SGT 第7戦 オートポリス

2022 AUTOBACS SUPER GT Round7 FAV HOTEL AUTOPOLIS GT 300km RACE
オートポリス 4.674km×65Laps=303.81km
GT500 class winner:Astemo NSX-GT 塚越 広大/松下 信治
(Astemo REAL RACING/Honda NSX-GT)
GT300 class winner:埼玉トヨペット GB GR Supra GT 吉田 広樹/川合 孝汰
(埼玉トヨペットGreen Brave/TOYOTA GR Supra)

 オートバックス スーパーGTも残り2戦、第7戦はオートポリスです。全戦出場している車両であればこのレースのサクセスウエイトはGT500がポイント×1kg、GT300は×1.5kgと第6戦までの半分の掛け率になります。今年は半分ポイントになったレースがあるのでポイントに0.5単位の端数がありますが、端数は切り上げになります。
 オートポリスはコーナー成分が多くて高低差も大きいのでサクセスウエイトはかなり影響を受けるとされるコース。昨年のこのレースは6戦目で一番重いレースでしたからその点では少しマシなんですが、10月に入ったのに全国的に真夏日の暑さでその点は全然楽ではありません。

 予選、GT300クラスはSUBARU BRZ R&D SPORT(51kg)・山内 英輝が今季4度目のポール ポジション獲得。埼玉トヨペット GB GR Supra GT(26kg)、muta Racing GR86 GT(37kg)と続き上位3台はGTA-GT300規定の車両となりました。4位にWeibo Primez ランボルギーニ GT3(17kg)、5位・LEON PYRAMID AMG(33kg)、6位・ARTA NSX GT3(8kg)。上位6台中4台がブリヂストン使用者というのが結構大きそうです。
 ドライバー選手権で1位を守り続けるリアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(69kg)は8位。一方、選手権2位のTANAX GAINER GT-Rは富田 竜一郎が今回は海外レースとの重複で欠場のため、大草 りき/塩津 佑介のコンビとなり、きっちりQ1を通過するために大草を先に起用したこともあって予選12位でした。

 GT500は練習走行でAstemo NSX-GT(34kg)・松下 信治が100Rの出口で内側に巻き込んで、そのまま芝生を滑走し内側のガードレールにガシャン。前部をけっこうハゲしくぶつけたため必死の修復作業を行いました。100R内側のガードレールってぶつかると異様に車が壊れますね^^;


 ポールは、Q1で誰も切らなかった1分32秒を切る1分31秒867を記録したSTANLEY NSX-GT(26kg)・牧野 任祐が手にしたかと思われましたが、リアライズコーポレーション ADVAN Z(19kg)・佐々木 大樹がこれをさらに0.2秒近く上回る驚速タイムを記録してポールを奪い去りました。リアライズはQ1でも3位だったんですけどあんまり目立ってなくて、Q2でも特に映像で抜いたりしてもらってなかったので『いきなり来た』という感じでした。


 全国ポール御朱印巡りをしていたWedsSport ADVAN GR Supra(19kg)は3位、アステモは修復にドライバーが応えて4位、ENEOS X PRIME GR Supra(30kg)が5位でした。なんか今回のヨコハマは発熱に時間がかかる雰囲気ではないし、ロングは今年に関してはずっと速いので期待できる気がします。
 ドライバー選手権上位を占めるZ勢はさすがに全員Q1落ち、CRAFTSPORTS MOTUL Z(37kg/-1)は13位、カルソニック IMPUL Z(34kg/-1)は10位、MOTUL AUTECH Z(37kg)は9位でした。
 全体に最終コーナーで踏みすぎてミスった人が多かった印象のあるQ1で、KeePer TOM'S GR Supra(36kg)・サッシャ フェネストラズは完全にとっ散らかってスピン。タイムが出なくてどのみち最下位で、4輪全部引きずったので決勝はピット レーンからのスタートでタイヤを替えることを選択しました。またチームメイトのau TOM'S GR Supra(25kg)も前戦でジュリアーノ アレジが黄旗追い越しによって累積ペナルティー ポイントが貯まってしまい、予選8位から4グリッド降格となっています。この週末はお父さんのジャン アレジが来てます。


