NASCAR Cup Series
ぶつかりまくったヒルは最後にはクリードに追突して詰まり、ラジエーターが壊れて加速が鈍ったところにネメチェックから押されてスピン、これをきっかけに後続で大量の車が巻き添えとなる大惨事になりました。じゃあこれでクリードが優勝を強奪したかというと
この争いを後ろで見ていたジャスティン オールガイアーがごっつぁん。何も起きずに3位ならポイントで脱落していた可能性が高かったオールガイアー、この前の周にはターン4出口で壁にぶつけたのでたぶん少し車も壊れていたはずですが、大逆転でチャンピオンシップ進出を決めました。
285周目にリスタート、ここからしばらくは落ち着いたレース展開になっていましたが、303周目にふたたびギブスが押されてスピンしたためコーション、今回はホースバーが姿勢を乱してとばっちりを食らいました。ここはステイアウトの方が多数派で311周目にリスタートします。
ところがチェイスの独走に待ったをかけた意外な存在が急浮上、さっきのコーションでは給油だけしてピットを先頭で出たアルミローラでした。ラジョーイをかわして2位となるとチェイスとの差を少しずつ詰めて行き411周目にリード チェンジ。チェイスは内側を開けて旋回しているのでかなり車がタイトなのかなという印象ですが、綺麗に回るアルミローラに対して特に抵抗もしませんでした。エリックさん、勝ったら引退撤回します?
31歳のラーソンが最年長という若い顔ぶれになりましたね。ヘンドリック/シボレーが2人、JGR/トヨタとペンスキー/フォードが各1人でバランス的にもかなり理想です。無冠の帝王・ハムリンはチャンピオンシップ進出が叶わず、この時点で今年もまたチャンピオンに手が届かないことになりました。
Xfinity 500
Martinsville Speedway 0.526miles×500Laps(130/130/240)=263miles
winner:Ryan Blaney(Team Penske/Discount Tire Ford Mustang)
NASCAR カップ シリーズは全体の第35戦、プレイオフ第9戦、いよいよこのレースを終えると最終戦・カップシリーズ チャンピオンシップとなります。前戦までにカイル ラーソンとクリストファー ベルが優勝によりチャンピオンシップ出場を決めており残る進出枠は2つ。ウイリアム バイロンは当落線から30点も上にいるので普通に15位ぐらいで完走していれば安心な状況ですが、2020年には当落線から42点も上にいて全ドライバー中最多勝利を挙げていたケビン ハービックが接触によるパンクをきっかけに脱落した前例もあります。「普通にやるだけやんか」という名監督の声が聞こえてきそうですが、最後の1枠はさらに予測が難しい状況です。
現在ライアン ブレイニーが10点の差を持って4位、しかもマーティンズビルは優勝経験こそ無いもののデータ上相性は良いトラックですが、5位以下の誰かが優勝したら自分はバイロンを上回らない限り脱落してしまいます。タイラー レディック、マーティン トゥルーエックス ジュニア、デニー ハムリンのカムリ3人衆はポイントでも無理ではないですがかなりの好成績、ないしは相手の脱落が必要です。クリス ブッシャーは勝つしかないけどこのトラックで過去にそれほど好走していないので偶然雨でも降らない限り現実的には厳しそうです。
・レース前の話題
先週はジョン ハンター ネメチェックが起用されたレガシー モーター クラブですが今週はまたカーソン ホースバーが復活。先週のクラフツマン トラック シリーズでは優勝してチャンピオンシップ進出を決めており、今週はトラックがお休みなので怪我に気を付けつつカップ戦の経験を詰みたいところ。経験と言えばリック ウェアー レーシング・51番の今週のドライバーは先週に続いてライアン ニューマン45歳。今季7戦目・通算732戦目です。
そのニューマンよりさらに上を行くのがジョー ギブス レーシングのクルー チーフ・ジェイソン ラトクリフ。2013年~2017年にマット ケンゼスのクルーチーフを務めるなどしたベテランで現在はエクスフィニティーで19番を担当していますが、今週のレースがなんと通算800戦目、そして今季限りでのクルーチーフ引退を表明しました。通算成績はカップで253戦し15勝、エクスフィニティーで今週が547戦目で通算57勝。全くの余談ですが、ニューマンとラトクリフはいずれも12月8日生まれでぴったり10歳差です( ゚Д゚)
