FORMULA 1 HEINEKEN DUTCH GRAND PRIX 2022
Cuircuit Zandvoort 4.259km×72Laps=306.597km
winner:Max Verstappen(Oracle Red Bull Racing/Red Bull RB18-RBPT)
F1は夏休み明け早々の3連戦、2戦目はマックス フェルスタッペンの母国・オランダ、昨年に復活開催されて今年が2回目となります。先週既に色々と夏休みボケしていたフェラーリさんが3連戦で目を覚ますのか、ますますグダグダになってしまうのか、嫌でも注目してしまいます。
| ほとんどがマックスファンと思われる |
先週はすっかりドライバーの話を書くのを忘れていましたが、ハンガリーGPを前にセバスチャン ベッテルが引退を表明したところから、一気にドライバーの動きが表面化してきました。まず、ベッテルの後任としてフェルナンド アロンソがアストン マーティンに加入。おじさんの後任がさらにおじさんというのはかなりの驚きでした。
で、そこまではまだ良かったんですがここからがさらに大騒ぎ。アロンソの離脱を受けてアルピーヌが2021年のFIA F2チャンピオン・オスカー ピアストリを起用すると発表しましたが、当の本人はTwitterに「俺アルピーヌには行かないよ」となんとアルピーヌの顔に思いっきり泥を塗りました(っ ◠‿:;...,
ピアストリは結局マクラーレンと既に話ができていたようで、このオランダの週末を前にして正式にマクラーレンへの加入が発表されました。もちろん弾き出されるのはダニエル リキャードです。この2人は両方ともオーストラリア出身、思えば2014年に同郷の先輩・マーク ウェバーの引退に伴ってレッド ブルに移籍し速さを見せたリキャードですが、8年経って追われる身になったわけですね。。。
とりあえず、アルピーヌがアロンソの後任をどうするのか、リキャードは移籍先があるのか、といったあたりが次の注目点になってきそうです。アルファタウリからピエール ガスリーがアルピーヌへ行くのではないかという噂は以前からあり、ここに『アルファタウリがインディーカーからコルトン ハータを連れて来る』という話まで出てきて何がどうなるか分かりませんし、覚えられる気がしませんw
さて、 1周が短い、道が狭い、海沿いにあってコースにすぐ砂が乗る、と予選をやるには見事に波乱要素が満載のザンドフールト。挙句の果てに熱狂的なフェルスタッペンのファンが会場に集まり、Q2では持ち込み禁止のはずの発煙筒がコース上に転がってきて赤旗になる事件まで発生しました。
発煙筒も大変ですが、なぜかコース脇に複数のハトが呑気に歩いており、どうもF2のレースでも呑気にコース上にいたようなので、危ないからどこかに連れて行ってあげて欲しいです。公園とかでハトの様子をのんびり眺めてるとけっこう愛らしいのでハト好きなんですよね。ちなみに会社の近所には少なくとも2羽の白いハトが住んでいるらしく、よく通勤中に見かけて癒されています。これがまた呑気で自転車が来ても逃げないのよ・・・
一般的なドバトでも飛んだら30km/h~50km/h、レース用のハトなら150km/hぐらいの速度で飛ぶそうですが、コース上で飛ぶように速かったのはフェルスタッペン。Q1ではさっさとタイムを出して待機すると、Q2も中古タイヤで最速。
Q3に入ると、Q2までやや苦戦気味に見えたシャルル ルクレールがいきなりフェルスタッペンを上回るタイムを記録して接戦になり、さすがに楽はさせてもらえませんでした。2回目のアタックでルクレールはさらに少しタイムを詰めましたが、フェルスタッペンは0.021秒差で逆転に成功。予選全体で4アタック・12周だけの省エネ予選でピレリ ポール ポジションを獲得し、決勝に新品のソフトが1セット余りました。
その後ろではセルヒオ ペレスがターン13の先でスピンしてしまい、後続は最後のアタックを最後まで攻められず。メルセデスの2台は一番最後、少しでも路面が良い状態でのアタックに懸けましたがこの影響でアタックは終了、恐れていたことが起きてしまった形です。
予選順位はフェルスタッペン、ルクレール、カルロス サインツ、ルイス ハミルトン、ペレス、ジョージ ラッセルのトップ6。フェラーリは2台でフェルスタッペンを攻略するチャンスです。また、フリー走行では今一つだった角田 祐毅がQ3に進んで9位となっています。
