NASCAR 第2戦 アトランタ

NASCAR Cup Series
Ambetter Health 400
Atlanta Motor Speedway 1.54miles×260Laps(60/100/100)=400.4miles
winner:Daniel Suárez(Trackhouse Racing/Freeway Insurance Chevrolet Camaro ZL1)



 デイトナ500が雨で月曜日に順延されたので間が詰まったNASCARの第2戦、今週も3シリーズ揃ってのアトランタです。アトランタが第2戦で開催されるのは2019年以来ちょっと久しぶりですが、改修工事を受けて疑似直線方式のトラックになってからは初めてになります。同じようなレースを2戦続けるとちょっと飽きないか心配ではありますね。
 以前はデイトナ/タラデガを『リストリクター プレート レース』と呼び、今はどこの開催地でもテイパード スペーサーと呼ばれる吸気制限装置は付いているので『スーパースピードウェイ』と呼んできましたが、1.54マイルのアトランタはSSWでもないので総称して何と呼ぶのが良いのかなと思ってたんですが、どうやら『ドラフティング トラック』とか『ドラフティング スタイル トラック』とか呼んでるみたいですね、とりあえず採用でw
 
 さて、デイトナで勝ったバイロンには当たり前ですが開幕2連勝が掛かります。ハンデ制レースのSUPER GTで開幕2連勝はかなり珍しい記録として知られますが、カップ シリーズの開幕2連勝というのも非常に珍しく過去には

1957年 マービン パンチ
1959年 ボブ ウェルボーン
1976年 デイビッド ピアソン
1997年 ジェフ ゴードン
2009年 マット ケンゼス

の5人しか達成していません。バイロンは改修後のアトランタ計4戦で2勝、昨年の夏のアトランタの勝者でもあるため、ケンゼス以来となる連勝達成なるかがちょっとした注目です。

・レース前の話題

〇来年は国外開催実現?

 来年のカップシリーズがカナダとメキシコで開催される可能性が浮上しています。NASCARの会長・スティーブ フェルプスは「今日発表することは何もないが、2025年の日程で国境の北にも南にも行かなかったら私は驚くだろう」と国外開催を示唆。
 カナダではジル ビルヌーブ サーキット、ないしはカナディアン タイヤ モータースポーツ パークが候補となっているようで、一方メキシコはLAコロシアムに替わって開幕前のクラッシュ開催地として検討されているようです。
 ロサンゼルスが抜けるとカリフォルニア州南部でのレースが減少しますが、何かしらのレースを残す方向であることも明かしており、しかし改修中のオート クラブ スピードウェイは間に合わないとされています。そのため、これまで開催されていない別のトラックが開催地となる可能性もありそうです。

〇クラウスがコウリッグからデビュー

 複数のドライバーで回すことになっているコウリッグ レーシングのNo.16について、デレック クラウスが第3戦ラスベガスでデビューし、合計6戦に出場すると発表しました。2020年からトラックシリーズに参戦している22歳のクラウス、昨年コウリッグからエクスフィニティーにスポット参戦し、8戦で4度のトップ10フィニッシュを記録しています。なお今週16番に乗るのは新加入のジョッシュ ウイリアムスです。

〇デイトナ勝者とカイルが裁判沙汰?

 トラックシリーズの開幕戦を制したレブレーシングとサンチェスですがいきなり問題発生。チームは昨年このシリーズに初参戦するにあたってカイル ブッシュ モータースポーツと提携。カイル側は、その際にレブレーシングがKBMのドライバー育成制度の一環を担い所定の金額を支払うように契約していたものの、そのうち32万5000ドルが支払われていないとして訴訟を起こしたと地元メディアが伝えています。
 レブレーシングはこの件に関し「何らかの会計処理に取り組んでおり、問題が友好的に解決されることを期待している。」と答えたとのことです。なお、そのカイルは今週のアトランタのレースで、KBMの売却先であるスパイアー モータースポーツからトラックシリーズに出場します。えーっと、サンチェスがカイルを押して勝たせてあげるので賞金分を減免する和解案というのはどうでしょうか(っ ◠‿◠ c)

