FORMULA 1 GRAN PREMIO DE LA CIUDAD DE MÉXICO 2022
まずはフェルスタッペン、ハミルトン、ペレス、ラッセル、サインツ、ルクレールという順位になります。ラーメン屋さんはルクレールとアロンソに抜かれて8位ですが、アロンソにくっ付いているので今のところ結構速い様子。
優勝争い、ハミルトンは一時フェルスタッペンとの差を詰めたものの、再び拡大トレンドに転換してしまって56周目にはこのレース最大の11秒差を超えました。ラッセルの方はそこそこの速さがあるとはいえぺレスの姿が見えるところにすら至らず、レッドブルが2ストップになる雰囲気もありません。ちょっとチーム側の「これが正しいタイヤだ」「ミディアムは落ちて来る」が妥当ではない雰囲気になってきました。釈明会見の用意をした方が良さそうです。
Autódromo Hermanos Rodríguez 4.304km×71Laps=305.354km
winner:Max Verstappen(Oracle Red Bull Racing/Red Bull RB18-RBPT)
2022年のF1世界選手権はドライバーもコンストラクターズもチャンピオンが決まったので残りはいわゆる消化試合ということになりますが、まだまだ各順位で1つでも上に行きたい人、この世界で生き残るために何か結果を残さないといけない人には消化試合も何もあったもんじゃありません。第20戦は標高がめっちゃ高いメキシコシティーGPです。
・レース前の話題
レッド ブルとアストン マーティンが2021年の予算制限規則に違反していた、という問題。レッドブル側は「不正なんてしてへん」と反論していましたが、反論していて結局有罪になるよりも、早いうちに違反を認めた上でFIA側と歩み寄って合意を結ぶと罰則が軽くなる、という談合の摘発みたいな制度があるので、レッドブルはこれに合意。
レッドブルの超過額は日本円にして約3億円と総額から見れば2%に満たない規模でしたが、結果700万ドルの罰金と風洞実験/CFD使用時間の削減という罰則を受けることになりました。アストンマーティンの方は違反した金額がレッドブルよりも小規模だったので、45万ドルの罰金で済みました。
ただ、規則を守ったライバルからすると、激戦の2021年と、規則がリセットされる2022年に向けての予算でたとえ3億円でも超過してるのはズルいやろ!と厳罰を求める声が上がっています。新規定車両の開発で最初に一歩前に出る利点は大きいので余計にみんな大きい声を上げているんだと思いますが、従来の色んな規定違反とはまたちょっと種類の違う違反なので、妥当性を客観的に考えるのも難しそうです。
また、前戦でミラーが脱落したまま走行していたことに対してレース後にクレームが付き、30秒加算のペナルティーを課せられたフェルナンド アロンソでしたが、アルピーヌ側の反論が認められてペナルティーは撤回され、アロンソの7位が帰ってきました。角田 祐毅はギリギリ入賞の10位ということになります。
・予選
この週末はメルセデスが速さを見せ、予選はレッドブル、フェラーリと三つ巴の面白い争いになりました。メルセデスは前戦アメリカでアップデートを行い、その際にフロント ウイングも新しいものを持ってきましたが合法性に疑問を持たれたので投入を見送り、どうやらちょっと怪しい部分を手直ししてここで投入しているみたいです。
Q3は1回目のアタックでマックス フェルスタッペンがこの週末初めてとなる1分17秒台のタイムをいきなり記録、Q2でのタイム水準から0.5秒以上切り上がりました。さらに2回目のアタックでこれを縮めて、結局ただ一人の17秒台でピレリ ポール ポジションを獲得しました。
これに対抗したのはジョージ ラッセルで、1回目のアタックで0.132秒差と惜しい位置におり、2回目のアタックでもセクター2を終えて0.026秒差と逆転を狙えそうでしたが、難しい野球場区間、の手前のターン12でミスって撃沈。それでも1回目のタイムが速かったので2位を獲得しました。
3位はトラックリミット監視おじさん・ルイス ハミルトン、1回目のアタックで攻めすぎてターン3で縁石の内側を通りすぎてタイム抹消を食らい自分が取り締まられましたw
しかしさすがはハミルトン、2回目のアタックもほぼ同じタイムを記録。1回目にミスってなければ2回目は攻めて17秒台行けたかもしれませんが、ラッセルもミスってなければ17秒台なのでここはタラレバのお互い様。いずれにしてもメルセデスが2位、3位。予選後に流れていたBGMがいつものやつではなくメキシコ仕様( ゚Д゚)
4位からセルヒオ ペレス、カルロス サインツ、そしてなんとバルテリ ボッタス。日本GPではネオンをイメージしたというちょっとカオスな特別ヘルメットに『No Ramen No Life』のステッカーが貼ってあり、もはやラーメンネタは公認状態とましたが、久々に大盛ラーメンの活躍。シャルル ルクレールはエンジンが機嫌を損ねたらしく7位でした。ラーメン食べます?
