Formula 1 STC Saudi Arabian Grand Prix 2025
・決勝
1ストップで済ませたいこのレース、タイヤ選択は大半がミディアムですが10位のノリスは埋まってしまったのでハードを選択。しかし過去4回のサウジアラビアは全てSCが導入されており危険性が高いコース、実際にやってみたら当たりの作戦が事前の予想通りにはならないおそれもけっこうあります。
スタートの蹴り出しはフェルスタッペンよりもピアストリの方が良くてターン1までの短い距離で完全に並びましたが、フェルスタッペンは外から被せようとした結果ターン1でコース外へ行ってターン2を省略して前にとどまるマグヌッセンラインを通りました。さらにターン4では角田とガスリーが接触、角田は真後ろから綺麗に壁に当たったので再始動できましたがガスリーはタイヤから壁に行ったのでサスペンションが折れてしまい、動けないのでSC導入です。角田も結局はリタイアになりました。
フェルスタッペンは順位を返すべきか、という課題を残しつつ4周目にリスタート。と思ったらリスタートの直前に5秒加算のペナルティーが確定しました。無線のやりとり等から返納の意思無しと判断したんでしょうか。もし審議出来次第ペナルティーという発想だったのなら、返すつもりだった選手でもSC中は順位返せないのでリスタート前に罰則が課せられるのはちょっと公平性に欠ける気もします。
5秒加算を伝えられたフェルスタッペンは「は~いクソー。」といった感じの悪態を付いたのでジャンピエロから「言葉に気をつけろ。」とたしなめられます。今はやたらと言葉遣いに厳しい制度になっているので、審査委員会を侮辱すると後で問題になります。
とりあえずペナ確定につきもはや順位を譲る必要性皆無のフェルスタッペン、ピアストリは1秒前後の差で行ったり来たりしていたものの、ピアストリからすると抜くのは簡単ではないし、できれば関わりたくないし、抜く必要性も無いので15周目には1.5秒差へと一旦後退。3位のラッセルは既にフェルスタッペンから6秒差なので計算上はとりあえずフェルスタッペンが2位を確定させます。
しかし19周目、単に後方乱気流の中を走りすぎてタイヤを傷めたのかピアストリは2.8秒差にまで離されてピットへ。ここからピット サイクルとなってフェルスタッペンも2周かっ飛ばしたうえで21周目にピットに入りました。ピアストリはまだタイヤを換えていないハミルトンに捕まっており、万が一フェルスタッペンに順位を守られたら困るのでさっさと抜こうとしてけっこう危ないラインを通っていました、この努力の甲斐もあって事実上ピアストリが1位となります。それにしても一瞬は事故ったかと思った^^;
最もミディアムを使い続けたルクレールが29周目にやっとピットに入り、見た目上の1位はハードでスタートしたノリス。タイヤを換えたピアストリはここに少しずつ近づいていて、3秒差を切ってきたので徐々に後方乱気流が気になり始めました。ピアストリからちょっとクレームが付きそうなので34周目にようやくノリスはタイヤを換えてくれます。ノリスは5位でコースに復帰、ピット出口で白線をちょっと踏んだけど跨いではいなかったのでペナルティーなし、あっぶねえ。
Jeddah Corniche Circuit 6.174km×50Laps(-0.25km)=308.45km
winner:Oscar Piastri(McLaren Formula 1 Team/McLaren MCL39-Mercedes)
開幕早々で体にこたえる3週連続開催の締めくくり、F1 第5戦 サウジアラビア。2か月前に開催されたフォーミュラEではミサイルが飛んだり、オリバー ローランドが最後の最後に電池切れで逆転されたり、史上初のピットブーストでワケが分からなくなったりと話題が尽きませんでした。F1でも過去にはフェルスタッペンとハミルトンの激戦であったり、赤旗中断中にレース ディレクターが参加者とリスタート順位の交渉をしていたり、アロンソがグリッドからはみ出したり、去年はサインツが盲腸で休んで急遽ベアマンがデビューしたり、なんか色々起こります。
コースとしては事実上の直線も全部ターンとして計上されるので27個もターン数が存在し、大半が高速コーナーなので全開率は年間でも指折り。普通にやったら抜けないけどDRSのおかげで人為的に追い抜きは作り出せているという感じの高速市街地です。ストップ&ゴーのバーレーンとはだいぶ方向性が異なりますね。というかこのコースが安全面でFIA グレード1認定をクリアしている理由が未だに私には理解できないんですけど^^;