・Craftsman Truck Series FR8 208

 なんか去年よりさらに路面の傷みが進んでいるような気がするなあと思いつつトラック シリーズ。残り8周まではグラント エンフィンガーが先頭を走っていましたがスロー パンクチャーが起きたようで無念の脱落。これでリーダーとなったのはカイルで、追いかけるタイ マジェスキーは最後にラインを変えて何か起こそうとしたものの、逆にコリー ハイムと並走になってお互いにサイド ドラフトをかけあってしまいました。カイルはシリーズ通算65勝目です。

 レース中にはベイリー カリーの車両から屋根の一部が吹っ飛ぶという珍しい事件もありました。幸い破片による被害は無かった模様です。

・Xfinity Series Raptor King of Tough 250

 新人のラブがポールを獲得すると、最初の80周中78周をリードしてステージ1・2をスイープ。最終ステージもほぼ全周をリードして優勝は目前でしたが、何も起きないレースだったのでみんなステージ2後のコーション以降給油をしておらず、残り3周で複数台が相次いでガス欠。運悪くそのうちのライアン シーグがピット入り口付近で停止してしまいまさかのコーションとなります。
 ここでもう諦めて給油した人とステイ アウトした人に分かれてオーバータイムとなりましたが、ラブを含めた数台はリスタートの瞬間にガス欠するコントのような状況。そんな中で開幕戦勝者のヒルは給油をしていないもののここまでの燃費走行でなんとか燃料を残しており、さっき給油したばかりのチャンドラー スミス、ギスバーゲンを振り切りました。冒頭でカップの開幕2連勝について書きましたが、エクスフィニティーで開幕2連勝するのは1986年のデイル アーンハート、1995年のチャド リトル、2008年のトニー スチュワートに次ぐ史上4人目です。

・カップシリーズ
 予選

 ブッシュポールはマクダウルが獲得、2位にロガーノが続いたのでデイトナ500と順番がひっくり帰っただけですね。ただ、ロガーノは『未承認の安全手袋を使用した』として後方スタート&スタート後にパス スルーのペナルティーを受けることになりました。定められた安全規格を満たしたものでないといけないのに、ロガーノは規格外のものを使っていました。3位からカイル、ギリランド、ラーソン、ブレイニーと続き、デイトナ勝者のバイロンは11位、今回もトヨタ勢はQ2に1台も残れず最上位はトゥルーエックスの12位となっています。
 なお、金曜日の夜にスチュワート-ハース レーシングのグレッグソンとプリースの車両について、NASCARがルーフ レール ディフレクターに疑問点を見つけたようで部品が押収されました。部品を交換して対応するためレース結果に直接影響するペナルティーは出ないと考えられますが、追加の処分がある場合には後日公表される見込みです。現時点で詳細な内容は明らかにされていません。

 ルーフに沿って取り付けられている部品がルーフレール。車が進行方向に対して横を向いてしまった際に浮き上がるのを防止する目的のものです。これは共通部品ではなくNASCARが作成した図面に従って各自が製造するもので、寸法の規定や必ず塗装すること、もちろんルーフ フラップに干渉しないようにすることなどが求められています。


・ステージ1

 2周目に入ったところでいきなり多重事故、前方でギリランドがマクダウルのための空間を作ろうとけっこうスロットルを戻したようで、まさかいきなりそんな動きをすると思っていなかった後続が渋滞。16台が関係する事故となり、ボウマンはパンクしてレッカー車待ちになり、ベルはかなり車が壊れて事実上戦線離脱。ディロン、レディック、グレッグソン、スアレス、エリオットなど複数の車が影響を受けました。せっかくデビューしたウイリアムスはここでリタイア。一方本来ならパススルーを消化したら確実に周回遅れになるはずだったロガーノがリードラップに残って命拾いしました。
 この後11周目にリスタートするとブッシュとラーソンによるカイルカイル争いで抜いたり抜かれたり、ここに途中からブレイニーも加わりますが、25周目にブッシャーがスピンして早くも2回目のコーションです。
 ここは13台がステイアウトし32周目にリスタート、ここからマクダウルが主導権を握って力強い走りを見せステージ1は終盤となりました。ところが残り8周、クワッド オーバル部分で見切りを誤ったハムリンが内側に動いてカイルと交錯、スピンして3回目のコーションとなりました。

