NASCAR 第14戦 ナッシュビル

NASCAR Cup Series
Cracker Barrel 400
Nashville Superspeedway 1.333miles×300Laps(90/95/115)=399.9miles
winner:Ryan Blaney(Team Penske/Menards/Cardell Cabinetry Ford Mustang Dark Horse)

 メモリアルデイを終えたNASCAR、第14戦はナッシュビル スーパースピードウェイ、1.333マイルのコンクリート舗装というちょっと特殊な中高速トラックです。スポンサーのクラッカー バレルはレストランだそうですね。
 第13戦からの5レースはアマゾンプライムが放映権を持ちますが、先週のアマプラ初戦は現地報道によると平均272万人の視聴者数を獲得、FOXが放送した昨年の310万人よりは減少したもののケーブルテレビとインターネット配信では形態が違うので減少するのはある程度想定内。データ的には普段のテレビ放送よりも平均視聴者年齢が若返ったとの報道もあり、上々の出だしと言えそうです。ただ日本ではおそらくアマプラで見れないと思われ、一方で普段のYouTubeの配信も無い、ということでアベマが唯一の公式視聴手段となって英語放送を公式に見る手段が無いようで私には痛手です。

・ちょっとしたデータ

 さてアマプラ2戦目となるナッシュビルですが、2021年に初めてカップシリーズが開催されてこれが5回目の開催、コンクリート舗装はアスファルトと違って温度変化が少なくラバーも乗りにくいので条件変化が起きにくく一貫性がある一方で、グリップが急激に抜けやすいとも言われています。そのせいかコンクリートのトラックは不思議と相性の良い悪いが出やすい印象がありますね。
 過去4回の優勝者はラーソン、チェイス、チャステイン、ロガーノの4人で2021年のラーソンだけがまだGen6車両の時代です。昨年のレースは前週のコカコーラ600が雨で途中終了したのを取り戻すかのようにオーバータイム祭りとなり、300周のはずのレースが最終的に331周まで延長。燃費レースから次々と選手が脱落していった中でロガーノが驚異的な航続距離を走り続けて26位スタートから奇跡的とも言える優勝を手にしました。今年の場合は先週が比較的コーションの無いレースでしたから、今週は大荒れで差し引きゼロになったりしますかね。
 Gen7での3戦に絞ると、平均順位では優勝こそないもののラーソンが平均5.7位で最良、3戦全てトップ10フィニッシュしている唯一のドライバーで全てが8位以内です。コンクリート路面で好成績なハムリンが平均7.0で2番目の数字、これに優勝経験者のチェイス、ロガーノが続きます。チャステインも昨年はリタイアでしたが2023年は5位、一昨年はポール トゥー ウイン、Gen6の2021年も2位になっており相性は悪くなさそう。一方でヘンドリック勢のバイロンは最高位が一昨年の6位、ボウマンは3戦全て14位以下とまだ主だった結果を残せていません。
 ちなみに、今週使用するタイヤはラスベガスやテキサスなど1.5マイルで使用してきたのと同じ種類が用意されており、これは昨年のナッシュビルと比べると左側のタイヤだけが柔らかくなっています。
 
 今シーズンの13戦で見ると、合計で27人のドライバーがトップ5でフィニッシュを記録しています。デイトナ、タラデガ、アトランタと運任せが3つもあるんだからそりゃあ増えることもあるんじゃない?と言われそうですが、13戦終了時点での数字としては過去59シーズンで2003年、2011年に次ぐ史上3度目の最多タイ記録となっています。これだけいるとレギュラー組でまだトップ5フィニッシュが無い選手を数えた方が少ないわけですが、マクダウルは優勝争いにも顔を出しながらまだ0回。ゼイン スミス、トッド ギリランド、ジャスティン ヘイリーあたりがフル参戦のトップ5無し選手です。スミスは昨年のこのレースで2位に入りましたが、今季初トップ5はあるでしょうか。

・レース前の話題

 第12戦カンザスのレース後、NASCARの詳細検査で違反が見つかってペナルティーを受けたブッシャー。チームが判定を不服として控訴し、審理の結果ペナルティーは少し軽減されました。違反としてフロントのバンパーの補強に関するものとエキゾーストのカバーの加工に関するものがあったようで、全米モータースポーツ控訴委員会はこのうちバンパー補強に関してはNASCARの主張を認めた一方で、エキゾーストカバーについては規則に明確な規定が無いため根拠が不合理と判断しました。
 そのため60点減点とされていたドライバー/オーナー ポイントは30点減点へと変更。一方でプレイオフ ポイント5点減点と罰金75000ドル、クルーの出場停止については当初内容を支持しました。制度上、チームは不服があれば最終審へとさらに上訴することが可能です。

