DuraMAX Drydene 400
Dover Motor Speedway 1mile×400Laps(120/130/150)=400miles
competition caution:Lap 40
winner:Chase Elliott(Hendrick Motorsports/NAPA Auto Parts Chevrolet Camaro ZL1)
NASCAR Cup Series 第11戦は"モンスター マイル"ドーバー、昨年はヘンドリック モータースポーツが1位から4位までを独占したイベントです。先週のタラデガでも一時上位4台を独占していましたが、昨年の再現となるでしょうか。ならない方が面白いんですがw
今週の併催はエクスフィニティ― シリーズ、ドーバーを得意としているジャスティン オールガイアーが7位スタートからステージ1を2位、ステージ2で1位としてファイナル ステージを迎えました。しかしファイナルステージで速かったのはチームメイトのジョッシュ ベリー。
今年初めて全米シリーズにフル参戦することになった31歳がオールガイアーを退けて今季初勝利・通算3勝目を挙げました。Wikipediaによると、ベリーはiRacingで走っていた2008年にデイル アーンハート ジュニアと知り合い、そこから色々な縁が繋がってJRモータースポーツで活動しており、他のカテゴリーのレースに出たり、コーチ役をこなしたりしているそうです。
ドライバーとして活動していた初期は収入が安定しないので銀行で働いていたこともあり、2017・2019年のインディーカー シリーズ チャンピオン・ジョセフ ニューガーデンとは学生時代に2年間同級生だった、なんてWikipediaには書いてあります。
そしてカップシリーズ、予選ではクリス ブッシャーがポール ポジションを獲得、自身初です。2位からデニー ハムリン、カイル ラーソン、チェイス エリオット、ライアン ブレイニー、そして昨年の勝者ボウマン。4列目にロス チャステインとダニエル スアレスが並びます。
スタートではハムリンが完全に出遅れてしまい、ブッシャー、エリオットの順でまずはレースが進みます。しかしハムリンが15周目に2位に復活すると、ブッシャーは19周目のターン3で周回遅れに詰まった上に姿勢を乱してしまい、あっさりとここでハムリンが新しいリーダーになりました。
ハムリンの背後にはラーソンが迫りましたが、周回遅れをかきわけながら40周を満了、コンペティション コーションに到達。全車ピットに入って四輪交換を行いました。
46周目にリスタート、危うくラーソンに抜かれそうになりながらもハムリンがリードを継続。そのまま快調にレースを進めていましたが、68周目に雨によりコーションとなり、結局この後再開できずに翌日へ順延となりました。
翌日、このコーションでハムリンをはじめ多くの車がピットに入っており6台がステイ アウト。ラーソンとエリオットの1列目で84周目にリスタートされました。ハムリンは新しいタイヤを使って一人だけ外ラインでどんどん順位を上げますが、87周目にオースティン シンドリックのスピンによってコーション。さらにこれをきっかけにしたびっくりブレーキでトッド ギリランドが追突されてスピンしました。
93周目のリスタートは内側のエリオットが好発進でラーソンからリードを奪います。基本的に外側の方が有利なトラックですが、エクスフィニティーのレースでも時々内側がうまく行っていたので絶対外側有利とは言い切れない様子。でも外側の2列目の方が有利なことも多いので結構ここの2位はどっちを選んでリスタートするか難しい気がします。でもレースを通じて2位が2列目の外をあえて選んだケースはおそらくありませんでした。
この後ハムリンがステージ残り10周でエリオットを捉えて無事にロードを取り返し、そのまま2日がかりのステージ1を制しました。エリオット、クリストファー ベル、チャステイン、マーティン トゥルーエックス ジュニア、ラーソンのトップ6でした。
ステージ間コーションで全車ピットへ、ハムリンが悠々と先頭でピットを出ますが、続いてピットを出たのは、