カイル「あいつどこ行こうとしとんねん?」
ハムリン「何があったんや、クリアになってたよな?」
クリス ランバート(スポッター)「いいや。」

 チェイスのファンと思われるお客さんがめっちゃ喜んでるんですが、ハムリンのスピンに対して喜んだのか、別件で抑えてた映像でそう見せかけたのかは分かりません。見た目の情報を安易に結び付けて鵜呑みにしないのもとても大事な考え方です、って何の話をしてるんだろう。
 上位勢はポイントが欲しいのでここもステイアウトしステージ残り2周でリスタート、のはずが直前にバックストレッチにて大きな破片改修が必要になったのでたった1周のシュートアウトへ。このリスタートでマクダウルはチャステインにしっかりと押してもらいステージ1を制しました。ありがとう、チャステイン。

・ステージ2

 当然さっきの上位勢はピットに入ったので順位はグルっと入れ替わり、ギリランドとロガーノの1列目でリスタート。しかしピットに入ったマクダウルが内側のラインで強烈な速さを見せてリスタートから20周しないうちに内側の最前列にまで到達します。フロントロウモータースポーツ絶好調。
 ギリランドは横に誰も並んでいないのでアウト イン アウトのラインでリードを維持していましたが、99周目にちょっとミスったところをロガーノにかわされてしまいます。この後ロガーノを至近距離でつつきすぎてダウンフォースが抜けて順位を下げ、マクダウルも同じころにタイトを訴えて順位を下げました。こっちはリスタートからタイヤ使いすぎたせいですかね。
 そのままレースをリードしたロガーノは128周目にピットへ、ここから各車がパラパラとピットに入りますが、ターン3側という特殊なピット入り口はクセモノ。135周目にマクダウルがピットに入ろうとしてブレーキング中にふらついた模様でそのままバイロンに接触。2台が一時ピット入り口付近に止まったものの、コーションは出ずにそのまま続行されます。
 ピットのロスが長いから絶対やってはいけない速度違反をチャステイン、カイルなど数名がやらかし、ピットが大きな山場になってしまいました。サイクル一巡後のリーダーはシンドリック。これをロガーノ、ブレイニー、ギリランドが追いかける展開、ペンスキーと提携チームでトップ4独占です。
 シンドリックは給油時間で稼いだらしくやや燃費走行しつつも、一度は抜いてきたロガーノを抜き返して絶対前に出さない構え。そのままステージ最終周となりますが、

 ターン2でまさかのクラッシュ。ロガーノが内から外へ移ろうとしたものの、右後方から来ていたブッシャーを壁に追い出していく形になって交錯、ロガーノ、ブッシャーに加えてハムリンも巻き添えスピン。ロガーノが楽観的だったのか、ブッシャーが踏みすぎだったのか微妙ですがまだステージ2ということを考えるとロガーノは安易だったかもしれません。ステージ2はシンドリックが制しましたが、ペンスキーには喜べないステージとなってしまいました。

・ファイナル ステージ

 ステージ間コーションでラーソンはホイールが外れずに大苦戦し後方へ。素早く作業を終えたギリランドとケゼロウスキーの1列目で最終ステージが始まりますが、4周後に3ワイドの真ん中にハマったグラーラがカイルとの接触でスピンしてコーション、これが6度目。この時カイルは周回遅れでなおかつフリー パスの位置。コーションの起因となった場合はフリーパス権を没収されますが、さすがに不可抗力と見做されたようでリードラップに戻ります。ここでとりあえず一度給油しておく人ととどまる人に作戦が分かれました。
 181周目にリスタート、ここで2番手に付けていたトゥルーエックスがギリランドをかわし、この後3度にわたって順位を入れ替える争いとなると、さらにラーソンも加わってリード チェンジが続いていました。しかし200周目のターン3入り口で今度はエリオットがスピン。どう見ても原因はチャステインの追突でした。何やってまんねん、チャステイン。
 チャステインはウォーレスとフリーパスを争っていました。正直リードラップ車両は今この瞬間に目の前の車との順位1つや2つが変わってもそこまで関係ないですが、フリーパスはコーションの瞬間に相手より1インチでも前にいないと天と地の差なので、とりわけドラフティングトラックではリードラップ車以上に攻撃的になることはあります、が、あんま良くないですねw

