NASCAR Cup Series
多重事故からチャンドラー スミスとカイル シーグの車が2台で引っかかったまま内側へ滑って行くと、最後はシーグの車が持ち上げられてしまい横転。ちょっと危ない事故で即座にコーションとなり、オールガイアーがレースを制しました。シーグ家は兄・ライアン シーグもライリー ハーブストの凡ミスに巻き込まれて優勝争いから後退させられており不運な日でしたが、その代わりにもう1人のチームメイト・マット ディベネデトーが7位に入りました。
いきなりラーソンがやらかしました。ターン3~4でかなり内側に飛び込んだ上に、ステイアウト勢で特に旋回速度が遅いコディー ウェアーに急激に追いついてしまいました。ただでさえキツイライン取りに、接触回避のライン微修正と乱気流の合わせ技で堪え切れず回ってしまい、ウォーレスはその外にいたのでラーソンと壁の両方に接触、ブッシャーも多重事故に巻き込まれました。ギリランド、ベル、ラーソン、ロガーノがこの事故による破損を理由にリタイアです。
そのままレディックとチェイスは162周目にピットに入りますが、チェイス陣営が素早い作業で再逆転。トラックに合流するとトゥルーエックスのギリッギリ前方・実質2位で復帰することに成功しました、これで前にいるのはバイロンだけです。ここからはクリーンエアーのバイロンか、9周新しいタイヤのチェイスか。
2位からバイロン、ギブス、カイル、ケゼロウスキーのトップ5。ステージ2でラーソンのスピンに巻き込まれて大きく順位を下げていたブッシャーが見事な挽回で6位に入りました。ゼイン スミス、スアレス、そして9位にはなんとハムリン。床下をかなり壊してダウンフォースがなくフラフラだったのに、コーションのたびに地道に修理してオーバータイムで救われました。10位にはホースバーが入ってスパイアー モータースポーツはなんと2人がトップ10、1人が横転というすごい結果です。
ギブスは好成績で少し余力を作ることに成功。しかしブッシャー、チャステイン、ウォーレスによる15~17位争いは引き続き接戦です。このレースも序盤はウォーレスに抜け出す気配があったものの貰い事故で26位、同じ事故に巻き込まれたブッシャーは驚異の挽回で6位。チャステインはステージ1で取りこぼしたものをステージ2で巻き返したのに、最後はほぼ貰い事故で25位、と全員不運が襲う展開で僅かな差、かなり運が結果に違いを生みました。次戦はデイトナですから、、、言わなくても分かりますねw
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Michigan International Speedway 2miles×200Laps(45/75/80)=400miles
winner:Tyler Reddick(23XI Racing/McDonald's Toyota Camry XSE)
オリンピック休み明け早々にとんでもないことになったNASCAR、おそらく色々と引きずった状態だとは思いますが第24戦はミシガンです。1969年に初開催、2020年までは1973年を除いて年2回開催されてきたので通算で106回も開催されています。現役ではラーソンとロガーノがそれぞれ3勝していますが、いずれも2019以前の話。2018年以降の9戦は全てフォード車が勝っており、中でもケビン ハービックが1人で5勝を挙げてきました。
昨年はブッシャーがリッチモンドからの連勝で覚醒。一昨年はミシガン→リッチモンドの開催順序でしたが、ハービックがミシガンで約2年ぶりに優勝してリッチモンドも勝って2連勝としました。今年はディロンの2連勝となるでしょうか。
けっこう歴史があるトラックということもあって、チーム別で通算最多勝利はRFKレーシングの13勝、続くのがウッド ブラザーズ レーシングの11勝となっており、ヘンドリック モータースポーツはここでは通算8勝、2014年のジェフ ゴードンを最後に勝者が出ていません。ジョー ギブス レーシングも同じく8勝で2015年のマット ケンゼスが最後の優勝者です。なお2000年以降に天候不良でレースが短縮された例が5回あるようで、日本時間8月16日時点の天気予報だと金曜日から日曜日まで全部天気悪いんですけど^^;
・レース前の話題
