NASCAR Cup Series
ベルはステージ中間地点を過ぎた155周目まで引っ張ってピットへ、とりあえず2ストップ組に追いつかれるよりは前に目標地点に到達しました。これでリーダーとなったのは2ストップ組で真っ先にピットに入っていたトゥルーエックス。ブレイニーは4周遅れてピットに入ったので2位となっており、この時点で3秒差です。ピット前は逆にトゥルーエックスがブレイニーの3.7秒後方でした。
Toyota Owners 400
Richmond Raceway 0.75miles×400Laps(70/160/170)=300miles
winner:Denny Hamlin(Joe Gibbs Racing/FedEx Express Toyota TRD Camry)
NASCAR Cup Series、衝撃のスイカ祭りから一週間、口元に赤い汁を垂らしつつNASCARはバージニア州リッチモンドへやってきました。CoTAからだと直線距離でも2000kmほどの大移動です。試しにGoogle Mapで大阪から2000kmの場所を探してみたら、日本ではスケールが収まらずに台湾の南端とかになりました^^;
アトランタのレースで車体に認められていない改造を行ったとして重いペナルティーを受けたブラッド ケゼロウスキーとRFKレーシング。3月29日に正式に抗議の手続きを取り、NASCARは4月7日に聴聞を開くことにしました。ポイント100点の減点はプレイオフがポイントの争いになった際にかなり効くので、どうにか取り消し、ないしは軽減したいところでしょうが果たしてどうなりますやら。
舞台となるリッチモンド レースウェイはバンク角が比較的高いショート トラック。短いトラックのわりに速度を乗せたまま流れるように車が走るので、低いアングルからの映像がカッコよく見えるのが個人的なお気に入りポイントです。
併催カテゴリー、エクスフィニティ― シリーズはジョン ハンター ネメチェックとタイ ギブス、ジョー ギブス レーシングの2名による一騎打ち状態。ステージ間コーションの一時的要因があった1周を除き全ての周回でいずれかがリーダー。その結果は最終周、ターン2で2位のギブスが軽くネメチェックを押して内側に入る道筋を作ると、ターン3で軽く外へ流れてぶつけながらリードを強奪してそのままチェッカー。
これにチェッカー後のネメチェックがちょっと仕返ししかけてなんとか思いとどまった感じになりました。これで20歳のギブスは7戦3勝、F1で角田 祐毅の写真を見ると『子供に見えるなあ』と思ったりしますが、ギブスは私から見るとさらに童顔でマジで中学生ぐらいに見えます^^;
キャンピング ワールド トラック シリーズはリッチモンドには来ずに来週のマーティンズビルへ。カップ シリーズが土曜日夜の開催なので、トラックは木曜日の開催予定となっています。
そしてカップシリーズの予選はライアン ブレイニーが2戦連続のPP獲得。ウイリアム バイロン、カイル ブッシュ、チェイス ブリスコー、エリック ジョーンズのトップ5。ここ5回のリッチモンドで3勝しているマーティン トゥルーエックス ジュニアが6位。先週のヒーロー・ロス チャステインも8位につけます。
ショートトラックならエクスフィニティ―の車より速いと思ってたんですが、ここでもポールのタイムは平均時速で2mphほどカップの方が遅かったです。エクスフィニティ―はやいなw
スタートからまずブレイニーがリード。放送席では早速タイヤ マネージメントの話題に。非常にタイヤの落ち幅が大きく、ブレイニーもレース前から「予選一発のようにはいかないと思う」と言っていたそうです。
8周目、カート ブッシュの車が急に燃圧の上がらない状態になり、再始動を試みるもののエンジンがかからず。これが原因で早くも1回目のコーションとなりました。燃料系統って昨年から継続のエンジン側か、今年からの車体側かどっちに起因するんでしょうね。カートは後ほど修復して復帰し109周遅れの35位でした。
ここでカイル ラーソンなど数台だけはピットへ。今日のタイヤは最大9セット。スタート時のタイヤは予選で使ったものなので、ロング ランを見据えて履歴の新しいものへ替えたようです。
16周目にリスタート、ブレイニーの後ろでバイロンとカイルが2位争いを展開します。カイルはラインをあれこれ変えて攻略を試みましたがバイロンはこれを退けました。今年のバイロンはかなり粘り強くなった印象があります。
