NASCAR Cup Series
なお、エクスフィニティ―ではここからの4戦がDash 4 Cashというレースになっています。毎戦、条件を満たした4人の中で最上位だったドライバーが10万ドルのボーナス賞金を得られるという企画になっており、最初の10万ドルはジャスティン オールガイアーが手にしました。
残り14周でリスタート、代役のベリーがラーソンにガシガシ挑めるはずもなくそのままワンツーを形成。トゥルーエックスは明らかにタイヤの性能で周囲に負けている感じでズルズルと順位を下げて行き、後続にはもはや前を追えるだけの力を持ったドライバーはいませんでした。ラーソンが終盤の逆転劇で2023年初勝利、代役クルーチーフのケビン メンダリングにとってはシリーズ初勝利となりました。ベリー、チャステイン、ベル、ケビン ハービックのトップ5。
ベリーと同様に313周目からノーピット作戦を採っていたマイケル マクダウルが好機をものにして6位、新人のタイ ギブスは常時10位近辺を走行し、最終的に9位でなんと3戦連続での9位、ここは結構難しいトラックのはずなので驚かされました。去年はエクスフィニティ―でここのレースを勝ってるんですね。一方タイヤ切れのトゥルーエックスは滑り落ちて11位でした。
Toyota Owners 400
Richmond Raceway 0.75miles×400Laps(70/160/170)=300miles
competition caution:Lap30
winner:Kyle Larson(Hendrick Motorsports/HendrickCars.com Chevrolet Camaro ZL1)
仕事で厄介な出来事があってNASCAR見るのがずいぶん遅くなりました^^; NASCAR カップ シリーズ 第7戦はバンク角の高いクオーター マイル・リッチモンド。今年もテキサス州オースティンから約2000kmの大移動です。リッチモンドはタイヤの摩耗が非常に激しく、そのためNASCARでは珍しい『1ピット vs 2ピット』の争いになることがあります。今年はダウンフォースが削減されたのでさらにタイヤの摩耗管理が重要です。
昨年のレースではウイリアム バイロンが2ストップと見せかけた変則1ストップで90周のながーーーいスティントに挑戦して他の1ストップ勢を出し抜いたものの、最後の最後に2ストップでかっ飛んできたデニー ハムリンが全員ぶち抜いて優勝するという劇的な結末がありました。
・ヘンドリック、主張を一部認められる
2戦前のフェニックスで、共通部品であるルーバーに認められていない改造を行ったとしてペナルティーを受けたヘンドリック モータースポーツの4台。チームはクルー チーフへの4戦出場停止処分に関しては受け入れた一方、ポイント減点と罰金に関しては抗議を行い3月29日に審理が行われました。
結果、各クルーチーフに対しての罰金1000万ドルは変更されなかった一方で、ドライバー/オーナーの選手権ポイント100点、プレイオフ ポイント10点の減点処分は撤回されました。問題のルーバーはNASCARが練習走行前の調査で発見し没収したのでレースでは使用されておらず、その点が考慮されたのではないかと思います。巨額の罰金は免れられずヘンドリックの財政へのダメージは変わらず^^;
・Craftsman Truck Series SpeedyCash.com 250
クラフツマン トラックは他の2シリーズとは別行動でテキサス州に残り、テキサス モーター スピードウェイでの167周のレース。新人のニック サンチェスがステージ1、2を制して初勝利へ向かっていましたが、145周目に4台が絡む事故でコーションが発生するとコーション沼に突入し156周目、161周目、さらにオーバータイムでもコーション発生。
2回目のオーバータイム、サンチェスとゼイン スミスが争っていたリーダー争いは最終周に入った瞬間、サンチェスがスミスに寄せて姿勢を乱し、スミスを巻き添えにクラッシュ。もう最終周になっているのでこのコーションが出た段階でレースは決着、クラッシュ発生時3位にいたカーソン ホースバーが漁夫の利でフル参戦3戦目・通算59戦目にしてトラックシリーズ初勝利を挙げました。サンチェスは168周をリードしながら初勝利にあと一歩届きませんでした。