タイヤでした。
位置的にどう見てもハムリンの車からの脱輪だろうと思ったらやっぱりハムリンでした。ちゃんと締めていないどころか、外したナットがインパクト側にくっついたままになっていてナット未装着でした。そりゃあ外れるわ。これで再ピットのためリード ラップ最後尾、そして罰金とクルーの出場停止という重罰が待ち受けています。せっかく「ラスベガス以来の好調」と自信を持っていたんですが、大きな痛手です。
ハムリンの後退によりステージ2はチャステインとベルの1列目。リスタート大好きチャステインが見事な動き出しだった一方、ベルは異変を感じて失速。緊急ピットとなりこちらは右後輪のナットがきちんと締まっていませんでした。これで2位はトゥルーエックス、3位にブッシャーが気づいたら戻ってきます。天候はこのあたりから雲が無くなって見事な晴れです。
156周目、ラーソンがなんと単独スピン。ターン4出口で回ってそのままフロントストレッチを真横に滑っていきました。うまく減速させたので壁には軽く当たっただけでしたが、この時バーストしたタイヤが暴れて右前のフェンダーはちょっと破損、フードのフラップが1枚無くなりました。テープで補修しますが、フラップは板が飛んでもテープで塞ぐのは禁止、開いたままレースを続行することになります。
ラーソンとエリオットはレース開始直後から右前輪の摩耗の酷さが取り上げられていましたが、ここは単にルースになっただけで別の問題のようでした。突き詰めればハンドリングが悪い、ということなので根っこは同じかもしれませんが。
このレースのタイヤは合計9セットなので少し在庫が気になりますが、今の段階でケチるわけにもいかないので全車ピットへ。164周目にリスタートし、チャステインに続いたのは2輪交換で順位を上げていたジャスティン ヘイリーでした。171周目にトゥルーエックスがヘイリーをかわして2位に戻りますが、チャステインからすると後続を引き離す良い感じの壁になってくれました。
トゥルーエックスは1秒あったチャステインとの差をコツコツと詰めていって真後ろに追いつきましたが、ちょうど追いついた189周目、15位にいたカート ブッシュがターン2で姿勢を乱し、ここにA J アルメンディンガーが軽く当たったことがとどめを刺してスピン。内側の壁にそこそこの強さで真横から当たりました。6回目のコーション。カートはこの後壊れた車で騙し騙し走って12周遅れの31位でした。
多くの車はここでもピットに向かいますが8台がステイアウト、先頭はヘイリーでした。195周目にリスタートしますが翌周にジョーイ ロガーノのクラッシュで再度コーション、エリック ジョーンズが確認不十分でラインを変えたために接触した模様。
201周目にリスタートされるとさすがにヘイリーはリードを守れず、210周目にステイアウト組からボウマンがヘイリーを抜いてリーダーになりますが、2台のすぐ後ろには6回目のコーションでタイヤを替えたカイル ブッシュがいました。2周後にあっさりと2台とも抜いて新たなリーダーとなります。カイルは5月2日が37歳の誕生日、本来ならレースの翌日でしたが順延により誕生日当日のレースとなっています。過去に彼が誕生日当日に走ったカップ戦は2戦2勝だそうです。
ここからはグリーン フラッグ走行が続きますが、ステージ残り20周あたりでタイラー レディックのペースが急降下。12位あたりにいたのにとてつもなく遅くなります。右前輪が完全に終わったようで、結局数周後にとうとうタイヤのコードが出てきて緊急ピットしました。さらにその3周後にはタイ ディロンも同じ状態で緊急ピット。いずれも6回目のコーションでのステイアウト組で、ここに来て時限爆弾問題発生です。
ところがステージ残り9周、全く別の形でコーション発生、ターン4でスピンしたコディー ウェアーがたまたま通りがかった4位のハムリンを直撃。直線でも9度のバンク角があるドーバー、回った車が急に内側に降りてきます。ハムリンの車は右側の完全に穴が開いた状態で、むしり取ってテープで穴を塞ぐぐらいの作業しか施しようがありません。結局ハムリンは21位でした。