この後は各車マネージメントに入っているせいもあって静かな動き。どんどんペースが落ちてコーションが出たんじゃないかと思うぐらいのっそりした動きになっていきますが、そのままコーションも無くステージ1終了、ブレイニーがバイロンに1秒ほどの差をつけてステージ1を制しました。
3位にはチャステイン、4位はステージ残り2周というところでカイルを抜いたトゥルーエックスが来ました。ただブレーキに振動があってやや気になっています。カイルは最初にタイヤを使いすぎたのかかなりタイトになった模様。車とペース配分のアジャスト必須です。タイヤを替えたラーソンでしたがステージ14位どまり。かなり滑っておりバランスがあまり良く無さそうに見えます。
ステージ間コーションで全車ピットへ、バイロンは右後輪の交換に手間取って6つも順位を下げてしまいました。逆にチェイス エリオットとクリストファー ベルはそれぞれ3つ上げて上位へ。
と、ここでピット作業に関する話題が。デニー ハムリンのところのクルー、従来は後輪交換を担当する人は車が来るのを待ってから後ろを通って持ち場につき、交換後も車の後ろを通って給油担当の前を横切るのが一般的ですが、これを改めて全員が行きも帰りも車の前を通る流れにしている、という話。
たしかにジョー ギブス レーシングはみんなこの動きなようで、他チームでも同じ導線のチームがあります。車を待つ、給油と交錯する、という2つの課題を解消させる一方で、左の前から出てきて右の後ろまで走るので距離が遠く、しかも4人が一斉に同じ場所からウォールを降りるので混雑するのが難しい点でしょうか。今後ピット作業の主流となるのか注目です。
ステージ2、ブレイニーとチャステインの1列目でリスタートしそのままトップ2。せっかく2列目からリスタートしたエリオットは蹴り出しでミスって5位へ後退。ピット前の順位に戻っちまった。
ブレイニーはここでも快走、ブレーキから振動が出て来たという不穏な情報がありましたが、走っていたら解消されたとのこと。2位にはロング ランで速さを見せるベルがチャステインをかわして浮上します。
124周目、ステージの1/3という地点でトゥルーエックスがピットへ。ステージを2ストップで走る作戦です。これをきっかけにピット サイクルに突入。ブレイニーも129周目に入りました。一方これで暫定リーダーとなったベルはステイ アウトを選択します。
![]() |
| NASCARでは珍しく同一チーム、同一スキームになった RFKレーシング |
ベルはステージ中間地点を過ぎた155周目まで引っ張ってピットへ、とりあえず2ストップ組に追いつかれるよりは前に目標地点に到達しました。これでリーダーとなったのは2ストップ組で真っ先にピットに入っていたトゥルーエックス。ブレイニーは4周遅れてピットに入ったので2位となっており、この時点で3秒差です。ピット前は逆にトゥルーエックスがブレイニーの3.7秒後方でした。
タイヤの履歴差は5周ありましたがブレイニーはどうもこのランではうまく行っていない様子で3秒差から差が詰まらず、逆に175周目にチームメイトのジョーイ ロガーノに抜かれてしまいました。
同じころ、チャステインがピットに入って2回目のピットサイクル、トゥルーエックスはもうちょっと引っ張っても良さそうに思いましたが176周目にさっさとピットに向かいました。一気に2ストップ組のサイクルが一巡します。
これでふたたびリーダーはベル。21周新しいタイヤでトゥルーエックスが追いかけてきます。2ストップ組の2番手はピットで順位を取り戻したブレイニー、しかしチャステインとの争いになって軽く接触してしまい、するとチャステインが次のターンでスイカを投げ返して争いを制しました。チャステインってこっちの方向性で行くんでしょうか?w
トゥルーエックスはベルより毎周0.6秒ほど速いペースで走り、ステージ残り19周というところでベルをかわしました。ベルはこの直前にラップ バックしようとしたダニエル スアレスと軽く接触がありましたが、ペース的には元々計算上このあたりで追いつく予想(私の脳内計算)だったので、そこまで大きな影響ではなかったように思います。
ステージ2も結局コーション無しの展開、トゥルーエックスがリッチモンドで通算5度目となるステージ勝利、ベル、チャステイン、ロガーノ、ブレイニーの順でした。ベルは1ストップでしたがトゥルーエックス以外には勝てたわけでロングランのペースはかなりあったと思います。同じ1ストップのハムリンは14位まで転げ落ちたので、ベルの速さが光りました。全くの余談ですが、私はトゥルーエックスの風貌がけっこう好みですw