そしてもう1人引退を表明したのがエリック アルミローラでした。予選を控えた10月28日の朝に、チームには残留せずフル参戦ドライバーとして引退するという声明を発表。これを受けて主要スポンサーのスミスフィールドもスチュワート-ハース レーシングのスポンサーを今季限りで撤退すると表明しました。
元々昨年限りで引退するはずが、諸々の調整の結果2年間の契約延長で合意して新たなシーズンへと進んだアルミローラでしたが、結局は1年で再度の引退表明となりました。SHRとするとハービックの引退に伴って大口スポンサーのブッシュが離れており、アルミローラとともにスミスフィールドも失ったので、ドライバーとスポンサーどうしよう、という問題に直面している可能性がありそうです。
・Xfinity Series Dead on Tools 250
エクスフィニティーもチャンピオンシップ進出者を決める最後の戦い、優勝必須のコンテンダー・サミー スミスがポール ポジションからこのレース最多の147周をリードしたものの、合計15回もコーションが出る荒れたレース展開で終盤に優勝を争ったのはこちらも優勝必須のチャンドラー スミスと、ポイントでの進出を確実にしているジョン ハンター ネメチェックでした。
残り8周のリスタートでスミスはネメチェックを押して外側へ追いやるマーティンズビルお約束の展開でリードを奪いますが、残念ながら中団で多重事故発生につきコーション発生でオーバータイムへ。こうなると次のリスタートでやり返される末路が見えましたが、ネメチェックは前を攻撃しようとして後ろからメイヤーに押されすぎたため姿勢を乱しリスタートに失敗。
これでヒルに続くのは、これまた優勝必須でチームメイトでもあるシェルドン クリード、クリードは僚友なんてお構いなしにターン3、最終周のターン1と立て続けに後ろからぶつけてヒルを押し出し、それでも粘るヒルに対してターン3でも側面同士をこすりつけながらの進入。
ぶつかりまくったヒルは最後にはクリードに追突して詰まり、ラジエーターが壊れて加速が鈍ったところにネメチェックから押されてスピン、これをきっかけに後続で大量の車が巻き添えとなる大惨事になりました。じゃあこれでクリードが優勝を強奪したかというと
この争いを後ろで見ていたジャスティン オールガイアーがごっつぁん。何も起きずに3位ならポイントで脱落していた可能性が高かったオールガイアー、この前の周にはターン4出口で壁にぶつけたのでたぶん少し車も壊れていたはずですが、大逆転でチャンピオンシップ進出を決めました。
「あのようなレースを誇りに思うことはできないけど彼を吹き飛ばしたわけじゃないよ。彼はまだ僕についてきていた。僕はこの状況に対してかなりフェアなレースをしたと思っているし、彼は怒るだろうけど、チャンピオンシップ4のためだし、僕は最後まで仲間のために戦うつもりさ。」
しかし、クリードは既に今季限りでRCRを離脱することが発表されており、来季のRCRにはジェシー ラブが加入することが決まっています。ラブは今年のARCAシリーズで無双状態だったドライバーで、今季の記事で何度か私も名前を挙げてきましたね。で、以前にもクリードと絡んだ経緯がある上に今季でチームを離れるヤツに撃墜されたとあってヒルは当然激怒。
「あんなことがあってRCRのドライバーが2人ともファイナルに行けないなんてあり得ないよね。」
「彼がRCRを出ていくのが待ちきれないよ。ジェシー ラブがチームメイトになるのが待ちきれないね、彼とはもっとうまくやれるんじゃないかな。彼がジョー ギブス レーシングに行くのが待ちきれないね、もう彼のクソに我慢する必要ないんだし。」
と、まだあとシーズンは1戦残っているのに辛辣に批判した挙句、まだ正式には発表されていないクリードの来季の移籍先まで勝手に口走るというある意味放送禁止用語以上に危ないことまで口にしました。クリードとヒル、この組み合わせは来季以降のNASCARを楽しむ上で是非覚えておくと良いでしょうw
・予選
さあそんな不穏な空気満載のエクスフィニティーからカップに話を戻しましょう。ブッシュ ライト ポールはトゥルーエックス、2戦連続のポールです。タイ ギブス、チェイス ブリスコー、ハムリン、ラーソン、バッバ ウォーレスと続きます。他のプレイオフ選手はベルが7位、ブレイニーが11位、バイロンがちょっと埋もれて18位、あとはいいかw
・ステージ1