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| とりあえず穴が隠れたらええわ、な補修 |
このコーションでは、どうせ数周後にステージ間コーションが来るので今ピットに入って次をステイアウトするのが定石、大半の車がピットに入りました。2台がステイアウトしてステージ残り3周でリスタート。
ステイアウトでリードを手にしたライアン ブレイニー、そのままなんとかカイルを抑えきってステージ2を制しプレイオフ ポイントを稼ぎました。今日の調子だとちょっと上位は厳しそうなので、せめてここでポイントを、という狙いが成功。最後はミスったせいで逆にカイルも引くしかない感じでしたが作戦成功です。この後よっぽど不調だったのかブレイニーは3周遅れの21位でレースを終えました。
当然ステージ間コーションは大半がステイアウト、最終ステージはカイルとボウマンの1列目で始まりました。ボウマンは少し振動を感じているようですが、この2台がそのままレースを引っ張ります。ありがたいことに月曜日になってもスタンドにいくらかお客さんが来てくれていますね。
そのまま長本日最長のグリーンフラッグ走行となり、残り80周あたりからピット サイクル。残り77周でカイルとボウマン、0.5秒差だったトップ2が同時にピットへ。ところがこの直後、ピットを終えたアルメンディンガーの右前輪が脱輪してコーションとなりました。幸い誰にも当たりませんでしたがちょっと脱輪が多すぎます。
アルメンディンガーは車に損傷があってそのままリタイア。怒りをピットの壁にぶつけようとして必死にこらえました。解説のラリー マクレイノルズによれば「私の過去の経験則だと、ピットボックスと戦うと常にピットボックスが勝ちます」。
さすがベテランのアナリスト、我々素人では全く予想できない勝敗を的確に予想しますw プロ野球でもたまに壁を殴って骨折する選手いますよね・・・
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| コノヤロウ!と殴ろうと思ったけどこらえたAJ |
これでピットにまだ入っていなかった車は全車ピットへ、チャステイン、トゥルーエックス、エリオットの順となります。トゥルーエックスはピット前には3位だったので順位通りなら1位のはずでしたが、ピットでチャステインに逆転を許しました。カイルとボウマンはコーション発生時に周回遅れとなっていたので、ウエーブ アラウンドとなってしまってリードラップ後方へ。1位から20位以下まで一気に転落。
331周目にリスタートしましたが3周後にスアレスがコリー ラジョーイと接触してスピン、11回目のコーション。ラジョーイをクロスで内から抜こうとしてちょっと速すぎて自分から外へせり上がった感じ。後続が誰も当たらず、本人もどこの壁にも当たらなかったのは幸運でした。
残り61周でリスタート、ここで2列目のリッキー ステンハウス ジュニアからうまく押してもらったエリオットが好発進。チャステインも対抗し、3周に渡って延々と並走して見事な戦いを披露します。とても面白い争いが続いていましたが、後方でレディックが単独スピンしたためコーション。発生時点で前にいたチャステインがリスタートでの1位を死守しました。
ところで今回のチャステインは共同オーナーでもあるピットブルの新曲の宣伝です。ザック ブラウンとのコラボ曲 Can't Stop Us Now、歌詞の中にはトラックハウス、NASCAR、という言葉も出てきます。ちょっと写真にナッツィー感があるような気がw
残り53周でリスタート、今回は押してもらえなかったエリオットですがチャステインもそこまで良いリスタートではなく、エリオットがサイドドラフトを浴びせてターン1で前に出ました。チャステインはステンハウスにも抜かれてしまい3位となります。
序盤にタイヤの摩耗状況への懸念があったエリオットですが、アジャストと路面の改善でさすがにこのレース終盤には解消している様子で快調にリード。予想外の活躍を見せるステンハウスですがさすがに前を追うまでには至りません。