 決勝、スタート前の段階で気温26℃、路面温度がなんと46℃と秋はどこへ行ったんだという状態。スタートではGT500の上位5台は変動が無かったもののカルソニック・ベルトラン バゲットがなんと6位へ一気に順位を上げることに成功。車載映像を見ると、4位のアステモ・松下が3位のウエッズスポーツ・国本 雄資とスタート直前に加減速のタイミングがうまく合わなかったようです。
 結果、ちょうど信号が青になってみんなが加速したタイミングで松下は減速をしてしまい、5位のエネオス・大嶋 和也が予想外に接近。スタート地点の前に大嶋が松下を抜きそうになったのでスロットルを戻し、これで後ろもみんな戻して失速。ちょっと車間距離を開けていたバゲットはあまり詰まらなかったので大きな速度差ができてまとめて抜いたみたいですね。

 一方GT300ではムータレーシング・加藤 寛規が1コーナーまでにウェイボウラカン・元嶋 佑弥に並ばれてしまって外から抜かれ、ここで失速したせいで後続にもどんどん抜かれる悪循環。あっという間に10位まで落ちてしまいました。

 リアライズの佐々木は1周目こそ牧野に追われていましたが、タイヤが目覚めたら差を広げていってまずは安全圏へと持っていくことに成功。GT300の方はBRZ・井口 卓人にグリーンブレイブ・川合 孝汰が攻勢をかけています。乳がん啓発運動ということで今回バナーを黄色ではなくピンク色にしてグランツーリスモのリバリー職人の仕事を生み出しているダンロップタイヤ、今日はどういう特性なのか。

 GT500は11位スタートのDENSO KOBELCO SARD GR Supra(32kg)・関口 雄飛がスタートで9位に上げたものの蓋状態。ここに2台のZが詰まります。モチュールのロニー クインタレッリが困っている隙に第2ヘアピンでクラフトスポーツ・千代 勝正が少しロックさせながら内側に飛び込んでかわしZ同士では順位が変わったものの、千代は関口を抜けずにちょっと苛立っている様子。
 9周目あたりからGT500は1回目のGT300遭遇となりますが、佐々木が全ての車を抜いたところで牧野との差は5秒とこのサイクル前よりも少し差が広がるぐらいの状態。難易度の高い序盤の混戦も無事切り抜けた佐々木に今のところ死角は無さそうです。一方GT300のトップ争いはそのGT500が影響。牧野が第2ヘアピンで井口の内側に入った隙を使って川合もセットで飛び込みとうとうリードを奪いました。

 16周目、まだ関口を抜けない千代の後ろにロニーを抜いたZENT CERUMO GR Supra(16kg)・立川 祐路が追い付いて面倒な状態になります。その面倒な時にターン1で接触によりマッハ車検エアバスター MC86 マッハ号(23kg)が飛び出して砂場にハマりFCYとなりました。これで関口~クインタレッリの4台は接近した状態で速度制限がかかります。リスタートでの早押しクイズ状態は不可避です。
 18周目にFCY解除、この4台はターン3手前の比較的やりやすい場所で解除されたので混乱はありませんでしたが、3位争いはFCY解除直後にウエッズ・国本をアステモ・松下がかわしました。無線の問題で国本へのFCY解除の情報伝達が少し遅れたことが原因でした。松下にとっては幸運な展開で、国本のペースは遅くなかったのでまだ1位の佐々木から8秒差です。
 
 22周目、GT500は2位のスタンレーNSX・牧野がまずピットへ、山本 尚貴へ繋ぎ規定ギリギリの残り43周を担当します。右前輪の交換に時間がかかって5秒ほど時間を余分に使ってしまい、翌周に入ったアステモに逆転されました。アステモの後半は塚越 広大です。この後22~24周目で大半の車がピット作業を終えますが、このサイクルでモチュールZはステアリングの不具合が出て2度ピットに入り競争から脱落、結局このレース14位に終わりました。
 GT300は23周目にグリーンブレイブがピットへ、4輪交換の正攻法で吉田 広樹に繋ぎ、おそらく先頭は揺るがないと思われます。

 GT500のリーダー、リアライズZが入ったのは27周目でした。ピット作業の全容が映像に映っていないので推定ですがピット作業時間は32秒ほどでアステモと変わらず。ただ、引っ張りすぎて思った以上に追い上げられていたようで、平手 晃平がピットを出ると既にピット出口で塚越と山本に抜かれていました。アウトラップ中に抜かれるならともかくピット出口でもう抜かれるとはちょっと驚きでした。

