NASCAR Cup Series、ヘンドリック モータースポーツのアレックス ボウマンが10月2日にタラデガ スーパースピードウェイで開催されるYellaWood 500を欠場することが発表されました。ボウマンは先週のテキサスのレースで97周目にクラッシュ。脳震盪のような症状が確認されたため、9月29日にノースカロライナ州シャーロットで医師の判断を仰いで決断したとのことです。
ボウマンは
「脳震盪のような症状により医師の診断を受けた結果、タラデガではNo.48 アライ シボレーを運転しないことになりました。残念に思いますが自分の健康は最優先事項です。1日も早く競技に復帰できるよう、医学的な指導に従ってまいります。」
と声明を発表しました。
ボウマンの代役としてタラデガのレースにはノア グレッグソンが出場することになりました。本来ならNo.62 ビアード モータースポーツから出場するはずでしたが急きょの代役となります。グレッグソンが出向してしまったNo.62には代理としてジャスティン オールガイアーが起用されます。
今季はカート ブッシュが第21戦のポコノ―の予選でクラッシュし、脳震盪の影響で以降のレースを全て欠場して2ヶ月が経過しても復帰できていません。それだけにボウマンの先行きは非常に気になるところですし、今季から導入されたGeneration 7の車両のドライバー保護に関して懐疑的な見方も浮上しています。
今年の車両は車体が鋼鉄製からカーボンへと置き換えられていますが、その構造が『硬すぎる』と指摘されています。ご存知の通り、事故からドライバーを守る方策としては乗員の居る骨格部分を強固に守る一方で、それ以外の部分の部品はむしろ強度を持たせながらも積極的に壊し、壊れることで衝撃を分散させることで成り立っています。カートの欠場を受けてこの話題が大きく取り上げられた際、ケビン ハービックは
「(フォンタナの練習走行で)クラッシュした際に、車が壊れたと思ったけど、ちょっとバンパーがへこんだだけだった。誰かにハンマーで殴られたような感じだったよ」
と説明しました。見た目には随分と車の損傷が少ない状況が、むしろドライバーにとっては非常に危険で、特に後部の強度が高すぎて衝撃を吸収しきれていない様子は複数のドライバーが証言していました。
カートのクラッシュはほぼ真後ろをぶつけたもの、今回のボウマンも最初に真後ろをぶつけ、流れで右前を壁にぶつけています。レース中に影響が大きかったのは明らかに右前で、見た目には後部は大したことが無いように見えました。ボウマンは修理を繰り返しながら走ってなんとか完走し29位で走り切りましたが、事故の際には「人生で最も強烈なクラッシュだ」と無線で話していました。
ハービックはこの動画を引用したボブ ポクラスのツイートをさらに引用して
「担当者がこのような事態を招いたことは全くもって受け入れられない。デニー ハムリンが新車のプレゼンテーションで、ドライバーたちが「この車は硬すぎる」と訴えたことを昨日のことのように覚えている。データも納得していなかった。ドライバーの声に耳を傾けるべき時だ。」
と改めてNASCARを批判。脳震盪はドライバーのレース生命のみならずその後の生命そのものを大きく左右する重要な問題だけに、NASCARも対応を迫られるのは必至とみられます。ボウマンが大事に至らないことを願います。
コメント