 残りが60周を切っており、これで給油すれば最後まで走れるのでここでの給油がセオリー、しかしマクダウルだけがステイアウトしました。給油組の先頭であるトゥルーエックスと並んで残り55周でリスタートします。6回目のコーションで給油しているマクダウル、80周はなんとかギリギリ燃料が持つ可能性を考えているようで、当然燃費走行なのでトゥルーエックスが迫ります。すると

 タラデガでも簡単ではない4ワイド発生、めっちゃこわい。しかしこれは双方とも得するはずがなく、内側からすり抜けたシンドリックがリーダーとなり、カイルがこれに続いて上位の顔ぶれがずいぶんと変わってしまいました。マクダウルもトゥルーエックスも下がった一方で、ギリランドはこれに乗じて5位あたりまで回復。
 もうこのあたりまで来ると常時全ポジション激戦といった様子でしたが219周目、外側の2位に付けていたケゼロウスキーが単独スピン、後ろにいたラーソンとラジョーイはどうしようもなく突っ込みました。番号で言うと5、6、7の3台によるクラッシュ、なかなか珍しいですw

 『今日クラッシュに巻き込まれていない車両』という珍しいお題目のテロップに記された名前はたったの7人。カイルも2回絡んでるので名前を外した方が良い気がしますねえ。ベリーはステージ2で速度違反して、ペナルティーでピットに入ったのがまた速度違反で、事故には遭って無いけどグダグダになっています。


 残り35周、コーション発生時にギリギリ前にいたハムリンを先頭にリスタート、後ろのカイルと阿吽の呼吸で抜け出します。しばらくはこのまま2台で縦に並んでアウトインアウトで走ってたら誰も抜けないからいいんじゃないかと見ている方は思うわけですが、カイルは5周後に内側に飛び込んで勝負。結果的にここからはまた混戦になります。見てる方はこっちの方が面白いねw
 データ上、改修後のアトランタ4戦で最後のコーションが出た周回数の平均は残り22周、デイトナより1周が短いのでたしかにあと20周となるといよいよ時間が無い!というタイミングですからさもありなんだなあと思って聞いていたら、240周目=残り21周でクラッシュ発生。ターン3でまたもや4ワイドが発生、ハムリンと軽く接触したことでチェイス ブリスコーがスピンしました。さっきの一覧からまた1名名前が消えますね、ブリスコーはこれでリタイア。

 強引に4ワイドになった、とかではなく内外でそれぞれが前にいる車の内側に飛び込んだので2ワイド×2で気づいたら4台いた、みたいな状態でしたが、まあそう何度も綺麗には切り抜けられないですね。オイル処理作業が必要になったようでこの後一時レッドフラッグとなります。360°気を配って走り続けているのでドライバーにもスポッターにもちょっと頭の休息に良いかもしれません。
 ちょうど日没時刻を過ぎてレースの締めくくりにふさわしい雰囲気、コーションに戻ると中団の車はピットに入って逆転に賭けます。デイトナと違って新しいタイヤは内側からのゴボウ抜きに活きる可能性もあるだけに、機動力に頼るのは1つの手段ですね。

カイル「ホンマ信じられへんな。できたら今年もうスーパースピードウェイのレースが無いとありがたいわあ。」
ギリランド「おもろいけど人生で一番怖くもあるわ。」

 デイトナ以上に色々起こりすぎてちょっとドライバーも困惑気味?という印象も受けつつ残り15周でリスタート。後輩のシンドリックが後ろからブレイニーを助けていましたが、シンドリックは3周後にミスってターン1で失速。シンドリックが落ちてきたことが影響したか、その先のターン2出口でベリーがスピンしてしまい、横にいたホースバーを吹っ飛ばし、さらにエリオットも巻き込まれて制御不能になったようで危うく大事故になりそうでした。ベリーも一覧から消えます(;・∀・)