 15台中13台がドライバー交代を終えたGT500ですが、デンソーとキーパーの2台がギリギリまで伸ばすつもりで無反応。このうちキーパー・宮田 莉朋はピットからスタートしたせいで既に塚越の前に見えており、同じリード ラップ車両なんだけど全然レースとしては争っていない厄介な存在になります。そんなにペースが悪いわけではないので詰まって困る、という雰囲気ではないものの、ここにGT300の絡みもあって塚越は逃げられません。山本、平手が追います。
 デンソーは40周、キーパーは41周目にピットに入って、ようやく見た目でも塚越がリーダーになりますが、平手は前の2台より4~5周新しいタイヤで明確に差を詰めています。塚越とすると「山本さん、そっちお願いします」という感じかもしれません。4位エネオス・山下 健太、5位カルソニック・平峰 一貴。ウエッズスポーツも26周までピットを引っ張ったために少し順位を下げて6位を走行、阪口 晴南は平峰を抜けずに詰まっていました。
 GT300の方はピット時期がバラバラでしたが、全員ドライバー交代を終えるとやはりリーダーはグリーンブレイブ・吉田 広樹、2周新しいタイヤのBRZ・山内もなんとか食い下がろうとしている雰囲気です。3位にレオンAMG・篠原 拓朗。リアライズGT-Rは依然6位。TANAX GT-Rは9位。


 51周目・残り15周、塚越は山本を5秒差に引き離し、平手も山本をなかなか抜けない間にGT300との絡みやらなんやらで2秒以上離されてしまいました。そんな中52周目にGT300で7位にいたムータレーシングGR86が故障で自分からコース外に車を止めたようで、動けないので本日2度目のFCY。
 車の排除がなかなかできなくて5分ほど要し、FCY解除は54周目。再開後は4位のヤマケンに平峰が、7位のau・坪井 翔にクラフトスポーツ・高星 明誠がそれぞれ攻撃を仕掛けており、最終戦に向けて1点でも多く欲しい2台が大事な勝負を迎えています。NHKのプロ野球中継ならここで勝負眼の札を出したいですね。よく出し忘れるんですよねえ。

 残り6周、GT300との絡みで高星が坪井をかわして7位に浮上、ピットで見守る千代も「偉いぞ」と興奮。平峰の方も残り3周で山下に対してターン3で外から仕掛けてみたら、ちょっと突っ込みすぎてはみ出し、逆に晴南に抜かれてしまって6位に下げてしまいました~、チックショーーーーー!!!

 YouTubeの動画に再生時間の多い箇所がグラフで表示されるんですが、ハイライト動画で最も見られているのがこの箇所みたいですね^^;

 GT500は最終的に塚越が2位に13秒の差を付けて優勝、Astemo NSX-GTがボンネットが塗装されていない修復仕様で4位から見事な勝利を挙げました。ゲン担ぎで最終戦も黒い方が良いかもしれませんね^^;
レースあるある、勝つとカッコよく見えがち

 2位は最後まで争いましたがNSXの神様がしのぎ切ってスタンレーNSX。リアライズZはちょっと、いや、たぶんかなり悔しい3位でした。エネオス、ウエッズスポーツのスープラが続き、カルソニックは6位でした。

 GT300もグリーンブレイブが2位と13秒ほどの差で最終周に入ると、ちょうど2位との間でGT500がチェッカーを受けたので記録としては2位以下が全員周回遅れ。埼玉トヨペットGB GR Supra GTが2020年最終戦以来2年ぶりの優勝を、自分がゴールする前に確定させました。
 たまにGT300はこういうことがありますが、SUPER GTの規定だと2位以下が先にチェッカーを受けたら、仮に最後に砂場にハマったり、エンジンが壊れて車両が全焼して跡形が残らないことになったとしても記録は優勝です。チェッカーは条件に入っていないんですね。この手の順位の扱いはカテゴリーごとに異なるので、耐久レースだとチェッカーを受けなければ失格の場合も多いです。


 2位からBRZ、レオンAMG、ウェイボ ウラカン、そして5位になんとリアライズGT-R(;・∀・)残り10周まで5位はARTA NSXでしたが、右後輪のパンクで争いから脱落しました。なぜかこの車は無事にレース距離を走り切れない・・・

