NASCAR 2024年の日程発表(更新1)


 NASCARは2023年10月4日、全米3シリーズの2024年の日程を発表しました。既にいくつかのイベントは小出しに発表されていましたが、これで全体像が明らかになりました。とりあえず例年通り全部書き留めてみました。
 そして年が明けて1月11日、3シリーズの全てのレースのステージ距離も公表されたため、内容を更新しました。併せていくつかの決定したイベント名も追記しています。





 2023年から2024年にかけての大きな変更点としては、オート クラブ スピードウェイが改修工事に入って使えないので新規イベントが入ることになり、新たにアイオワ スピードウェイで開催されることになりました。アイオワは1周0.825マイル、バンク角12~14°とリッチモンドと似た高速ショート トラックです。2007年からNTTインディーカー シリーズが開催され、NASCARもエクスフィニティーとクラフツマン トラックが2009年以降パンデミックで開催中止となる前の2019年まで開催されていてそれなりに馴染みのある開催地です。

 また、春のブリストルはダートから普通の舗装路に戻ってレースが開催されますが、代わりに他のダートが開催される、ということはなく数年ぶりにNASCAR全米シリーズからダートは完全に無くなりました。インディアナポリスはロードからオーバルに戻り、エクスフィニティーが単独で遠征していたロード アメリカ、トラックが単独開催していたミッド-オハイオも日程から外れています。
 また、どうやら警備費用の負担割合をめぐる協議などが影響して開催契約の正式締結がまだ完了していないのに、先に日程だけ出してしまったと報じられたシカゴ市街地については、レース周回数が100周から75周へと削減されて、イベント名もGrant Park 220からGrant Park 165になりました。できるだけキリの良い数字を使うことが多い中で、たぶんカップでは唯一10の倍数になっていないイベント名です。

 イベントの開催時期など細かいところに目を移すと、第2戦の開催地だったオートクラブが無いのでアトランタが2戦目になります。秋のプレイオフで開催されていたテキサスは春へお引越し。来年は夏季オリンピックが開催されるので、NBCがこの期間にオリンピック放送に注力するためNASCARは2週間のお休みになります。
 ポコノーとインディアナポリスは連戦になっていて、ここはトラックの特徴が似通っているので連続するとぶっちゃけ見ていて飽きるのが以前の難点でしたが、久々のブリックヤードと争いが増えたGen7車両でどの程度見ごたえを出せるのかが注目です。
 ダーリントンでのサザン500は例年通りレイバー デイの週末に開催されますが、オリンピック休みの関係もあってレース進行がズレているのでプレイオフの初戦ではなくレギュラー シーズンの最終戦。プレイオフの初戦は7月からえらくお引越ししてきたアトランタで始まり、続いてなんとワトキンスグレンがプレイオフのレースに登場、最初のラウンドを締めるのは今年と変わらずブリストルです。
 カンザスが今年のラウンド オブ 16から12の初戦へ引っ越してテキサスの穴埋めをするような形になり、そこから先は変わりません。とにかくプレイオフ期間にロードコースが1つ増えたのがプレイオフの目玉とも言えるし不安要素とも言えます。また、土曜日夜に開催されるレースだけ日付を青くしましたが、今年と同様に夏のデイトナとプレイオフのブリストルだけが土曜日となります。

 ステージ距離に関しては、2023年に開催されているイベントは全て同じ設定になっています。周回数が短縮されたシカゴはステージ1・2が昨年と同じで最終ステージの周回数をごっそり25周削った形。初開催のアイオワはトラックの特徴と同様にリッチモンドと似たような設定で、インディアナポリスは2020年以前と同じほぼ均等割りの設定です。

 右側の〇印を付けてますがエクスフィニティーとトラックの併催具合はご覧の通り、エクスフィニティーは全33戦、トラックは23戦で変わりません。赤色になっている部分がそれぞれのシリーズのプレイオフ戦です。来年のトラックは私が書き間違えてなければ3週間の空白ができる箇所が2か所もあってちょっといびつな日程になっています。昨年は春に単独でテキサスへ行ったりミッドオハイオへ行ったりしてましたが来年の単独開催は2か所だけになりました。

