ABB FIA Formula E World Championship
また、これはもう仕方ないことだとは思うんですが世界耐久選手権との日程重複も発生しており、モナコがWECのスパ フランコルシャンと、上海もインテルラゴスと重複。両方に参戦している人は契約形態によってどちらか片方を諦めることになり、セバスチャン ブエミ、ニック デ フリースなどは影響を受けます。後にモナコには日程変更の話が出てきて1つは重複回避の可能性が出て来たそうですが、もう正直フォーミュラEもここまでレースが増えたら掛け持ちして参戦することが無理だと思った方が良いんじゃないかとも思いますね。
早起きした土曜日のFP2は路面にところどころ濡れた場所はあるものの天候自体は晴れ。最速はモルターラの1分9秒021で、アントニオ フェリックス ダ コスタ、ジェイク デニス、ジョエル エリクソン、マキシミリアン グンターのトップ5。モルターラは最速だったけどチームメイトのデフリースは車に問題があって走行ができず、マヒンドラ レーシングとするとなんとも言えない走行時間でした。
ポルシェのチーム代表・フローリアン モドリンガーは喜んでも怒っても目の前の机にこぶしを叩きつける派なので机は頑丈に作っておいた方が良さそうです。ティクタムには前戦から持ち越された3グリッド降格ペナルティーがあるため、スタート順位はベアライン、エバンス、デニス、グンター、ダコスタ、ブエミ、ベルニュ、ティクタムとなりました。
2026 Shanghai E-PRIX
上海国际赛车场 3.051km×29Laps(-0.19km)=88.289km
Race Energy:38.5kWh+3.85kWh Pit Boost
Reference Time for SC/FCY 3:15
Attack Mode:360 seconds/1 time
Reference Time for SC/FCY 3:15
Attack Mode:360 seconds/1 time
winner:Pascal Wehrlein(Porsche Formula E Team/Porsche 99X Electric)
ABB フォーミュラ E 世界選手権、グダグダになった三亜に引き続き中国国内を移動しまして第12戦・第13戦は上海での2連戦。F1でお馴染みの上海国際サーキットを半分ぐらいバッサリ切り落とし、特徴である約1.2kmのながーーーーい直線を通らずに裏口みたいなところを通ってピット前に戻って来る1周約3kmのレイアウトを使用します。最後は砂を蹴っ飛ばしながら縁石の内側まで攻めたくなるシケインで、フォーミュラEにしては珍しくトラック リミット違反が起きやすいコーナーですね。
レースは土曜日の第12戦がピットブーストありで昨年と同じ29周、日曜日の第13戦はピットブースト無しで昨年よりも1周少ない27周になっています。29周でもレース距離は90kmに届いていないことからエナジー管理が難しくて回生箇所が少ないことがわかります。ただちょっとこの週末はお天気が心配で、雨が降るとそんなに節約する必要がなくなるので話がガラッと変わる可能性があります。
結局FP1が開催される金曜日の段階で土日のレース時間の天候が雷雨となる恐れがあったことから土曜日からの全ての開催時間が再設定されて概ね3時間の前倒しになりました。おかげで練習走行の開始時刻が現地朝6時、予選が8時、決勝は12時過ぎに開始という朝型人間になりました。元々世界を転戦して各地の時間に適応する生活とはいえ、朝の6時から練習走行させられたらさすがにキツそうですね。小林 可夢偉がフォーミュラEにスポット参戦した時、事後の感想としてとにかく短い時間にあらゆる予定が詰まっていて忙しかったという話をしていたので、それがさらに朝早くからとなるとますます大変です。時差ボケの関係でむしろ上手くハマる人も中にはいたりするのかな?
