Formila 1 Qatar Airways Azerbaijan Grand Prix 2024
Baku City Circuit 6.003km×51Laps=306.049km
道中には2人そろって同じコーナーで同じように滑ってコラボレーションするという珍しい場面もあり、お互いにそんなに余裕のない状況で優勝争いは続きました。残り5周になってもまだ変化が起きません。ピアストリはずっと1分47秒中盤のタイムで走っていますが、車が軽くなって路面状態もよくなっているのか3位のペレス、4位のサインツとも47秒前半、ないしは46秒台。相対的に見ればやっぱりピアストリのペースは落ちていて気づいたら4人がほぼ等間隔の激戦となりました。ルクレールは後ろから攻撃される前に勝負を決めてしまいたかったものの、どうやってもちょっと距離が足りなくて抜ききれず、そしてとうとうルクレール自身も後ろが踏ん張らなくなってきたように見えます。
ダメジャン、アゼルバイジャン、グロージャン(謎)まさかのこのバトルの結末は壮絶なダブルクラッシュでした。道路の右側はすこーーーーしずつ狭くなっていくし路肩は当然汚れているので、サインツはのーーーーーっそりと左に動いていましたが、ペレスは真っ直ぐ走っていたのでタイヤ同士が接触。
Baku City Circuit 6.003km×51Laps=306.049km
winner:Oscar Piastri(McLaren Formula 1 Team/McLaren MCL38-Mercedes)
前戦イタリアでヨーロッパでのレースを終えたF1、ここからの2戦は東欧・東南アジアという近いような遠いような距離感の2連戦。第17戦は直線が長すぎて怖いアゼルバイジャン・バクー市街地です。日本語で50音順に表記して順番に並べた場合、『アゼルバイジャン』は過去に開催されたイベントを含めてもグランプリ名としては『アイフェル』に続いて2番目に出てくるなと今さっき気づきました。2016年にヨーロッパGPとして開催されてから今年で8回目の開催ですが、これまでは4月か6月の開催だったので9月は初めて。高温の中でタイヤがどうなるのかは気になっている部分です。
シーズン残り8戦、ドライバー選手権ではマックス フェルスタッペンとランド ノリスの差が62点まで近づいています。スプリントも残っているのでノリスの自力チャンピオンの可能性は残っており、フェルスタッペンに優勝マジックは点灯していない状況、かつマクラーレンの速さにレッド ブルは押され気味なので基本的には追い上げていく流れと考えられ、コンストラクターズ選手権に関してはたった8点差なのでもうレッドブルも諦めるしかないような状況になりました。
しかしイタリアではシャルル ルクレールが優勝してフェラーリも存在感を発揮しており、ノリスが勝ちまくって一方的に追いついていくわけでもなければ、フェルスタッペンが急にまた勝ちまくれるような状況も戻ってこなさそうです。三つ巴、四つ巴になった方が面白いけどそのぶんノリスは追いつかなくなりますが、ノリスが勝ちまくるとハラハラしないうちにもう逆転しちゃう、なんてことにもなりかねないので、フェラーリもメルセデスもそこそこ頑張って、でもええ感じに追いついて同点かノリスがちょっと負けてるぐらいで最終戦になっとったらおもろいなあ、とか外から見ている人間は勝手に期待をしてしまいますw
・レース前の話題
前戦からウイリアムズはフランコ コラピントが起用されていますが、今回ハースはケビン マグヌッセンが出場停止となっているため代役でオリバー ベアマンを起用。既にサウジアラビアでは虫垂炎を患ったカルロス サインツの代役として急遽デビューし、いくらフェラーリがそこそこ速い車とは言えあの難しくて怖いコースできちんと入賞してみせました。それがあったから来年のハースの仕事を得られたわけですが、今度はハースでニコ ヒュルケンベルグに対してどういう結果を出すのか注目です。サウジアラビア、アゼルバイジャン、とヤバそうなコースでばっかり代役が巡ってきますね^^;