 次に、チーム ペンスキーのオースティン シンドリック、長らく『社長・ティム シンドリックの息子』と紹介してきましたが、ティムお父さんは今年NASCARのプログラムから手を引いてインディーカーの活動に専念することが発表されていました。ところがインディー500の予選でペンスキーの車両に違反が見つかってえらく騒動になり、責任を取る形でティムは辞任しました。当然NASCAR界では『オースティンどうなる?』という話題となりますが、そんな中でロジャー ペンスキーがシンドリックに対して声をかけたことを記者に話し、その中で


「オースティン、君にはここでやるべき仕事がある。我々との契約もある。来年の契約もある。」

と伝えたとしました。シンドリックの契約形態は謎、というかお父さんがいる限り大丈夫じゃね?ぐらいの捉えられ方でしたが、ロジャー御大のこの話を信用するなら2026年末まで契約があるようです。お父さんが会社を去ったから即クビ、とはならないわけですが、逆から言えば来年末までにペンスキーの選手としてそれなりに格好の付く結果が出なかったらさすがに他の若い人と交代させられる可能性があります。少しずつ上向いている選手だと思いますが果たして。

 そしてもう1つ、NASCARはショート トラックのレースでエンジン出力を上げる検討を始めたと明らかにしました。元々この話はずっとくすぶっており、ドライバーからは空力パッケージやらタイヤやらをいじるよりもさっさと出力上げて扱いにくい車にした方が手っ取り早い、という声が上がっていました。NASCARはエンジン関連の費用が上昇することなどを理由に否定的な回答を繰り返し、しかしドライバー側から返す刀で「チームに聞いたらコスト変わらんて言うとったで」と言われる状態でした。早ければ今季中に750馬力程度への引き上げが行われる可能性があるようです。

・Craftsman Truck Series Rackley Roofing 200

 トラックシリーズはピット作業が勝敗を分けました。レイン リッグスがステージ1を制したもののステージ間コーションで右前輪の交換に手間取って後退。これでステージ2はコリー ハイムが優勢、リッグスはなんとか2位まで追い上げてステージを終えますが、ステージ間コーションでまた同じ問題が起きて後退(っ ◠‿:;...,
 このステージ2後のコーションで最初にピットを出たのがラジャ カルース、これが決め手となって最終ステージを終始リード。最後はハイムがすごい勢いで追いついてきましたが逃げ切ることができ、昨年の第3戦ラスベガス以来となる通算2勝目を挙げました。

 なお、自身のチーム・アキノリ パフォーマンスとして今季2度目の出場となった尾形 明紀は55周目に発生した他車のスピンを避けようとして自身もスピンする不運もあり、6周遅れの31位でした。

・Xfinity Series Tennessee Lottery 250

 ウイリアム サワリッチが自身2度目のポールから37周目までリードしたものの、ステージ1終盤に出た最初のコーションで作戦が分かれるとここから先はコンクリート職人・ジャスティン オールガイアーの独壇場でした。ステージ1・2を制して最終ステージも大差でこそなかったものの常に盤石な走りを披露、今季3勝目・通算28勝目を挙げました。ナッシュビルでは2022年に続く2勝目。ナッシュビルの優勝トロフィーであるギターを2つ手に入れて2人の娘に1つずつあげたい、と冗談めかして言っていた目標を達成しました。

 なおサワリッチは135周目にスピンすると、最終的にはエンジンの故障でリタイア、また9位だったダニエル ダイがレース後の車検でリアの車高が規定に違反していたとして失格になっています。

・カップシリーズ
 予選


 ブッシュライトポールは先週に続いてブリスコーが獲得、好調です。2位はハムリンでしたがひょっとすると夫人が出産するかもしれないので、ライアン トゥルーエックスに代役を頼んで欠場するかもしれません。バイロン、レディック、チャステイン、ケゼロウスキー、ベル、マクダウル、ロガーノ、ブッシャーのトップ10。ラーソンは振るわず28位でした。練習走行でロングランも速かったブリスコーとチャステインが真正面から対決するレースを見てみたいかも、ハムリンも速かったので走るならチャステインとの因縁対決も見ものですね。