・レース前の話題
突然降ってわいたV型10気筒エンジン導入論、バーレーンGPの週末にFIA主導で参加チーム・メーカーに対する意見お伺いの会が開かれ、どうやらレッドブル(フォードRBPT)は推進派な一方でメルセデス、ホンダ、アウディーは導入に反対だったとのこと。大規模な規則の方針転換は参戦メーカーの 2/3 以上の賛成が無いと承認されないのでひとまず直近での制度変更は見送られることが決まりました。2026年から基本的には当初予定通りの5年間V型6気筒の内燃機関を使用することになり、以降の方針は継続審議とする方向です。
あまりに急で現実味の無い話が出てきた背景に、RBPTフォードなど来年からのPU開発が上手く行っていないチームが、発規制の緩和を巡って駆け引きをするために持ち出したのではないか、という説もあります。フェラーリは単にV型多気筒エンジンが好きだから賛成なのかなとか思ったりしますが^^;
一方、PU製造から撤退するのでエンジン屋さんとしてはこの話の蚊帳の外であるアルピーヌ、今季フル参戦デビューしたばかりのジャック ドゥーハンが早くもクビの危機に瀕しているそうで、フランコ コラピントと替えられるのではないか、いや、もう交替は決まっている、なんて話になっているようです。ところがコラピントのスポンサー企業でお金の振り込みが遅れているところがあるらしく、そうなると話が変わってきます。折しもドゥーハンはバーレーンで良いところを見せましたので、ちょっとクビ論が遠のいたかもしれません。というか短気すぎません?
・フリー走行
FP1でガスリーが最速になってちょっとびっくりさせますが、FP2・FP3はいずれもノリス、ピアストリのワンツーでした。でもガスリーはここでもいずれも8位となっており、速さはある程度ホンモノの様子です。角田の方はFP2でぶつけてしまいました。内側の壁に寄りすぎて接触したらなんかあっさりサスペンションがポキっと行ってしまい・・・
・予選
大きな波乱はなく迎えたQ3、開始3分30秒あたりでノリスがクラッシュ。ターン4で縁石にノリスぎました(←また言ってる)。即座にレッド フラッグとなってピアストリ以外誰も計測できないままとなりました。既にアタックを開始したあたりで止められた人はタイヤだけ使わされて大損です。
1周の長いこのコースで残り8分30秒は2回計測するにはやや時間が短いので多くの選手は実質一発勝負となりますが、フェルスタッペンはとりあえずさっき使いかけた中古タイヤで走ってピアストリを0.001秒上回る暫定1位の記録、急いでピットに戻ってボックス上でタイヤを交換します。つまりさっきは6周分の燃料を積んでいたわけですね。
そして2回目、まずラッセルが暫定1位の記録を出しますが、これをピアストリが更新。そして最後に戻ってきたフェルスタッペンはなんとピアストリを0.01秒上回りました。2アタック連続で神がかり的僅差を制し、フェルスタッペンが今季2度目のピレリポールを獲得しました。レッドブルはフロント リミテッドのコースならマクラーレンと対抗できるらしい。
またフェルスタッペンがアタックに入る時、ちょうど1周サイクルがズレている角田がアタックを終えるところだったのでスリップストリームを貰うことができていました。F1公式動画ではピアストリとフェルスタッペンのアタックをゲームのように『ゴースト』を使って比較する動画を上げていますが、計測ラインからターン1までの短い直線でフェルスタッペンがめっちゃ逃げてるのが分かります、すげえ分かりやすい。
スタート順位はフェルスタッペン、ピアストリ、ラッセル、ルクレール、アントネッリ、サインツ、ハミルトン、角田、ガスリー、ノリスのトップ10です。ノリスは何位まで戻せるでしょうかねえ。・決勝
1ストップで済ませたいこのレース、タイヤ選択は大半がミディアムですが10位のノリスは埋まってしまったのでハードを選択。しかし過去4回のサウジアラビアは全てSCが導入されており危険性が高いコース、実際にやってみたら当たりの作戦が事前の予想通りにはならないおそれもけっこうあります。
スタートの蹴り出しはフェルスタッペンよりもピアストリの方が良くてターン1までの短い距離で完全に並びましたが、フェルスタッペンは外から被せようとした結果ターン1でコース外へ行ってターン2を省略して前にとどまるマグヌッセンラインを通りました。さらにターン4では角田とガスリーが接触、角田は真後ろから綺麗に壁に当たったので再始動できましたがガスリーはタイヤから壁に行ったのでサスペンションが折れてしまい、動けないのでSC導入です。角田も結局はリタイアになりました。