前回の記事でディロンの話に尺を割きすぎて書いたつもりで忘れていましたが、ロガーノは怒りのあまりレース後にディロンのクルーの近くまで車で乗り付け、後輪を空転させる威嚇行為を行ったため危険行為に対して5万ドルの罰金を受けました。
続いて契約関係の話題を3つ、これまた先週書き忘れましたが(←おい)、スアレスと彼のスポンサーであるフリーウェイ インシュアランスがトラックハウス レーシングと契約延長で合意しました。スアレスはトラックハウスで5年目のシーズンに向かうことになります。
レガシー モーター クラブもエリック ジョーンズと複数年の契約延長で合意したと発表。ジョーンズは2021年にリチャード ぺティー モータースポーツへと加入して現在の体制に至りますので、こちらもチームとの5年目~のシーズンに向かうことになります。
そして、これは日日不穏日記さんにはちょっと嬉しい話かもしれませんが、コウリッグ レーシングはA.J.アルメンディンガーが来シーズンに再びカップシリーズでフル参戦すると発表しました。2018年を最後にフル参戦できていなかったAJ、昨年5年ぶり/コウリッグ移籍後は初めてのカップシリーズフル参戦を果たし第32戦シャーロット ローバルで優勝。しかしレギュラー シーズンで優勝してプレイオフに進出する、という結果は出すことができず、スポンサー不足からエクスフィニティー シリーズへの『出戻り』になっていました。今年の12月で43歳になるAJ、中年の星に再びの期待です。
そして最後に、これはまだ決定事項ではなく噂段階ですが、現在はJTG ドアティー レーシングの主要スポンサーとなっているスーパーマーケット大手・クローガーが、来年からRFKのスポンサーに付くのではないかという情報が浮上しました。今年の4月ごろには、JTGDのオーナー・タッド ゲシクターの仕事上の人脈からクローガーはジョーギブスに付くのではないか、JTGDは消滅するのではないか、という話まで浮上していました。
5月に入るとJTGDが噂を打ち消すかのようにステンハウスとの複数年の契約延長を発表したのでこの話はどっか行ったのかと思っていましたが、どうやらJTGDの運営体制再編を含めた動きというのは終わっていなかったっぽいですね。
・ARCA Menards Series Henry Ford Health 200
100周で争われたARCAシリーズ、今季3戦に出場して3勝の18歳・コナー ジリッシュがこのレースも39周をリードして優勝し4連勝としました。ジリッシュはトラックハウスの開発ドライバーとして契約していますが、来年はJRモータースポーツのNo.88でエクスフィニティーにフル参戦することが先日発表されています、シボレー勢期待の若手といったところでしょうか。なお、このレースは予定された2回のコーションしか発生せず、車の基本的な素性の善し悪しがモロに出たせいかリードラップでレースを終えたのは24人中たった8人でした。
・Xfinity Series CABO WABO 250
エクスフィニティーはこれがオリンピック休み明けのレース。有力ドライバーに思わぬアクシデントが多発して波乱含み、さらにはオーバータイムにもつれるレースとなりました。オーバータイム前のリーダーだったジャスティン オールガイアー、このリスタートでは後ろからの支援が今一つで順位を下げそうになりますが、気迫の大外刈りでターン2を制して勝利を手繰り寄せます。すると最終周のバックストレッチ、
多重事故からチャンドラー スミスとカイル シーグの車が2台で引っかかったまま内側へ滑って行くと、最後はシーグの車が持ち上げられてしまい横転。ちょっと危ない事故で即座にコーションとなり、オールガイアーがレースを制しました。シーグ家は兄・ライアン シーグもライリー ハーブストの凡ミスに巻き込まれて優勝争いから後退させられており不運な日でしたが、その代わりにもう1人のチームメイト・マット ディベネデトーが7位に入りました。
・カップ シリーズ
予選
天気予報が・・・と書きましたがカップの予選は雨で中止、指数予選になりました。結果ポールシッターはハムリンの手に。先週の最後のクラッシュでは32Gというけっこうえげつない衝撃を受けたことが受け取ったデータから判明したそうで、JGRとしてはGen7車両導入以来最も大きな加速度だったそうです。