・レース前の話題
先日発表されたシーズン12の日程について、現場では早速2つの点から議論が起こっているようです。1つ目は第8・9戦ベルリンと第10・11戦モナコが2週間連続開催になっていること。F1では最近当たり前のように連続で開催されていますが、フォーミュラEではシーズン3の第5戦パリ・第6戦モナコで発生して以来の珍しい出来事です。もちろんパンデミック中に緊急で設定されたベルリン6連戦は除きますよ。
ただ、シーズン3と比べてフォーミュラEは遥かに大きくなっており、しかも見ての通り両方が2日連続開催なので9日間で4戦する過密日程になります。ザ レースによるとこの2週間連続開催は参加チームには事前に相談されていなかったもので現場では驚かれているといい、特にGen4車両の1年目という条件下できちんと部品供給や物流が追いつくのか懸念されているようです。2種類の空力仕様を持ち運ばないといけないし、壊した時の予備とかも大変ですし運営はピットブースト用急速充電器も輸送しないといけませんからね。
また、これはもう仕方ないことだとは思うんですが世界耐久選手権との日程重複も発生しており、モナコがWECのスパ フランコルシャンと、上海もインテルラゴスと重複。両方に参戦している人は契約形態によってどちらか片方を諦めることになり、セバスチャン ブエミ、ニック デ フリースなどは影響を受けます。後にモナコには日程変更の話が出てきて1つは重複回避の可能性が出て来たそうですが、もう正直フォーミュラEもここまでレースが増えたら掛け持ちして参戦することが無理だと思った方が良いんじゃないかとも思いますね。
なおモナコが移動するとしても2週間前倒しすることになるとされており、ベルリンとの連戦問題は前後関係がひっくり返るだけで全く解決はしないようです(´・ω・`)
・練習走行
金曜日のFP1がすでに途中から雨、最速タイムはセッションの早い時間帯に記録されたのでほぼ参考にならなさそうですが、パスカル ベアラインが1分9秒259で最速。ジャン エリック ベルニュ、ニコ ミュラー、ニック キャシディー、エドアルド モルターラのトップ5でした。オリバー ロウランドはエンジニアとの連携がなんか上手く行かなかったようでえらく怒ってる無線が放送され、FP1で最下位でした。
早起きした土曜日のFP2は路面にところどころ濡れた場所はあるものの天候自体は晴れ。最速はモルターラの1分9秒021で、アントニオ フェリックス ダ コスタ、ジェイク デニス、ジョエル エリクソン、マキシミリアン グンターのトップ5。モルターラは最速だったけどチームメイトのデフリースは車に問題があって走行ができず、マヒンドラ レーシングとするとなんとも言えない走行時間でした。
・グループ予選
『コンディション:湿気のある雲の多い晴れ』みたいな状態ではじまったグループ予選、エバンス陣営の無線から『ダブル ビルド→アタック→ダブル クール→アタック』『トリプル ビルド→アタック→シングル クール→アタック』の2パターンが考えられるようなんですが、結果としてどっちをやっても2回目のアタックはみんなあんまり伸びませんでした。最速はそのエバンスで3周温めて1分10秒175。デニス、ブエミ、ベルニュが続きました。
脱落したミュラーは最初のアタックではタイヤがまだ作動しておらず、2回目のアタックもやっぱり適正な状態から外れていたと無線で不満。上海は最初にながーーーーーーく右に回り込み、ターン7~8も高速で左右に旋回してダウンフォースの無いスパークGen3はずっと横に滑ってるので、タイヤを適正な温度・内圧の状態に持って行くのがかなり難しいと思われます。低速や鋭角なコーナーが多い市街地とは別物ですね。
B組ではロウランドのエンジニアがA組の選手の無線を早速参考にして「ダブルビルドではタイヤが発動しないと不満が出てるぞ。」とお知らせ。考えはみんな同様でB組では3ビルドが主流になりました。最速はベアラインの1分10秒125、3ビルドから一発アタックでまとめて時間を余らせた状態でもうピットに戻りました。ダコスタ、グンター、ダニエル ティクタムが続きます。