気温23℃、路面温度33℃で曇り空の決勝。上位3台はソフト、4位のハミルトンはミディアムでスタート。ターン1までは距離が近いのでフェルスタッペン、ルクレールの順は変わりませんが、ハミルトンとサインツが軽く接触。幸い大きな問題にはなりませんでした。
ターン1はバンク角の関係で内側いっぱいまで使わないターンなのでサインツの内側はちょうど1台分ぐらい空いていました。ハミルトンは抜きにいったというよりは、ミディアムでスタートしたことで蹴りだしから後ろに迫られていたので、抜かれないようにブレーキで突っ込んでいって隙間に入り込んだようにも思えますが、冷えたタイヤでは曲がらない止まらないで絡みかけた感じです。まあ大事に至らなかったのでレーシング インシデントでしょう。
中団ではソフトでスタートした角田が2つ順位を下げてしまった上に、ミディアムでスタートしてるのでできれば抜いておきたかったミック シューマッハーの前に出られませんでした。ミック以下には長い隊列ができてしまい、隊列後方・16位のリキャードも無線で「この隊列の先頭誰?」
10周目、フェルスタッペンとルクレールは1.5秒前後の差で推移していますが、3位のサインツはどうもペースが0.5秒ほど及ばないようで既にルクレールから5秒差。ハミルトンがずっと後ろから付け狙っていますがいかんせん抜くところがありません。ここはソフトとミディアムで戦略も違うので本当の勝負はまだ先です。
14周目、上位勢で最初にサインツがピットに入りますが、なんと入ったピットにはタイヤが無い(;・∀・)クルーはギリギリでタイヤを持ってきましたが、左後輪だけは届かなくて待ちぼうけになってしまいます。1周が短いコースなので連携にミスがあったか、開始から20分で早くもフェラーリ大失敗。
この間に同じ周に入ったペレスが先にピットを出ていきましたが、タイヤの到着を待っているサインツのクルーが予備のインパクト レンチを地面に乱雑に置いていたため、ペレスの車が見事に踏んづけていきました。結局サインツは作業に12秒もかかってしまって明らかに上位の争いから脱落しました。冒頭の前振り、私はレースの12時間前に既に書いてたんですよ・・・
| ちゃんと踏んだ瞬間を撮っている国際映像お見事w |
フェルスタッペンは「タイヤはそんなに悪くない」と1分16秒中盤のタイムを維持する一方、ルクレールは「タイヤはあんまり良くない」と17秒台へ落ちており、17周目にルクレールもピットに入りました。この時点で既にフェルスタッペンと5秒近い差になっていました。
フェルスタッペンはタイヤ的には全然問題が無いわけですが、ルクレールのカバーのために翌周にピットへ。レッド ブルにしては遅い3.4秒の静止時間でしたが余裕でルクレールの前方でコースに戻りました。これで見た目上はハミルトンとラッセルがワンツーになります。いずれもミディアムでのスタートなのでここは自分のペースで走って後半勝負です。
そういえば、前戦からF1公式サイトの無料で見れるライブタイミング(簡単な会員登録が必要)がリニューアルされました。でもなぜか私のPCでは読み込みが止まってしまって見れないので、仕方なく旧バージョンを選択していたんですが、今回ダメ元で普段使っているChromeではなくEdgeでページを開いたら、なんと読み込めました。
こんな感じの画面です。旧バージョンでは見れなかったタイヤの履歴(ただし決勝中の周回数のみカウント)、ピット回数、順位変動、総合タイム差(GAP)と各順位間のタイム差(INTERVAL)が一度に見れます。
細かいところでは、この画面だとフェルスタッペンとランド ノリスのところに印が付いていますが、これをフェルスタッペンをもう1回クリックして解除するとノリスを基準にしたタイム差表示に切り替わり、たとえば『5秒ペナルティー受けたとして何位に落ちるのか』とか『ピットストップウインドウ内には誰がいるのか』とかを計算しやすくなっています。また、右下の周回数をいじると過去のラップタイムも確認できます。F1さんありがとう。
ハミルトンは非常に安定したペースで1分16秒7前後で走っており、これはタイヤを替えたサインツよりも速いペース。サインツはピットで大きく下げた上にペースでもトップ3チームでもおそらく最も苦しんでいると思われ、今日は蚊帳の外といった雰囲気です。なんかこういうパターンが多いですね。
28周目、フェルスタッペンがラッセルに追いついて一発でかわし見た目上の2位へ。このコース、DRSを使うとストレートではそこそこ抜けますがそれ以外は絶望的に抜けないので、どこで追いついたかは結構重要です。フェルスタッペンはちょうどDRSを得るところでラッセルに追いついたので本当にロスの少ない追い抜きでした。これがターン1でちょうど追いつくと丸々1周詰まって損しかねません。フェルスタッペンはさらにハミルトンに迫ります。