早々にハムリンがギブスとの争いを制して2位に上がりJGRとすると理想的な展開。ブレイニーの方も調子は良さそうでしたがなかなかウォーレスを抜けずに前と離れてしまい、仕方ないので思いっきり後ろから押してどいていただいた模様です。バイロンはまだ15位あたりで埋もれ気味です。
ちなみに、テロップで表示されるリアルタイムのポイント表は『ステージポイントとレース順位が全て今のままだったら』という仮定で計算されているため、ステージ1の段階では順位1つで3点も変動します。そのため振れ幅が大きく、この段階では見た目上バイロンが当落線の下になっています。実際のポイントで言えばもちろんまだそんなに急激に詰まってはいないので、あの表はちょっと注意して読まないといけません。
リーダー争い、最初は調子よく逃げたMTJでしたが大量の周回遅れに詰まっている間に当然追いつかれ、48周目にあっさりとハムリンがリードを奪いました、ちょっとタイトになって空いた内側に思ったよりも積極的にハムリンが頭を入れてきたので無理せず一旦引いたような形です。
ハムリンはそのまま周回遅れもうまくさばいてトゥルーエックスを置き去りにし始めましたが、104周目に24位あたりの集団に追いついたところでヒヤリとする場面。アレックス ボウマンが後ろからオースティン ディロンに押されまくりつつ、右からはハリソン バートンに被せられる謎の連携攻撃を食らってごちゃごちゃになりスピン、本日初コーションとなりました。ハムリンとトゥルーエックスは一歩間違えたらこの事故に突っ込みそうでした。
リード ラップ車両はここでピットに入ってトップ2は順位変わらず、ステージが残り僅かなので周回遅れはみんなウエイブ アラウンドを選択し、ほぼ全員がリード ラップに戻りました。112周目にリスタートされそのままハムリンがステージ1を制し、2位はリスタートでトゥルーエックスをかわしたブレイニーでした。車の仕上がりは非常に良さそうでハムリン陣営もブレイニーを警戒している様子。トゥルーエックス、ブリスコー、ブラッド ケゼロウスキーのトップ5。
・ステージ2
上位勢はステージ間コーションでステイ アウトしますが、このままではいかんと考える中団勢はピットへ、バイロン陣営も状況を好転させるべくピットに入ります。ただこれをやるとリスタートで危ないのが難点、くれぐれも接触事故だけは避けないといけません。
141周目にリスタート、引き続きハムリン、ブレイニー、トゥルーエックスのトップ3。レディックは新しいタイヤを使って外から前の車を抜こうとしたもののあまりうまく行かず、混戦に放り込まれてむしろリスタートから順位を下げています。これは非常にマズい流れ。
ブレイニーは非常にバランスが良いようで、じっくりと待った上で195周目にハムリンもかわしてとうとうリーダーに。周回遅れの後ろに付いたハムリンに対して意表をついて外に並びかけてハムリンに抵抗させませんでした。焦り始めたのはなかなか順位が上がらないバイロンで、ブレイニーとハムリンがこのままステージポイントを荒稼ぎするとレース前にあった貯金が無くなってしまいます。しかもこのままコーションが出ずに走り続けるとブレイニーが来てしまう可能性、周回遅れになったが最後順位を上げられなくなってしまう危険性が出てくるだけに絶対に避けないといけません。
バイロン以上に苦戦しているレディックは213周目にはブレイニーに捕まってしまいますが、急にブレイニーがブレーキングでロックさせたので2台は軽く接触。これはさすがにブレイニーが無線ですぐに謝罪しますが、ほどなく他の場所でニューマンが追突を受けてスピンしたためにコーション発生、レディックはフリーパスを貰いました。ただ車の速さを考えるとちょっと厳しそうです。
リードラップ車両がピットに入りブレイニーはここで2つ順位を下げましたが、ここでトゥルーエックスに残念なお知らせ、ピット出口で速度違反しました。ポールシッターなので1番ピットから真っ直ぐ出てすぐに出口に来るトゥルーエックスですが、ここは小さいトラックで道が曲がっているので、曲線を真っ直ぐ突っ切ると距離が短くなります。時々書いてますが、ピット速度は速度計による絶対値ではなく、ピット内に設けられた計測区間の走行時間で割り出すので、距離が短いならそのぶん速度を抑えないと速度違反になってしまいます。MTJ、痛恨の最後尾リスタート。
226周目にリスタート、MTJ不在につきハムリンとブレイニーの争いとなり、あとステージは35周しか無いのでガシガシとやり合います。抜きつ抜かれつの争いは結局5周してようやくブレイニーが前に出ました。そのままブレイニーがステージ2を獲り、ハムリン、ブリスコー、ジョーイ ロガーノ、ケゼロウスキーのトップ5です。