・ステージ1

 アベマでの視聴ということで、増田 隆生/古賀 琢麻の実況解説コンビの会話も拾ったり拾わなかったりしながら参りましょう。とりあえずハムリンの代役として待機してるのはマーティン トゥルーエックス ジュニアだと紹介されていましたが、原稿の作り間違えか増田さんの言い間違いor勘違い、実際は弟のライアンです。でも結局ハムリンはまだ病院に行く必要がなかったようでレースに参加して決勝スタート、ブリスコー、ハムリン、バイロン、レディック、ベルのトップ5で比較的落ち着いた序盤戦になりました。落ち着いてなかったのはラーソンで、3周目に集団戦でちょっと交錯して一旦リードラップ最後尾に転落。

 ハムリンは調子が良さそうでブリスコーの真後ろに付いて行きますが、無理して抜くほどでもなくとりあえず煽っている模様。必ずしもクリーン エアーで走る続けられるわけではないですから、今ダーティー エアーでの挙動を見ておくというのも大事ですね、逆にブリスコーはこの雰囲気だとダーティーエアーに1回入ったら前に出られなくなりそうな雰囲気。
 40周目、クリーンエアーを守りたいブリスコーはアンダーカットされる前に自分からピットへ、ハムリンは翌周にピットに入って前後関係は変わりません。他の人もこのあたりでグリーンフラッグピットをこなしていきますが、ブレイニーを含めた数人が延々とピットに入らずに走り続けました。結局70周を走破してブレイニーとチームメイトのシンドリックはようやくピットへ、93マイル走ったのでまあここらがグリーンで走り続けた場合の限界でしょうね。ペースがあんまり落ちていなかったのでブレイニーは10位あたりで合流、ピット前とあまり変わりませんでした。

増田「バッバ ウォーレス。メイン スポンサーはチャンバ カジノ、オンライン カジノです。日本からアクセスするとそれは違法になります。」←冷静なトーン
古賀「(笑)旬ですね。」  

 このやり取りで吹きました(笑)ステージ残り10周、ブリスコーの前には周回遅れ寸前になったラーソンの姿。当然ラーソンに抵抗されたブリスコーはクリーンエアーを失い、そこをハムリンに衝かれました。ステージ残り8周でハムリンがとうとうリーダーになりそのままステージ1を制しました。レディックが2位、ブリスコーは3位。バイロン、ベル、チェイス、ブレイニー、マクダウル、ロガーノ、チャステインのトップ10でした。ラーソンは辛うじてリードラップを守り27位。

・ステージ2

 ステージ間コーションでのピット、そんな気はしましたがブレイニーとシンドリックが2輪交換で前に出ました。せめてコーション中にピットが開いた時だけ現地音声を出してもらうと、それだけでも情報量と番組の雰囲気が変わると思うのでぜひご検討いただきたく思いますアベマさん。98周目にリスタートすると狙い通りにブレイニーがリードしていましたが、106周目にステンハウスがクラッシュ、クリアーでないのに内側に下りてホースバーに押されたっぽいですね。
 ステージ2が残り75周ほどなのでまたリードラップ選手はピットに入り、上位勢は燃料だけにするか、とりあえず2本だけタイヤを換えるかという感じです。ブレイニーはまた右側2本を交換して一旦はクリーンエアーを捨て、給油のみで出たハムリンを先頭に112周目にリスタート。
 ところがここからがクラッシュ祭りで、リスタート翌周にボウマンがルースになってグレッグソンを巻き添えにクラッシュすると、続く119周目のリスタートも出遅れたベルの内側にジョーンズが並んでターン1でゴリゴリとやり合った末、ベルが飛ばされてクラッシュ。131周目にもスポット参戦のハイムがクリアーになっていない外に膨らんでケゼロウスキーを壁に挟んでしまい自分がクラッシュしました。