そして大きなニュースとなったのがこちら、長年レッドブルの空力デザインを主導してチームの躍進に貢献してきたものの、今年に入って色々と揉め事があった様子でレッドブルを去ることを決めていたエイドリアン ニューエイ。他陣営からオファーが殺到する中で、移籍するのかとりあえずF1から離れるのか注目されていましたが、来年からアストン マーティンへ移籍することが発表されました。『マネージメント テクニカル パートナー』というよく分からん肩書きですが、2026年からの新車開発に大きな影響を与えそうです。
ニューエイは既にレッドブルのF1開発現場からは身を引いており、現在レッドブルが苦戦する背景に彼の不在があるのではないか、とも言われていますが真偽は不明。とはいえアストンマーティン側の期待の高さは間違いないところでしょう。結果としてホンダから見るとまたニューエイが設計に関わる車両とF1に参戦するという有難い機会を得ることになり、逆にレッドブルは自社製パワー ユニット+フォードといういささか競争力に不透明感の漂う体制に加えてニューエイという武器も失い、2026年以降の戦いには不安が付きまといます。
こうした状況はフェルスタッペンが2028年まで結んでいる契約を途中で破棄して移籍してしまうのではないか、という噂にもつながってしまいますが、レッドブルは『もう今さらそんな65歳のおっさんの力なんて大したことないわい』と結果で証明できるのかが見どころになりそうです、というか働いている人はそういう気概を見せないといけない場面ですよね。逆にアストンマーティンはニューエイがまるで魔法の道具のように考えて甘えないように気を付けないといけないと思います。
・予選
選手権が面白くなったとか言ってるそばからQ1でノリスが脱落する大失態。最後のアタック中に前方でエステバン オコンが壁にぶつけてしまって低速走行しており、これで黄旗が出て減速を余儀なくされました。ただ、オコンはちゃんと自走できていたので多くの場所では低速車両の存在を示す白旗が振られており、その中のほんの一時期だけ出た黄旗にノリスが引っかかったのでマクラーレンはこの運用に不満をあらわにしました。でも、こういう危険性があるからQ1はちょっと早めに計測を終えるリスク管理も必要なんですよねえ。
Q2ではフェルスタッペンが最速だったものの、Q3になるとルクレールがいきなりQ2よりも0.3秒以上速くなって見ている側も驚愕。2回目の計測でさらに記録を更新し、結局2位に0.321秒という手も足も出ない大差を付けてピレリ ポール ポジションを獲得しました。これでアゼルバイジャンでは4年連続のポールです。Q2までは無理せず壁から離れて余力を持たせて走ってたみたいですね、参りましたm(_ _)m
2位はオスカー ピアストリ、3位にサインツ、つまりフェラーリとマクラーレンが好調で、ノリスも普通にやってたら2列目には入った可能性が高いことが分かります。4位に2度のアゼルバイジャン勝者・セルヒオ ペレス、5位にジョージ ラッセル、フェルスタッペンはまたもやQ2からQ3にかけて記録がほとんど伸びない事象に陥り6位、今季初めて予選でペレスに負けました。
車載映像を見ていると、一発でスパンと決めないといけないターン15でフェルスタッペンは全然自信を持ってステアリングを切れていないように見えました。車の動きを信用できないので、ブレーキのリリース、進入の角度、速度を探りながらでしか入って行けないのかな、と素人目には映りました。
そしてなんと9位にはコラピントが入りました。Q2ではアレクサンダー アルボンを上回る記録を出しています、おっとそこ、「サインツいらなくね?」とか言わないように。そのアルボンはQ3最後のアタックに向かう際に、吸気口に取り付けた冷却ファンを取り外さないまま出て行ってしまうという珍事に見舞われ、困ったアルボンは自力で冷却器を取り外して車外へポイ。マーシャルさんにゴミとして拾ってもらいました。