コメント

アールグレイ さんの投稿…
近年はロードコースイベントの増加や、ダートトラックやストリートコースといった変わり種が目立つイメージがありますが、ナッシュビル、ゲートウェイ、アイオワなど地味にオーバルでの新規イベントも増えていますね。
エキシビションに目を向けてもノースウィルクスボロの復活やLAメモリアルコロシアムもありますし。

ルマン24時間レース参戦や今年や去年のロードコースイベントで最多7か国のドライバーが参加したということがありましたが、国際化の為ならロードコースを増やしたほうがいいのか(SVGみたいなのが発掘できれば万々歳)
あくまでもNASCARはオーバルメインだから、カップ戦が出来るほどのオーバルトラックを見つけていくのか
方向性をそろそろはっきり決めるタイミングなのかな?と。

ロードコースイベントを減らしたり、ダートレースを辞めるのならおそらく後者の考えになりそうですが
ならこの3年間は何だったんだ?て微妙な気持ちも正直あります。
色んな事にチャレンジした事はとても称賛されるべきことだとは思いますが。
las vegas さんのコメント…
あの感動をもう一度。 nascarサンダースペシャル 鈴鹿東コース😅
確かもてぎ でもやりましたよね?土屋さん 福山さん若かった。
まー 二度と無いだろうなぁ。😩😩😢😢
カイル・プッシュ さんのコメント…
ダート、すきだったんですけどね〜
個人的には残念です。
SCfromLA さんの投稿…
>アールグレイさん

 NASCARとすると反応を見つつ、車の動力どうするか問題も含めて2030年代のNASCARのあるべき姿を模索している、という風にも思える一方で、単に放映権契約の関係で「色んなことやってますよ!」ってアピールしたいだけにも見えるので、いったいどっちなのかな~、いやどっちもかな~、というのが個人的に受ける印象ですね。
 噂に上がったモントリオールの復活も今回は無かったですし、トラックシリーズに関してはコスト削減で遠征も少な目、ダートもやめて整備費も少な目、みたいに見えるのでチームの懐事情もうっすらと感じられます。
SCfromLA さんの投稿…
>las vegasさん

 若かりし時代の桃田さんがリポーターでグリッド上からインタビューしてましたねw メキシコやブラジルでNASCARの看板を掲げたシリーズがあるし、今TGRは手広く色んな活動を側面支援していることを考えると、日本でもGRスープラの低コストなストックカーのワンメイクにでもして、最初はセミプロの人中心の参加者でも立ち上げてみる価値ってないのかなあとかちょびっと思います。
今GT3なんて高すぎてなかなかジェントルマンも買えないし、かといってGT4はちょっと大人しいので、2500万ぐらいのハイパワーぐにゃぐにゃローテクレーシングカーって案外ウケないですかね?w
SCfromLA さんの投稿…
>カイル・プッシュさん

 最低でもトラックシリーズぐらいどこかでダートがあるだろうと思ったら絶滅してて結構驚きましたね。設備的にカップシリーズの36~40台を受け行けられるダートトラックってなかなか無い(というか全然ないかも)、というのが最大の課題ですけど、トニースチュワートが設備投資してでもエルドラでの開催に名乗りを上げるのか、もう全然諦めちゃうのか、この辺は再来年以降に向けたポイントだと思います。
日日不穏日記 さんの投稿…
アイオワはインディでお馴染み、エクスフィニティもなくなって、困っていたようだけど、カップ戦に入って、少し嬉しくなった気がします。アイオワコーンになれば良いな・・・とは思いますが。デイトナはレギュラーシーズン最終戦の方が良いと思いますが。サザン500はどうかなぁ。シカゴのストリードコースが残って良かったです。簡単にギスバーゲンが勝てるとは思いませんが。
SCfromLA さんの投稿…
>日日不穏日記さん

 調べたところアイオワスピードウェイは財政面で苦戦していたところを10年前にNASCARが買収したそうなので、パンデミックさえなければひょっとしたらもう少し早くカップ戦も開催されていたかもしれませんね。デイトナとサザン500に関してはオリンピック休みで1週ズレたので仕方なく、という理由が大きいと思うので、再来年はまた今年と同じになるんじゃないかと予想しています。