なお、145周目の事故では単独でクラッシュしたディーン トンプソンに後続車両が複数衝突。トンプソンは自力で車から降りたもののかなりの衝撃だったため救急車で医療施設へと運ばれました。その後シャーロットに移動して追加の検査が行われましたが、次戦への出場は問題無いという結論が出ました。大事に至らず何よりでした。
・Xfinity Series Toyota Care 250
雨により開始が遅れたエクスフィニティ―、コンペティションとステージ間しかコーションが出ずに最終ステージへと進みますが、221周目に不具合を抱えたジェレミー クレメンツの車がピット内の走行レーン上で止まってしまいコーション。
ここまで猛烈に摩耗するタイヤを我慢してのっそり走らせてきたのが、いきなりの短距離戦になってギャンギャン攻め始めたせいか231周目、239周目と事故によるコーションが続きましたが、最後はジョン ハンター ネメチェックとの争いを制したチャンドラー スミスがトップでチェッカー。ラスベガスではあと1周ちょっとで逃したスミスですが、今度こそエクスフィニティ―初勝利を手にしました。
なお、エクスフィニティ―ではここからの4戦がDash 4 Cashというレースになっています。毎戦、条件を満たした4人の中で最上位だったドライバーが10万ドルのボーナス賞金を得られるという企画になっており、最初の10万ドルはジャスティン オールガイアーが手にしました。
・予選
カップシリーズの予選は雨により中止。指数予選でグリッドが決定され、アレックス ボウマンがポール ポジションとなりました。カイル ブッシュ、バイロン、ロス チャステイン、タイラー レディック、オースティン シンドリック、と続きます。
・ステージ1
まずボウマンがリードして始まりましたが、11周目にバイロンがこれをかわしリード チェンジ。7周でもう0.5秒もペースが落ちる猛烈なタイヤ消耗レース、練習も予選もやってないこの週末初走行なのでライン取りから何から手探りです。コンペティション コーションの30周目までバイロンがリードを続け、チャステインが2位、ボウマンは4位に落ちました。
当然全車ピットに入り、チャステインがバイロンを逆転して39周目にリスタート、しかし45周目にハムリンがJ.J.イェリーを突き飛ばしてコーションとなりました。ちょうど車載映像が映っている中での出来事でばっちり映像が捉えていましたが、ハムリンは速度違反で後方リスタートを強いられ、イェリーのブレーキ位置に全然合わせられずに突っ込んだ感じのちょっと不注意に見える接触でした。
51周目にリスタートされますが、チャステインが蹴り出しで滑ってしまいバイロンが敵失でリードを奪還。そのままステージ1を走り切り、早くも今季5度目のステージ勝利を手にしました。ちなみにスポンサーのラプターはフォードのトラック、ではもちろんなくて、自動車などの塗装コーティング剤です。
・ステージ2
番組の尺の問題で、コマーシャル中に行ったバイロンへの無線インタビューを録音で放送している間にもう始まってしまったステージ2。バイロンが独走していましたが95周目にチームメイトのジョッシュ ベリーがライアン ブレイニーに押されてスピン、4回目のコーション。ブレイニーは速度違反で後方からリスタートしておりハムリンと同じパターンです^^;
102周目にリスタート、今回はバイロンとラーソンが2台で抜け出すと、ラーソンは徐々に追い詰めていく形となって124周目にバイロンをかわしました。バイロンはタイト気味になって曲がらない模様。
ここからの注目点はリスタートからのステージ残り129周を1ストップで行くのか?というところ。2ストップなら140周目あたりから動きがあるはずですが、ほとんどが動かないのでどうやらみんな我慢比べを選択した模様で160周目あたりからピット サイクルとなります。
ラーソンは3秒近くバイロンを離していたためバイロンの1周後に動く定石通りの動きを見せますが、ピット内でダニエル スアレスと交錯。幸いそこまで大きな損失にはならずなんとかリードを守りましたが、ピット前に3秒近くあったバイロンとの差は消し飛んでしまいました。このサイクルではブレイニー陣営にアジャスト レンチを付けたままピットを出てしまうミスが発生。今日は全然ダメなブレイニー、26位でレースを終えました。