これでウイリアムズには罰金処分が課せられますが、アルボン自身は『本当は良くないことだけど、Q3の最後に黄旗を出さないよう最大限努力した』ことが認められて罰則はありませんでした。いわゆるベストじゃないけどベターな選択、ってやつですかね。ドライアイスも彼の肩口付近に積まれたままだったのであれはあれでちょっと怖い気がしました。また、ベアマンは惜しくもQ2で敗退して11位でしたがヒュルケンベルグを上回り期待に応えました、おっとそこ、「マグヌッセンいら(ry
・決勝
予選では7位のルイス ハミルトン、決勝を前にパワーユニットの交換を行い、ついでにサスペンションのセッティングもいじったので決勝はピットからのスタートとなりました。どうやらメルセデスはどこかのレースでもう1基投入しないといけないのは元々決めており、それが総合的にみて今だと判断されたようです。週末が始まる段階で事前に決まってるよりも、予選終わって『あ、PU換えることにしたわ』って言われる方がなんかガクっと来る気がするなあと思ったら、レース後のハミルトンはこの件がかなり不愉快だったようです。またピエール ガスリーも規定違反で予選が失格となったので、ノリスのスタート順位は2つ繰り上がって15位となりました。
気温27℃、路面温度45℃。スタートで使用するタイヤは多くがミディアムを選択、ピットからスタートするハミルトンもハードでの逆張り戦略ではなくミディアムを選択しました、 序盤にアクシデントが起きてハードスタートが大損する可能性を考慮しているんでしょうか。
スタートでは2位のピアストリの出足が遅かったためターン1の段階でルクレールがすでに先行、そのまま1周目をリードします。多少の順位変動が発生し1周目を終えての順位はルクレール、ピアストリ、ペレス、サインツ、フェルスタッペン。ピアストリは最初の5周はルクレールと1秒前後の差だったものの、その先はタイヤを気にしているのか1.5秒以上に差が広がります。一方で後方から追い上げるノリスの方は8周目には10位まで順位を挽回、とりあえず目標にしたい相手であるフェルスタッペンは約13秒前方にいます。
その後、ルクレールとピアストリの差は10周で3秒、13周目には5秒とさらに拡大、どうやらルクレールの決勝の速さにはピアストリ以降の後続がついていけない様子です。しかし10周を超えてくる辺りは早くもピット サイクルのお時間、10周目に8位のコラピントがピットに入ったことをきっかけに順に前のドライバーへと波及していきます。コラピント、ここまでは良い仕事ですがハードで41周もしないといけません。アルボンはこういうのが上手いから重宝されていますが、彼はながーーーーーーい後半をきちんとこなせるでしょうか。
3位のペレスは13周目にピットへ、当然これを見て翌周にピアストリがピットに入る、と思いきやタイヤ交換を終えたペレスの前にはノリスがいました。そこでマクラーレンはノリスに対して抑え役を指示し、これで少し時間を稼いでピアストリのタイヤ交換を1周でも遅らせるという作戦を敢行。なんだかピアストリとノリスの立場が逆な気がしますが、これでピアストリは1周余分に引っ張って15周目にタイヤを交換しました。もちろん順位は実質2位のままです。
そして16周目にルクレール、17周目にサインツがタイヤを交換しミディアムでスタートしたドライバーのピットサイクルは一巡。ルクレールとピアストリはピット前に5秒も差があったんだから、たった1周の差なら余裕でルクレールが前にいる、と思ったらなぜかすぐ近くにピアストリがいます。記録を見たらどうやらピアストリはアウト ラップを無茶苦茶かっ飛ばして他の人より2~3秒も速いすんごい攻め方をした模様。
ただルクレールにとって有難いのは、ちょうど自分とピアストリの間にハードでスタートしたアルボンが挟まっていたことで、コースの中盤は抜く場所が無いので見事に壁になってくれました。ピアストリはせっかく敵を視界に捉えたのに作戦違いのウイリアムズに行く手を阻まれてしまいます。翌周にはDRSを使ってすぐ抜いたものの、ルクレールのタイヤが冷えているうちに攻めることができず1.3秒差がそのまま残ってしまいました。いやあ、熱くなるはずだったバトルをアルボンがまるで冷却ファンのように冷やしましたねえ。