フェルスタッペンは順位を返すべきか、という課題を残しつつ4周目にリスタート。と思ったらリスタートの直前に5秒加算のペナルティーが確定しました。無線のやりとり等から返納の意思無しと判断したんでしょうか。もし審議出来次第ペナルティーという発想だったのなら、返すつもりだった選手でもSC中は順位返せないのでリスタート前に罰則が課せられるのはちょっと公平性に欠ける気もします。
5秒加算を伝えられたフェルスタッペンは「は~いクソー。」といった感じの悪態を付いたのでジャンピエロから「言葉に気をつけろ。」とたしなめられます。今はやたらと言葉遣いに厳しい制度になっているので、審査委員会を侮辱すると後で問題になります。
とりあえずペナ確定につきもはや順位を譲る必要性皆無のフェルスタッペン、ピアストリは1秒前後の差で行ったり来たりしていたものの、ピアストリからすると抜くのは簡単ではないし、できれば関わりたくないし、抜く必要性も無いので15周目には1.5秒差へと一旦後退。3位のラッセルは既にフェルスタッペンから6秒差なので計算上はとりあえずフェルスタッペンが2位を確定させます。
しかし19周目、単に後方乱気流の中を走りすぎてタイヤを傷めたのかピアストリは2.8秒差にまで離されてピットへ。ここからピット サイクルとなってフェルスタッペンも2周かっ飛ばしたうえで21周目にピットに入りました。ピアストリはまだタイヤを換えていないハミルトンに捕まっており、万が一フェルスタッペンに順位を守られたら困るのでさっさと抜こうとしてけっこう危ないラインを通っていました、この努力の甲斐もあって事実上ピアストリが1位となります。それにしても一瞬は事故ったかと思った^^;
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※DRSを開けたまま曲がった路面を ラインを外して走っています |
最もミディアムを使い続けたルクレールが29周目にやっとピットに入り、見た目上の1位はハードでスタートしたノリス。タイヤを換えたピアストリはここに少しずつ近づいていて、3秒差を切ってきたので徐々に後方乱気流が気になり始めました。ピアストリからちょっとクレームが付きそうなので34周目にようやくノリスはタイヤを換えてくれます。ノリスは5位でコースに復帰、ピット出口で白線をちょっと踏んだけど跨いではいなかったのでペナルティーなし、あっぶねえ。
優勝争いはフェルスタッペンもかなり速いんだけど、それでもやっぱりピアストリの方が少しずつ上回っていて徐々に離される展開。周回遅れが複数出てくるとちょっと差が縮まるのでピアストリも多少鬱陶しかったとは思いますが、3~4秒差あればそんなに慌てる必要の無い状態でした。最終的にはピアストリがフェルスタッペンに2.843秒差で最初にチェッカーを受け、前戦バーレーンに続いて2連勝で今季3勝目を挙げました。開幕からここまでの4戦は全てポールシッターがそのまま勝っていたので、それ以外の人が勝つのは今季初です。
スタート前にテロップで『高さ70cmでシーズンでも最も背が高い部類』と書いてあったトロフィーですね。これでピアストリはドライバー選手権で1位に浮上、オーストラリア人選手が選手権1位になるのは2010年日本GP終了後のマーク ウェバー以来15年ぶりだそうです。2位にフェルスタッペン、そして3位はミディアムを引っ張って後半のハードでかっ飛ばしていたルクレールが入りました、最終結果でピアストリから8秒差は悪くありません。フェラーリはこれがようやくの今季初表彰台でした。
ノリスは後半のミディアムで鬼の追い上げを見せましたがルクレールに追いついたところで終わって4位、ラッセルはタイヤが全然もたなかった様子で5位。タイヤ交換前はフェルスタッペンから10秒も差が無かったのに、レースが終わってみたらピアストリから27秒差、フェルスタッペンとの差でも(相手が5秒ペナを消化したにもかかわらず)24秒差。後半にちょっと前に追いつこうと思って飛ばしたらタイヤの温度が上がりすぎ、一旦上がったらもう性能が落ちるばかりでした。後ろがチームメイトのアントネッリでそれ以降がいなかったのでまあ我慢して走った、という感じのレースでした。