ファイナル ステージ、トゥルーエックスとベルの並びでリスタート。トゥルーエックスがすぐに逃げる一方、ベルはロガーノとの争いに負けて3位へ。その後ろは各所で接近戦となっており、わざとではなさそうですがブレイニーがチャステインに詰まって追突する場面も^^;
すると246周目、ステージ開始からまだ6周目でしたがエリック ジョーンズが姿勢を乱して外にいたコディー ウェアーを吹っ飛ばしてしまい、本日初めて事故が起因のコーションが発生しました。多くはステイアウトしますが、さっきのステージで1ストップにやや失敗したハムリンはここで4輪交換。長いことグリーンで走っているのでリード ラップ車両が減ってきており、失うものがあまりありません。
253周目にリスタートされますが、今度は5周後にコール カスターとタイ ディロンが接触し、姿勢を乱したカスターがオースティン シンドリックに命中。3ワイドの真ん中にいたカスターがちょっと内側に降りてしまって自分からディロンに接触したように見えました。
で、カスターとディロンはちょうどフリー パスを争う関係でした。このコーションでフリーパス対象となったのはディロンでしたが『コーションの起因となっている場合フリーパスの対象にならない』という規定により、該当者なしの扱いに。彼はただそこにいただけで特に何も悪いように見えませんでしたが、インチキ防止規定に泣きました。
すると、ここで上位勢が一斉にピットへ向かいました。ファイナルステージは160周ほどなので、ステージ2の結果も考慮すると2ストップが妥当。しかしここからだと残りが140周弱なのでステージ2全体よりも少し短いので1ストップでも行けそうな気がします。ここでタイヤを換えればとりあえずどちらにも対応できるだろう、というのが各陣営の読みと思われます。ロガーノはこのピットでジャッキが壊れて2位から一気にリードラップ後方へ。。。
バイロン、スアレス、オースティン ディロンの3人がステイアウトを選択し264周目にリスタート。さっきピットに入ったばかりのハムリンもここをステイアウトして前に出て来るんじゃないかと思いましたがここでもまたピットに入っていて5列目からのリスタート。ハムリンの経過をさかのぼって確認してみると、
ステージ2・1ストップ失敗で14位→ファイナルステージを7列目からリスタート→11位に上がったところでコーション→ピット→7列目からリスタート→9位まで上がったところでコーション→ピット→5列目からリスタート
となっていたようで、結局4回目のコーションでピットに入っても入らなくてもほとんど順位は変わらなかったみたいです。まあそういう時もありますわな。
トゥルーエックスはリスタート直後に中古タイヤ組に前方を囲まれて詰まってしまい、バイロンを捕えるのに少し手間取ります。そしてバイロンにおいついても、タイヤの履歴差はそこまで大きくないので抜くことができません。レース序盤の対カイルに続いて、バイロンは走りに隙が無く抑えるべき点をきちんと抑えているように見えます。
この先の焦点は1ストップなのか2ストップなのかですが、やはり2ストップが主流なようで310周目あたりになると多くの車がピットへ。ここまでリードを守っていたバイロンも311周目にピットへ向かいます。これに対してトゥルーエックスは流れを無視してステイアウト。なんとステージ2とは戦略を変えて1ストップ、これを含め10台が1ストップ狙いと思われる動きに出ました。さっきは1ストップだったベルは、ここではハンドリングが今一つになったようで2ストップです。
1ストップ組は残り70周あたりがピットに入る基準になりそうですが、3位を走るブレイニーが残り78周という早いタイミングで真っ先にピットに入ったため、これに反応して一斉に残りの車もピットへ。トゥルーエックスもブレイニーの2周後にピットに入りました。これで2ストップ組のバイロンがリーダーに戻ります。
残り50周、そろそろ2ストップ組のピットサイクルになろうかというところで驚きの出来事。カイルのグリルにテープが張られており、違反を指摘されたため緊急ピット。今季からのNext Gen Carではグリルにテープを貼ってダクトの開口量を調整することは禁止されており、規定に抵触しました。