ハムリンと並ぶのはレディックで、2列目はベル/ラーソン、3列目がウォーレス/チェイス、4列目はチャステイン/ライアン ブレイニーとなっています。練習走行で最速を記録したのはチャステイン、2番手タイムがトゥルーエックスでしたが、連続する10周の平均速度で最も高かったのはトゥルーエックスでした。
・ステージ1
バックストレッチがそこそこの向かい風だそうで、ラーソンがドラフトから出てターン3で内側にダイブ、1周目にしてはかなり積極的な動きで前に出ました。クリーン エアーが圧倒的に有利なので多少無理してでも前に行きたかったというところでしょうか。
ラーソンのこの動きは正解だったと思われ、その後は延々とハムリンが後ろから付いてきます。レディック、ウォーレス、チェイスもそれほど離れず続いており、しかも周回を重ねると段々追い詰められているので3位のままだったらたぶん付いていくので精一杯だったでしょう。
しかし35周目にとうとうレースが動きました、ハムリンがフロントストレッチでラーソンの真横に並んでとうとう抜くか!と思ったらこれで結果お互いにサイド ドラフトが効いてしまい、その脇をウォーレスがものすごい速度差ですり抜けて行きました。ウォーレスがごっつぁんリードを奪います。
それでも調子の良さそうなハムリン、ウォーレスに対しても距離を詰め、38周目にかなり距離を詰めてこれはさっきのラーソンと同様にまた内側に飛び込むか、ひょっとして並んだら今度はラーソンがごっつぁんする番?とか思ったら
ステージ残り僅かでのコーションということでこのコーションで7人がステイアウト、残りはピットに入って4輪交換しチェイス、ウォーレス、レディックの順で出ていきました。ステージは残り3周、ブレイニー/バイロンの1列目でリスタート。
ブレイニーはクリーンエアーを活かしてそのまま逃げ切り、獲りに行ったステージ1のポイントを回収、2位にチェイス、3位ボウマン。プレイオフを争う面々の争いはし烈で、ウォーレスが4位、どうしてもステージ ポイントが欲しいのでステイアウトしたブッシャーが5位で最低限の目的を達成しました。チャステインは10位で1点だけ獲得、ポイント争いは一瞬の隙も許されません。
・ステージ2
どうやらターン3方向から雨雲が迫って来ている様子のステージ2、さっきのステイアウト組はピットに入り、チェイス/ウォーレスの1列目でリスタートされるかと思ったらその前にもう嵐が来てしまい、NASCARは本格的に降る前にすっぱりと諦めてレッド フラッグとしてレースを中断。そのまま翌日に順延となりました。閉店ガラガラ、ウワオ!
翌日、再度のチューズでウォーレスは昨日と違ってチェイスの後ろ・2列目の外側をあえて選択。チェイス/カイルの1列目で56周目にリスタートします。するとなんと、と言っては失礼ですがカイルがチェイス相手に好勝負を見せ、3周後にリードを奪いました。昨日とは気象条件から何から変わっているので勢力図が変わっていても不思議ではありません。
カイルとチェイスはうまく2人で逃げて一時は3位に1.3秒差を付けましたが、ちょっと出足でカイルが無理しすぎたせいかここから鈍ってまた混戦へ逆戻り、そして67周目にトゥルーエックスが前に出ました。チェイスは相手が変わっただけで引き続き2位、カイルはじわじわ後退。
85周目、ステージを均等割りするあたりでウォーレスとレディックがピットに入りここからピットサイクルとなります。2回のリスタートで順位をえらく下げて13位あたりにいたレディック、なんかピット作業もバタついている気が・・・
リーダーのトゥルーエックスはペースが悪くなかったのでしばらく引っ張って93周目にようやくピットへ。このサイクルで前に出たのはラーソンで、続いてウォーレス、そしてトゥルーエックスは実質3位で戻りました。ピット前に2位だったチェイスはトゥルーエックスをアンダーカットすべくピットに入ったものの集団に詰まって新しいタイヤを活かしきれず、自分はアンダーカットできずに後ろにいた2人にはアンダーカットされています。給油量が陣営によってまちまちなので一概に言えませんが、現状はなんとも中途半端な結果となりました。
100周目を迎えるころにはラーソンとトゥルーエックスのリーダー争いとなりますが、108周目にトッド ギリランド、翌周にロガーノとアルメンディンガーが立て続けに右後輪をパンク。ロガーノのタイヤが脱落してトラック上に転がり、アルメンディンガーはエイプロンで走行不能になったのでこのレース3回目のコーションとなりました。みんな内圧攻めすぎた?
