NASCAR Cup Series
The Great American Getaway 400 presented by VISITPA.com
NASCARのピット制限速度は速さを常時監視して一瞬でも規定を超えたらアウト、ではなく各区間ごとの通過時間から算出する『平均速度』、実際に測っているのは通過時間です。何せこの車両にはリミッターが無く選手はそれぞれ回転数を見ながら自分の足で速度調整して、ポコノーなら55mphのギリギリを狙わないといけません。平均速度なので、一瞬55.3mphとかになっても区間中に54.5とかに減速して全体で通過タイムが基準を守っていればセーフです。しかし、区間が短いとうっかりほんの少し超過した際の『帳尻合わせ』をする隙が無いので無自覚にやらかしやすいとみられます。
しかしやっぱり乱気流を受けつつ攻めるとタイヤをこじってしまうのか、ボウマンは数周で追えなくなってしまいました。その後「渋滞に掴まって全然前に出れない」と愚痴っていたハムリンが193周目のターン3でボウマンを大外刈りしようやく2位となりますが、2秒以上に開いていたブレイニーに追いつくことは全くできませんでした。8位スタートのブレイニーが第17戦アイオワ以来の今季2勝目、ポコノーで勝つのはウッド ブラザーズ レーシング時代の2017年以来2度目です。
2位からハムリン、ボウマン、バイロン、ロガーノのトップ5。レディック、ケゼロウスキー、トゥルーエックス、チェイス、バッバ ウォーレスのトップ10で11位にブッシャーでした。ウォーレスとブッシャーはいずれもプレイオフをポイントで争っている16位近辺の選手ですが、同じくポイントを争っていたチャステインが早々に事故って36位だったためブッシャーはレース前より1つ順位が上がってポイント15位。チャステインは16位に落ちて17位のウォーレスと27点差になっています。結構ギリギリの争いですね。
優勝したブレイニーと2位のハムリン、残り40周のリスタートでは並んでいたわけですが、コーション連発の最中に一時ボウマンが先行したために最後のリスタートに向けてはボウマンが1列目を獲ってハムリンは2列目。そして2人で争ってボウマンが前に出る、という展開でハムリンは追いつく手段を失いました。
The Great American Getaway 400 presented by VISITPA.com
Pocono Raceway 2.5miles×160Laps(30/65/65)=400miles
winner:Ryan Blaney(Team Penske/Wabash Ford Mustang Dark Horse)
NASCAR カップ シリーズ、レギュラー シーズンはこれを含めて残りが6戦となりました。第21戦はトリッキー トライアングルことポコノー レースウェイです。なんかグレイト アメリカンとか書いてあるので何のスポンサーかと思いますがこれはペンシルベニア州の観光に関するウェブサイトで、州知事肝いりの観光客を誘致するためのブランドだそうです。岡山デスティネーションキャンペーン、みたいな感じですかね。
1974年に初開催、1982年から2021年までは年2回開催だったのでこれまでにカップ戦がなんと90回も開催されているポコノー。昨年はカイル ラーソンをターン1で壁に追いやって接触しつつ前に出たデニー ハムリンが優勝、ハムリンはポコノーで現役最多の7勝を挙げています。一昨年もロス チャステインを壁の方へ追いやって1位でチェッカーを受けましたが、この時は車両規定違反で失格になっていました。この幻の勝利を含めると2年連続でハムリンはぶつけながら勝ってることになりますw
バンク角があまり高くない上にターン アングルが小さいので、アウト イン アウトのライン取りになって追い抜きが難しい傾向にあります。統計的にはポールシッターの勝率が約18%、2列目以内からのスタートで約51%と上位スタートは勝利への近道。史上最も低いスタート順位から勝ったのは2005年のカール エドワーズで29位でした。