・決勝
グリッド紹介映像でBGMがスムーズにいつものアレンジからメキシコ仕様になるという演出が秀逸でしたが、そんなことよりタイヤ選択が分かれてレッドブルとフェラーリはソフト、メルセデスはミディアムを選択。レコノサンスで駆動がおかしい、ギアボックス故障か?と無線で言っていたケビン マグヌッセンはなんと!ナットがちゃんと締まっていませんでした、ハースはNASCARだけでなくF1にもルース ウィールを持ち込んだ模様^^;
スタートの蹴りだしはみんな似たようなもので、まあ面白いほどスリップストリームが効かない争い。フェルスタッペンが内側を守ったのでラッセルは外に動いて、抜けないので引いたんだと思いますが、ミディアムがグリップしなくてターン1を外回り。
逆にハミルトンはペレスに迫られてターン1でブロックを余儀なくされますが、そのおかげでターン1でラッセルの内側に入り、そのままターン2で外側に並びかけてチームメイトをかわしました。ラッセルはぶつけないよう慎重に走っていた雰囲気が伺え、その先のターン4入り口でペレスにも抜かれました。
まずはフェルスタッペン、ハミルトン、ペレス、ラッセル、サインツ、ルクレールという順位になります。ラーメン屋さんはルクレールとアロンソに抜かれて8位ですが、アロンソにくっ付いているので今のところ結構速い様子。
ハミルトンはフェルスタッペンと1.2秒差で付いていましたが、ミスったのか冷却を考えたのか8周目にいきなり0.4秒開いて1.6秒差。ペレスとラッセルはそれぞれ2秒ほどの差というところで、今すぐに何か起きる感じではありません。71周もあるのでここのレースは持久戦です。
15周目、フェルスタッペンは「バウンシングで苦しんでいる」と言いつつもファステストを記録してハミルトンとの差を拡大していきます。一方フェラーリはペースが上がらないようで、サインツは19周目に既にラッセルから9秒差、ルクレールはそこからさらに4秒離され「損失がないならプランCを考えてくれないか」と提案。「それには集団に詰まることを考慮しないとダメだから」とやんわり断られましたが、複数回ストップでしょうか。
・ピット サイクル
23周目、ちょっとソフトの性能が低下してきたのでレッドブルはまずペレスをピットへ呼びました。めズラしく左後輪の交換に手間取って5秒かかってしまいます。ラッセルは今入ったらオーバーカットできるかもしれませんが、作戦的には最初のスティントを長く走るためにわざわざミディアムを選んでいるわけですから、ここは無視します。
フェルスタッペンも2.2秒あたりまで広げたハミルトンとの差が1.6秒に戻ってしまい、タイヤがダメになったらしいので25周目にピットへ、ミディアムに繋いできっちりサインツの前でコースに送り出しました。ハミルトンは「俺のタイヤは大丈夫だ」とゴキゲンですが、一方で「またエンジンに切れ目がある」と、予選でも口にしていた出力の不具合も口にします。
29周目、もっと引っ張るのかと思ったらハミルトンがもうピットへ、ハードに繋いだのでどう考えても1ストップ狙いです。タイヤに熱が入るまでにペレスに抜かれないかが重要な鍵になりそう。ラッセルの方は「タイヤの感触は良い、伸ばそう」「このまま行って最後にソフトを付けよう」と可能な限り長く走りたい意向を示します。
しかしチームの判断は異なり、ラッセルは34周目にハードへ交換。これで上位のピットサイクルは一巡、フェルスタッペンがリーダーで7秒差でハミルトン、そこからペレスが1.7秒差の3位、そこから7秒離れてラッセルです。レッドブルは40周以上の距離をミディアムで走るのか、2ストップなのか。
・後半戦
ハミルトンはなんだか4輪丸ごと滑っているようで、曇って路面温度がスタート時より10℃近く下がっていることも不利に働いている様子。ペレスが少しずつ距離を詰めてきました。路面温度が10℃も下がったらNASCARだと1位の人が周回遅れに陥ることもあるぐらいの激変ですね^^;
「ハードが速くないぞ」と訴えるドライバーに対して「ミディアムは終盤で落ちるから」となだめるエンジニア、そんな状況から45周目あたりにようやくハードとミディアムの差が埋まり始めたようで、似たようなペースになり始めました。ハミルトンとペレスの差は1.5秒まで離れてひとまずの危機はやり過ごした様子。サインツはもうラッセルの24秒後方で蚊帳の外(っ ◠‿:;...,
51周目、11位争いをしていた角田とダニエル リキャードが接触。タイヤ同士が接触して角田の車が飛び上がりました。リキャードはスタートから長い距離をミディアムで走ってソフトに繋いだので先を急いでいましたが、ちょっと強引に内側に入ってぶつけてしまい10秒ペナルティー。幸い低速コーナーなので大事故にはならず、角田は部品を撒きつつ自走してピットへ。右側にでっかい穴が開いて冷却系が壊れているのでリタイアとなりました。
| 「いでぇ!」って声が聞こえそう^^; |
優勝争い、ハミルトンは一時フェルスタッペンとの差を詰めたものの、再び拡大トレンドに転換してしまって56周目にはこのレース最大の11秒差を超えました。ラッセルの方はそこそこの速さがあるとはいえぺレスの姿が見えるところにすら至らず、レッドブルが2ストップになる雰囲気もありません。ちょっとチーム側の「これが正しいタイヤだ」「ミディアムは落ちて来る」が妥当ではない雰囲気になってきました。釈明会見の用意をした方が良さそうです。
