FORMULA 1 ROLEX GROSSER PREIS VON ÖSTERREICH 2023
Red Bull Ring 4.318km×71Laps=306.452km
winner:Max Verstappen(Oracle Red Bull Racing/Red Bull Racing RB19-Honda RBPT)
カナダから1週間空いたF1はここからオーストリア、イギリスの2週連続開催。2週連続なのに今週のオーストリアは忙しいスプリント方式実施イベントです、昨年に続いて2年連続ですね。今年突然制度がいじられたスプリント、アゼルバイジャンではスプリント シュートアウトの規則に『SQ3は新品ソフトを使う事』と余計な新品縛りをしたことで多少茶番が起きてしまったので、今回規則がまたいじられてSQ3はソフトであれば中古でも構わないことになりました、って規則を作る段階で最初から気づきましょうよw
・予選
金曜日の予選はトラック リミット違反多発で初夏のペナ祭り。あろうことかセルヒオ ぺレスがQ2で何回やっても何回やってもコース内を走れ~ないよ~、となってしまって一度もまともなタイムを記録できす、記録上は2分6秒688という乗用車でも出せそうなタイムを残して敗退(´・ω・`)
ピレリ ポール ポジションはいつも通りマックス フェルスタッペンでしたが、シャルル ルクレールが0.048秒差と肉薄、カルロス サインツも0.19秒差の3位と健闘し、ここにFP1では最下位だったランド ノリスが4位で続きました。メルセデスはなんかタイムが伸びない様子でルイス ハミルトンが5位、ジョージ ラッセルはQ2敗退で11位。
ぺレスはこれまでにも無理に攻める必要が無い場面でコースをはみ出して余分なタイヤを注ぎ込む場面が見られましたが、今回はそれどころか一度も計測すらできなくてちょっとひどかったですね。多くのドライバーは『右側のタイヤが白線ギリギリのライン』を基準に走っているのですぐ違反となる印象でしたが、フェラーリの2人は『コース内に車半分が残るライン』を基準にして『ミスったらギリギリ』ぐらいの走り方に見え、おかげでペレスとは対照的に落ち着いていた印象があります。
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| ♪デデーン 「ぺレス、ピアストリ、アウト~」 |
・スプリント シュートアウト
土曜日は雨が降ってSQ1はウエット宣言。実際には路面は既に乾き始めていたのでスリックで走れる状況でしたが、ウエット宣言にともなって各セッションでのタイヤ使用義務が無くなり自由選択になりました。とはいえ、路面状況が刻一刻と変わっていくのでタイヤ交換とアタックのタイミングが噛みあう必要があり、ハミルトンは穴にハマって18位で撃沈。
シュートアウトのポールもフェルスタッペンで、今回は2位にぺレス、3位ノリス、そして4位にこういう不安定な条件は大得意のニコ ヒュルケンベルグが続きました。
・スプリント
24周のスプリントは再びの雨によりインターミディエイトを履いてのレース。スタートでペレスがフェルスタッペンの内側に入ってターン1で抜いたものの、クロスでフェルスタッペンがその先で抜き返そう、としたらペレスがどうやら相手を見失ったらしくチームメイトを誤ってコース外へ押し出すヤバい動きになります。これにはちょっとキレたかフェルスタッペンはターン3でやや強引な飛び込みをして止まれず自分がギリギリコース内、ペレスはたまらずコース外へ^^;
これでフェルスタッペンは結果的に1位を取り戻し、ノリスはこの2台の争いに詰まって大損、ヒュルケンベルグが大儲けして2位となりしばらくその座を維持し続けました。おかげでフェルスタッペンは独走。
やがて路面が少しずつ乾き始め、ヒュルケンベルグはそれとともにタイヤがズタボロでジリ貧パターン。周回数が少ないのでスリックに換えて取り戻せるのかは微妙でしたが、ヒュルケンベルグ以降の中団勢は16周目あたりから思い切ってタイヤを交換する勝負に出てこれが大正解、最後の数周で一気に順位を取り戻しました。
優勝はフェルスタッペンで2位にぺレス。サインツ、ランス ストロール、フェルナンド アロンソと続き、ヒュルケンベルグは6位で3点を獲得しました。SQ2で車に不具合が出て出走できず15位からスタートしたラッセルはいち早くスリックに交換して8位に滑り込みました。
・決勝
グランツーリスモ7で言えば「湿気のある 雲の多い 晴れ」みたいな天候。大半はミディアムでスタート。ルクレールは勝負するならここしかないという感じでターン3、4とフェルスタッペンを狙ったものの攻撃は実らず。 4位以降はスタートからターン1の動きで順位が変動しハミルトン 、ノリス、アロンソ、ヒュルケンベルグ、ストロールの順となります。