・ポイント争い
ステージ2までを終えてブレイニーとハムリンがいずれもステージポイントを19点獲得。これでバイロンから見るとブレイニーは僅か1点差、ハムリンも18点差まで差が詰まりました。ブレイニーは現時点でバイロンより遥かに前を走っているので事実上ポイント3位になったと言えます。一方ハムリンは差を半減させたとはいえまだ18点も差があるので、自分が2位でもバイロンが19位ならアウトです。
その他のドライバーはトゥルーエックスですらさっきの速度違反でステージポイントを獲り損ねたのでもうポイントでの逆転は難しく、ブッシャーもレディックも勝てそうな雰囲気は今のところ全く出ていません。バイロンからするとブレイニーが勝ってくれたら対ハムリンでは余裕があるけど、逆の場合コース上でブレイニーを抜くしかないのでペンスキーを応援したい状況になりました。
・ファイナル ステージ
まだ35周しか使っていないタイヤなのでトップ2はステイアウト。以降も判断はまちまちで、おそらく前の人がみんな入ったら自分はステイアウトと考えていたトゥルーエックスはピットへ。ところが左側のタイヤ交換をしようとしてジャッキが壊れる最悪の展開でピットをぶっちぎりの最下位で後にしました。これならステイアウトの方がマシだった(T T)
271周目にリスタート、バックストレッチでハムリンとブレイニーが交錯し、あやうくブレイニーがスピンしかけましたがなんとか耐えることに成功。ただこの接触が影響し、失速したハムリンをギブスが抜きそうになったのでそっと順位を譲ってハムリンに2位を返却。車間距離を取りつつブレーキに入りましたが、そんな話は知ったこっちゃないロガーノがブレーキを詰めたので追突事故になりました。ギブスがスピンしてコーション、ケゼロウスキーは運悪くここに突っ込んで車を壊し事実上戦線離脱、そして玉突きで危うくハムリンも巻き込まれるところでした^^;
285周目にリスタート、ここからしばらくは落ち着いたレース展開になっていましたが、303周目にふたたびギブスが押されてスピンしたためコーション、今回はホースバーが姿勢を乱してとばっちりを食らいました。ここはステイアウトの方が多数派で311周目にリスタートします。
リスタートでなぜかハムリンはウォーレスにあっさり抜かれてしまいましたが数周で順位は元に戻り、一方バイロンはというとアジャストが成功してきたようでここでようやくハンドリングに関して好意的な反応が得られます。
そんな中323周目にマイケル マクダウルがエリック ジョーンズとの接触でスピン、7回目のコーションとなると、燃料的にここで給油したらギリギリ走り切れる周回数なのでほぼ全車ピットに入りました。先ほどの6回目のコーションでタイヤを換えた人たちはまだそんなに走っていないので給油のみや2輪交換を選択、さらに4台はステイアウトを選択しました。これでリーダーはチェイス エリオット、ハムリンは6列目、ピットで順位を下げたブレイニーは7列目になります。さらにここで信じられない問題も発生
| チーン |
シボレー カマロの先導車両がまさかの故障、レッカー移動される緊急事態になり、隊列はトラックが先導する極めて珍しい出来事となりました。原因は転がったタイヤカスが燃料関係の配管を破損させてしまったことだそうですが、先導車両にもちゃんと予備があるのでドライバーは乗り換えですw
333周目にリスタートすると考えるまでも無く中団が大混雑になります、ラッシュアワーのような詰め込み具合。リーダーのチェイスは追いかけてくる相手がコリー ラジョーイだったのでリスタートだけしのいだら大きく逃げていきました。ただ、ステイアウト組は最後まで走る燃料がないのでもう一度コーションが必要。タイミングが早すぎると後ろの人はステイアウトしてしまうので、できれば残り30周ぐらいのみんなタイヤが欲しいころに出てくれると最高です。チェイスは勝てばオーナー選手権でチャンピオンシップに大逆転進出。ところがチェイスの独走に待ったをかけた意外な存在が急浮上、さっきのコーションでは給油だけしてピットを先頭で出たアルミローラでした。ラジョーイをかわして2位となるとチェイスとの差を少しずつ詰めて行き411周目にリード チェンジ。チェイスは内側を開けて旋回しているのでかなり車がタイトなのかなという印象ですが、綺麗に回るアルミローラに対して特に抵抗もしませんでした。エリックさん、勝ったら引退撤回します?