 コーション前にギリギリ前にいたスアレスがリスタート順1位となり、スアレスとブレイニーの並びで残り5周のリスタート。カイルに押してもらったスアレスはすぐに前に出てバックストレッチで外のブレイニーをブロックしましたが、ブレイニーに押された勢いで動いてしまいブロックに失敗。千載一遇の機会を逃します。
 これで主導権を得たブレイニー、迫る後続車を追い払いながら最終周を迎えますが、迎えたバックストレッチでは最速ラインよりもブロックを優先。内側に降りてカイルを抑えに行きましたが、カイルはウォーレスから強烈な一押しを貰って勢いよくこのブロックを回避。さらに外にはスアレスもいて3ワイド、なんとそのままターン4を立ち上がってきました。うおお、みんな同じ加速だ( ゚Д゚)


 マンガかよ!誰が勝ったんだ!?


・・・スアレスがちょっとだけ前?

 激戦を制したのはスアレスでした。2022年のソノマで初勝利を挙げて以来となる待望の通算2勝目。今年はブッシュライトクラッシュと併催されたメキシコシリーズで貫録の勝利を挙げた一方で、クラッシュ本番の方は予選落ち、デイトナ500は完走できず、掛け持ちして同日出場したエクスフィニティーの開幕戦もリタイアとあんまり流れは良くなかっただけに余計に嬉しかったことでしょう。興奮のあまりレース後のインタビューでは「オースティン シンドリック」と言えず何度も「オースティン ヘンドリック」と言ってしまいましたがご愛嬌。
 2023年に28歳の若さでこの世を去った元阪神タイガース・横田 慎太郎も、入団会見で「背番号24にふさわしい選手になれるように」と言いたかったのに、緊張のあまり「背番号24にふがいない」と間違えて、何か変だから言い直そうとしたのに繰り返し「ふがいない」と同じ単語しか出てこなかったのを今でも昨日のことのように覚えています。ああ、考えるだけで涙が出て来た。どうしようもない社会に害しかもたらさないような低俗な人間が平然と生きてて、彼のような素晴らしい人間が亡くなるってホント理不尽ですよね・・・

 
 2位のブレイニーは無線で悔しさから叫ぶ一方、3位のカイルはもう笑うしかないという感じ。シンドリック、ウォーレス、ステンハウスが続きました。ほとんどの人が何かしら事故に関係したわけですから事故ってもミスっても上位に入ることができ、5億人のチェイスファンを敵にしたであろうチャステインが7位、ピットで事故ったマクダウルが8位、単独で回って壁にも挟まれているブッシャーが9位でした。連勝を狙ったバイロンは貰い事故のせいで周回遅れ、フリーパスを貰ったのがようやく9回目のコーションだったので17位でした。

・SHRにペナルティー

 予選の項で書いたグレッグソンとプリースのルーフレールに対する疑義、いずれもドライバー/オーナー ポイント35点減点処分と発表されました。開幕戦では9位だったグレッグソンですがこのレースはいきなりリタイアして大幅赤字になってしまい、現在ドライバー選手権ではマイナス6点でもちろん最下位となっています(。∀゜)昨年もヘイリーが一時マイナス圏になっていましたが、他のカテゴリーでは私は聞いたことないですねw
 また、ロガーノも手袋の件で1万ドルの罰金となっています。