ドルゴビッチが5位、キャシディーが6位、ひでえアンダーステアじゃねえか!と怒っていたロウランドが7位。2回目のアタックはみんな伸びなかったのでさっさと撤収したベアラインは大正解でした。またナトーは60グリッド降格が決まっているので予選を走る意味がほとんどなく、そのため記録を出して義務だけ消化したらタイヤ温存のためにさっさとピットに戻ってしまいました。
何でそんなに巨大なペナルティーかといえば、前戦でベアラインに当てられてクラッシュした際にギアボックスなど主要部品が壊れたので交換となって年間の規定使用数を超えてしまったことが原因で、さすがにこれはチーム代表のトマソ ボルペも怒っていたとか。確かにぶつけられた被害者な上に修理代がかかって次のレースの勝負権も事実上ない、って酷い話です^^;
・デュエルス
A組の山からはエバンスが勝ち抜け、ターン1・2をほとんど内側についたまんま走って切り返したターン3もやっぱりインベタ、という教科書的なライン取りとは少し違う走りがうまく行ってる様子。一方B組はベアラインが盤石の走りを披露、準々決勝では唯一の1分8秒台を記録しており仕上がりでは抜きん出ている印象です。
というわけで両グループ1位同士が順当に当たったデュエルス決勝、先に走っているエバンスはなんとなーく力が外に逃げて行く、ここまでのデュエルス敗者と同じような車の動き。ベアラインはこれに対してさっきまでと変わらない走りを見せて計測地点ごとに少しずつ差が開きました。最終的にエバンスは1分9秒463とこれまでよりいくぶん遅い記録しか出せず、ベアラインは1分9秒260を記録。ベアラインにとってデュエルスの3回の計測ではこれが最遅でしたが、確実にまとめた走りで今季3回目・通算12回目のジュリアス ベア ポール ポジションを獲得しました。
ポルシェのチーム代表・フローリアン モドリンガーは喜んでも怒っても目の前の机にこぶしを叩きつける派なので机は頑丈に作っておいた方が良さそうです。ティクタムには前戦から持ち越された3グリッド降格ペナルティーがあるため、スタート順位はベアライン、エバンス、デニス、グンター、ダコスタ、ブエミ、ベルニュ、ティクタムとなりました。
・決勝
かなり空が暗い・・・スタートから先頭のベアライン以外はとにかく出入りの激しい展開、シケインですら3ワイドで入りそうになる危険な時間帯で、バーナードは4周目に接触されてパンクしました。このあたりから観客が傘をさし始めてとうとう雨が降ってきたようで、明らかにレースに影響するぐらい降るのならエナジーを節約する必要は薄れます。天気予報と設定ペースが密接に関係するわけですが、6周目にデニスは「ガンガン行くぞ」と指示されて先頭へ、しかし翌周にはすぐベアラインが取り戻して天候と残量を睨みながらの戦いです。
その後も数度のリード チェンジがありつつもベアラインはそのたび前に戻ってきて、13周目以降に全員ほぼ同時にピットブーストが可能となり14周目からピット サイクル。ベアラインはダコスタ、ロウランドなどと共に15周目にピットに入り、デニスは1周かっ飛ばしてから16周目にピットに入りました。コースに戻ったら・・・ベアライン、ダコスタの後ろの実質3位でオーバーカット失敗、2人ともアウト ラップがむっちゃ速かった模様です。ピット前に交わされたと思われる無線の内容からすると、本当はデニスは2人の間で戻れる予定だったと思われます。
そのせいかピットを出た後のデニスは2人から少し離されており、エナジーの使い方をちょっと変更して貯金している雰囲気。ただ緩めたせいで翌周にはベルニュにもオーバーカットされて実質4位にさらに下がってしまい、どこに陣取るべきか悩みどころです。