1周が長いのでピットに入っても周回遅れになりにくく、戦略は『自分だけピットに入っていない状態でコーションが出ると損をする』というロード コース型のパターン。オーバルでの航続距離はおおよそ100マイル=40周でタイヤの摩耗はそこまで酷くないので、ざっくり言って40周×4の3ストップ戦略で済ませたいのが基本。そこに30周目、95周目に訪れる2つのステージ間コーションを頭に入れて、ゴールから逆算で戦略を立てることが多いレースです。
さて、今季のカップシリーズはここまでに12人の勝者が誕生、プレイオフ進出枠16のうち12が勝者で埋まっており、ポイントでの出場枠はかなり高いハードル。カイル ブッシュはもはやポイントでの出場が厳しくて勝つしかなくなってきましたが、ポコノーは過去に4勝を挙げています。ただ平均順位15.9は10戦以上出場経験があるトラックで下から4番目の成績とあまり相性が良いとは言えません。ポコノーより悪いのは下から順にタラデガ、デイトナ、ミシガンで2マイル超のトラックでなんか数字が悪いですね。
なおレースには特に関係ありませんが、今回のポコノーは練習・予選で計測地点が通常のスタート/フィニッシュ位置ではなくターン2と3の間にある短い直線を基準に行われます。こうすると、予選アタックを終えた人がすぐにターン3を曲がるだけでピットに帰って来れるので1周少ない走行距離で済み、早く進むし冷却面でもより攻めた設定で走ることが可能となるためです。鈴鹿サーキットに例えれば、予選だけ西ストレートを基準に計測しているようなもんですね。意外と面白いアイデア?w
・レース前の話題
閉鎖されるスチュワート-ハース レーシングの選手受け入れ先が順次決まっていますが、ノア グレッグソンがフロント ロウ モータースポーツに複数年契約で加入することが発表されました。FRMはベテランのマイケル マクダウルの離脱と来年からの3台体制が明らかになっており、トッド ギリランド、グレッグソン、そしてまだ発表されていない誰か、という体制になります。
そして、ある意味SHR離脱者で最も注目度が高かった存在・クルー チーフのロドニー チルダースがスパイアー モータースポーツに加入することも発表されました。ケビン ハービックとともにSHRで通算37勝を挙げてチャンピオンを経験した敏腕は来年からコリー ラジョーイのクルーチーフとなります。現在ラジョーイを担当しているライアン スパークスは、元々兼業していたチームの競技ディレクターに専念することになります。SHR、特にハービック車は妙な規則違反が発生することがありロドニーがインチキして攻めてるんじゃないかという気がしている人は多いと思いますが、来年急にラジョーイ車の違反が増えたら絶対このおっさんが犯人ですw
最後にもう1つ、オリンピック休みを終えた後に訪れる第23戦リッチモンドでタイヤの複数スペック制が導入されることが発表されました。今年のオールスター戦で実験的要素として投入されましたが、公式戦では初の試みとなります。使用されるタイヤはオールスターでプライム、オプションとして採用されていたものと同仕様のタイヤで、時系列が前後しますがポコノーのレース後に運用方法も発表されました。
練習用にプライムとオプションを各1セット、予選・決勝はプライム6セット・オプション2セットとなります。このうち予選ではプライムの使用義務があり通常通り予選で使用したタイヤで決勝をスタートしなければなりません。レース中のタイヤ使用義務は無いのでオプションは使わずに終わっても問題ない規則です。ただし4輪が全て同じ種類であることは義務付けられるので混ぜるのは禁止です。
オールスター戦では路面が新しい舗装だったこともあって事前の予測が難しかったですが、結果としてオプションの摩耗がそれほど酷くはなかったのでオプションを履いた状態で前に出てそのままトラック ポジションを重視したジョーイ ロガーノが勝ってしまいました。しかしリッチモンドは元々タイヤの摩耗が激しいことで知られるトラックであり、プライムと呼ばれることになる通常のタイヤでもみるみる車が遅くなります。どういう場面で役に立つのかは見ものです。