同じころ、こちらもおそらく給油のみでピットを出たために6位を走っていたブッシャーにようやくハムリンが追いつきますが、抜けずに詰まっている間にブレイニーも追いついてハムリンは逆に抜かれてしまいます。ブッシャーは今すぐコーションが出たらひょっとすると作戦のズレ解消で上位からリスタート、最後の望みがあるんですが、残念ながら何も起きずに残り周回数が減っていきます。
残り39周、コツコツと順位を上げてきたブレイニーがとうとうチェイスを抜いて2位となりアルミローラまでは3.5秒。ハムリンの方も4位まで上げており、一方バイロンは相変わらず埋まってしまって19位から前に進めません。19位だと対ハムリンでギリギリ、前に出たいんだけどなぜか目の前でトゥルーエックスとウォーレスがやり合っていて行き場がありません。
ブレイニーは残り23周でついにアルミローラを抜いてリード奪還、旋回速度に差があるだけに内側を固められていても外からあっさりと片付けてしまいました。バイロンからするとブレイニーが勝つ分には今のところ有り難い話、なおかつステイアウト組がまさかのコーション無しの展開にとうとう燃料切れでピットに入り始めたため徐々に順位が上がっています。
ブレイニーが速すぎたせいでバイロン自身は残り13周の時点でとうとう周回遅れになり、万一この後コーションが出てオーバータイム、なんてことになると厄介でしたがレースはなんと最後の168周を何のトラブルも無く走り切るエクスフィニティーとは対照的な展開になりました。
ブレイニーが今季3勝目、通算10勝目を挙げて自身初のチャンピオンシップ進出決定となりました。引退を表明したアルミローラが見事な作戦勝ちでまさかの今季最高となる2位、ハムリンが3位。そしてバイロンは最終的に13位となって、レース前の余裕な状況から一転"最後の1枠"で初のチャンピオンシップ進出です。
31歳のラーソンが最年長という若い顔ぶれになりましたね。ヘンドリック/シボレーが2人、JGR/トヨタとペンスキー/フォードが各1人でバランス的にもかなり理想です。無冠の帝王・ハムリンはチャンピオンシップ進出が叶わず、この時点で今年もまたチャンピオンに手が届かないことになりました。
このレースは終盤が荒れてリスタート→押して抜く→別の事故でコーション→仕返しする→・・・の無限ループになると思ってたので驚きでした。地道に検索したところ、マーティンズビルのレースで100周以上のグリーン フラッグ走行でチェッカーを受けたのは2018年春以来、過去20年間ほど遡りましたが100周を超えたのは今回を含め3回だけで、150周を超えたのは今回が初めて、おそらくマーティンズビルでもかなり異例だったと思います。燃料がギリギリだったのでみんな攻められなかった、というのが主因かなと思いますが、それにしても誰もミスったり焦っって突っ込んだりブレーキ壊したりしませんでしたね。
ブレイニーが統計的にマーティンズビルで好成績であることは既に書いていましたが、今日はまた抜群に速くて、あれだけ外からでも自在に前の車を狙える車というのもなかなかありません。ステージ2を終えた段階でかなり勝ち抜くための道筋が開けていたことも精神的に優位に働いたと思いますが、文句なしの勝者でした。勝ち残った4人も納得な顔ぶれです。
いよいよ次戦が最終戦のフェニックス、この4人の中で最上位だったドライバーが2023年のチャンピオンです。過去の成績ではラーソン、バイロン、ブレイニーがいずれも平均順位11.7~11.9と似た数字になっており、春のフェニックスでは優勝がバイロン、2位ブレイニー、4位ラーソン、6位ベルとここを見てもなかなかよくできたメンツになっています。個人的にはヘンドリックの2人が身内でやり合って揉め事起こすぐらいになってその隙にブレイニーが勝ったら面白いなとか思ってますが、果たして最後まで冷静に普段通りのレースを完遂できるのはどのチームなのか。来週が非常に楽しみです、ネタバレしないよう気を付けねば。

コメント
あとレディックも脱落しましたが、ポイントランキング38位(※第2戦時点)からよく6位まで来れたなぁと褒めたいところです。
最終戦はチャンピオン争いから目が離せませんが、ラストランのハービックにも注目したいと思います。
ハービックの庭みたいなところで最後のレースですから、チャンピオン争いを無視して最後にもう一度砂漠王のインチキかと思うような走りを見てみたいなと思いますね~。コンテンダー4人の真ん中にハービックが入った状態で終盤にリスタートしたら彼はどうするだろうか、というのもちょっと興味ありますw
去年はまさかのヘイルメロン+ケゼロウスキーの失格により(今回はそれをネタにしたチャスタインのヘルメットがありました)チャンピオンシップ4に残れず、今年も惜しかったですね。
オーナー業との両立もあるのを考えると、もう残された時間もそれでも多くない中で15年以上トップレベルで活躍し続けているのは凄いだけに、無冠の帝王で終わるのは本当に勿体感じですね。
ポイントリーダーで迎えた2010年の最終戦でのスピンから13年経っても、まだまだハムリンを諦められません。
2018年にフル参戦したシーズンで初の未勝利に終わっても、2019年、2020年の2年間だけで両年のデイトナ500を含む13勝を挙げるなど必ず復活してきたドライバーですから。
トップドライバーの中で、チャンピオンになってないのはハムリンだけですもんね。
気が早いですが、来年こそは!!