 今回のレースは比較的波乱が少なくてすんなりと進んだ印象でしたが、GT500はリアライズZが勝つと少なくとも20周目までは思っていたので、見事にひっくり返されたのが意外でした。大半の車が22~24周目にタイヤを替えたのに対し彼らは27周目、同じヨコハマを履くウエッズスポーツも26周目のピットだったので、周囲の動きよりもタイヤに関する自分たちのデータに基づいて動いた可能性が高いと考えられます。
 他方で、今回は路面温度の高さもあってタイヤの作動が全体的にかなり早かったように見えました。タイヤ ウォーマーが使えないGTでは、相手より後から入ると相手のアウト ラップが遅い分オーバーカットの形になり、その後タイヤに熱が入り切る前に抜かれるかどうか、という構図になるのが基本です。
 後ろにいる車が相手より先に入って、相手のアウトラップ中にコース上で抜くことを私は『事実上のアンダーカット』という表現を用いることがありますが、今回はリアライズZがピットを出た時点でももう2台に抜かれているという『正規のアンダーカット』が成立していました。


 仮にリアライズZがスタンレーの動きに反応してすぐ23周目にピットに入っていれば、アステモと同じ周に同じ作業時間なので当然前でコースに戻り、タイヤの作動までに少し詰められたところからの争いだったと思いますが、前を抑え続けられたかどうか、現実世界+4周でタイヤがもったのかはなんとも言えないタラレバの世界です。

 SUPER GTはタイムを後から検証する方法もないしピットサイクルに入ると画面のテロップからタイム差の情報も出なくなるので、どのぐらい新品と中古のタイヤにペース差があったのか不明ですが、ピット前にリアライズがアステモの8秒弱前方にいたのが、4周のピット時期の差でアステモの5秒リードに変わっていました。差し引き13秒の差が4周で生じています。
 アステモとスタンレーはフルの車載映像が公開されているので映像でざっくり検証したところ、塚越と山本はアウトラップで約1秒、翌周は2秒、塚越の方が速かったと思われます。その塚越のピット後最初の計測は1分37秒ほどで、1分37秒366というアステモの決勝ベストはここで記録したのかもしれません。
 そして驚くべきことに、塚越のアウトラップとその翌周の走行映像を並べてバーチャル対決させてみたんですが、ターン3のブレーキングまではタイヤが冷えていて早めのブレーキだったのに、ターン4以降もう既にレース速度になっていて、コーナー2つでタイヤはほぼ作動していました。山本もGT300の影響で少し条件が違いましたがだいたい同じだったのでブリヂストンの目覚めはものすごく早かったようです。
 ピット前の上位勢のペースはだいたい1分40秒前後だったとレース途中のテロップや車載映像から想定されますので、交換後のアステモはリアライズより1周2秒超速いペースで走ったと考えられます。2.5秒なら4周の差で10秒、ちょっとしたGT300との絡みやその後の発熱時間を考えると(リアライズの車載でバーチャル対決をやってみたい)、13秒の差が見事に埋まります。
 でもやっぱりタイム一覧を見たいなあ、レース後に関係者にはCSVでタイムデータが配布されるそうですが、FIAカテゴリーみたいに全体公開とかしません?w

 アステモからすると1回目のFCY解除で運よくウエッズスポーツを抜けたのは大きく、これがなく詰まったままならあと3秒ほど後方にいましたし、抜こうとして争ったらもっと失ってスタンレーを逆転できていなかった可能性があります。2回目のFCYはちょうどタイヤを休める良い機会になった可能性もありますね。練習走行では失敗しましたが、抜群の車でした。
 このレースでうまく行かなかったのはダンロップの2台のNSXで、いずれもピックアップが酷くてペースが全く上がらなかったとのこと。またARTA NSX-GTはピット作業でタイヤ交換と給油を同時にやってしまってペナルティーを受け、5台のNSXは1位、2位、11~13位と極端な結果になりました。
 ダンロップは前戦のSUGOでは練習走行でさっぱりだったのが予選でいきなり抜群のグリップを発揮して自分たちで驚いていたようで、ピークのグリップ性能は他社と同等かそれ以上を発揮する点があるものの、タイヤへの荷重が適切量であるかどうかにかなり左右されてしまうのかな、と感じます。
 ピックアップというのはたぶんグレイニングだと思いますが、燃料が重くて負荷の大きい時間帯にタイヤの表面をザリザリとこすってしまったり、あるいは発熱不足できちんとゴムが溶けずに、半分液体になって路面にべたべた付けるはずの表面が消しカスみたいに表面にへばりついたりして発生することが多いです。ペースが遅かったり気温が高かったりするとダウンフォース不足もあってタイヤへの荷重がさらに減るので起こりやすくなりますね。最悪の場合
ペースが遅い→発熱しない→グレイニングが起きる→ペースが上がらない→発熱しない→グレイニングが(ry
という無限ループにハマることがありますが、なんかこのレースでは限りなくこの状況に近かったんじゃないかと思います。

