NASCAR Cup Series、レギュラー シーズンが終了して今週末からプレイオフが始まりますが、開始前に先に見ておきたい話題をいくつか取り上げます。
23XIレーシングは、残る10戦のプレイオフにおいてバッバ ウォーレスが本来のNo.23ではなくNo.45で出場すると発表しました。今回私も初めて理解したんですが、カート ブッシュは脳震盪の影響で欠場を余儀なくされてドライバーとしては出場権を得ていたプレイオフを辞退していましたが、23XIレーシングのNo.45として争うオーナー ポイントではプレイオフ進出を維持していました。
今までにこういうケースが無かったので、てっきりドライバーがプレイオフに出なければオーナーポイントも17位以下になるものだと思っていたんですが、出場権を満たしていればオーナーポイントだけ継続することが可能だったんですね。
プレイオフに進むとポイントが2000にリセットされてオーナー選手権16位以内が確実に保証されます。オーナー選手権の順位は収益分配金の金額に影響しますので、できるだけ上位に行く事はチームの経営にも大きく影響します。
ウォーレスが乗るNo.23はオーナー選手権で現在21位で、ポイント的にどう頑張ってもせいぜい19位あたりまでしか上積みできそうにありません。他方で2000点で横並びからスタートするNo.45は16位以内を争うので、それなりの順位まで上げることが可能です。チームとすると、より上位の車両にレギュラーを乗せて少しでも上位を狙うとともに、ウォーレスには『プレイオフっぽい感じのレース』を経験させることができます。
No.45に乗ると言っても急にウォーレスが黒い車で走るというわけではなく、スポンサーやクルーなどは従来通りなので、本当に23と45の数字を取り換えるだけの対応。カートの代役は引き続きタイ ギブスが努めますが、ギブスがNo.23に乗ることになります。今さら数字が変わるので頭が混乱しそうですw
そして、これによってドライバー選手権では16位に入ってプレイオフに進んだライアン ブレイニーですが、オーナーポイント選手権のNo.12 チーム ペンスキーとしてはプレイオフの進出枠から外れてしまいました。ブレイニーはドライバーとして1位を目指しながらも、オーナー順位は17位以下にしかならない、という不思議なことになりました。これも優勝者が16人誕生したからこその珍事ですね。
ではプレイオフ開始時点でのドライバー選手権を確認しておきましょう。プレイオフ コンテンダーは全員が『2000+レギュラーシーズンで獲得したプレイオフ ポイント』にリセットされています。
| pos | driver | points | +/- |
|---|---|---|---|
| 1 | Chase Elliott | 2040 | 33 |
| 2 | Joey Logano | 2025 | 18 |
| 3 | Ross Chastain | 2020 | 13 |
| 4 | Kyle Larson | 2019 | 12 |
| 5 | William Byron | 2014 | 7 |
| 6 | Denny Hamlin | 2013 | 6 |
| 7 | Ryan Blaney | 2013 | 6 |
| 8 | Tyler Reddick | 2012 | 5 |
| 9 | Kevin Harvick | 2012 | 5 |
| 10 | Christopher Bell | 2011 | 4 |
| 11 | Kyle Busch | 2010 | 3 |
| 12 | Chase Briscoe | 2009 | 2 |
| 13 | Daniel Suárez | 2007 | -2 |
| 14 | Austin Cindric | 2006 | -3 |
| 15 | Alex Bowman | 2006 | -3 |
| 16 | Austin Dillon | 2005 | -4 |
ここまで最多の4勝を挙げてレギュラーシーズンのチャンピオンも手にしたエリオットが2040点と最多得点の状態でプレイオフを開始。何せ勝者がばらけたシーズンとなりましたので、中団の差はあって無いような状態です。優勝すれば次ラウンド進出、未勝利のドライバーはポイント順で12位までが次ラウンドに進みます。うっかり車両規定違反のペナルティーで25点減点とかを食らうと致命的なので、チーム全体として厳格に管理しないといけません。
ラウンド オブ 16の開催地は、500マイルの長丁場・ダーリントン、過去3度のレースはいずれもファースト ネームがKで始まる選手(カート ブッシュ、カイル ラーソン、カイル ブッシュ)が勝っている1.5マイルのカンザス、そして世界最速の0.5マイル・ブリストルです。ブリストルは得手不得手が出やすい上に一発リタイア級のクラッシュが起きるので、ゆとりをもってこのレースに進めるかは精神衛生上とても大事です。
そのクラッシュについてですが、プレイオフを前にNASCARはダメージ ビークル ポリシーの規則を変更しました。これまで6分間とされていた作業時間は、これまでのレースでのGen7車両の修復状況、チームとの協議を受けて10分間へと延長されることになりました。
改めて規則を確認すると、この10分というのは車両がピットの入り口に入って黄色い線を通過した段階からカウントが始まります。複数回の出入りによって作業を分割することもできるので、周回遅れにならないようにコーション中に何度も出入りすることが可能ですが、カウントはリセットされずに減り続けます。時間が0になったらそれ以上の修復作業はできません。つまり、出入りを繰り返すとピット内を走行する時間の分だけ作業時間は削られます。
時間を使い切った車両は、各レース毎に設定された規定最低タイムを3周以内に満たす必要があり、達成できなかった場合にはレース続行は許可されずリタイアとなります。一方で、達成した場合にはレースの続行が可能で、時計は10分にリセットされます。ちなみに、ピット内の走行時間を削るため、開き直って速度違反したらどうなるかというと、速度違反した場合罰として時計は15秒進む規定になっています。
想定外のことばかり起こる2022年のシーズン、プレイオフではどんなことが起こるんでしょうか。
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