と思ってたら19周目に急に雨が強まってターン7あたりがツルッツルになりはじめ、そして程なくしてSCが導入されました。誰か事故ったのではなく路面状況そのものが理由で、ちょうどターン7あたりが集中豪雨に見舞われていました。アタックモード中の選手は無駄打ちになってしまい、後方の選手はピットで内圧の異なるタイヤに変更。全天候型タイヤ1種類のフォーミュラEですが、内圧の設定で実質的にチームは晴れ用か雨用かを使い分けています。そしてなぜこの豪雨の場面が公式ハイライト動画に入ってないんだ(笑)
23周目にベアライン、ダコスタ、モルターラ、ベルニュの順でリスタート、ここでベアラインを先頭に多くが一斉にアタックモードに入りました、またいつ止まるかわからんレースなので使っとかないとまずいという判断もあるでしょう。リーダーのベアラインからすればみんな作戦も揃うし節約要素も消えるし、後はきちんと車を持って帰ることが重要なので、無線で状況を伝えられると「俺に任せとけ」と過度の情報は遮断。
豪雨は一瞬だけだったらしく、それ以降は降ってるのかどうか分からん程度の雨。気づいたらトップ3はそれぞれが大差になっており、SCが3分15秒以上入ったのでレースが1周だけ追加されて30周になりましたが特に影響もなくそのままレースはベアラインの圧勝で幕を閉じました。ここ3戦全くと言って良いほど良いことがなかったベアラインが会心の今季2勝目・通算10勝目。ポール トゥー ウインで28点を一気に獲りました。
2位ダコスタ、3位デニス。ドルゴビッチが4位に入ってアンドレッティーはまたもや好成績ではありますが、行けそう感があったのにデニスが3位だったことと、前回ワンツーを取り逃したこともあるのでなんかありがたみが薄れてしまってるかもしれません。デフリース、ベルニュ、エリクソン、エバンス、グンターと続き、レース時点ではモルターラが10位でしたがベルニュとの接触に対してレース後に5秒加算ペナルティー。これで繰り上がってミュラーが10位となりました。あ、モドリンガーさん拳を握りしめただけで机は叩きませんでしたね。
またレース後のペナルティーではルーカス ディ グラッシもバーナードとの接触で次戦3グリッド降格。ディグラッシは追い抜くつもりはなかったけど予想以上にバーナードが減速したから当たってしまったとし、バーナードはディグラッシが接近するのが見えて来たけど避けられなかった、と説明。ディグラッシは順位を返して抜かないようにしたものの、この間にベルニュがぺぺ マルティーに抜かれてしまったことと、ディグラッシに主な責任があったこと、そして入賞圏外であることから次戦のグリッド降格処分とする一方、ディグラッシ自身は利益を得るつもりもなく順位返還もしているので、ペナルティー ポイントは課しませんでした、という長い長い説明が公式文書に書いてありました(笑)
雨が降ったことでピットブーストやら戦略やらあんまり関係なくなった感のあるレースでした、この時期に東アジアを訪れると雨は避けられないですからねえ。ベアラインは予選も決勝もまさにベアラインらしい走りだったと思います。先頭を走っていても無駄遣いしない、抜かれた時に自分がどうするべきかきちんと連携が取れていて必要ならすぐ順位を取り戻し、攻めるべきピット後の周回できちんと攻め切る、大雨が降っても慌てない!フォーミュラEの一流選手として必要なものを全て出したがゆえに、見ていると退屈でした。退屈なレースをするってこのレースではすごいですよ。
ポルシェはこういう平滑な舗装・中高速コーナー多めのコースで比較的速い傾向がありそうですが、サスペンション設計の僅かな違いからベルリンみたいな細かい振動が加わるような周波数の振動とあまり相性がよろしくなく、逆に苦手な周期の振動が無ければ旋回速度を維持したまま曲がれるような設計になってるのかもしれませんね。どうしてもベアラインとチームメイトに差が出てしまうのでミュラーはちょっと気の毒、ダコスタは「ほら、俺のせいちゃうやろ、ていうか俺すごかったやろ?」と思ってるかもしれません(笑)
そして選手はまた翌朝6時始まるFP3に向けてたぶんえらく早く就寝することになったでしょうzzz・・・
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