"2日連続"でステージ終了間際のコーション、今日も6人がステイアウトを選択。トゥルーエックスは2輪交換でトラックポジション確保を選択しましたが、バイロンの方が同じく2輪交換で先にピットを出ました。ステージ残り5周、ステイアウトしたチャステイン/カイルの1列目でリスタート。
いきなりラーソンがやらかしました。ターン3~4でかなり内側に飛び込んだ上に、ステイアウト勢で特に旋回速度が遅いコディー ウェアーに急激に追いついてしまいました。ただでさえキツイライン取りに、接触回避のライン微修正と乱気流の合わせ技で堪え切れず回ってしまい、ウォーレスはその外にいたのでラーソンと壁の両方に接触、ブッシャーも多重事故に巻き込まれました。ギリランド、ベル、ラーソン、ロガーノがこの事故による破損を理由にリタイアです。
これでステージ2はコーション下で終了、勝者はコーション時点で先行していたカイルでした。でも10点を今さら貰っても彼には焼け石に水、欲しいのは優勝だけです、2位じゃダメなんです。そしてステージ2位は今度はチャステインで9点獲得、こちらはステージポイントがあればあるだけ有難い。ギブス、バイロン、ディロンが続きました。1周もせずコーションが出たのでステイアウト組が断然有利でしたね。
・ファイナル ステージ
さっきのステイアウト組からなおもカイルなど数名がステイアウト、燃料的にはギリギリであと1ストップで行けるかどうかぐらいなので、人と同じことをしても勝てないから違う行動に出たようです。126周目にリスタートしますが、翌周にはバイロンが先行。さらに128周目にはギブスもカイルをかわします。ギブスもまた継続ステイアウト組です。
バイロンも2輪交換なのでそこまで速くはないし、これに続いているのがギブスなどの継続ステイアウト組なので燃料の節約が必要、しばしは1列の静かなレースになる、はずでした。
コマーシャル中、いきなり飛び込んできたのは横転するラジョーイでした。ノア グレッグソンとバックストレッチで軽く接触してラジョーイが回りましたが、進行方向に対して90°横を向いていただけでいきなり床下に空気が入って横転しました。バックストレッチの半分ぐらいは天井を擦ったまま走り抜け、芝生に引っかかって1回転半してピッタリ止まりました。
ラジョーイとグレッグソンはこの前の周に接触、ラジョーイからすると事故らされかけたので、この周はやや冷静さを欠いたラジョーイがサイドドラフトをかけようと極端に接近したのが事故原因に見えます。ただそんなことよりも、解説陣2名も話していましたが基本的に単独のよくあるスピン状態でこんなに簡単に車が浮いてしまった、というのがNASCAR的には問題、これは研究・改善の対象となるでしょう。
リスタートから10周ほど走っただけなので戦略はバラつき、継続ステイアウト組でもギブスがまだとどまる一方でカイルはピットに入りました、11位あたりなのでそんなに順位は落ちていません。142周目にリスタート、ここで2列目リスタートのチェイスがリードを奪いました、3回目のコーションでピットに入った際に4輪交換しておいた成果がここでついに発揮されます。とはいえ、頑張ったら100マイル=50周ぐらいは走れるこの車、最後のピットサイクルはもうすぐそこでした。
153周目にまずは5位のバイロンがピットへ、リスタートでチェイスに抜かれて以降はクリーンエアーを失ってやや順位を下げる劣勢だったので真っ先に動きました。ただ、ここからタイヤ摩耗が激しいショート トラックであればみんな一斉にピットに飛び込みますが、ミシガンは摩耗が少なくて、周囲の人がいなくなってクリーンエアーになればそれなりの速さで走れるためピットのタイミングがバラバラになりました。
チェイスもピットに入らずに引き続きリードしていましたが、ピットに入ったことでちょうど1周強の遅れだったバイロンが自力ラップ バックのためチェイスの前後をうろちょろ。これが多少影響したのか161周目にレディックがチェイスをかわしてリード チェンジが起きました。チェイス、なぜか周回遅れのチームメイトにクリーンエアーを奪われて邪魔される^^;
そのままレディックとチェイスは162周目にピットに入りますが、チェイス陣営が素早い作業で再逆転。トラックに合流するとトゥルーエックスのギリッギリ前方・実質2位で復帰することに成功しました、これで前にいるのはバイロンだけです。ここからはクリーンエアーのバイロンか、9周新しいタイヤのチェイスか。