なぜこんなしょうもないことが起こったのか謎だったので調べたところ、クルー チーフのベン ビショーによればクルーはブレーキ ダクトにテープを貼ろうとして、貼り損なってしまって誤ってグリルにテープがついてしまったようです。ビショーは、当初「貼り損ないのテープなんだからそのうち乱気流とかで飛んでいくだろう」と思っていたので、見事に引っかかり続けたことに驚いたとのこと。
で、話がややこしくなったのは、このテープに対するNASCARのレース コントロールの反応でした。ペナルティーがカイルに言い渡されたのは345周目だったそうですが、実はこのテープが貼られたのはそのはるか前、128周目のピットだったのです。周回数にして210周以上前、時間で言えば1時間40分も前の話です。
NASCAR側の説明によれば、彼らがテープの存在について注視するように情報が上がって来たのは234周目。既にこの時点で実際にテープが貼られた時点から100周が経過していますが、ここから故意にチーム側が貼ったものなのか、たまたまどこかから飛んできたのか、といった映像による証拠集めをするのにさらに時間を要してしまい、結果ここでまた110周ぐらいレースが進んでしまいました。
ビショーとすれば「今さら言うなよ」という感じだったと思いますが、従うしかありませんのでカイルはピットに入ってテープを剥がしました。カイルは324周目にピットに入った1ストップ組でしたので、このペナルティーによって戦略を変更するしかなくなりました。
グリルのテープの話題に気を取られているうちにレースは進み、2ピット組のピットサイクルが一巡して残り40周を切りました。が、なんとバイロンがピットに入りません。彼がピットに入ったのは残り90周のタイミングでしたが、なんと1ストップでこのまま居座る作戦でした。まさかの変則1ストップ!トゥルーエックスが毎周0.2秒ほど近づいてきます。
そして、そのトゥルーエックスより0.2秒ほど速いのが3位のラーソンで、こちらも1ストップ、かつトゥルーエックスより1周古いタイヤですが確実に追い上げています。バイロンは「このペースで走ってて勝てるのか?」と状況確認。その後ろに2ストップ組で先頭のハムリンがいます。
残り19周、バイロンからトゥルーエックスまで2.3秒、トゥルーエックスからラーソンまで2秒。4位のハムリンはバイロンから9.7秒差ですが、1周1秒近く速いペースで走っており、単純に考えてバイロンまで追いつきそう。
ハムリンはトラック上で相手を抜いて行く必要がありますが、1ストップ組は多くの周回遅れをさばかないといけません。といっても周回遅れを抜くのではなく、自分が2ストップ組にラップバックされて抜かれる側で、ロスなく前に出す作業です。こういうのって日欧のレースでは複数クラスの混走レース以外ではまず無いですよね^^;
残り10周、ハムリンがラーソンを捉えて3位へ。タイヤの履歴差が30周以上あるのでトゥルーエックスを捉えるのも時間の問題。上位2人には運の悪いことにちょうど前方に多くの周回遅れが現れ、残り6周でトゥルーエックスもハムリンにかわされます。バイロンも目の前です。
残り5周、ハムリンはバイロンの内側に入ると抵抗できるはずもなく、ハムリンが最後の最後にリードを奪います。ケビン ハービックもこれに続いてバイロンをかわし、一発逆転を狙っている雰囲気が漂いますが、最後は周回遅れが道をさっと譲ってくれたこともあり、ハムリンが逃げ切って今季初勝利を挙げました。ハムリンはなんとこれが今季初のトップ10フィニッシュ、このレースでリードしたのは最後の5周だけ。全然勝つ雰囲気が無かったので、解説のチャド カナウスも言ってましたが「誰がこのレースで最後にハムリンが1位になると予想したでしょうか」という状態です。
2位からハービック、バイロン、トゥルーエックス、ラーソン、ベル、ブレイニー、アレックス ボウマン、カイル、兄ディロンのトップ10。赤く記したドライバーは1ストップ組で、トップ10ではちょうど2ストップと半々でした。カイルの場合ちょっと事情が違うんですけどね^^;
よく考えたらトヨタ以外のドライバーが勝ってもカムリのトロフィー貰うのねw
ステージ2の展開を見ると2ストップが優勢だろうと思いましたが、ちょうど面白いタイミングでコーションが出たことでチームに戦略という名の迷いが出たレースだったと思います。ちょっと終盤の展開でタラレバの分析もどきをしてみます。
トゥルーエックスは普通に2ストップで勝負しても行けたような気がするので、わざわざ裏をかいて1ストップにしたのが意外でしたが、それを見たバイロン側が裏の裏をかいて強引な1ストップに出たのは仰天でした。