 137周目、ハムリンとブレイニーの1列目でリスタート。先ほどのランでブレイニーはタイヤを換えていないシンドリックを抜いて2位に上がっており、同様にタイヤを換えていないハムリンが抑えられるのかがポイントになりそうです。実際この後はコーションが出なかったのでこの2人のリーダー争いとなり、ペースとすると明らかにブレイニーの方が速そうで、ハムリンはラインを変えながら耐えて相手が一旦引き下がるのを待つ形です。あんまりもたもたしていると後ろにはバイロンもいます。
 167周目にはついにこの3人による三つ巴の争いに発展し、ブレイニーは一旦3位になったもののその後の展開を上手く利用してリードを奪いました。ブレイニーは内側のラインで綺麗に車が回っていくのに対してバイロンはちょっと車がタイトな様子、内側を使うとそんなに速く無いので抜きにくいし抑えにくい、という雰囲気です。


 ブレイニーはその後独走、2位のバイロンを2秒以上引き離してステージ2を獲りました。ハムリンは3位、ロガーノ、ジョーンズ、シンドリック、ホースバー、Z.スミス、ベリー、ベルのトップ10でした。見た感じ不運が襲わなければブレイニーがそのまま逃げ切れるぐらいに調子良さそうに見えますね、内側のラインでものすごく接地感があるように見えます。

 あ、ちなみにナッシュビルがスーパースピードウェイと名付けられている理由、Wikipediaレベルの情報だと、古賀選手も走ったと話していたナッシュビルの伝統的トラック『ナッシュビル フェアグラウンド スピードウェイ』と区別を分かりやすくするためというのと、かつては1マイル以上のトラックをスーパースピードウェイと呼んでいた時代があったため、そういったある種のレトロ感を出したいから、というのがあるとされています。

・ファイナルステージ

 ここは4輪交換とたっぷりの給油を行い、最後のピット作業で何か考えるのが定石。というわけでみんなフル サービスで最初にピットを出たのはブレイニー、ではなくロガーノでした。ロガーノ陣営はちょっと給油缶が抜けずに給油担当・ニック ヘンズリーが転倒してしまいましたがだいじょうぶな模様。193周目にリスタートしますが翌周にプリースがスピンして最終ステージもコーションで幕を開けました。

 続く199周目のリスタート、ブレイニーがロガーノを大外刈りして一発で仕留め、一気に逃げました。この後ハムリンもロガーノをかわして2位となりますが、ブレイニーとの差は1秒ほどからすこーーーしずつ拡大、そのまま最終ステージも中盤となります。ブレイニーはアンダーカットされる危険性が出るまでは慌ててピットに入る必要が無いでしょうが、ハムリンはコーションが出るまでブレイニーに付き合うべきか、先に入って飛ばして相手が動かざるを得ない状況を作るべきか。私なら、、、我慢比べに参加するかなあ。
 50周目にはブレイニーの「俺はどうしたらいいの?飛ばすの?燃料節約するの?」という無線がアベマでも現地音声から拾い上げられたものの、返答が聞こえないままプッツリ切られてしまって結論が気になるばかり。対するハムリンは「ヘルメットの(頭部冷却)ホースがまた外れた。ちゃんと組み立ててくれよ、やってられん。」と車両ではなく人間の側に問題発生、いや車の不具合でもあるか。
 全体としては242周目、残りが60周弱というところからピットサイクルです。すると248周目、先にブレイニーがピットに入りました。こうなるとハムリンは急いで入る意味もないので、燃料が空っぽに近い256周目まで引っ張りました。ピットを出たらブレイニーとの差はピット前の3秒が7.5秒まで開いており、しかもホースバーにアンダーカットされて実質3位でした。ホースバーはハムリンから見ると12周も前にタイヤを交換しており、ピット前はハムリンから6秒ほど離れた6位にいたんですが早めのタイヤ交換でごっそりとアンダーカットです。

 レースは終盤、ここからブレイニーには周回遅れのネメチェック抜けない問題が発生します。他にもけっこうな周回遅れがかたまっていて走れども走れども周回遅れの呪縛から抜け出すことができません。その間に追いついてくるホースバーとハムリン、残り20周でホースバーは2.3秒差まで接近してきました。ブレイニーはネメチェックを抜いても今度はギスバーゲンが抜けずに引っかかり続けます。ところが、ホースバーもハムリンも同様に周回遅れを抜けずに引っかかり続け、この後ブレイニーはギスバーゲンに付いていくだけで少しずつ2位を引き離すという珍しい展開に、これは予想外。
 結局ブレイニーはレッド ブルの青いカマロをずーっと眺めたままホワイト フラッグを受け、2位に2.83秒差で待望の今季初勝利・通算14勝目を挙げました。今年は開幕からバイロン、ベル、ベリーが勝っていましたが、"頭文字B"のドライバーとしてようやく肩を並べましたね。まあエンジンが壊れたりする不運がなければとっくに勝ってるはずのシーズンではあるんですけど、毎回勝てない結末になると精神的に焦るのでレギュラー シーズンの真ん中で勝ってすっきりしたことでしょう。ブレイニーは普段バーンナウトをやらない派ですが、今回はやってみました。