ハミルトン、サインツ、アルボン、ハジャーのトップ10。サインツ~ハジャーの8位争いはレース終盤の結構な見どころで、ハジャーはハードでスタートして後半がミディアムだったのでアルボンを猛追していました。するとウイリアムズはサインツに対してちょっとペースを落としてアルボンをDRS圏に入れてあげ、入ったらあとは自分のペースで走ってDRSトレインを作るように依頼。サインツはこれに応えて前と後ろを見ながら走り、ハジャーはこの術中にハマって10周以上この状態で最後まで抜くことができませんでした。ウイリアムズは上手く2人で点数を稼いでコンストラクターズ選手権でハースを抜いて5位浮上。もし角田とガスリーがぶつかっていなければ単純計算でここが10位争いだった可能性もありますね、1点を争う攻防も熾烈です。
先週『マクラーレンの両雄並び立たず問題がまた訪れるのか』なんてことを書いたら、もうピアストリが選手権で上になってしまって、しかも内容的にノリスはちょっと攻めすぎてやらかした、という一番懸念されているパターンになりました。いやあ、むちゃくちゃ面白いじゃないですか(笑)
・フェルスタッペン vs ピアストリ
このレースの勝敗は事実上スタートからの10秒で決まりました。ターン1・2でのフェルスタッペンとピアストリの攻防ですが、理想を言えばピアストリはターン1で外側に1台分の場所を残しておかないといけない場面で、雰囲気からするとあれ以上はもう切り込めない、ラインを残すには突っ込みすぎている印象でした。ただ外側のフェルスタッペンもはみ出す前提の曲がれない速度とラインでターン1に入っていますので、これでコース外に出たら利益を得たとみなされるのは妥当だったと思います。
ちょうどこれを書きつつF1公式動画を見ていたらジョリオン パーマーによる解説動画があり、ざっくり私と同じような話をしていて、そしてフェルスタッペンのターン1の通過速度はソフトを履いて全力で攻めた予選よりも速かった→絶対曲がれるわけないですね、という話でした。
というかフェルスタッペン自身がまさにいつもこういう動きで外から攻めてくる人を追い払って戦ってきているわけで、自分が外になった途端に文句を言うことはできません。レース後も運営批判しないために黙ってるような口ぶりだったようですが、レース中や直後は冷静に客観視できないので仕方ないとしても、もし仮に時間が経ってまだ文句を言っているようならさすがに周りの人はちゃんとたしなめないといけないでしょうね。万が一「俺が運営から不当な扱いを受けている」なんて思い込み始めたらますます独善的になってマジで人間的に落ちぶれることになります。
フェルスタッペンはもしスタートで前を獲ることができていたら、その後のピアストリのタイヤの落ちを見るとそのまま勝てた可能性は50%ぐらいあったんじゃないかなと思いました。もちろんペナが無ければ序盤にもっとピアストリが近寄って攻めてきたかもしれませんが、それこそ内側を抑えていつものやり方をすれば抑え込めてその後は相手が乱気流の影響で落ちて行くわけで、2秒ほどの差があればミディアムからハードへの乗り換えでアンダーカットも難しかったでしょう。でもまあ最速と言えないであろうRB21でこんだけ戦ってしまうのはさすがとしか言いようが無いですね。
・角田 vs ガスリー
1周目には角田とガスリーの接触もありました。こちらレース審査委員会としてはレーシング インシデントの判断でいずれのドライバーにもペナルティーは与えられませんでした。彼らは元チームメイトで仲も良いそうなので、レース後はお互いに接触は残念、こういう結末にはなりたくなかったけど仕方ない、という感じでお互いをののしり合うこともなく当事者同士はわりと切り替えているような印象を受けました。
どっちかというとヒートアップしてるのはレースを見ているファンの方かもしれませんが、個人的な見解で言うと過失の割合が高いのは角田の方だったと思います。角田とガスリーはスタート直後からターン1、ターン2、ターン3を抜けてもほぼずっと横並びでした。ターン4には角田が内側のラインで入り、前にいたサインツの減速がちょっと早めだったので合わせてやや早めの減速になったところでガスリーの方がターンへ向けてやや先行。そしてガスリーがターン4から5に向かうところで左後輪に角田の右前輪が当たりました。