すると29周目にハミルトンはピットへ、フェルスタッペンと争って無駄な時間を使うことなく目標地点に到達した形で、ハードへ繋いだのでおそらく1ストップです。見た目上5位、前後と離れた良い場所に戻りました。2周後にラッセルもハードへ交換し、リカルド ムスコーニから無線で「最後まで行くぞ、ハミルトンは7秒前方な」。勝つのは無理かもしれませんが、対フェラーリ+ペレスではかなり優勢で、コンストラクターズ選手権で大きな前進です。
36周目、ハミルトンがペレスに追いつきました、ターン1で外からかわそうとしてあわや接触。レッドブルとするとペレスがここで抑えてくれることはフェルスタッペンにとっての脅威を排除できるので重要な争いです。一度は抜けなかったハミルトンですが翌周に再度外から仕掛けてペレスを攻略。ところが抜いた直後、ピットを出て来たベッテルが目の前に現れ、周回遅れなのになかなか譲ってくれなくて詰まりました。ハミルトンはこれらの要因で2周で4秒ほど損をしてしまいました。
この後ペレスはラッセルにも抜かれ、40周を終えてピットに入りハードへ交換。元々はソフト→ミディアム→ミディアムが標準的と考えられていましたが、メルセデスの2台がハードでとても速いので、ペレスを使ってデータを取りフェルスタッペンに役立てる意味がありそうです。ハードを当初はあまり使うつもりが無かった人たちも「あれ?ハード速くね?」と思い始めたらしく、ザビエル マルコスもルクレールへ無線で「ハードが予想していたよりも速いぞ」。
44周目、サインツが2回目のピットへ。なんと今度はちゃんとタイヤが用意されていました!やったね!するとその直後、ターン5のコース脇に車を止めたのは角田。「タイヤがはまってないよ!」と無線で叫びます。これはVSCか!とピットは大慌て。いつ出るのか、その時ピットの近くにいるのは誰か、そんなことを思っていたら、40秒ほど経過して角田、再起動。「タイヤは大丈夫だ、動いてくれ」と言われています。
なんだか釈然としませんがVSCは出ず、ルクレールは45周目にピットに入りハードへ交換しました。角田の方はこの周を3分28秒かけてようやくピットへ戻り、大丈夫と言いつつ再度タイヤを交換。本人はリタイアのつもりだったのでベルトを緩めてしまっており、これを締め直すためにさらに時間を使いました。NASCARでもありましたけど、もうレースが終わりだと思ってベルトを外してしまうと危ないですね。。。
ところが47周目、再度コースに出た角田が「何かおかしい、たぶんデフが壊れてる」。これを受けてチームは停止を指示、ターン4の外側に車を止めて、これでやっぱりVSCが出ました。ありがたいVSCになったのはフェルスタッペンで、普通に行ったら1ストップのメルセデスに一度は抜かれてコース上で抜き返す必要がありましたが、これなら順位を落とさず2回目のタイヤ交換ができます。48周を終えてハードへ。
一方、メルセデスもまた2台ともピットに入りミディアムへ交換。ステイ アウトしたらフェルスタッペンに追いつきはしますが前には出れませんし、リスタート後に逃げられるに決まっています。後ろとは差があってピットに入っても順位は下がらないので、2位・3位を確実にする堅実な戦略です。もしすぐにSCが出たらミディアムでハードのフェルスタッペンを追えるのであわよくば、、、の余地も残せる最良の選択でしょう。
50周目にVSC解除、リーダーはフェルスタッペン、12.5秒差でハミルトン、さらに3.5秒後ろにラッセル。ルクレールはラッセルから5秒後方でもう3位を取り返すこともできなさそうです。
フェラーリにとってもう1つ困ったのがサインツの順位で、現時点で7位、前方は1ストップで走り切ろうとするエステバン オコンが立ちはだかり、後ろからはさっきのVSCでソフトに交換したノリスとアロンソが元気に追いかけてきます。
55周目、今度はターン1の手前でバルテリ ボッタスの車が停止。もはやアルファ ロメオお約束の完走未遂走法、ここまで頻繁にちょっと完走に届かないと、むしろ精度の高さに感心します。サインツはちょうどこの黄旗の際の微妙な位置とタイミングでオコンを抜いてしまい、微妙だったのでチームから順位を返すように指示を受けますが、なんと順位を返す直前にSCが入って返せなくなりました。