ー先週シャーロットでまたもイライラする週末を過ごしたけど、勝ってプレーオフに進出できるなんてことはあるのだろうかと疑問に思い始めたりしませんでしたか?

「希望を捨てたことは一度も無かったよ。今年はずっと素晴らしいスピードを出していたけど、幸運という点では僕らにとって最高の年ではなかったんだ。12番のみんなは素晴らしいよ、どんな状況でも最後まで諦めずに走り続けてくれる。今夜1勝を挙げることができて最高だね。」

ージョナサン ハスラー(クルー チーフ)がステージ1の終わりに2輪交換することを決定しあなたが先頭に出たことで、12チームにとって状況はどれほど変わりましたか?

「良いコールだったと思うよ。ステージ1で7位まで順位を上げ、タイヤ2本交換は素晴らしいと思ったよ。自分の車も本当に良くて、それが残りのレースへの準備になったんだ。ハスラーの素晴らしい仕事ぶりは言うまでもないけど、12人のクルー全員、最高のピット クルーに感謝してるよ。メナーズ、カーデル、フォード、フォード モーター カンパニー、ラウシュ  イェイツ エンジンズ、ディスカウント タイヤ、ワバッシュ、ビュルト、スナップオン、DEX イメイジング、ボディーアーマー、アドバンス オートパーツ、彼らのすべての仕事に感謝している。ついに実現できて嬉しいよ、お祝いの準備は万端さ。」

ー普段は勝利後にバーンナウトはやらないですが、コリー ラジョーイはバーンナウトの採点をするのが大好きです。ですから、バーンアウトをやってくれて彼はきっと喜んでいるのではないでしょうか?

「あんまり上手くなかったと思うんだけど、観客のみんなはバーンアウトを気に入ってくれた?(歓声とちょっと微妙な反応の混在)みんな気に入ってくれたから、それで良いかな。」


 2位は「先週の結果、予選の出走順が悪かったところから巻き返してこのチームの強さを見せられた。」とホースバー、3位はハムリンでした。ハムリンはレース中に「セカンド レーン(真ん中のライン)が凍ってる。」と無線で表現し、レース後に「終盤は奇妙なことに内側のラインに全員が集まり、真ん中と外のレーンが汚れて使えなくなって追い抜きができなくなった。」と状況を説明しました。路面温度が下がって状況が急に変わったんでしょうかね。たしかに、あれほど長時間にわたって周回遅れとリーダー勢が1列のまま走り続けるのは珍しい光景だったと思います。

☆6月7日追記

 ちなみに、アベマでは『ハムリンが欠場だったらプレイオフはどうなったのか』という話題が出ていましたが、結論から言うとほぼ確実に問題なく出場可能です。NASCARの規定ではプレイオフに出場できるのはレギュラー シーズンの全レースに参加していることが条件となっています。もし欠場した場合、チームはNASCARに対して『免除申請』を行うことが可能で、NASCARが理由を正当なものと判断すればプレイオフ資格は失われません。
 元々免除が認められるのは本人の怪我や家族の出産などでした。ただ、昨年ラーソンが『インディー500に出たらNASCAR間に合わなかったぜ』という問題が発生、本質的にはこれは自己責任なのでNASCARは『厳格に考えてラーソンをプレイオフから締め出すかどうか』を熟慮。この時はちょっと免除の受理を遅らせることでチームと選手をビビらせて『次も受理するとは限らへんで』という姿勢だけ見せましたが、毎回こんな問題が起きると困るので2025年に向けて規定が変更されました。