と、ここに新たな挑戦者が乱入。168周目にピットに入ったカイルが2輪交換でピット作業時間を大幅短縮し、バイロンの前方で合流して実質のリーダーとなりました。バイロンはカイルをさっさと抜きたいところですが、上位勢では最もタイヤが古いのが難点。2輪しか換えていない人とタイヤがやや古い人が前にいたら、それを追いかける人は乱気流まで増加してさらに面倒です。
チェイスはここもダーティー エアーに弱かったようで171周目にレディックにかわされます。レディックはさらに172周目にバイロン、そして174周目に特に無理することも無く綺麗にカイルをかわし実質的なリーダーとなります。"実質的"という注釈が付くのは、この時点でもなおコーション待ち作戦で最後の給油をしていない人がいるためです。今コーションが出たら大騒ぎ、いやあこういう時にマジでコーションが出るパターン続いてますからねえ。
無事に全員がピットに入ってレディックは正式なレース リーダー、バイロンに対して2秒の差を付けて安全圏を快走しています。残り周回数は10周を切って、
オーノー、あと7周だったのにトゥルーエックスが単独でターン4の壁に当たってコーション発生。急にルースになって結構な勢いで壁にぶつけたようです。やらせかと思うぐらい見事なタイミングでの出来事にレディックも無線で
「嘘だろ!?勘弁してくれよ。あいつ壁に触れただけだろ?トラック上に塗装が落ちてるぐらいだろ、最悪だな。」
とイライラ、特に破片も出てないしコーションを出す必要ないだろ、というところですね。
上位勢は今さらクリーンエアーを捨ててピットに入れるわけがないのでステイアウトしオーバータイムへ、レディック/バイロンの1列目。ここで強烈な推し活をしてもらったバイロンがターン1で先行。レディックも外から巻き返す構えでしたが、ターン2出口で7位あたりにいたアレックス ボウマンがふらついて壁にあたってしまい、後続がこれをビックリ回避する過程で接触が起き、チャステインがスピンして勢いよく流れていきました。これは浮き上がりそうなのがちゃんと踏みとどまってますけど、映像を見返すと横転一歩手前のちょっと危ない角度まで行ってる気がしますね。この不運な事故でチャステインはこのレース25位でした。
コーションが出た時点で前にいたのはバイロンでしたが、最後の給油からかなり走っているので燃料がかなり心配。バイロンが外側の1列目を選ぶとして、レディックは自分の走りたい外を選ぶか、ガス欠寸前マンの後ろは危険なので内側へ行くか作戦会議。結局バイロンが外、レディックは内側に並びました。バイロンの後ろはさっきも猛烈に推し活してくれたブラッド ケゼロウスキーなのに対し、自分の後ろはまだまだ若造のギブスです。でもガス欠した車に突っ込んで台無しにしたくもないし、正解のない悩みですね^^;
オーバータイム2回目、出足ではそんなに差が無かった両者でしたがターン1の手前でギブスが後ろからせっつかれつつレディックをうまく押しました。一方ケゼロウスキーはダウンフォース抜けを警戒したかスロットルをやや早めに戻し、これで外側の後続は詰まって全滅、バイロン自身も伸びきりませんでした。結果、ターン2の時点で空いた外側にレディックが素早く移動して欲しいラインを獲得、もう並走状態ではないのでクリーンエアー独り占め。バイロンも最後の1周で逆転を狙いましたが届きませんでした。レディックが第10戦タラデガ以来の今季2勝目を挙げました。
2位からバイロン、ギブス、カイル、ケゼロウスキーのトップ5。ステージ2でラーソンのスピンに巻き込まれて大きく順位を下げていたブッシャーが見事な挽回で6位に入りました。ゼイン スミス、スアレス、そして9位にはなんとハムリン。床下をかなり壊してダウンフォースがなくフラフラだったのに、コーションのたびに地道に修理してオーバータイムで救われました。10位にはホースバーが入ってスパイアー モータースポーツはなんと2人がトップ10、1人が横転というすごい結果です。
チェイスは最終周にブレイニーと接触してお互いに失速して順位を吐き出してしまい、チェイスが15位、ブレイニーは18位といずれもトップ10圏外へ。この結果、なんとレギュラーシーズンの順位ではレディックが1位、10点差でチェイスが2位となりました。レディックは第13戦ダーリントンを終えた時点では選手権6位、チェイスから見て41点、その時点で1位だったラーソンから見れば90点も差があったんですが、これ以降の11戦中7戦で4位以内、22位だったアイオワ以外全てのレースが8位以内という驚異の成績であっという間に追い抜きました。そしてプレイオフ進出争いですが、