というか黄旗追い越しは順位を返すかどうかの話ではなく危険であることが問題ですから、実際に追い越していたら返そうが返すまいがペナルティーだと思うので、返す指示というのもよく考えたら意味あるのか謎です。
結局この件は審議対象にもなっていないようで問題無かったと思われます。おそらくですが、あの時点で黄旗が出ていたのは最初のフラッグ ポスト。誤解されがちですが、黄旗は視認した地点ではなくそのフラッグに相当するコース上の地点から先で有効で、サインツが前に出たのはポストよりも僅かに手前でした。もう1つ手前のフラッグポストで既に黄旗が出ていたのなら完全な黄旗無視ですが、ここがサインツにとって最初の黄旗ならこれは違反にはなりません。
とはいえ、もしオコンが右に寄せてブロックする動きを見せ、サインツがそのさらに内側に行こうと右へ車を運んでいたら、停止したボッタスの車に突っ込んだり、急に回避しようとして事故が起きた可能性があるように思うので、後から冷静に考えるとゾッとします。オコンが真っすぐ走ってくれてて良かったです。
このSCでフェルスタッペンはピットに入ってソフトに交換しますが、メルセデスの2台はステイアウトしてフェルスタッペンからすると先行を許しました。しかし4位のルクレール以降も多くがここでピットに入ったので、メルセデスとするととりあえず先頭に出たとはいえ、自分たちだけ古いタイヤで走るリスクも抱えることになります。
するとメルセデスも次の手を打ちました。57周目、ボッタス車回収のため隊列はピットを通過する指示が出ましたが、ここでハミルトンをそのままにしてラッセルだけをソフトに交換。全員がピットを通過しているのでアンセーフ リリースに注意しながらフェルスタッペンにだけ抜かれて3位となります。
後ろではサインツもソフトへ交換しますが、こちらは走行レーンに戻る際にアロンソと重なって、アロンソがほぼ停止状態に陥ったのでアンセーフリリースの嫌疑。サインツも慌てて出たのではなく、目の前でノリスが作業していたからクルーを撥ねないように慎重に出た結果アロンソが来てしまって重なったんですが、微妙な状況です。
61周目、残り12周でリスタート。ハミルトン、フェルスタッペン、ラッセル、ルクレール、ペレス、サインツの順で、ハミルトン以外は全員SC中にタイヤを替えたので状況的にハミルトンは不利。本人も状況は分かっているようで、リスタートを前にして「後ろにいる車を抑えるのは無理だぞおい」。
ハミルトンはターン13の手前から割と素直に加速を開始し、フェルスタッペンはストレートでスリップストリームに入ってあっさりとターン1でかわしました。ラインぎりぎりまで加速しないという考えもあったと思いますが、むしろ相手に飛びつかせてラインの前までに追いつかせてしまい、加速をやめさせてターン1を守ろうとしたのかもしれません。ただフェルスタッペンは本当にギリギリでライン通過直後にハミルトンを抜いていました。これはお手上げ。
ハミルトンは64周目にラッセル、66周目にルクレールにも抜かれて4位となり表彰台からもこぼれ落ちてしまいます。レース中盤はものすごく機嫌が良かったのに、もうリスタート直前から超絶不機嫌モードです。
さあ次はサインツが、とフェラーリは鼻息を荒くしていたかもしれませんが、こちらまたもやタイヤもたない問題に直面。後ろのペレスを防御するので手一杯になってしまいます。しかも先ほどのアンセーフリリースに対して有罪判決を受けてしまい5秒加算のペナルティー。頑張らないと10位まで落ちてしまう計算になってしまいました。
ペレスはサインツを抜こうとしましたが案外抜けず、残り3周でターン1の外から仕掛けようとしましたが、コーナーの出口にかけての加速でようやく相手の後輪に前輪が並ぶ動きだったのでサインツはラインを開けてくれませんでした。砂場に出てしまってこれで勝負ありです。ペレスは昨年だったかオーストリアでもこういう追い抜きをしようとして弾かれたと思いますが、仕掛け方がちょっとNASCAR的で、NASCARならラインを開けてくれるかもしれませんが日欧のレースだと引かないといけない位置関係に見えますね。
フェルスタッペンは結局2位のラッセルに4秒ほどの差を付けて優勝。展開も味方してファステストもついでに記録し26点の満額回答でした。これで自身4連勝。ラッセルは雨で実質レースが無かった昨年のベルギー以来2度目の2位です。ちゃんとしたレースをして2位は初めてですね。これで未勝利にもかかわらず1勝しているサインツを抜いてドライバー選手権で4位、前を行くルクレールとペレス(現在同点)にも13点差です。