・Craftsman Truck Series CRC Brakleen 175
クラフツマン トラック シリーズはコリー ハイムが無敵でした。2位スタートから出足で躓いて6位あたりまで後退しながらも、たった15周のステージ1で挽回してステージを制するとステージ2も連取。レース残り8周で雨により一時中断もありましたが、全く影響なく70周のうち55周をリードして3ステージ制覇で今季5勝目を挙げました。中断したぶん夕方になってしまい、夕陽を背後にバーンナウト、しながらまた通り雨が降ってくるなかなか見た目としては映える優勝でした。
トラックシリーズのレギュラーシリーズは残り2戦。優勝で進出を決めているのは4人で、現在選手権ポイントの1位はクリスチャン エッケス。当落線の境界となるポイント10位付近はベン ローズ、ダニエル ダイ、タナー グレイ、スチュワート フリーズンの4人が9位~12位を僅差で争っています。
・Xfinity Series Explore The Pocono Mountains 225
エクスフィニティーもポコノーの観光促進みたいなスポンサーですね。ステージ1を制したのはジャスティン オールガイアーでしたが、ステージ間コーションのピット作業で転がしたタイヤがお隣さんの邪魔になってしまいペナルティーで後方へ。と言っても非常に微妙な判定でした。
これで優勝争いから外れたかと思いきや、その後オールガイアーはピット戦略のズレを使って燃費レースを仕掛け先頭へ復活。その後の複数回のコーションで燃料面でも助かりましたが、その代わりペースの良いコール カスターが来てしまいました。カスターが残り9周というところでオールガイアーからリードを奪い、昨年のチャンピオンが待望の今季初勝利を挙げました。カスターは選手権ポイントでもオールガイアーに対して51点差の1位となっています。
・カップシリーズ
予選
タイ ギブスがシャーロット以来となる自身2度目のブッシュ ライト ポールを獲得。唯一の52秒台を記録して、2位のウイリアム バイロンに0.118秒の差を付けました。ちなみにバイロンはエクスフィニティーにも出場していてオールガイアーに次ぐ3位、カップ戦では通算10戦出場で平均順位9.9と、優勝経験こそないもののオーバルでは最も好成績のトラック(1回しか走っていないアイオワを除く)になっています。
予選3位以降は順位決定方式の問題でタイムとスタート順位に若干の違いが生じますが、マーティン トゥルーエックス ジュニア、ハムリン、アレックス ボウマン、タイラー レディック、ライアン ブレイニーと続きます。去年のハムリン被害者・ラーソンは12位、一昨年の被害者・チャステインは19位スタート、カイルは24位です。
ちなみに、スタッフさんが夏バテしてきたのかもしれませんが、YouTubeのNASCAR公式チャンネルでは Ty Gibbs takes the pole at Pocono と題された動画が単に予選中継終了後の締めの映像で客が帰っている様子しか映っていないという意味不明なミスを犯し、NBCのチャンネルでも EXTENDED Highlights: The Great American Getaway 400 と、題名に"予選"を付け忘れていました。
・ステージ1
朝に雨が降ったようですが、まずはギブスが予選からの好調を持続しているようでリード、3周でバイロンに1.4秒差を付けます。15位を走っているクリス ブッシャーの車載映像とテレメトリー情報が表示されますが、直線でスロットルを90%ぐらいしか踏んでおらず適度な距離感で燃料の節約を優先していることが分かります。それだけ抜けないってことですねえ。
そんなわけでみんな先を見据えて落ち着いたレースをしていましたが、14周目にグレッグソンがターン1で単独スピンしてけっこうな勢いでクラッシュ、最初のコーションとなります。このコーションで中団勢はピットに入って早速戦略ゲームに入ります。
18周目にリスタート、ギブスが勢いよくターン1に突っ込んだらどうも行き過ぎだったようで膨らんでしまい、失速しているところをトゥルーエックスがかわしました。ハムリン、レディックが続いてギブスは5位に後退。