2016年頃から毎週楽しみにブログを読ませていただいておりましたが、今回はじめてコメントをさせていただきます。
運営の思惑に反して?かなり大人しいカップシリーズのマーティンズビルでしたね。その結果残った4人も番狂わせなく比較的順当に出揃ったのかなと思います。
いよいよ最終戦ですね。例年と春のフェニックスを踏まえると、最後まで残った4人は方向性は違えどトータルでは同じような車の出来になると思うので、そうなると既に1回獲ったことのあるラーソンが精神的に優位にレースを運べるのかなと予想しています。
…が、それはそれとして願望としては私のイチオシドライバーのロガーノが今年は呆気なくノックアウトされてしまったので、その無念も含めてブレイニーの初戴冠が見れたらより嬉しいなと思います!
こうなったらバイロンとラーソンにはラーソンVSチェイス以上にヤバい確執を作ってもらうしかないですね!!←とんだ畜生
普段目立たない割にランキングは上の方に来ることが多いブレイニーですが(事実プレイオフ始まる前まで存在すら忘れていた)終盤まで生き残ったのと、積み重ねてきた安定性がやっと繋がりましたねwこのままチャンピオン取って欲しいですw取り敢えずラーソン以外の3人を応援したいと思いますがwww
今年のハムリンはホームステッドのクラッシュに尽きるので本当に惜しいとしか言えないですね。パワステがガクンと壊れた原因がそれ以前の接触にあったのかどうかは分かりませんけど、また来年も1から積み上げないといけないのか、と思うと精神的にかなり開幕までが重苦しそうです。それを長年続けてモチベーションを常に保ってほどほどに問題起こしてるって改めてすごいですね(誉め言葉?)
きっとハムリンにとってもそういう声援は力になると思います、あとブーイングもきっと力になると()
はじめまして~、コメントありがとうございます。ロガーノ推しはまだここにはいなかったと思うので(アンチはいるw)貴重な存在です!
正直マーティンズビルのロングランチェッカーはドライバーもクルーチーフも想定していなかったでしょうし、調べきれないですけどひょっとしたら歴史的にもほぼ起きていない出来事ではないかと思うので全員ビックリしたんじゃないでしょうかね。
ペンスキーは時々持ち込みセットで大失敗したとしたか思えない低迷をやらかす時があるので、とりあえずちゃんと持ち込みセットを決めて最後までブレイニーに上位を走ってもらいたいですね~。
いやいや、それこそNASCARファンの正しい観戦方法ですw というかバイロンがあんだけ活躍していて目立った因縁ってロガーノと少しあるぐらいで、チームメイトとの交錯もないしどうやって切り抜けて穏便に速く走ってるのか最近段々不思議に思えてきましたよ。それがとうとう崩れる日が来るのかどうか、というのがきっと最終戦のポイントになるでしょうw
いつもながらパーソナル情報詳しいですね( ゚Д゚)ブレイニーは去年のロガーノのデータがどこまで役に立つかにけっこうかかってるかもしれませんね~、フェニックスは60周以上のロングラン能力がほぼいらない短距離走なので、ロングランを武器に生き残ったブレイニーとベルはやや分が悪そうかなと思ってます。(←まだネタバレはしていないので結果は知らない)