ところがアルボンを抜いたピアストリは1分47秒8というアホみたいに速いタイムで周回してルクレールのDRS圏に再侵入。ルクレールも47秒台に入れて応戦したものの、なんと20周目のターン1でピアストリがルクレールを一発でかわすことに成功しました。ルクレールの動きは『この距離ならまだ来ないだろう』というちょっと油断もあったように見えました。あまりにピアストリのペースが速かったので、ルクレールは無線で
「あいつらの飛ばし方おかしいわ。でなかったらうちらよりもグリップあるってことや。」
言わんとするのはイタリアでのサインツの無線であった「あれだと最後までもたないんじゃない?(≒そうあってくれ)」というところかと思いますが、さあピアストリは本当に速いのか、単に飛ばしすぎていて後でへばるのか。レース前半の推移やシーズンこれまでのピアストリのレースからすると落ちる気しかしないですけどね。
24周目、すでにタイヤを換えているフェルスタッペンが、まだスタートからのハードで走り続けているノリスに追いつきます。イタリアでは逆の場面がありましたけど、ここはノリスはできるだけフェルスタッペンを抑えておきたいところ。なんと狭い道のど真ん中を走ってフェルスタッペンを露骨に抑え込みました、これは絶対マックス君キレてますw
ノリスのこの動き、せいぜい1周抑えるだけの悪あがきだと思いましたが意外と効果を発揮することになります。通せんぼじじいをした後のターン15でフェルスタッペンは減速に失敗したらしく、壁への衝突を避けるためコーナーの内側を通過。そして無線で「ブレーキが効かない」と訴えています。これは距離が近すぎてブレーキの温度が上がりすぎている可能性があり、もしそうなら抜くことが簡単ではなくなります。
さらにノリスには追い風があり、同じ作戦のアルボンにようやく追いついたのでDRSを取ることができました。ノリスはアルボンを抜けなくて詰まっているものの、DRSトレインなのでフェルスタッペンもノリスを抜けません。抜けない間に後ろからラッセルも近づいてきてフェルスタッペンとするとむちゃくちゃめんどくさい時間帯です。
一方、優勝争いに話を戻すとピアストリとルクレールはずっと1秒差の争い、DRSを取り続けてずっと乱気流の中を走っていてもタイヤがヘタってペースが落ちないルクレールはさすがと言わざるを得ませんが、じっくりと時間をかけ てチャンスを伺っているようです。いずれこうやっていればピアストリは落ちてくるはず。落ちてくれ、落ちるといいな、落ちてくださいお願いします。
30周目、フェルスタッペンに抜かれないのはいいけどアルボンを抜くこともできないノリス、とうとうピットの指示が出たのでアルボンをアンダーカットに行くんだな、と思ったら指示はすぐに撤回されました。アルボン側は当然「あ、こいつらアンダーカットしに来おる」と考えますから続く31周目にピットに入ります。マクラーレンとするとアルボンをピットへと誘うための演技だったんでしょうか。
とりあえずアルボンを釣り出したノリスはオーバーカットを狙うため一気にペースを上げました、さっきまで1分49秒0前後で走るしかなかったものが、蓋が外れたらなんと1分47秒台後半というピアストリよりも速いタイムで回り始めます。ピアストリよりも15周近く古いハードなんですけど、どんだけちゃんと温存してたんでしょう(;・∀・)
そんな速い人にフェルスタッペンは全く付いて行けず、逆にDRSを失ったことで34周目にラッセルに抜かれてしまいました。ノリスは結局37周まで引っ張ってようやくタイヤを交換、狙い通りアルボンやその近隣の集団を突き放して7位で合流し、しかもフェルスタッペンの約15秒後方なのでひょっとしたら追いつくかもしれません。そういえばレース序盤にはフェルスタッペンと13秒差って書いたので、あれから30周近く走って2人の位置関係はほとんど変わってないわけですね。