ギブスは好成績で少し余力を作ることに成功。しかしブッシャー、チャステイン、ウォーレスによる15~17位争いは引き続き接戦です。このレースも序盤はウォーレスに抜け出す気配があったものの貰い事故で26位、同じ事故に巻き込まれたブッシャーは驚異の挽回で6位。チャステインはステージ1で取りこぼしたものをステージ2で巻き返したのに、最後はほぼ貰い事故で25位、と全員不運が襲う展開で僅かな差、かなり運が結果に違いを生みました。次戦はデイトナですから、、、言わなくても分かりますねw
なお、ハムリンなんですがこのレース後にエンジン保管規定違反でペナルティーを受けてしまいまして、プレイオフポイントを10点も剥奪されたのでそれを反映した表になっています。3勝しているのにプレイオフポイントが11点しかなく、レギュラーシーズンのポイントも減らされているのでシーズン順位によるボーナスも減る可能性が高くて結構なダメージです。
先週のレースがなかなかに大変だったので、今回はオーバータイムがある中でも順当にレースの後半で強かった人がそのまま勝ってよかったです。正直レディックがポイントでこんなに来ているのは全然見ていなかったので『いつの間に!?』って感じなんですが、レギュラーシーズンチャンピオンの争いも非常に面白くなってきました。トヨタ勢期待のオールラウンダーはベルだけではないですね。次戦は恐怖のデイトナです!またギリランド推しで行きます!w
コメント
今年は例年と違って、彼が安定してトップ5やトップ10フィニッシュを記録しているので、正直驚いています。ただ、プレイオフに入ってから一気に失速しないか心配です(・・;)
今のところレディックはちょっと秋口にへたってしまう、チャンピオンを獲る前のカイルと似た傾向が見られますから、成績が良かったら良かったで心配になるのはとてもよく分かります~、ここは家族パワーに期待ですね。
カウリッグも一度降格させているとはいえ、それでも見捨てていないのは立派なんでしょうが。
今シーズンのエクスフィニティーの成績ではSVGに押されているとはいえ、それでも10年以上のカップ戦での経験も考えればヘムリックよりはある程度やってくれると思いますし、カスターと共にエクスフィニティーに留まっているのも勿体無いドライバーであることは確かです。
そしてトゥーレックスの引退で、来年はハムリンに次いでフル参戦者の中では2番目に年長ということになりますが、ずいぶんカップドライバーの年齢層も若返ったなーと思うと同時に40過ぎでカップのシートに返り咲けるのも凄いと感じます。(マークマーティンが50過ぎでDEIでのスポット参戦からHMSでフル参戦に復帰した例は凄いの一言です)
今戦は23XIのスキームがどちらもマクドナルドだったので、見分けが一時付かなくなりましたw
途中から白ベースの方がレディックで、黒ベースがウォーレスだなと理解しましたが、正面から見るとほぼ一緒ですね。
レディックのポイントリーダーやモントーヤが50号車でワトキンスグレン戦にスポット参戦と嬉しい話題もいろいろあるので、新興チームの中ではこれからもトラックハウスと共に盛り上げていく事でしょう。
結果論にはなりますが、今のRCRを見ていると本当にレディックは移籍出来て良かったなと思います。
本来は今年から23XIに加入する予定でしたが、どちらにしてもRCRのチーム状況が最悪な所からは抜け出せた形になってしまうのがなんか複雑です。
ガスタフソンはミシガンが通算700戦目でしたから、もうベテランから大ベテランに入るような領域に入ってきましたね~、そりゃあおっさんになります(笑)
言われてみればレディックほど身長の低い選手、というか一般的に見てもかなり低い部類に入りますから記録になってくるんですね~。モータースポーツは小さくて軽いと多少なりとも優位性が、なんて言いますけどなかなか実際にはいないですもんね。
私も「マクドナルド被りやめてくれ」と思って見てましたw
レディックはRCRが泥舟と感じたから動いたのか、レディックが離れたからRCRがさらに弱体化する要因になったのか難しいところですが、レディックほどの才能がチームの低迷で埋もれるのはNASCAR全体にとって残念なのでこれでよかったんでしょうねえ。
「不義理だからって追放するから・・・」みたいな空気を従業員さんが感じてしまっていたら、RCRとしてはますますマズいなと思いますけど^^;