ステージ1は30周しか無いのであっという間に終盤となり、それなりの人数が戦略的にピットに入りましたがトゥルーエックス、ハムリン、レディック、バイロンの4人はそのまま走り切りました。上位勢では一時レディックを抜いて3位になっていたブレイニーとギブスが残り3周で給油と4輪交換を行っており、どちらの作戦が後々有利になるか注目です。
・ステージ2
リスタートで上位に来るのは最初のコーションでピットに入った人たち。ロガーノ/ブラッド ケゼロウスキーの1列目でステージ2が始まりました。ブレイニーは9列目、ステージ1を走り切ってからピットに入った人ではチェイス エリオットが最初にピットを出ていて12列目、ステージ1勝者のトゥルーエックスは目いっぱい給油したので15列目と後方です。
リスタートではロガーノがターン1でラインを外れてしまって大失敗、いきなり10位あたりまで後退したのでリーダーはケゼロウスキー。これにエリック ジョーンズ、クリストファー ベルが続きます。ロガーノは1つ前のリスタートでのギブスと似たような失敗をしてレースの組み立てが狂ってしまいました。
ここで戦略のおさらい。基本的に多くのチームは3ストップ作戦を念頭に置いていると思われます。25~30周目あたりで給油した人は、次は75周目近辺、そして120周目/最終ステージが残り40周となるあたりが3回目の給油の目安です。しかし今上位にいる人は15周目に入っているので60周目近辺には燃料が無くなるため3ストップは無理、良い感じでコーションが出て作戦が揃うことを期待したいところです。当面は猛烈に燃費走行してできるだけ次のピットを引き延ばすか、いっそ飛ばしていって運に任せるか悩みどころです。リーダーのケゼロウスキーは一人だけえらく逃げていったので後者でしょうか。
すると53周目、チャステインがターン3で右後部からハゲしく壁にぶつけてしまい、続くターン1も曲がれず壁走りになったのでコーションとなりました。やっぱりスイカ男がブッシュライトの桃味を宣伝したから祟りに遭ったでしょうか(;・∀・)
上位勢はそろそろ燃料が無くなってきているのでありがたいコーションとなりましたが、それ以外の人たちも多くがこれまたピットへ。2輪交換の人も多いので順位もタイヤの状況もバラバラですが、燃料搭載量という点で言えばズレていた作戦は概ね解消されることとなります。ステージ間コーション1つを含めて残り100周ほどですから1ストップで行くには遠く、ここからあと2ストップ戦略となりそうです。
コーション中にはキム クーンからのリポート、FRMの給油担当・クリストファー ウェブは、父親もかつてはジャッキを担当していたNASCARのクルー。2人とも現在はFRMの提携相手であるペンスキーの一員として、息子はギリランドの車両に給油を、父もペンスキーのピットの裏方として、親子で毎週ともに仕事をしている、というような話でした。日欧のレースにはそもそもそんな話題を伝えているような休憩時間がないので事情が違いますが、NASCAR中継のこういう内容はいいなと思いますね。
そろそろ飛び散ったスイカとピーチも片付いたのでレースに戻りましょう、数名はステイアウトして59周目にリスタート、リーダーはギブスでしたがリスタートがあんまりうまく行かなくてジョッシュ ベリーが先行します。これを追いかけるのはさっきのコーションで2輪交換したハムリン。ベリーのペースが悪くないので後ろについて燃費走行している様子でしたが、67周目のターン3で前に出ました。
戦略としてはステージ2終了前に一度ピットに入り、あとは最終ステージ残り40周の早い段階か、あるいは逆張りでできるだけ引っ張って最後の方に短い給油+2輪交換のいずれかが定石。しかしそう考えている各陣営にとってちょっと面倒なことが起こります。ハムリンが飛ばしているのでけっこうな数の人たちはピットに入ると周回遅れになる距離まで離されてしまいました。ハムリンもピットに入ってくれれば関係ないんですが、もしピットに入らなかったら周回遅れのままステージ2を終えることになります。ハムリンの存在により多くの選手は選択肢が縛られました。