・伝説のアトランタ

 レースの途中から、あまりに色々あるので「このレースはシーズンのハイライトに出てくる」みたいな話が出ていたと思いますが、まさかの3台ほぼ同着でNASCAR史において長く語られ、きっとプロモーション映像とかでも繰り返し使われることになるだろうというレースになりました。スアレスはブロックに失敗した時点で終わったと思って見ていたので、本当にまさかでした。
 ブレイニーは最終周のターン2を出て、普通に外に膨らまずにそのまま内側警戒の動きを見せた瞬間にちょっと「あれ?それで大丈夫?」と思ったんですが、うーん、やっぱりあそこは普通に外に膨らんで、それから一旦内側を警戒する動きを見せて外に戻ってターンインしたらどっちも抑えられたのかなあ、と自分で思っているかもしれません。
 去年のアトランタを自分の記事で振り返ると、2列だと全開で行けない、内側の人は旋回速度が落ちていつまでもそこにいれない、というところから早い段階で1列になって何も起きない時間帯が長かったはずで、ずっと2ワイドで走れる状況になった要因がどこにあったのか分かっていませんが、これがドライバーがクレイジーだと感じた最大の要因だったことはおそらく間違いありません。
 路面が明らかに年々傷んできているのでいくら28度のバンク角でもそのうちドラフティングスタイルは無理になるんじゃないか、とか思うわけですが、その路面の変化が展開を変化させたのかもしれません。元々バキバキに壊れまくって、再舗装するすると言いながらそのままにして割れた舗装が名物になっていった場所ですので、今後も独自に発展していくんでしょうか。でもカイルの赤旗中の無線じゃないですが、もうこれ以上こんな展開のレースばっかりいらないので、味を占めてみんな同じことをしないようにはしてくださいw

 次戦はラスベガスです。では最後に、スアレス優勝の瞬間を伝えるスペイン語版の実況をお楽しみください。


コメント

日日不穏日記 さんの投稿…
カイル推しとしては、さすがに悔しい。スアレスとブレイニーとの差は。0.003秒差で、カイルが0.007秒差。2003年のダーリントン、2011年のタラデガの0.002秒差に次ぐ、歴代3位の僅差だったとか。まぁ、あれだけスアレスが喜んでたし、チャステインや、マークスも祝福に来ていたから、ホッとしました。去年は影薄かったし。タラデガのレースは、ボウヤーがジョンソンに負けてるので、次回の中継でボウヤーが、アトランタの話を喋りまくるかも。
フューエルウィンドウだと、アトランタは約70周で、他の1.5マイルより、約10周長いんですね。ただ、デイトナ、アトランタとスーパースピードウェイもどきのレースが続くのは、観る方も疲れますね。次戦bはカイルの地元、ラスベガスですが、2009年以来勝ってないそうなので、期待薄かな。
サマンサ夫人も来ていて、スタートコマンドの時に姿が見えましたが、さすがにあの展開じゃ、映せないでしょう。FOXの中継では、バイロンがチャンピオンリングを見せていました。コカ・コーラ600では、2017年にインディ500優勝の佐藤琢磨とディロンがリングを見せる2ショットをツイッターに上げていましたが、他のビッグイベントでも、チャンピオンリングってあるんですかね。サザン500の方が、デイトナやコカ・コーラ600より歴史は古いですし。
アールグレイ さんの投稿…
スアレスはメキシコシリーズの勝利と合わせてメキシコ開催に向けての良いアピールになりましたね。
チーム内でもチャステインやSVGに比べて印象が薄くなっている面もありましたが、スアレスもまだまだ負けてないところを見せられたと思います。

カナダでの開催は、2012年までモントリオールでエクスフィニティーのイベントがありましたが、荒れたレース展開が多かった感じがあるので、復活するのであれば楽しみにしたいところです。
カナディアン タイヤ モータースポーツ パークでは何年か前のトラックシリーズでカスターがネメチェック息子にタックルかましていた印象が強いですw
どちらもロードコースですが、ロードコースイベントも減ったので、また補充するのかと考えてしまいます。
首跡 さんの投稿…
スアレス、おめでとう!見ている方もドキドキするレースでした。
今後もトラックハウスのドライバーたちが、ピニャータとスイカをどんどん叩き割ってくれることを願っています~
SCfromLA さんの投稿…
>日日不穏日記さん

 応援してるとあの結末はホント悔しいですね~、サマンサのリアクションはだいたい想像できます(苦笑)なお、アトランタは単純にスーパースピードウェイパッケージで出力が下がってるので、その分だけ航続距離が伸びてる形ですね~、加減速が少ないというのもあります。
 優勝リングは詳しくは知らないですが、クラウンジュエルと呼ばれる4大イベントはどうやら全部あるらしいですね。
SCfromLA さんの投稿…
>アールグレイさん