さて再び優勝争い、33周目に1度は仕掛けたルクレールでしたが、ピアストリの方もなかなか隙を見せずあと一歩届かない状況が続きます。すると36周目には唐突にルクレールに対して「マクラーレンの逆の動きでピットに入れ。」との指 示。ピアストリがピットに入るなんてことは考えにくいので指示通りルクレールはピット、に入るはずもなくこれはただの牽制です。フェラーリってたまーにこういう『相手の精神に1mmもダメージを与えないブラフ』をやる印象が^^;
道中には2人そろって同じコーナーで同じように滑ってコラボレーションするという珍しい場面もあり、お互いにそんなに余裕のない状況で優勝争いは続きました。残り5周になってもまだ変化が起きません。ピアストリはずっと1分47秒中盤のタイムで走っていますが、車が軽くなって路面状態もよくなっているのか3位のペレス、4位のサインツとも47秒前半、ないしは46秒台。相対的に見ればやっぱりピアストリのペースは落ちていて気づいたら4人がほぼ等間隔の激戦となりました。ルクレールは後ろから攻撃される前に勝負を決めてしまいたかったものの、どうやってもちょっと距離が足りなくて抜ききれず、そしてとうとうルクレール自身も後ろが踏ん張らなくなってきたように見えます。
私がルクレールスベッテールと気づいた時にはもうかなり限界だったようで、レースの終わりが見えてきたことでピアストリが少しペースを上げたのに対してルクレールは付いて行けず。少なくともDRSだけは拾い続けたいのに、47周目には1.5秒以上の差に突き放されてとうとう優勝争いから脱落してしまいます。3位のペレス、さらに4位のサインツも来ているので下手したら優勝争いが一転、表彰台から転げ落ちる危機です。
そしていよいよ残り2周、もう後ろがズルズルで48秒台の中盤まで崩れたルクレールをターン1でペレスがかわしに行きますが、ガチガチに内側を固めたルクレールがけっこう厳しいラインで阻止。行く手を阻まれて加速が遅れたペレスを逆にサインツが楽々とかわし、さらにこれまた加速が鈍っているルクレールもターン2で狙ってやろうかという動きを見せます。
ルクレールはここも内側を固めて退けますが、サインツはチームメイト相手にちょっと気持ちがはやったのかラインを外れて加速が鈍ってしまいました。これを見たペレスが当然もう一度抜き返しにかかってターン3までの短い直線を並s
ダメジャン、アゼルバイジャン、グロージャン(謎)まさかのこのバトルの結末は壮絶なダブルクラッシュでした。道路の右側はすこーーーーしずつ狭くなっていくし路肩は当然汚れているので、サインツはのーーーーーっそりと左に動いていましたが、ペレスは真っ直ぐ走っていたのでタイヤ同士が接触。
NASCARでサイド ドラフトを過度に使おうとしてこういう接触をすることはありますけど、ちょっとF1ではやってほしくないお互いに不注意という印象の事故に見えました。レース後に審議されましたが明確にどちらかに責任は認められずペナルティーは出ませんでした。これでVSCが宣告されて、もうあと1周半でレースは終わりなので事実上ここで決着。
フェラーリとルクレールの予想を上回るタイヤ管理を見せたピアストリがハンガリー以来となる今季2勝目、あの時はノリスにレース内容では完膚なきまでに叩きのめされた上でチームの指示で譲ってもらった勝利、今回は誰も文句を付けようがない2勝目を挙げました。ここ7戦に限れば最も多く点数を稼いでいるのはこのピアストリです。あ、レース後に指摘してるドライバーもいたっぽいですけど、予定通りに1時間半走ってるのにストレートが最後はド逆光になってるのは設定として良くないと思います。選手は300km/h超で視界が悪いのは危険ですし、中継映像だともうターン1のカメラで車両の判別ができなくなって困ります。
危うく4位に落ちるところだったルクレールが結果として2位を確保、3位にラッセル。そして4位は残り3周でフェルスタッペンをあっさりと抜いてしまったノリスでした。抜かれたフェルスタッペンは後ろと大きな差があったのでタイヤを交換してファステストだけでも取りに行こうとしましたが、その矢先にペレスとサインツがぶつかったのでもちろんファステストなど取れず終了。ボーナスの1点を持って帰ったのはノリスでした。
