイト・トリスタン マキーが今シーズンのARCAシリーズイーストのチャンピオンになりました。唯一の日本人ドライバー・古賀 琢麻は練習走行の段階から抱えていた不具合が解決できなかったとのことで21周遅れの24位でした。ARCAシリーズは来週のカンザスがシーズンの最終戦です。
2位はこれが自己最高位となるベイリー カリー、3位フリーズン、そして4位はラムのジャスティン ヘイリー。ラムにとってシリーズ復帰後初のトップ5フィニッシュでした。5位はARCA東チャンピオンのマキー、なんとプレイオフ初戦のトップ5にプレイオフ選手が1人もいませんでした。ドライバー選手権ではリッグスがステージポイントのおかげでなんとか1位を守ったものの、ケイデン ハニーカットが僅か3点差の2位に迫りました。
ステージ2はカーソン クワポーが勝者になり迎えたファイナルステージ、なぜかリスタートの直前にコーションのライトが点灯して2列目リスタートのラブはこれに反応したようで加速せずに混乱、どうやら誤作動か何かで間違えて光ったようです。さらにリーダーのクワポーは残り50周あたりから「ホイールが緩んでる。」と言い始めてオールガイアーに抜かれ、そのうち「ブレーキが無い。」と怖いことを言うようになり、やがて白煙を上げ始めました。クワポーにはブラック フラッグが出されたようでピットに入ることを強制されこのレース24位でした。
Bass Pro Shops Night Race
Bristol Motor Speedway(Bristol,Tennessee)
0.533miles×500Laps(125/125/250)=266.5miles
Goodyear Racing Eagle Tire Code
Left:D-5276 , Right:D-5278
Total Sets:13(10 new race/1 qualifying transfer to race/2 practice)
NASCARカップシリーズ、プレイオフ第3戦はザ ラスト グレイト コロシアムことブリストル モーター スピードウェイ。1周0.533マイル、最大バンク角28°という競輪場みたいな場所を1周たった15秒で36台がぐるぐる回る頭のオカシイトラックです。アメリカのレースを良く知らないと「インディーカーとNASCARの違いは何ですか?」とか聞かれそうですが、とりあえず1つ言えるのはインディーカーでこんなヤバい場所は絶対走りません(笑)
ブリストルは4月に第8戦が開催されているので今年2回目、また2020年から7年連続で『プレイオフ3戦目』の開催になっています。ステージ周回数は125周×2と250周で分かりやすく、航続距離で言えばステージ1と2は給油する必要がありません。平均速度が高いトラックでピットに入るとロスがむちゃくちゃ大きくて2周遅れになるので、できればアンダー グリーンでのピット作業は避けたいところです。
その状況を左右するのはタイヤですが、グッドイヤーは春のブリストルで新しいタイヤを投入しており今回も同じものが使用されます。ブリストルは高い荷重がかかる上にコンクリート舗装なのでタイヤにとって難しい条件らしく、想定された温度領域を外れた時に異常に摩耗してレースがぐちゃぐちゃになることがありました。そのため春に使われたタイヤは幅広い温度帯での作動と、うまく溶けてコンクリート舗装にラバーが乗ることを意図して設計されています。春のレースでは摩耗もそんなに酷くありませんでした。こういう酷いタイヤのレースはあまり見たくないですからね・・・
ここに加えて、ブリストルでは内側にだけタイヤがベタベタとくっ付いてくれる化合物・トラクション コンパウンドが使用される見込みです。ターンのバンク角が24°~28°のプログレッシブになっているブリストルは普通にやったら外側が有利ですが、トラクションコンパウンドを内側にだけ使用することで内側からの追い越しを促進して2列でのレースを人為的に作る意図です。
ただ、実際はトラクションコンパウンドがあるうちは内側が絶対的に有利になり、トラクションコンパウンドがだんだんと剥がれて効果が薄れてきたら徐々に外へと主流が移っていくような展開がほとんど。2列で争うレースというよりは周回とともに大きく変化している路面状況に的確に対応する力を問う材料、というのが実情かもしれません。外のラインを使う場合でも旋回半径は小さいので、ターンの入り口からずっと大外というよりは真ん中ぐらいから入ってせり上がりながら減速し、ターンの途中から高いバンクを拾って早く加速に転じる、というような走り方が多いかと思います。あまりに外を走りすぎるとタイヤカスに乗って自爆する危険性もありますね。
