カート ブッシュ、プレイオフ初戦を欠場

 NASCAR Cup Series、23XIレーシングは脳震盪の症状で出場を見合わせ続けているカート ブッシュについて8月25日に声明を発表。プレイオフの初戦にも出場せず、手にしていたプレイオフの出場権を手放すことが決まりました。

 第21戦ポコノ―の予選中、ターン3でクラッシュした際にかなりの衝撃を受けたカート。翌日の決勝以降の出場を見合わせ、以降はタイ ギブスが代理として出場を続けてきました。先週の段階でレギュラー シーズンの残り2戦にも出場しないことが明らかにされていましたが、レギュラーシーズン最終戦のデイトナを前にして、今回の決断が下されました。
 本来、プレイオフに出場するためには全戦に出場していることが条件ですが、怪我などの事情がある際には申請を行うことでこの規定が特例で免除されます。カートは第13戦のカンザスで優勝して既にプレイオフ出場権を得ており、医療免除を申請することでこの出場権は維持されてきましたが、今回の決断に伴ってこの申請は取り下げられました。
 23XIのチーム代表・スティーブ ローレッタは

「カートは今年、私たちの組織全体を高めてくれました。カートは今シーズンのチャンピオンシップを争うことはありませんが、彼は我々の競技部門と協力して、チームの改善と強化を続け、組織の中で重要な役割を果たすでしょう」

と述べました。そしてカートは

「チームと共にプレイオフに進出するために45号車に戻れることを望んでいたし、そう願っていたが、まだ私にとっては適切な時期ではなかった。」
「レース復帰の許可が下りないことに加え、車に戻る準備が整っていないことも分かっている。NASCARというスポーツ、仲間のドライバー、そしてファンの皆さんを尊敬しているので、今シーズンのチャンピオンシップを争えないことが分かっているのなら、プレーオフの座を奪うわけにはいかない。この決断は簡単なものではなかったが、これが正しいことだと分かっている。車に戻る準備として、治療と強化のための時間を取り続け、23XIが今シーズンの成功を継続するためにできる限りのことをするつもりだ。」

と声明を出しました。ギブスがカートの代役を継続することも発表されましたが、ギブスの本職であるエクスフィニティー シリーズがこの後プレイオフに入って、チャンピオン争いが重要局面に入っても継続されるんでしょうかね?


 この影響は非常に大きく、現在プレイオフ争いは開幕からの25戦で15人もの勝者が出たために大混戦。未勝利のドライバーにとって出場枠があと1つしかなく、単純なドライバー選手権で言えば3位にいるライアン ブレイニーがその16番目の枠にギリギリ収まり、マーティン トゥルーエックス ジュニアはポイントで6位にいながらプレイオフ圏外。
 デイトナではブレイニーと最後の1枠を争い、もし16人目の勝者がこの2人以外から出ると2人とも脱落してしまう、という状態でした。しかしカートの脱落によってプレイオフ枠の計算としては勝者は14人になったので余った枠が2つに増えました。少なくともどちらか1人のプレイオフ出場は確定で、トゥルーエックスが誰かにポイントで抜かれることは無いため、新たな勝者が出なければトゥルーエックスは仮に0周リタイアでもプレイオフ出場が決まります。
 23XIはジョー ギブス レーシングと組んでいる同一グループのチームですから、出場できないカートがいるためにトゥルーエックスがプレイオフから弾き出されることは避けたい状況だったと思うので、そのあたりの関係も早めの決断に繋がったのではないかと思います。
 カートの声明にある通り、出れない人が枠を持ち続けるのはお客さんにとっても競技にとってももったいない状況で、現に医師の許可が取れる見通しがないのなら遅かれ早かれ決断をするしかなく、デイトナの前に発表するのは最適な判断だったと思います。急ぐ必要性が無くなりましたので、ぜひ慌てずに、変に急いだせいでより長引かせるようなことがないよう復帰してくれることを切に願います。

 あ、全然関係無いですが、私はそんなに英語力がありませんのでコメントを和訳するのに翻訳ソフトに文章を放り込んで、それを適宜手直しするんですが、GoogleやDeepLの機械翻訳って、文脈を判断して内容次第でcarを『マシン』って日本語で出力してきますね。私は逆に海外の人が普通『マシン』ではなく『カー』と言っているので、マシンはちょっとした和製英語だと思っていてあえて『車』と訳してるんですが、ふと気づいて驚きました。

コメント

首跡 さんの投稿…
私もレース後のインタビューやRadioactiveの内容を機械翻訳に入れた後、軽く手直しするのですが、特にRadioactiveはクルーチーフ、スポッター、ドライバーなどのちょっとした一面が垣間見えて面白いです。

例1:ラーソン「I hate Joey Logano, man(ジョーイ ロガーノなんて大嫌いだ)」
例2:ボウマン「Nobody likes us anyway(どうせ俺らは嫌われ者)」

もちろん、機械翻訳した文が変な感じになる場合もありますが...
(ウェーブアラウンド→波状攻撃)
SCfromLA さんの投稿…
>首跡さん

 まだGoogle翻訳とかなくてエキサイト翻訳とかしか無かった時代、固有名詞も誤って翻訳される率がけっこう高くて、マーク マーティンがなぜか「ポンドのマカジキ」と略されて爆笑したことがありますw
まっさ さんのコメント…
復帰を心からお祈りしてます。
カート&カイルのコース上で仲良し喧嘩見たいよぉ><
弾き飛ばしてやろうと思ったとかヘーキで言えるあたりファンサービスも怠らないカートが大好き。。。
あ、イチオシはスイカですがニオシはカートなので。。。