 今年の規則では、免除申請が行える欠場理由は医学的問題か年齢制限によるもの(18歳未満の選手はNASCARの規定で出場できるトラックに制限があり、主に高速トラックでのレースに出場できない)のみとなりました。これ以外の理由の場合、プレイオフ資格そのものを剥奪とまではしない一方で、レギュラーシーズンのプレイオフ ポイントは無効でどうやってもプレイオフを2000点から開始する規定としました。つまり、昨年までは『プレイオフの出場資格があるかどうか』が焦点でしたが、今年は『プレイオフポイントが有効かどうか』が焦点になっています。仮に免除申請を却下されてもポイントが減るだけでプレイオフへの進出そのものは認められる可能性が高いです。
 今年の1月にこの新規定が明らかになった当初、この『医学的理由』は本人の怪我だけで家族の出産なども対象外になるという解釈の報道が一部で出ていましたが、実際には従来通り出産の立ち合いや、あるいはあまり起こってほしくないですが家族が生命の危機であるといった状況も『医学的理由』に含まれるとされています。申請は1件ごとに審査されるので、申請していない段階で『ハムリンの免除申請は100%受理が保証されています』とは断言できないものの、基本的には却下される理由がありません。あるとしたら、出産に立ち会うと言っておいて予定日の1週間も前からずっと病院にいて、全然レース開催日ではない日に出産したにも関わらずレースに出なかった、みたいな状況ぐらいでしょう。


 4位からロガーノ、バイロン、ウォーレス、ジョーンズ、ラーソン、レディック、ベルのトップ10。ラーソンは序盤の悲惨な状態から「バランスが悪かったけど直らないから諦めて、とにかくトラック ポジションを上げることに集中したらリスタートが上手く行ってここまで戻って来れた。」とのこと。期待のチャステインは11位、カイルが25位スタートから12位、スミスはトップ5とはならなかったものの健闘の13位。ポールシッターのブリスコーは17位でした。


 ステージ2の序盤だけ異様にコーションが集中し、それ以外はわりと綺麗に流れた3時間5分のレース。マーティー スナイダーがインタビューでも聞いていた通り、ステージ1からの作戦がブレイニーを勝利に導きました。アンダーカットしてクリーンエアーを優先するのが主流の今のステージ制レースNASCARで、燃料ギリギリまで引っ張って人と違うことをするのはリスクがありますが、この作戦が成り立ったのはブレイニーのロング ランの速さがあってこそ。彼のマネージメントとそれを活かした作戦立案、まさにチーム一丸だったと思います。
 最終ステージもギリギリまで引っ張って、下手したらハムリンとの間で2輪交換するかしないかのにらみ合いが起きるんじゃないかとすら思いましたが、ステージ1とは逆にわりと均等割りで自分からさっさと動いてしまう変幻自在ぶりも見事、間にホースバーが挟まったのはタイヤ履歴差で追いかけたかったハムリンからすると誤算だったかもしれませんが、全てブレイニーに流れを支配されて受け身でしか戦えなかったので仕方なかったでしょう。

 そして大きな波乱もないのに先週に続いて2位を走ったホースバーはかなり恐ろしいですね。スパイアー モータースポーツとしても彼の車には最も力を入れているのかもしれないし、ひょっとしたらもうヘンドリックから誰かしらエンジニアとか派遣されててちょっと支援されてても不思議じゃないなとか思いますが、なかなか速さが見せられずいつも10位前後のボウマンはどうしても比較される対象でしょうし、マジで契約が危ない気がします。

 次戦は2マイルオーバルのミシガン、アベマも日テレG+と同様に『ブルックリン』と表記するようですが、うちは従来通り『ミシガン』と呼称します。そしてなんと、今週までは増田さんが全戦で実況していましたが、次戦の実況予定は増田さんと同じく日テレG+でNASCAR実況を数多く担当していた野村 達也が予定されています。私、野村さんの実況が一番好きだったので久々に声を聴けるのは楽しみですね。当時はよく知らなかったんですが野村さんはナレーションやスポーツ実況で幅広く活動しているそうですが、



 2月にはXにこんな投稿してました、お客さんの視点(笑)アベマの放送は火曜日18時から、実況解説は録画映像を見ながら放送自体はまさにその時間に生放送で喋っており、コメント欄に入力した質問などの内容は運が良ければ放送で拾ってもらえます。私は18時のスタートには絶対間に合わないのでチャットに参加することは無いですが、機会のある方はぜひこれも活用しながらマニアQなども投げかけつつ楽しんでみてください。と公式YouTubeが無い間はアベマの宣伝もやっておく。