1周15秒しかかからないからすぐに周回遅れが現れるのも特徴で、リスタートして早々に大きく抜け出したからと言って楽には絶対逃げられません。周回遅れを抜こうにも速いラインを相手に抑えられたらそれを外して抜くのは意外と難しく接触の危険性もあります。とにかく500周の長丁場を全てにおいて神経を研ぎ澄ませていないと勝つことができない難トラックだと思います。えーちなみにですが、こんなクソ狭いトラックなのに今週末はARCAシリーズからトラック、オライリー、カップの全部盛りになっています。
・ちょっとしたデータ
春のブリストルではタイギブスが初優勝を挙げました。レースの主導権を握っていたのはラーソン、ピット作業が足を引っ張っていたけど速さで言えばブレイニーが抜群でしたが、残り24周で発生したコーションでギブスはステイアウトを選択して勝利を手繰り寄せました。春のレースのトップ10はギブス、ブレイニー、ラーソン、レディック、ブリスコー、ギリランド、ロガーノ、プリース、ハムリン、ホースバー。ギリランドだけ存在が浮いてます(笑)
ギブスは今回、5月に急逝したカイル ブッシュを追悼するM&M'sの1戦限定スキームでの出場、懐かしいM&M'Sカムリは単に色を似せただけではなく、近くで見ると数多くのカイルに関する写真によって構成されています。ブリストルで2連勝した選手は過去にそれなりにいるんですが、同一年の春と秋で2連勝したのは2009年のカイルが最後。
カイルの公式追悼行事は10月のシャーロットで開催される予定で、トラック上でのこうした追悼関係の特別仕様もどうやらこれで一区切りになるようなので、ギブスが偉大な先輩の意思を継いでブリストルで連勝できるのかは大きな注目点になりそうです。なおこのレースの18周目はカイルの追悼のための周となっており、配布される黄色いタオルを掲げてブリストル通算8勝の英雄を忘れないための時間となります。って15秒しかないけど良いのか^^;
Gen7車両となってからの過去7回のブリストルでは、ギブス以外にラーソンとハムリンがそれぞれ2勝、ベルとブッシャーが1勝を挙げています。特にラーソンは2024年の秋に462周をリードして圧勝、続く2025年の春も411周をリードして連勝。今年の春も284周をリードしており、7戦中6戦が5位以内という驚異の成績。先週長い未勝利トンネルを抜けたラーソンにとって勢いをそのまま持続させる舞台としては最高です。
ハムリンも7戦中6戦で9位以内と安定感抜群、現役最多のブリストル4勝を挙げています。JGRはベルもハムリンと同等の成績を残し、ブリスコーもスチュワート-ハース レーシング時代からブリストルは比較的得意で過去4戦が全て9位以内で4人全員が有力候補と言えます。なおハムリンは開幕戦デイトナでは2周遅れでしたが、第2戦以降全てのレースをリードラップで終えており、なんと現在27戦連続リードラップフィニッシュ継続中。28に伸ばすと2015年の第18戦ケンタッキー~2016年第9戦リッチモンドにかけて記録したカール エドワーズに並ぶ史上最多タイとなるようです。エドワーズはタラデガで事故って記録が止まりました^^;
一方プレイオフ選手でブリストル要注意なのはシンドリック、通算7戦出場したブリストルで最高位が13位、まだ一度もトップ10フィニッシュ経験が無くリードラップフィニッシュも今年の春のレースだけです。チームメイトのロガーノもGen7になってからブリストルで5戦連続22位以下となかなか悲惨でしたが、直近2度のブリストルは5位、7位と持ち直しているので甘く見てはいけません。勢いに乗せたら怖い、って自分で言ってましたからね(笑)
・レース前の話題
NASCARは2027年からフェデックス フレイトと長期契約を結び、トラックシリーズの冠スポンサーとなることを発表しました。フェデックスフレイトは世界最大級の物流企業であるフェデックスの貨物輸送部門が分離・独立した企業。物流と貨物、と聞くとどう違うのかと思いますが事業としては微妙に違うらしく、市場からそれぞれの事業に専念して独立すべし、という意見があったようです。
| 新規上場の鐘(≧▽≦) |
そんなわけで独立したフェデックスフレイトが今後貨物輸送で市場をしっかりと獲得していくにあたって宣伝媒体としてNASCARを選んだ、ってなことになると思います。フェデックスは2024年まで20年に渡ってハムリンを支援してきた企業だっただけに不在になった時はちょっと残念に思いましたが、分離された別会社が別の形でNASCARに戻ってきたのはちょっと嬉しいですね。NASCAR好きな荷主さんがフェデックス貨物を選んでくれるかも(安易)