そして7位にウイリアムズのアルボンが入ってこれが今季のチーム最上位、さらに8位にはコラピントが入ってデビュー2戦目で早くも入賞という結果を手にしました、前任者の方は今季一度も入賞していませんでした。アルゼンチン人ドライバーによる入賞は1982年のカルロス ロイテマン以来42年ぶりです。
ハミルトンは全然上手くいかなくて9位でしたが、史上2人目の通算走行距離10万kmを達成。そして10位はベアマンでF1史上初めて『デビューからの2戦を異なるチームで出走していずれのレースでも入賞した』ドライバーとなりました。
また地味ですがもう1つF1の新記録が樹立され、ニコ ヒュルケンベルグは入賞にあと一歩の11位でレースを終えてこれがなんと今季7回目。『同一シーズンに"入賞の1つ下"の順位を獲得した最多記録』となりました。ミスター11位、歴史に名を刻みましたけどどこまで記録が伸びるでしょうかねw
また、フェルスタッペンを含む計4人の選手は『VSC中の追い抜き』により審議となりました。え、それ重罪やん、と思いますが結果としては呼び出しを食らったものの警告だけで処罰無しで済みました。というのも彼らが追い抜きを行ったのはチェッカー後、レースが終わったら健闘を称えたりなんやかんやで前後関係が入れ替わることはよくありますが、今回は事故によって発生したVSCがまだ継続されており、これはチェッカーを受けた後であっても引き続き有効で守らなければいけないものでした。
レースが終わってるならいいじゃない、と思われるかもしれませんが、なぜそもそもそんな処置が採られるかと言えば事故現場にいる選手や作業員の安全を確保するため。VSCが出ている=コース上で誰か作業を行っている可能性があるわけで、レース中であろうとなかろうと現場を通過する人間は細心の注意を払うべきで、気を抜いてうっかりしてました、ではいけないわけです。スチュワードは今回は大目にみてくれましたが、もう次はペナルティーを出すことを辞さない構えを見せました。
今回は見ている素人視聴者だけでなく、フェラーリとルクレールの予想を大きく裏切るピアストリのタイヤの使い方がレースの勝敗を決定づけました。ルクレールは最後までもたせるために新しいタイヤではいきなり飛ばさないセオリー通りの走り方だったのか、タイヤのもちが良い分だけ熱入れが遅い特性の車だったのかちょっと分かりませんが、ピアストリは『まずとにかく飛ばして前に出て、あとはそれから考える!』みたいな割り切りでそのまま走り切ってしまったわけで、思い切りの良い走りとそれをやらせたマクラーレンの度胸を称えるしかありません。
ここは基本的にストップ&ゴーで縦にタイヤを使うコースなので、横荷重でタイヤをいじめまくるようなコースとはタイヤの傷み方がまた異なりますから『とうとうピアストリもタイヤをうまく守りつつ速く走れるようになった』と今回だけでは言えないと思いますが、確実に改善されているのは間違いないでしょう。でもノリスの走りを見たらこっちはさらに上を行くものだったと思いますね、予選が勿体なさすぎ・・・
ノリスとフェルスタッペンの点差はこのレースで3点だけ縮まって59点差となりました。ノリスは残り7戦のレースで全て優勝+ファステスト+スプリント3戦優勝した場合、フェルスタッペンがこれら全てを2位だとちょうど59点追いつくことになり、つまり同点になります。この計算では優勝回数はノリスが上=チャンピオンはノリスになるので自力優勝の可能性が残るちょうど"縁"のところにおり、今回フェルスタッペンのチャンピオンマジックは点灯しませんでした。
やはりノリスも簡単に連戦連勝で追いつく展開にはなっていかないですが、次戦のシンガポールもレッドブルとしては不得意ではないかとされている場所。ここを終えるとその次のアメリカまで約1か月の間隔が空いて何かしら開発して手を打てるかもしれないだけに、フェルスタッペンはこのレースを辛抱できるか、ノリスは変な取りこぼしをせず最低でも15点以上取れるかに注目したいなと思っています。
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