そのまま上位勢は特に何も起こらず、中団でリキャードがハード勢を次々と追い抜いて何も起きないレースに見せ場を作ります。10秒加算を受けても入賞できるかもしれないので必死。そんな中65周目、アロンソがエンジンの不具合に見舞われて真っすぐターン1を進んで停止。VSCとなりました。でも特にレースには影響がありません。
ささっとVSCが解除されると、ハミルトンは「フェルスタッペンがVSC中に差を広げた」とクレーム。トラックリミット監視おじさん、今度はVSC速度監視おじさんになりました。確かにVSC前より少し差が開いた感じもありますが、これは機械で全部見てますから普通に考えたらハミルトンは速度の上限いっぱいまで使っていなかったか、解除前後の動きで少しゆっくりだったか、という可能性が高いです。
なお、たまに誤解される方がいますが、VSCやFCYが発令されると発動中は各車のタイム差は一時的に広がります。単純な例で言えば、150km/hで走っていて5秒差だったら、FCYで50km/h制限になると速度が 1/3 になるので差は3倍になって15秒差になります。解除されて150km/hになったら5秒差に戻ります。
最後はフリー ストップの位置にいたラッセルがファステストの1点を稼ぐためにピットに入り最終周へ。ペレスは周回遅れを処理している間にハミルトンから離されたので上位4台は完全に無風になり、フェルスタッペンが結局ハミルトンを14秒ほど引き離してチェッカーを受けました。今季14勝目、年間勝利数としてF1史上最多記録を樹立しました。
2位ハミルトン、3位ペレスと去年と変わらない表彰台の顔ぶれになりました。ラッセル、サインツ、ルクレールが続き、7位には10秒加算を受けてもなおリキャードが入りました。ラーメン屋さんは辛うじて10位。
ドライバー選手権の順位では、ペレスがルクレールを逆転して2位となりました。コンストラクターズでは、4位・アルピーヌと5位・マクラーレンの差がレース前より4点だけ縮まって7に、6位のアルファ ロメオはボッタスのおかげでアストンマーティンとの差を1点だけ拡大することができました。9位や10位が多い争いなのでたかが1点、されど1点です。アルファタウリはハースに1点だけ負けてて現在9位。
今回はタイヤ選択が全てでした。フェルスタッペンはミディアムで46周、ペレスは48周も走りましたが、メルセデス側からするとそんなに長持ちするとは想像できていなかったと思われます。スタート時点の路面温度がずっと維持されて45℃を超えるような状況であれば柔らかいタイヤは苦労したかもしれませんが、実際は温度が下がったのでむしろハードの方が滑ってしまって苦労したように見えます。
スタートから39周までミディアムで引っ張ったボッタス、40周まで引っ張ったアロンソは、せっかく半分以上まで走って我慢したのにハードに交換したら苦労し、44周まで待ってソフトにしたリキャードが圧倒的に速かったことを考えても、ハードはタイヤとして適切ではなかった様子。
固いタイヤに対してはある程度荷重をかけてやった方が良いですが、標高が高くてダウンフォースがスカスカになるメキシコだとなかなかそうなりません。むしろ基本的に最大ダウンフォースを狙っているメルセデスだからなんとかギリギリタイヤが使えた、というところかもしれません。
レッドブル側は、ソフト→ミディアムが最速だと思っていたのでミディアムでスタートしたメルセデスの考え方に驚いた、と語り、メルセデスの方はレース後に作戦の失敗を認めました。せめてラッセルは本人の言う通りにソフトを使えるまで待ってあげて作戦を分けたら面白かったんですが、2台で別行動を採ることをあまりやりたがらないのと、ちょっと自分たちの事前の考えが正解だと思い込みすぎたところが敗因だったなと思います。
でも、仮にハミルトンがミディアムからソフトへ繋いだとすると、確実にぺレスにアンダーカットされているのでコース上で抜く必要があります。直線の遅いW13で直線の速いRB18を抜くのは楽ではないので、タイヤの履歴と性能差で一発でスパっと抜かないといけません。そこを考えるとこっちの作戦でも勝てたかと言われるとやっぱり2位でしょうかね。
レッドブルが天候まできっちり読んでいたのか、実はそこはたまたまで2ストップ覚悟だったのかまでは分かりませんが、対応力の高い作戦と、ペレスがきちんとウインドウ内で走って相手の戦略を縛っている、ということがやはり大きい部分でした。強いチームというのはそう簡単には崩せないですね、つい2年前までメルセデスがそうだったわけですから。
さて、次戦は1週間の間を空けてブラジル、そしてそこから2週連続開催で最終戦のアブダビと続きます。距離が遠すぎるので1週開けておかないとみんな大変な気がしますが、年間に22戦もやったら今さら休みがあろうがなかろうがどうでもよくて、むしろ早く終わって休みたい感じだったりするんでしょうか^^; 最後まで毛が無く、いや怪我無く安全に行きましょう!
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