あくまで机上の計算ですが、バイロンは2ストップ組の2回目のサイクルが始まった段階でハムリンの5秒ほど前方を走っていましたから、普通にハムリンの1周後に入っていればその差のまま走れたはずで、最後にトゥルーエックスを捕まえて勝っていた可能性がありそうです。
一方トゥルーエックスからすると、おそらく争う相手は"2ストップ"のバイロンだと考えたはずで、タイヤの消耗を考えればできるだけ残りの周回数を均等割りにしたかったはず。しかし、5秒後方のブレイニーが早いタイミングで動いてしまったので、アンダーカットされないためには自分も反応するしかありませんでした。タイヤの寿命を考えた結果順位を下げたら、抜くのにタイヤを使ってしまいますから多少予定より早くても抜かれるよりはマシです。
結果、バイロンからすると自分とトゥルーエックスのタイヤ履歴差が20周程度とそこまで大きくならなかったので居座る決断をする1つの要因になったのではないかと思います。ハムリン陣営からすると、自力では追いつきそうもなかったバイロンが別の作戦になってくれたことで戦いやすくなった面はあったでしょう。
トゥルーエックスは車の仕上がり、ペースとしては十分勝てるもので、車が自分とバイロンの2台だけの争いで理想通りに運べたのなら勝てたと思いますが、数多くのライバルがいて、自分の戦略に影響を与える1ストップ組も意外と多かった、という外的要因まで全てさばききれなかった、そんな印象です。
誰か1人だけ飛びぬけて速い、あるいは2台の争い、ではなく、競争力のある人が数多くいると、こうした戦略ゲームは不確定要素が圧倒的に増えるので見ている側は面白く、やっている側は常に試案と歓喜と後悔の連続ですね。ガシガシやり合うレースとは異なりますが、今週も良いレースを見ることができました。
ところで、思わぬペナルティーで予定外の2ストップ戦略になってしまったカイルですが、これもタラレバ的に数字を追いかけると面白いことが見えてきます。カイルは2回目の強制ピットの前の段階でトゥルーエックスの6秒後方、リーダーのバイロンからは13秒遅れでした。1回目の前はトゥルーエックスの4秒後方でしたので、トゥルーエックスより平均でせいぜい毎周0.1秒ほど遅い程度の良いペースでした。
で、予期せぬ2ピットの結果カイルは9位でレースを終えたわけですが、優勝したハムリンから12秒差、トゥルーエックスからは9秒差でした。位置関係でいえばトゥルーエックスとラーソンの間を走っていましたので、1ストップで走っていればその2台の間=5位だった可能性がありますが、ラーソンと直接やり合って時間を使ったり、順位を下げた可能性もあります。それらも考慮すると、レース時間の損失は多くても5~6秒と推測されます。
ということは、言うなれば『最初のスティントで無駄に長く引っ張った効率の悪い変則2ストップ』であってもそれなりの結果になったわけで、やはり効率と確実性という点では2ストップが有効な戦略だったのではないか、と私は結論づけました。
リッチモンドはマーティンズビルやブリストルと違って比較的ラインを変えて遅い車を抜いていけるので複数ストップが機能するわけですが、今回1ストップ組は2ストップ組が来てしまったら諦めるしかないレベルの差でしたから、抜く際のロスはあまりなさそうでした。もっとも、同じ戦略を採用する人が何人いるかで効率は全く持って変わってしまうので大雑把な考え方です。
さて、次戦はトラック ポジション至上主義、抜けないマーティンズビルです。







コメント
かと思ってましたが、ハムリンがすっ飛んできましたね。インタビューのジェイミーも、どっから来たの?って言ってました。
カイルのシールはそういうことやったんですね!デブリーが付いたわけでもないのに、えらくフィーチャーするなと思ってました。
勝ったのはハムリンでしたが、JGR贔屓のボクにはより楽しいレースでした!
JGRがやや押され気味だったので、得意のリッチモンドでそれぞれ持ち味を出して良い走りをしていたのは好材料でした。去年あんだけ勝つのに時間を要したハムリンがさらっと勝ったのは驚きでしたけど役者がそろって来た感じがして良いですね~^^
バイロンとMTJはお互いに競争相手を1人に絞りすぎて足を掬われた感じでしたね。でも正直バイロンはもっとズタボロになると思ったので、あのタイヤで走り切ったという事実も結構大きいなと思います。気づいたらチェイスに最も存在感が無くなっているという・・・