結局、状況を察してかけっこうな人数はステージ終了前にピットに入らずそのまま通過。ステージ2をハムリンが制し、チェイス、ケゼロウスキー、バイロン、ジョーンズが続きました。チェイスはステージ終盤にできればハムリンを抜いてやろうかと一旦ペースを上げてみましたが、届かないと分かると一気に落としてだいぶ手抜きして燃費走行していたように見えますね。
逆にステージ終了前にピットに入ったのは3位を走っていたブレイニーと4位のトゥルーエックスでした。ブレイニーは徹底してステージ間コーション前に給油しておくパターンで行くようです。バイロン以降のドライバーは入ると周回遅れになるか、それを避けるために手早い給油で終わらせる必要性があったので安易に動けませんでした。
・ファイナル ステージ
ステージ間コーションで大半の人はピットへ。今たくさん給油して次を短くするか、逆張りで今はタイヤ交換に合わせた給油量にしてひとまず順位を上げるか、という選択肢がありますが後者を選んだらしきレディックが先頭でピットを出ました。ほら、ここでもハムリンとややこしいじゃないかw
ステージ2で給油している人はここでは入らずにステイ アウト、1列目からリスタートするのはクリス ブッシャーとベリー。2列目にブレイニーとトゥルーエックス。レディックは4列目、ハムリンはたっぷり給油したので8列目リスタートとなりました。まずはブッシャーが独走します。
さすがにここまで来ると1つでも順位を上げて1位から近いところにいる必要がありますからリスタート後はそれなりに争いが起こります。中継でも『118周目からピットに入れる』と分かりやすい図とともに解説がされており、いよいよそのタイミングが近づいてきましたが、なんと115周目にギリランドがクラッシュ。ポコノーで時々起こるブレーキ ローターの爆散で、これで絶対みんなピットに入りますから作戦も何もありません、今まで散々頭を捻ったのは何だったのかw
当然ピット作業時間には現在の燃料搭載量が影響、ステージ2終了後に給油した人はまだけっこう燃料が残っているので1缶だけでよく、ラーソンを先頭に7人が2輪交換して前に飛び出しました。が、なんとラーソン、チェイス、ギブス、ダニエル スアレスの4人がまさかの速度違反。ゴールから逆算して狙い通りに組み立てて先頭に出たのに、一瞬でラーソンの作戦は崩れました。この4人は全員がセクション7という同じ地点での速度違反でした。解説されていましたが、ピット内でもこのセクション7は極端に距離が短い区間となっています。
NASCARのピット制限速度は速さを常時監視して一瞬でも規定を超えたらアウト、ではなく各区間ごとの通過時間から算出する『平均速度』、実際に測っているのは通過時間です。何せこの車両にはリミッターが無く選手はそれぞれ回転数を見ながら自分の足で速度調整して、ポコノーなら55mphのギリギリを狙わないといけません。平均速度なので、一瞬55.3mphとかになっても区間中に54.5とかに減速して全体で通過タイムが基準を守っていればセーフです。しかし、区間が短いとうっかりほんの少し超過した際の『帳尻合わせ』をする隙が無いので無自覚にやらかしやすいとみられます。
実際、無線でラーソンは「ホントに?一度も青い線(自分たちで55マイルの基準としている回転数)は超えてないって確信してるけど。」と言い、チェイスの「どれだけ超えたの?」という質問に対してアラン ガスタフソンは「0.16マイル」と答えました。kmに換算しても0.25km/hぐらいの速度違反ですね、たぶん区間タイムで0.0何秒とか速かったんでしょう。悔やんでも後の祭り。
これで1列目からリスタートするのはブレイニーとハムリン、121周目/ちょうど残り40周でリスタートです。俯瞰の映像で中団の誰かしらが内側に動いて危ないライン取りをしているのが見えたので注視していると