昨年はフェラーリが圧倒的に決勝で速く、ピットでフェルスタッペンが一旦は前に出てもそれを全く相手にしないでコース上でルクレールが抜いて行く展開でしたが今年は完全に逆になりました。VSC中のピットで多少は有利になるのかと思ったら相手にフリー ストップを与えるぐらいに差が開いてしまってフェラーリには何もできませんでしたね。
一方、 後方では角田 裕毅がターン1で接触しウイングの左端が粉々。 破片が多かったのでSC導入となりました。 ここのターン1は前の車を抜こうと内側いっぱいを使って進入すると、角度とライン取りの問題で斜め前方にいる車がター ンインしてきて角が接触しやすいので気をつけないと危ないコーナーです。ストロールも同じような危ないラインで入ったので正直ぶつかると思いましたが急ブレーキで回避、ただこれで失速した結果順位を下げました。
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| ノリスに突っ込みかけてるストロールと、 ちゃっかり誰もいない外側を選んで順位を上げるアロンソ |
4周目にリスタート、 フェルスタッペンはすぐにルクレールをDRS圏外へ追い出しまし た。逆にルクレールの後ろにはサインツが追走。ちょっと前に出たそうな雰囲気ですが、 ここはDRSを使えるとすごく利益のあるコースなので入れ替えた ところでおそらく逆のことが起きるだけ、 チームからはそのまま維持するよう指示が出ます。
一方その後方4位争いはハミルトンにノリスが食いついていますが 、ノリスはスタート早々から「 ハミルトンがもう3回もトラックリミットを超えてるぞ」 とチクリ攻撃。 この段階ではまだ一度も違反をとられていなかったハミルトンです が、 チクリ効果もあったのかその後14周目には3回に達して黒白旗が 掲示されました、この段階ではまだ笑っていられましたが、この後トラックリミット違反が笑えない事態になっていきます。
14周目、 ピットを出たばかりのヒュルケンベルグがターン4の外側に車を止 めてしまい、その後VSC発動。 3位のサインツまではVSCが出た段階でピット入口を通過してい たので入れず、 4位のハミルトンらミディアムでスタートしたドライバーの多くがピットへ。 さらに、 1周が短くてVSCが思ったより長かったので翌周にフェラーリも2台を同時 にピットに呼びました。ミディアムからミディアムに繋いで2ストップ以上が確定。
ところが、先に作業した ルクレールはやや作業に手間取ってしまい、後ろのサインツは待たされた上に作業も遅く、とどめにピットを出る前にVSCが終わったので全部足すと大損。ルクレールは2位で入って2位で戻った一方、 サインツはハミルトン、 ノリスにアンダーカットされてピット前より実質の順位を2つ下げ てしまい、サインツは「なぜ留まらなかったんだ」 と無線で今日も作戦に不満たらたら。
SC/VSCでピットに入る理由は『元々予定している理論上最速であろう作戦のレース時間よりも、多少そのペース配分が狂っても今入った方がレース時間が短くなる恩恵があると考えられるから』ということになります。
SC中であれば、2台同時ピットで多少詰まってもリスタート時の前との間隔はリセットされていますし、入らないことによる損失が大きいので積極採用されるでしょうが、VSCの場合は前との差は単純に開きます。そして、VSCで通常より10秒早くピットが終わるはずが、そのうちの多くを待ち時間と作業の混乱で食いつぶしてしまうのであれば、ここから先は理論上ではちょっと遅い作戦なわけですから差し引き利益が消し飛んでしまいます。
作戦を分けて1台はそのまま置いておくか、でなければ前の周に『きっとすぐVSCだろう』と見切り発車で1台をピットに呼んでしまうのが得策だった気がします。実際フェラーリの2台がターン9を立ち上がったあたりでVSCになったので、1台呼んでたらタイミングは完璧だったんですよね、結果論ですけど。
24周目、 まだピットに入っていなかったフェルスタッペンがピットへ、 ミディアムからハードに繋いで1ストップで行ける構え、 ただサインツの後ろで戻ってしまい、 抜くのに1周かかってしまいました。 これでリーダーはルクレールになったので、マイアミGPの終盤にリードを記録して以降フェルスタッペンしかラップ リードを記録していなかったF1で久々に他の人がリードを記録しました 。
この間も次々とトラックリミット違反が報告され、 既に5秒加算が確定した人から黒白旗をもらった人まで様々。 しかもあまりに処理案件が多すぎて明らかに作業が追いついておら ず、 レース結果がきちんと確定するまで6時間ぐらいかかりそうな気が してきました。とりあえずよくわかんないんで、確定した人は グランツーリスモみたいに名前の横にペナルティーの秒数書いても らえません?w