 私はモントリオールというとロビーゴードンが大暴走して失格になった事件が頭に浮かんでしまいますね~、カップ戦をやるとなるとちょっと1周が長いのとストップ&ゴーでロードアメリカと大差ない展開になるかもしれないのが課題でしょうか。そもそもアイオワがいきなり今年の日程に入ったのはカナダでの開催契約がまとまらなくて穴が空いたから、と書いてる記事もあったので、本当はロードコースを減らす気は無かったんだろうと思いますね。
SCfromLA さんの投稿…
>首跡さん

 スイカ投げは見慣れたんですけどピニャータ投げはまだ見慣れてないので、「えーっとこれ何て名前だっけ」状態でした(笑)そしてレディックは今年も最初の2戦を終えて下から数えた方が早い場所にいますね^^;
ChaseFun9 さんのコメント…
何この最高に熱いレース!!!!!!ビッグワン!クラッシュ!ビッグワン!3ワイドフィニッシュ!!!Suarezめでたい!!
2戦目にして今季最高レースが決まってしまったと言っても過言ではないかも...
しかし推しがChastainedされたので今年も多くの他のファンと一緒にヘイトを貯めるのが楽しみです(^ω^#)wwww
SCfromLA さんの投稿…
>ChaseFun9さん

 確かにこのレースのインパクトを超えるものはなかなか出てこないでしょうね。いやいや、きっとチェイスがそれを超えるものを出してくれるはず、と期待しましょう。
レリックアース さんのコメント…
ロガーノさんやってしまいました(泣)
勝負どころでもなければ動き自体も強引に抑えに行ったのではなく軽率に動いてぶつかったという感じなので、本人の判断なのかスポッターとのミスコニュニケーションなのかは不明ですが、本来こういうミスをするドライバーではないのでちょっとらしくないかなと思いました。
デイトナも今回も車自体は速そうだったのはポジティブな要素ですが、勝てそうな車の時にちゃんと勝ちに行くレースが出来てないとシーズンの流れを掴みそこねちゃいそうで少し心配です。

しかしフィニッシュは激アツでしたね!私も一人で見ているのに思わず声が出ちゃうくらい純粋に良いものが見れたなというのと同時に、SCさんが記事でも触れられているように去年まではシングルファイル基調のレースになりやすかった印象があったので、それまでのレース展開も含めてちょっと思っていたのとは違うレースでもありました。
個人的には今回みたいなレースはごちゃごちゃしつつもその中に超一流のプロの技と駆け引きが見られるので大歓迎なのですが、デイトナと連チャンだと流石にバランスが悪いので、(諸々の事情はあると思いますが)もうちょっと上手い具合の位置にカレンダーを動かしてくれないかなというワガママを言ってみますw
Cherry さんのコメント…
とりあえずロスには洗濯物が全部生乾きになる呪いでもかけておきますね...

ぶっちゃけ改修後のアトランタ好きではなくてそろそろ普通の1.5マイルとして活用してほしい&今年のNXSとNCTSでのレースがちょっと微妙に感じてたのでカップはどうかなと思ったら、多分運営が本来してほしかったレースがやっと行われた感じでビビりましたねww
まさかリアルでカーズのワンシーンが拝めるだなんて笑
秋の開催が楽しみですw
SCfromLA さんの投稿…
>レリックアースさん

 デイトナと連続でなければなお良いのになあ、というのはけっこう思ってる方多い気はしますし、何よりドライバーがそう思ってるでしょうね。蘇ったオートクラブをここに置いて、ラスベガス、ブリストル、ぐらいからここならちょうどいい具合かなとか思うので来年の予定に期待しましょう。
SCfromLA さんの投稿…
>Cherryさん

 呪い方がある意味怖すぎるww 運営が今回のようなレース展開になるのを狙い通りに出来たのか、自分たちでも何で2列になったのか分かってないのか、というのが気にはなりますが、数回続けばホンモノでしょうね。とか言ってると次は期待外れだったりするわけですがw