コメント

日日不穏日記 さんの投稿…
前回のコメント続きですが、このブログを知ったのは、同じかどうかは知りませんが、掲示板でした。G+視聴者対象なのか、リアタイの結果バレ禁止。何度か書き込んでいて、リアタイで知りたいのならとリンクが貼られていて、アメブロ時代のここに辿り着きました。今はどうなっているか知りませんが。マニアQは何度か質問が採用されていて、「NASCARがアメリカのオープンホイールを抜き、ナンバーワンモータースポーツになった経緯を教えてください」とツイッター(当時)に投稿して、答えたのが天野さんだったことに、「ヤバイ(汗)」と思いましたが、丁寧に答えて貰えました。次回は野村さんですか、懐かしい。アベマ実況では、今シーズン未勝利のチャンピオンドライバーにエリオット、カイル、ケセロウスキーと共に何故かバイロンが挙げられてて、「バイロンはデイトナで勝ってるじゃん」とコメント欄で総ツッコミ。今回は結構ミスが多かったですね。ラーソンは中々上がれず、ファイナルステージで意地を見せたものの、バイロンとのポイントは開きました。次戦はカップ戦唯一の2マイルとなったブルックリン。かつては2マイルでフォンタナ込みで連勝していたラーソンがどんな走りをするのか気になります。最後に簡単な質問を。今回、ハムリンが欠場した場合は、プレーオフ参戦資格はどうなっていたんでしょう?去年のラーソンはインディ500参戦で多少ごたつきましたが、ハムリンの場合は、やむを得ぬ事情として容認されるものでしょうか。MLBの大谷のケースが実況でも少し触れられていましたが。
SCfromLA さんの投稿…
>日日不穏日記さん

 そうだハムリン欠場の場合の話を拾おうと思って忘れてました(笑)あとで本文にも追記しておきます。プレイオフ資格は家庭事情や負傷などの場合には免除申請が可能で、申請が通ればプレイオフ資格は認められるので別に予選から不在でも問題は無いはずです。決勝でスタートまで担当すればドライバーにポイントも入りますけどね。
 増田さんはけっこうミスが多いです、ファーストネームが全然合って無いとか(笑)来週の野村さんがどんな感じになるか分かりませんが、以前の感じだったら落ち着いた語り口で進行すると思うので、増田さんもまたそれを参考にしつつちょっと落ち着くと良いかなとか思ったり。
アールグレイ さんの投稿…
ペンスキーはシーズン序盤こそ不調でも去年と同じく6月には全員勝利を挙げられている辺り、やはり3年連続チャンピオンチームの総合力は侮れませんね。
レースの展開は全然違いますがこちらも去年と同じく1位がペンスキー(去年ロガーノ、今年ブレイニー)、2位がスパイアー(去年スミス、今年ホースバー)なのもやはりこのトラックでの経験値は大事になるんだなと感じました。

ジリッシュはもういつ勝ってもおかしくないレベルの成長です。

古賀さん、イエーメンさんと解説はGAORAの出演者の体制で始まったアベマの放送も、ジータス放送時代のメンバーも見られるようになってきた中で、あとは実況は福徳一志さんが、解説は福山さんと石見さんが揃ったらコンプリートになりますね。
ジータスはミシガンをブルックリン、ニューハンプシャーをロードンと表記していたイメージが強いです。
その割にはフォンタナをオートクラブ、フォートワースをテキサスとしていたので表記をトラック名か地名に統一しないのかなとずっと思ってました。
SCfromLA さんの投稿…
>アールグレイさん

 ミシガンをブルックリンと書いてしまうと、シャーロットはコンコード、アトランタもハンプトンになってしまって「そこどこ!?」状態なので、逆説的にここはミシガンで良いだろうというのは私の考えなんですが、謎の法則が引き継がれていますね。というかアベマで制作してるスタッフが元G+の人たちなんじゃないかと思ったりします(笑)
 ペンスキーはヘンドリックと違ってなんかチーム丸ごと大外れするレースの確率がちょっと高い印象なので、そのあたりが穴にハマる原因なのかなと思いますけど結局はプレイオフで強く無いと意味がないので、シーズンを組み立てる根本的な考え方が違ってて実は勝って無くても想定内なのかなあとも思ったりします。NASCARのエンジニアリングってちょっと調べた程度じゃ絶対分からん奥の深さがあるので、そこを考察するのも個人的には楽しみの1つですね~。