読みが当たりました。ラジョーイがカイルを引っかけてしまい、ターン1の芝生を突っ切って旋回中の複数の車を巻き添え。ラジョーイが見切りを誤ってカイルを引っかけたように見える一方、車載映像を見るとカイルは接触直前にエンジン回転数がリミッターに当たっているように聞こえるので僅かに失速していた可能性もあります。何にせよカイルはこれでリタイア、けっこう脱落者がいたのでこのレース32位ですが何の慰めにもなりませんね。
一方このコーションで助かったのはブッシャー、先ほどのコーション前は先頭にいて燃料はかなり少なくなっており、本来ならタイヤ交換後もさらに給油を継続すべきでしたがちょっと博打に出てタイヤ交換終了と同時に給油を終えていました。リスタート前の段階で「3周足らんよ」とさらっと言われていたので、これでなんとか走れそうです。
続く127周目のリスタートも中団で3~4ワイドの争いが発生し、連鎖的な接触でゼイン スミスとジョン ハンター ネメチェックがクラッシュ。132周目のリスタートは綺麗に行きましたが、運悪くギブス君のエンジンが壊れたようで排気管から白煙。液体がこぼれているので翌周にこれまたコーションです。ギブス、ポールから良い滑り出しでしたが残念な結果に終わりました。
コーション3連発で気付いたら残り23周のリスタート、ブレイニーがリードする後ろでハムリンとボウマンが2位を争って足の引っ張り合い。1周かけてボウマンがハムリンを退けるとブレイニーを追いかけます。今のところボウマンの方が速いようなのでここからはようやく燃料ではなく力勝負になりそう。どうでも良いけど今日のボウマンのスキームはどうしてもティッシュ箱に見える。
しかしやっぱり乱気流を受けつつ攻めるとタイヤをこじってしまうのか、ボウマンは数周で追えなくなってしまいました。その後「渋滞に掴まって全然前に出れない」と愚痴っていたハムリンが193周目のターン3でボウマンを大外刈りしようやく2位となりますが、2秒以上に開いていたブレイニーに追いつくことは全くできませんでした。8位スタートのブレイニーが第17戦アイオワ以来の今季2勝目、ポコノーで勝つのはウッド ブラザーズ レーシング時代の2017年以来2度目です。
2位からハムリン、ボウマン、バイロン、ロガーノのトップ5。レディック、ケゼロウスキー、トゥルーエックス、チェイス、バッバ ウォーレスのトップ10で11位にブッシャーでした。ウォーレスとブッシャーはいずれもプレイオフをポイントで争っている16位近辺の選手ですが、同じくポイントを争っていたチャステインが早々に事故って36位だったためブッシャーはレース前より1つ順位が上がってポイント15位。チャステインは16位に落ちて17位のウォーレスと27点差になっています。結構ギリギリの争いですね。
優勝したブレイニーと2位のハムリン、残り40周のリスタートでは並んでいたわけですが、コーション連発の最中に一時ボウマンが先行したために最後のリスタートに向けてはボウマンが1列目を獲ってハムリンは2列目。そして2人で争ってボウマンが前に出る、という展開でハムリンは追いつく手段を失いました。
振り返るとブレイニーはステージ2の残り3周でピットに入るロードコース作戦を採り、ハムリンはポイントを獲りに行ってそのままステージ2を走り切ったわけですが、これで最終ステージはブレイニーの方が前を走ることになり、これが最後のピット作業を終えてブレイニーが前にいる決定的な要因でした。レースにタラレバは無くコーションは運ですが、結果としてハムリンはステージ2を獲りに行って優勝を取り逃した形になりました。
あんな絶妙なタイミングでコーションが出ていなければハムリンはピットのタイミングをずらして、あとは速さで前に出られたかもしれないですが全体的なリスク管理・損得勘定では今回はブレイニー陣営が一枚上手だったなという印象です。まあラーソンが速度違反をやらかしてなかったら全然違う展開だったはずなんですけどね(´・ω・`)
一旦レースが落ち着いたら燃費と作戦重視のレースなのでレースの中盤は他のこともやりつつ観戦していましたが、まあ時々ならこういう頭の体操しながらのレースも良いもんでしょう。観客席も売り切れだったそうです、年2回だと飽きられますからねえ。