次に、今週末からウエット ウエザータイヤに関する規則が見直されることになりました。NASCARでは2023年から一部オーバルでのウエットタイヤを導入しましたが、目的はどちらかというと『雨が降ってもレースを止めずに進行させ、車を走らせることで早く乾かして正常化させる』ことにあるため、ウエットタイヤの使用はNASCAR側の判断に委ねられて全員が一律に使用する規則、ロード コースや一般的な日欧のレースのように乾き具合を判断して自らの判断で交換する仕組みではありませんでした。
しかしウエットタイヤでスタートしたニューハンプシャーでは乾きつつある路面に多くのドライバーが苦労し、NASCARが設定したタイヤ交換の周回数まで耐え続けるのがかなり苦行だった人もいました。レース後にハムリンが自身のポッドキャストで『タイヤ交換の判断はそれぞれが判断すべき』という趣旨の発言をしており、一定の影響があったと思われます、ハムリンのポッドキャストがシリーズに影響しまくっている件()
今回の規則変更ではレース開始時のタイヤについては依然としてNASCAR側に権限があり必ず全員が同じ種類のタイヤでスタートする義務が設けられた一方で、以降のタイヤ交換の判断は各自に委ねられます。仮にドライ コンディションで始まったレースで雨によりコーションが出た場合でもタイヤの選択権は各自に委ねられて戦略性が生まれました。
ただし、NASCARがピット ロードが濡れていて危ないと判断した場合にはコーション中のピット作業は非競争方式に設定する場合があります。クルーが足を滑らせたり、あるいは車が停止できずにクルーを轢いてしまう事故を防ぐためです。非競争なのでピットに入った順に出て行き、ステイアウトした人がいたらそれより後ろに並びます。
ピットに関して話題がもう1つ、先週のWWTRではオライリーシリーズでピット内での多重事故が発生、幅25フィートというシリーズでも特に狭いピットが一因で車両が完全に道を塞いでしまい、危うく悲惨な事故になるところでした。そこでNASCARはさっそく担当者を現地に派遣し、来年に向けてピットの形状を変更できるかどうか検討に入っているとのことです。
続いて最近はあんまり話題にしなくなったダッジについて、ステランティスは2027年からのカップシリーズ復帰に向けた動きを継続しているようですが、カップシリーズ用のエンジンを用意するのはそれほど簡単ではなく決断の時間が迫っています。そんな中でスポーツ ビジネス ジャーナルは業界関係者の話として、ダッジはとりあえずカップシリーズへの復帰を優先して他社からエンジン供給を受け、自社製エンジンは後から投入する可能性があると報じました。
ECRエンジンズが製造したものを供給されるというのが選択肢の1つだとしており、フォードは可能性が無くトヨタの関心は不明だと伝えています。ECRはヘンドリックと協業してシボレーのカップシリーズ用エンジンを製造していますが、あくまで独立したエンジン ビルダーであると考えればギリギリ通る話かもしれません。現実にはそうでもしないとカップの復帰は2028年以降となりそうです。ってことはたぶん来年は無理なんだろう(笑)
最後に契約の話題を2つ。まずクラフツマン トラック シリーズのレイン リッグスですが、希望としては来年カップシリーズに乗りたいということで契約状況が未定のまま9月を迎えていましたが、さすがに時間切れと判断したかチームとの契約オプションを行使し来年もフロント ロウ モータースポーツに残留することが発表されました。
また、ちょうどゲートウェイの記事にコメント欄で名前が挙がっていたマット ディベネデトーですが、今は何してるか分からないと言ってるそばからオライリーシリーズでの出場が決まりました。第28戦ラスベガス、第29戦シャーロットにヤングス モータースポーツの42号車で出場します。MattDは2024年の第6戦からバイキング モータースポーツに加入していましたが、昨年のシーズンが残り3戦となった第30戦を最後に契約を解除されて仕事が無く、今年は1回だけダーリントンに出てきましたが予選落ちしていました。ほぼ1年ぶりの復帰です。
・ARCA Menards Series Bush's Best 200