| 花火と発煙筒でもうぐちゃぐちゃ |
3位からルクレール、ハミルトン、ペレス、アロンソ、ノリス、と続き、5秒を加えたサインツはなんとか8位でした。しかしピットのミスとタイヤ摩耗の激しさでトップ3チームの争いでは完全に置き去りでしたので、これは要改善と言えそうです。
フェルスタッペンは何も起きないレースならおそらく1ストップのメルセデスを抜いて優勝、実際は都合よくVSCが入りその後のSCもうまく対処して優勝ですから、結局どう転んでも優勝できる速さでしたね。それも全てSC時のピットストップウインドウの圏外にライバルを追い出していたことが大きな要因ですし、間接的にはペレス(とベッテル)がハミルトンから4秒奪ったのも効いたかもしれません。
そのハミルトンは勝てはしなくてもフェラーリをあざ笑う2位でゴキゲンになるはずがSCで事態が暗転しての4位でした。チーム側とすると、そこまではフェルスタッペンを考えずに2位、3位の確保に全力だったのに、最後の最後で優勝に色気が出たことが僅かに戦略を狂わせたように見えます。
もしSC時に最初からメルセデスが2台ともピットに入れていた場合、ハミルトンは2位のまま、ラッセルはルクレールに抜かれていた可能性がありますが、ルクレールがその場合ステイアウトしたかは微妙です。どのみちルクレールも入って2位、3位は動かなかった気もします。
で、実際には1周後にラッセルだけタイヤを換えますが、もしここでハミルトンも呼んで2台同時にしていたら、ハミルトンは2位を守れる一方、間隔が詰まっていてラッセルは待ち時間が必要になってしまい、ルクレールとひょっとしたらペレスにも抜かれて5位、なおかつみんなタイヤを換えているので抜けない状態になっていたと思います。ですから最初の機会を逃した段階で、メルセデスは2台とも換える選択肢を失っていました。
危険を冒して勝ちを狙うなら2台でステイアウトを継続して、ラッセルを利用してハミルトンを逃がせば僅かに可能性は上がったでしょうし、ラッセルに3位からフェルスタッペンを攻撃させるならリスタート時にもっとハミルトンが隊列を引き付けて混戦を誘う必要がありました。現実としては、2台ともステイアウトでルクレールに2台ともやられるわけにはいかないので、せめて1台だけでも生かした、という感じかもしれませんが。メルセデスはフェラーリにコンストラクターズ選手権で30点差に詰めましたが、本来ならもう少し詰めているはずでした。
まあこれだけ色々起こったし、連覇中は散々チームの戦略のお世話になったので、ハミルトンもレースが終わったら頭を冷やして次に目を向けるしかないと思います。それよりも、どちらかというと車に異変を訴えていた、ホイールはちゃんとハマっているのにハマっていないように思える挙動を示していた角田をタイヤだけ交換してコースへ送り出したアルファタウリが反省すべきな気がしますね。あのVSCからメルセデスは流れが変わってしまいましたので。。。
この件に関し、角田が止まった時にレッドブルの戦略家・ハンナ シュミッツが笑顔でレースを見ている映像が映ったことから、VSCをレッドブル陰謀論にして彼女を中傷するような行為が行われているとのこと。あんまりクドクド言うつもりは無いので一言だけ言っておきます。そのような行動を取る人間には通信機器を利用するだけの知識が備わっておらず、手にするには早すぎるので、今すぐスマホもパソコンも全部捨ててしまいなさい。社会の害です。連絡ぐらい音声通話でできます。
戦況が次々と変わっていく中で新しいライブタイミングはとても有効で面白かったです。次戦はヨーロッパで最後の1戦・イタリア。フェラーリさん、今度こそ頼みますよ・・・


コメント
ここまで強いと歴代連勝記録を更新するかが楽しみです。
(でも個人的には、ラッセルの初優勝とフェラーリの地元優勝が見たい!)
※完全に余談ですが、自分の場合は朝にキジバトの鳴き声(ホーホーホッホー ホーホーホッホー)を聞いて癒やされます。あまりに心地良すぎて、二度寝しそうになるのが難点ですが...
今のところフェルスタッペンはハミルトン王朝を終わらせたヒーローでいくら勝っても喝采を浴びますが、やがて「フェルスタッペンばっかりでつまらん」と言われる時代が来るんだろうなあと思いました。そうなるぐらいの記録に挑んで欲しいですね。
キジバトさん、昔は家にいても鳴き声が聞こえたんですけど近年は聞かなくなった気がします。お約束で子供の頃はフクロウの鳴き声だと思ってました・・・w