次戦は帰ってきたブリックヤード400、ですがレースの展開としてはポコノーとよく似ているはずなので、あんまり期待しすぎずにこっちものんびりと観戦しましょう。テンション上がったドライバーが攻めすぎて事故りまくったらまあそれはボーナスですw
それにしてもNASCAR公式動画のサムネイル、うっかり目に入っても優勝者が分からない上手いところを毎回使ってくれてネタバレ対策されているのはありがたいんですが、カイルが今日も事故ることが一目でネタバレするのはどうなんでしょうw
コメント
チャーターを1台分残しているハースファクトリーチームの来年のドライバーの噂もありますが、父親がその新体制の代表も務めるのなら、カスターもカップ戦の勝利経験があるのも考えると新ハースとしての再スタートにはちょうど良いドライバーだと思います。
ブレイニーもカップ戦初勝利がポコノでしたが、7年経ってチャンピオンとして帰ってくるのは流石ですね。
ルーキー時代はウッドブラザーズからの参戦でしたが、ペンスキーとの提携もあったとはいえフル参戦再開し始めたばかりで当時チャーターも持っていなかったチームで大丈夫か?と思いましたが全戦で予選通過してランキング21位だったのも、只のドライバーでは無いんだなと当時は驚かされました。
カイルはもう不運とかで済まされなくなってきましたね。
まさかポイントですらプレーオフに行けなくなるかもしれない順位になるまでとは思いませんでした。
このサムネで今回もリタイヤなんだなと察せられるのも悲しいです。
ハムリンはMAVISがスポンサーの時、スキームが白ベースだったり水色一色だったり今回のような黒ベースだったりなんかコロコロ変わっていますね。
Interstate Batteriesスキームのトゥーレックスも珍しく感じました。
元々18番のイメージが強かったですが、調べてみると去年からはチーム全員のスキームにもなっているんですね。
これ以外にも米Yahoo!のスキームを見てベルかなと思ったらハムリンだったり、SiriusXMの時もギブスかレディックか分からなくなる時がありますw
この2人はモンスターエナジーもスポンサーですし。
オフィシャルYouTube、見ないようにしないといけないくらい優勝者がわかるようなサムネばっかりでしたよね。それが改善されたのはいいんですが、さすがにあの写真はダメでしょう。
ラジョイとはややこしいことになってるみたいけですけど、700回目のレースはペイバックで終わった、なんてことにならないように願ってます。
JGRはどういう契約の形態なのか同じスポンサーを別々の人にローテーションでくっ付けたりするので惑わされることがかなり多いですね。しかも23XIとも被るから混戦の時とか後で見直さないと状況を誤解しているケースがちょくちょくあったりします。ペンスキーもわりとややこしい部類ですけど(笑)
オールスターでステンハウスにぶつけた時点で既にかなり冷静さを失っていたことを考えると、もう数か月間に渡ってカイルは何もかも上手いこと行かずに精神的に参ってるのかなあと思いますが、ホント今は余計なことに力を割かずに自分のレースをちゃんとしてほしいです、この状況でペイバックのことを考えるってもうシーズン捨ててると自分から言ってるに等しいですからね。。。
ブレイニーの婚約者はモデルさんだそうですが、レース終盤まで淡々と見守り、優勝して拍手してました。パワーの奥さん、リズ・キャノンは飲んだペットボトルを握り潰して応援。GAORAでいじりまくられてましたが、サマンサさんは言うまでもなく、キャラ立ちしてるので、絵になりますが、ジャンナ・トゥリオさんは、そうではないので、割合スルーされてました。確かにポコノでの勝利は、ケセロウスキー以来でした。ペンスキーなのに、意外ですね。
ありましたね~、ケゼロウスキーのインタビューがへただとバッサリ言われるやつ(笑)なんかブレイニーは実力のわりには本人も『いたって普通の田舎の兄ちゃん』みたいな雰囲気だし、周囲も含めてキャラが立ってないのが逆に個性みたいなところありますね。とりあえず次回のサムネイルが8番の事故でないことを祈ります(。∀゜)