ARCA メナーズ シリーズの第19戦であり、ARCA メナーズ シリーズ イーストの最終戦でもあったブリストル、予選2位のトーマス アヌジアータが抜群のスタートでリード!と思ったら反則スタートでした(´・ω・`)結局ポールシッターのカーソン ブラウンが圧勝で今シーズン3勝目、アヌジアータが反則スタートで獲ったラップ リードは無効らしく記録上は全周リードでの優勝となりました。
・Craftsman Truck Series UNOH 250 Presented by Ohio Logistics
トラックシリーズのプレイオフ初戦、スタートからリッグスが絶好調でステージ2まで全周リードと圧倒しますが、ステージ間コーションで2輪交換のジェイク ガルシアが先行するとこの作戦がドンピシャ。4輪交換したリッグスは2輪交換勢を攻略できず、アンダーグリーンピットでナットがきちんと締まっておらず再ピット、最後は混戦で他車と接触してトラックがボロボロ、このレース32位という散々な目に遭いました。
一方でガルシアは219周目のリスタートでスチュワート フリーズンに抜かれたものの230周目には抜き返してそのまま逃げ切り、フル参戦4年目・通算94戦目でトラックシリーズ初勝利を挙げました。
2位はこれが自己最高位となるベイリー カリー、3位フリーズン、そして4位はラムのジャスティン ヘイリー。ラムにとってシリーズ復帰後初のトップ5フィニッシュでした。5位はARCA東チャンピオンのマキー、なんとプレイオフ初戦のトップ5にプレイオフ選手が1人もいませんでした。ドライバー選手権ではリッグスがステージポイントのおかげでなんとか1位を守ったものの、ケイデン ハニーカットが僅か3点差の2位に迫りました。
・O'Reilly Auto Parts Series Food City 300
オライリーシリーズも波乱続き、ステージ1終盤はジェシー ラブとジャスティン オールガイアーが周回遅れと絡みながらの激しい争いになり、オールガイアーがステージ1を制するも車の鼻先が潰れて凹みました。ピットでお情け程度にテープを貼ってみますが秒で剥がれます、もうこれ別の車のデザインやん(笑)
| テープ「さいなら~~~」 |
ステージ2はカーソン クワポーが勝者になり迎えたファイナルステージ、なぜかリスタートの直前にコーションのライトが点灯して2列目リスタートのラブはこれに反応したようで加速せずに混乱、どうやら誤作動か何かで間違えて光ったようです。さらにリーダーのクワポーは残り50周あたりから「ホイールが緩んでる。」と言い始めてオールガイアーに抜かれ、そのうち「ブレーキが無い。」と怖いことを言うようになり、やがて白煙を上げ始めました。クワポーにはブラック フラッグが出されたようでピットに入ることを強制されこのレース24位でした。
その後レースは残り27周でコーションが発生して作戦が分岐、ステイアウトしたオールガイアーはリスタート後にラブの手荒な走りによって壁に挟まれ、そのラブも3周後にテイラー グレイから全く同じ目に遭わされました(笑)前でごちゃごちゃやってる間になぜかウイリアム サワーリッチがリーダー、さっきのコーションで4輪を替えたシェルドン クリードが2位となると残り3周でクラッシュによりまたコーション、オーバータイムへ。
クリードはリスタートの蹴り出しの段階でもうサワーリッチを抜いており、そのまま逃げ切って今季3勝目。なんとプレイオフ開幕から優勝、2位、優勝という快進撃でドライバー選手権1位になりました。コリー デイ、ブレント クルーズ、サミー スミス、オースティン ヒル、アンソニー アルフレード、グレイ、サム メイヤー、ジェレミー クレメンツ、ブレンダン ジョーンズのトップ10でした。
・カップシリーズ予選
雨により練習走行と予選は中止になりました。指数予選方式によってポールポジションはラーソンが獲得、ロガーノ、ハムリン、バイロン、ホースバー、ボウマン、チャステイン、シンドリック、ディロン、ウォーレスのトップ10。12位にベル、13位ギブス、16位プリース、20位レディック、23位ブッシャー、26位ブリスコー、27位エリオット、28位スアレス、そして29位にブレイニーです。先週ブレーキが壊れてクラッシュしたことでブリストルの予選順位に響いてしまいましたね。
現地の天気予報だと夜は雷雨の可能性があるようです、19時30分開始というのが当初の予定で今のところ開始時間変更の話は見当たらないんですが、今後の天候状況次第では変更もあるかもしれません。
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