ラーソンはここからさっきのように逃げることができずバイロンに付きまとわれ、周回遅れを抜けずに詰まっている間にバイロンに並ばれました。197周目にバイロンがリードを取り返します。ラーソンは「なんでか分からんけどセンターでタイト」と言っているので、ほんの些細なことでバランスが変わってタイトになるみたいですね。
この2台の争いの間に追い上げてきたのがクリストファー ベル、リッチモンドは勝ってはいないものの通算5戦で平均順位6.0という異様な高数値を叩き出す得意のトラックです。タイヤの管理が上手いことが要因だと思いますが、この後ラーソンを抜いて2位となると、207周目にはバイロンもかわしてリードを奪いました。気づけば3位にはマーティン トゥルーエックス ジュニア、4位には先ほどのピットサイクルで最もピットに入るのを遅らせていたハムリン。MTJはリッチモンドで3勝、ハムリンは4勝、JGRって何でリッチモンド得意な人が多いんでしょうw
ハムリンは最も新しいタイヤを活かしてこの後も順位を上げ、ステージ残り2周でベルを捉えてそのままステージ2を制しました。まるで昨年のレースを思わせる追い上げでした。ちなみに今回のハムリンのスポンサー・singlixはグラクソスミスクラインが販売している帯状疱疹ワクチンで、日本でも2018年に承認されています。よく考えたらNASCARってアメリカではファンの年齢層が比較的高いから、医薬品の広告って案外有効かも?実際シングリックスは50歳以上を対象としたワクチンみたいですし。
・ファイナル ステージ
241周目・残り160周でリスタート、ハムリンがひょいっと動き出しで抜け出しました。7位を走るケゼロウスキーは4速からギアが抜けたようで、放送席では「Hパターンだと抜けたらニュートラルに入るけど、シーケンシャルだとどうなるんだ」という話に。あれこれ喋った後にラリー マクレイノルズが「Hパターンならバンジー コードで固定しますね」という話になったのは爆笑してツボにハマりましたw
そんなネタ会話が行われている間もハムリン、バイロンのトップ2で推移していましたが、やがてバイロンに代わってMTJが2位に浮上。ここからハムリンを1秒以内の差でずーーっと追いかけていきます。
160周もあるとさすがに2ストップが軸になるのでピットサイクルの到来は早く、289周目に2位のトゥルーエックスがピットへ。ハムリンはどうせアンダーカットされるのが分かっているせいか4周後にピットに入りましたが、ナットを締めきる前にジャッキを下ろす痛恨の失敗。21.5秒(ズラスポ計測)もかかってしまい大きく順位を下げました。ステージ2では8.2秒の超速ピットを決めたようですが、やっぱりそこまで削ると確実性が落ちる気がしますね。ちなみに去年の夏のリッチモンドでもハムリンのクルーは同じ失敗をしています^^;
これで楽になったトゥルーエックスだったんですが、306周目にノア グレッグソンがクラッシュしたため6回目のコーションとなり一転してマズい状況になります。リード ラップ車両は再びピットへと向かい新品タイヤに交換しますが、多くのドライバーは新品タイヤの在庫があと2セットあるのに対し、トゥルーエックスは2回目のコーション時にもタイヤを換えていたのであと1セットしか在庫がありません。
残り88周でリスタート、去年のバイロンを考えるとノーピットでも不可能ではないでしょうがたぶんあともう1ピット必要な距離が残っています。トゥルーエックスがまずはリード、タイヤの在庫が無いのでオーバータイムとかは絶対なって欲しくない状況です。映像が捉えたトゥルーエックスのタイヤはすごいぺっしゃんこ。ラリー曰く「グッドイヤーは左側のタイヤ内圧は20psi以下にならないよう推奨していますが、これは明らかに20psi以下ですね」。
残り50周、トゥルーエックスから1秒差の2位にいたバイロンがピットへ。トゥルーエックスは2周後に入ったので、これでバイロンがアンダーカットに成功して実質的なリーダーとなりました。しかし車の完成度という点でトゥルーエックスは1枚上手で、残りが30周になったところでとうとうバイロンの内側に並び、バイロンをかわしてリードを奪還、と思った372周目。タイラー レディックがスピンしてコーションになってしまいました。
リードラップ車両がピットに入りますが、ピットを最初に出たのは3番目に入ったラーソンでした。ベリー、トゥルーエックス、バイロンの順で出て行き、コーション前のトップ2はどちらもこのコーションが痛手になりました。しかもトゥルーエックスは新品の在庫が切れたので、コンプコーション~2回目のコーションに使っていた中古タイヤです。