見た目上は前に出たルクレールですが、エンジニアのザビー マルコスは「 デグラデーションが予想よりも酷いんやけど3ストップはどないやろ か?」と聞き取り調査。当然断られてしまいますが、 そんなことを言っている間にハードのフェルスタッペンが追いつき ました。 慌てる必要もなく35周目のターン3でフェルスタッペンがルクレ ールをかわして定位置へ。 ルクレールは後ろのグリップがスカスカしてて、 そのせいで思い切ってステアリングも切れないでこわごわ走ってる 印象を受けます。
43周目あたりからVSC中にピットに入った人たちの2回目のピ ット サイクル。 既にペナルティーを食らっている人はここで消化してとりあえ ず累積を解消しつつレースが進んでいきます。でもペナ判定作業が追いついていないので、ピット後にまた食らうおそれもありそうです。この間に 後ろとは大差がついたので49周目にフェルスタッペンも2回目の ピットへ。
フェルスタッペンとルクレールはそれぞれ完全に単独走行となって テレビに映らず、一方で58周目あたりからサインツとペレスの3位争いが激化。 劣勢のサインツでしたが、ペレスがちょっとイケイケすぎるのかターン3手前にある2つ目のDRS検知点でサインツよりも先行してしまい、結果その先でサインツがDRSを使って順位を守ってしまいます。同じことを2度繰り返して思ったよりこの争いは長引き、61周目にようやくDRSを獲ってペレスが3位となりました。
そのままレースは残り3周となりますが、 ここでフェルスタッペンが2位のルクレールと23秒も差があるた めピットへ。 中古のソフトを投入してファステストの1点すら抜け目なく狙いに 行きます。ジャンピエロ ランビアーズからはタイヤを冷やしてタイムを出すことを提案されたの に、マックスが押し切って換えさせた模様。どこかの赤いチームはこれをやって大失敗したことがありましたねえ^^;
そして最終周、フェルスタッペンはきっちりとコース内を走って最速を塗り替えてとどめの1点を追加しつつチェッカーへ。通算42勝目でアイルトン セナを抜いて歴代5位。レッドブルは昨年から10連勝となり、1988年にマクラーレンが記録した歴代最長の11連勝にあと1と迫りました。
2位にルクレール、全くフェルスタッペンには勝負できませんでしたが今季最上位、ペレスは3位でなんとか面目を保ちました。そして4位でチェッカーを受けたのはサインツでしたが、ここから後ろは予想通りレース後にペナ祭り。誰がいくつ食らってどう順位が変わったのか収拾がつきませんが、4位からノリス、アロンソ、サインツ、ラッセル、ハミルトンの順となりました。
昨年はフェラーリが圧倒的に決勝で速く、ピットでフェルスタッペンが一旦は前に出てもそれを全く相手にしないでコース上でルクレールが抜いて行く展開でしたが今年は完全に逆になりました。VSC中のピットで多少は有利になるのかと思ったら相手にフリー ストップを与えるぐらいに差が開いてしまってフェラーリには何もできませんでしたね。
一方で個人的に逆ドライバー オブ ザ デイだと思ったのはハミルトンでした。車のバランスがうまく行かずにグリップ感に乏しく、そのせいでペースも上がらないしターン10ですぐはみ出すし、ここ数戦の良いレースとは程遠い状況で相当苛立っていたんだとは思いますが、それにしても車がダメならダメなりにコースを守るべきところを「車が酷いんだからはみ出てもしょうがないだろ」的なふてくされた雰囲気を感じました。
おそらく彼が真っ先に5秒ペナルティーを食らったからだと思いますが、自分だけ厳しく判定されているかのようにさらに無線での不満が多くなり、あまりにそれが続いたせいか最後にはトト ウォルフから直々に「レースに集中しなさい」と言われる始末。ホンダPUが遅すぎてやる気が無くなった時のアロンソほど酷くはないですが、こういう時にチームを引き上げるのも高いお金を貰って走る仕事のうちだと思いますから、ここはちゃんと反省した方が良いと思いました。
ストライク判定に不満を持って、そのうちストライクだろうがボールだろうが全部てきとーにバットを振って三振して帰ってくる打者ぐらい見ていてもあまり気分が良くないし、おそらくチームの人も良い印象は持たなかったでしょう。チームメイトのラッセルは公表されている内容では一度もコースをはみ出さずに結果的にハミルトンより前でゴールしていますし、メルセデスより遥かにダウンフォースが少ないであろう周 冠宇もはみ出さなかったわけですから。
さて、次週は通常仕様でのイギリスGP、ただいくつかのチームは車の色が特別仕様になるみたいですね。




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