エリオットはそのまま残り1周に突入、チェッカー目前にトゥルーエックスのスピンでコーションが発生しましたが、ホワイト フラッグの後なのでこれで順位確定。昨年のロード アメリカ以来、オーバルでは2020年の最終戦・チャンピオンを決めたフェニックス以来久々の優勝でした。
ステンハウス、チャステイン、ベル、ボウマン、ラーソン、カイル、ブッシャーの順でした。カイルとボウマンはコーションのタイミングで完全に勝機を失い、一方でベルはルース ウィールによる周回遅れから戻ってきました。ブッシャーは8位でも上出来という感じですが、それよりもステンハウスのパフォーマンスに驚かされました。
なお、カイルですが第2子の出産時期が近いということで、次戦以降ひょっとしたらレースを欠場してサマンサ夫人の待つ病院へと向かう可能性があるとのことです。その場合、代役としてトレバー ベインが待機しています。
トゥルーエックスはレース中にチャステインを抜けない場面が何度もあったのでさすがに苛立っていたのではないかと思いますが、最後はちょっと雑に行って自滅した感じになりました。12位でレースを終えています。
今回のレースはかなり後方乱気流の影響が見られたようで、1マイルで高速というトラックの特性だったのか、昨年までよく見たクリーン エアー至上主義なレース展開でした。トゥルーエックスはピットでチャステインの前に出ていれば、という感じ。映像を見ているとジョー ギブス レーシングはハムリンとカイルが新しい『全員が車の前を通る方式』で作業しているのに対して、トゥルーエックスのところは従来の『後輪担当は後ろを通る方式』の様子。
急いだ結果ハムリンのところでは失敗しているので、トゥルーエックス陣営は確実性重視なのかな、というのが推察できますが、勝つためには確実性だとあと1つ足りない、というのも垣間見えました。でも全体的に脱輪が多すぎて、もう少し考えないと本当に大事故が起きてからでは遅いです。
エリオットは昨年はオーバルでは勝てず、ここ26戦未勝利の間にチームメイトがいずれも複数回の優勝をしていて、エースだったはずがいつの間にかチームで4番目な状態でしたから、ようやくそうした状況から解放されて一息ついたのは大きいでしょう。NASCAR全体としても人気No.1のドライバーが勝ってくれるのはありがたい話です。
順延のせいもあってフル動画がなかなかYouTubeに来なかったのが難点でしたが、レースとしては私の好きなドーバーだったので満足でした。次戦はダーリントンです。スロウ バック スキームの週末なので、誰が誰か分かりにくいですが映像的に楽しめます。たぶん。









コメント
11戦で4人勝利は最速記録だそうで
HMSファンでなければ再び大変なシーズンになりそうですが…HMSドライバー全員ファンにはたまりません(*゚∀゚*)
4台体制のチームで全員きっちり勝てるようにするだけでも簡単ではないですから、それで4人をこれだけ早い段階で勝たせる組織力ってすごいなと思いますね。ブッシャーも勝ってほしいなあ。
まるで数分のコーションだったかのようにさらっと翌日になってましたね~、EXTENDED HILIGHTSだと日曜日の部分は全く使ってなくて存在すらしていなかったですしw
脱輪は毎戦のように起きていてちょっと笑えないレベルで多いので、「締めていない車は出ない」となるような仕組みを考えてほしいなと思います。せっかく増えたお客さんが事故にでも遭ったらこの競技は終わりだと思うので。。。
ところでポイントスタンディングを見てたらSHRで1人心配な41番のお方がいますね...でも仮に下のカテゴリーから代わりを引っ張り出してきても正直微妙...
まだシーズンも1/3すら終わってませんが来年の動向が気になりますw
2日がかりでツワモノですね(;・∀・)フォード勢は2番、21番、41番がなんか微妙な感じですよね。フォードは全体的に他の人もそこまで良くない、というのもありますけど、育成システムが完全にシボレー>トヨタ>フォード になってて人材不足になっている印象があります。