逆にベリーはノーピットを強行していたので、コーションのおかげで元いた順位より大きく利益を得て得をしました。ハムリンは本日2度目のスピード違反取り締まりで撃沈。
残り21周でリスタートしますが、ターン1でベルがバイロンの後ろを引っかけてしまいコーションに。ベルは後ろのチャステインを牽制した後に外へ振って半径を大きく取ろうとしたので、ちょっと他のドライバーからすると予期しない動きになっていた感じです。引っ掛けられたバイロンは結局このレース24位でした。
残り14周でリスタート、代役のベリーがラーソンにガシガシ挑めるはずもなくそのままワンツーを形成。トゥルーエックスは明らかにタイヤの性能で周囲に負けている感じでズルズルと順位を下げて行き、後続にはもはや前を追えるだけの力を持ったドライバーはいませんでした。ラーソンが終盤の逆転劇で2023年初勝利、代役クルーチーフのケビン メンダリングにとってはシリーズ初勝利となりました。ベリー、チャステイン、ベル、ケビン ハービックのトップ5。
ベリーと同様に313周目からノーピット作戦を採っていたマイケル マクダウルが好機をものにして6位、新人のタイ ギブスは常時10位近辺を走行し、最終的に9位でなんと3戦連続での9位、ここは結構難しいトラックのはずなので驚かされました。去年はエクスフィニティ―でここのレースを勝ってるんですね。一方タイヤ切れのトゥルーエックスは滑り落ちて11位でした。
さすがに今日はトゥルーエックスが勝ったと思ったら彼にとっては最悪の流れでのコーションでした。『もうあと新品タイヤが1セットしかありません』というような話は時々ありますが、たいていはみんなうまいこと使ってそうそう品切れしないのに、今回はモロに影響しましたね。12位スタートからコンプコーション後も11位だったので2回目のコーションでは逆張りでピットに入ったわけですが、ステージ1終了時には14位と不発に終わった上に、これが最後に響いたわけですからチームとしても悔しい結末だったと思います。
追記:クルーチーフのジェイムス スモールは、トゥルーエックスに対して中古タイヤを履かせたことを伝えておらず、トゥルーエックスは「最悪だ、パンクした!」とタイヤのグリップの無さをパンクだと誤解。チェッカー後に中古の話を伝えられ、なぜ最初から言わなかったのか怒っていました。連携面でも問題があったようです。
速さとすればハムリンもベルもロングで速かったのにいずれもピットで順位を下げて結果に繋がらず、バイロンはそのベルに引っ掛けられて撃沈。チャステインはロングで力が足りませんでしたし、ラーソンは個々の状況で見れば一番では無かったかもしれませんが、まさに総合力で勝った、という印象です。最後のピットも早かったですしね。
ロード コースでは相性が悪くて今年からとうとう制度が変わったステージ制レースですが、ことリッチモンドに関して言えば周回数とタイヤの消耗具合のバランスが奇跡的に絶妙なバランスになっているため、いい感じに作戦で頭を悩まされて面白いですね。個人的に、以前は正直『レギュラーシーズン最後のレースをやる場所』という印象しか無かったんですが、近年は私の中でお気に入りトラックランキング上位に順位を上げつつあります。
さて、次戦はブリストルでのダート戦。今年もまたイースター当日の4月9日夜に開催されます。ここまで7週連続開催だったエクスフィニティ―は今年初のお休みとなります。

コメント
ハムリンにしてもトゥルーエックスにしても、勝ったかな?と思った時間帯がありましたよね。
トヨタ勢、トヨタがスポンサーのレースと相性が悪いんでしょうか笑
実力から言えばハムリンとトゥルーエックスの争いになっててよかったはずなんですが、自分から崩れて行ってしまいましたね~。ちなみに、このレースのスポンサーがトヨタになってから今回でちょうど10回目ですが、JGRは4勝してるのでそこそこ自社のトロフィーを掲げてるみたいです~。
勝てない時ってこういう流れになるんでしょうね、見事に1人だけタイヤ在庫切れが直撃するとか運が無さ過ぎです。ひょっとしたらクルーチーフの交替とか荒療治があるかもしれないですね。ちなみにAJも41歳で40歳クラブのメンバーですね~、こっちもなんか既にシートに危機感ありますけど^^;