 そしてドライバー選手権ですが、
Po No Driver Points diff
1  3 千代 勝正 58
高星 明誠
2 12 平峰 一貴 55.5 -2.5
ベルトラン バゲット
3 17 塚越 広大 54 -4
松下 信治
4 100 山本 尚貴 41 -17
牧野 任祐
5 37 サッシャ フェネストラズ 38 -20
宮田 莉朋
6 6 大嶋 和也 38 -20
山下 健太

 4位以下のコンビは優勝が絶対条件で極端な他力なので、実質3組の争いとなりました。この3組は基本的に優勝=チャンピオンという状態ですが、全員がハンデ無しのレースでそうそうこの人たちだけが勝てるというわけでもないですから1つの順位を巡って最後まで争いが行われそうです。同一メーカーからの支援合戦というようなことも起こるかもしれません。もしアステモNSXが黒いボンネットで来たら勝ちだと思いますw
 平峰のチクショー案件が無ければ12番はあと1点多かったわけで、仮にタイトル争いがコース上の4位以下のあたりで争うことになると1点は大きい影響が出る可能性がありますが、元々スタートで偶然3つ順位を上げたことで大儲けしての6位ですから、最後の1つのミスを悔いるより、抜けない条件の車と抜けないコースで順位を上げたことを前向きに捉えるのが大事でしょうね。


 一方GT300も上位勢は極端に順位が変動することもなく、タイヤに厳しいオートポリスではあまり極端な戦略もなければ、SC/FCYの運も無くて実力なりのレースが進んだ感じでした。グリーンブレイブが気づけば2年勝っていなかったのか、というぐらいのものですが、BRZは重い車で2位と大健闘だったけど悔しかった模様。条件的には最高の結果なんですが、選手権を考えると絶対勝ちたかった、というところです。ドライバー選手権は

Po No Driver Points diff
1 56 藤波 清斗 52
J.P. オリベイラ
2 61 井口 卓人 49.5 -2.5
山内 英輝
3 10 大草 りき 46 -6
4 10 富田 竜一郎 42 -10
5 52 川合 孝汰 37 -15
6 52 吉田 広樹 36 -16
7 11 安田 裕信 35 -17
石川 京侍
8 65 蒲生 尚弥 33 -19
篠原 拓朗

 欠場の関係で富田と吉田は相方が突然欠場を強いられる出来事が起きない限り絶対チャンピオンにはなれないんですが、このご時世何が起きるか分からないので絶対無理とは言い切れません。BRZは2連覇のために勝てば自動的にチャンピオンですが、最終戦の舞台であるもてぎはストップ&ゴーでBRZ向きではなく、逆にGT-Rには向いているのが大きな課題です。エンジンが壊れる覚悟で設定を攻めて来るんだろうとは思いますが、他にも速いGT3車両が多いので彼らを千切るのは簡単ではありません。
 私は事実上GT-R同士の争いになるのかなと思っていますが、前半の展開に合わせて自在に藤波がタイヤと燃料をコントロールし、後半のオリベイラをお膳立てするコンビネーションと、セッティングもタイヤも外さないチーム力は点差以上に強さを感じます。一番怖いのは、意外とGTあるあるなんですが、早い段階からあまりに重いハンデを背負ったレースが多すぎて、全部下ろしたらセッティングが迷走する、というやつで、このレースもハマりかけたらしいので、練習走行の出来栄えが大事ですね。

 次戦は11月最初の週末にいよいよ最終戦のもてぎです。

コメント

首跡 さんの投稿…
チャンピオン予想
GT500→17号車
GT300→61号車

クルマにダメージ有りなら、チャンピオン獲得の可能性大!
SCfromLA さんの投稿…
>首跡さん

 私は17と56かなあと思ってます。もてぎはけっこう車にダメージ入れるの難しいw