全然見えてない斜め後ろから突然現れて被せて来たのなら話は違いますが、この場合は角田はガスリーの存在を認識した走りでお互いこの手前まで非常にフェアーに争っていたと思いますし、ターン4への進入の段階でもお互いのターンに対してまだ優劣が決まっていない状態、ターンへの権利は五分五分のままだったと考えられます。しかしターン4に入ったところで角田は外側にラインを残すにはちょっと通過速度が速すぎた、あるいは思ったほど頭が入ってくれなかった、という感じで目いっぱいステアリングを切ってるんだけど外へ行ってしまったという状況に見えます。
ちょろっとこの事案への意見を見ているとガスリーが引くべきだった、という意見もあるようですが、あの位置関係で引くぐらいに手前でブレーキを踏んだら後ろで事故が起きるから引くという選択はさすがに無いでしょう。また、ガスリーはターン5で白線にとどまらずにコース外へ退避すべきだった、という意見もあるようですが、横同士ならまだしもガスリーから見て左後方に角田が当たっていますので、相手が斜め後ろの状況でコース外に出る、というのもドライバーの考えには通常は無いと感じます。むしろこの流れで白線を無視したらコース外を走って利益を得たと言われかねません。
ガスリーはここまでの綺麗な並走の関係から角田を信用してあのラインを通ったんじゃないかと思いますし、角田も意思としてはラインを残したかったんだけど残念ながらそうならなかった、というのがこの結末ではないかと私は感じました。でも角田が引くべき場面であからさまに無理に突っ込んだとか、曲がれない速度で曲がろうとしたとかいう場面では全く無かったですし、それも1周目の序盤の出来事ですから、いずれかのドライバーにこの事故の責任の大部分があり罰則を課すべきだとは認められないのでレーシングインシデントとなります。
ガスリー側に責任があるというのは無理筋だと思いますし、またレーシングインシデントだった=角田は一切間違えもミスも犯していない!という意味ではないので、ラインを残しきれずややアンダーステアを出してしまった、という点で角田は運転における失敗はしていたと思います。
一方で、この接触を引き合いに出して才能が無いだのレッドブルクビだのとすぐに鬼の首を取ったように騒ぐのも幼稚だと思います。実際はデビュー年からの100戦近いレースで、角田はその多くをごちゃごちゃした中団からスタートして、似たような場面でうまいこと立ち回って抜いたり、上手いこと引いて譲ったり、隙間に入ったりした場面がおそらく何度もあったはずです。何も起きていないから映像に映っておらず、何も起きていないため誰も取り上げないので見ている側が認識できていないだけだと思います。実は知らないだけで私のグランツーリスモ並にグリッドスタートの1周目が絶望的に下手なんだったらしゃあないですけど。
前回だかも書きましたが、アロンソみたいにラジコン視点で上から全部見えている上にタイヤのグリップも完璧に把握できるような天才ならたぶんどんな条件でもほぼこんな接触を起こさず通過してしまいますので、そういったドライバーと比較すれば接触は当然マイナス要素ですし、そんなニュータイプの能力を持ったドライバーとは段階の違う選手なんだろうとは思います。でもそれはヒュルケンベルグもオコンもアルボンもみんな同じような能力を持った選手であって、まるでフェルスタッペンと肩を並べられない=F1選手失格であるかのような言い方は話が飛躍しすぎ、批判のための批判でしかなく、そういう物言いしかしない人はあんまり参考にしない方が良いと私は思います。
どうだ、俺は物事をこんなに深く考えた上で公正中立に批判しているんだぞ、なんて大仰なことを言うつもりはさらさらないですし、別に素人のただ楽しんでるファンがいちいちそんなクソ面倒くさいことを考える必要はないので選手が嫌いなら家の中で勝手に叫んでいれば良いですが、それを指先1つで世界に発信するのは家で吠えるのと決定的に違う、ということぐらいは最低限認識していただきたいですね。
さて、次戦は1週間の休みを挟んで一旦アメリカに飛びマイアミでのレース、ホームステッド-マイアミ スピードウェイ、ではありません。その後もまた1週の休みを挟んでイタリアの方へと戻ります。6月にはまたカナダだけの遠征がありますが、こんだけ日程が詰まってるとマイアミとカナダってうまいことセットで開催というのは都合が付かなくて無理なんでしょうかね、なんかもったいない(´・ω・`)
いや、でもマイアミとモントリオールって遠いからヨーロッパに戻っても大差ないのか^^;
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