三浦大知にハマっている話

 年末なのでたまには毛色の違う話を1つ。毛の話じゃないですよ。私は見ての通りモータースポーツ、鉄道、グランツーリスモ、あとはアニメと野球(もちろん見る方)が趣味で、そこに生活に不可欠な政治・経済あたりを加えると容量的にはいっぱいいっぱい。そのため、芸能関係は日本の同年代でもトップクラスに何も知らない自信があります。ドラマは一切見ないしアイドルも知らないし基本的にお笑いも見ないし歌も聞きません。
 そんな私ですが、例外的に興味を持っている人も数名いて、その一人が歌手・パフォーマーの三浦 大知です。私よりみなさんの方がよっぽどご存知かもしれませんが、歌いながらものすごい高いレベルのダンスを披露する方で、大知さんだけは情報を調べて、出演する歌番組を録画したりしています。

 きっかけは私の彼女にライブに誘われたことでした。それまでも何度か『知らない人のライブ』に一緒に連れて行ってもらっていたのでこれは馴染みの出来事です。一度『会場に着くまで一切誰のライブが教えてもらえない』という謎のサプライズを仕掛けられたこともありました。
 「今ここで並んでる人の中で、一人だけ誰が出て来るか知らんねんで」と妙に楽しそうにしてましたね。律儀に何も調べずに当日を迎える私も私ですけどw ちなみにこの時は『ハナレグミ』のライブでした。名前だけはぼんやり知ってる気がする感じでしたが、永積 タカシという方の面白さをこの後なんとなく知っていくことになります。
 2020年2月、EXILEの京セラドーム大阪でのライブが急きょ中止になるなど急激に日本でもパンデミックが影響を及ぼし始めることになる、その直前の週末のライブにも行きました。永積さんが「マスクの国に来たみたいですね~」と冗談を言っていたのが思い出されますが、この数週間後に我々は冗談では済まない事態へと陥ったわけです。アメリカだったら絶対誰もマスクしてなかったでしょうね。

 話を戻すと、2019年3月に大阪城ホールで開催された『DAICHI MIURA LIVE TOUR ONE END in 大阪城ホール』というものに連れて行ってもらいました。なんでも追加日程で発売されたチケットがギリギリ買えた、とのことで、後ろの方の遠くの席でした。
 こっちはちゃんと事前に誰のライブか教えてもらったんですが、全く知らない人でしたので事前に出演したテレビ番組の録画映像とかを借りて予習。なんとなくのイメージだけは持っていたんですが、ライブが始まったら遠くにしか見えてないとはいえライブの迫力に感動。終盤に歌った人気曲『EXITE』での会場の盛り上がりは今でも忘れられません。
 avexのYouTube公式動画にはポツポツとミュージックビデオやライブ映像が置いてあるんですが(曲の途中で終わるやつもある)、この大阪城ホールのライブは後に映像化されており(確かに私の右後方にはでかいカメラがあった)こんな感じでした。


※全て外部での再生ができませんのでYouTubeへ飛んでご覧ください

 なんとなく女性客が多くて自分は場違いな人だろう、と想像していたらそうでもなく、途中暗転してアコースティックのパートへ繋いでいる最中に、子供たちからの「だいち~」って声が聞こえてすごい客層も広くてびっくり。EXITEって仮面ライダーエグゼイドの主題歌で、このライブの時点での最新曲だったBlizzardも激情版ドラゴンボールのテーマ曲で、子供にも人気だったんですね。後で知りました。

 そんなわけでライブで強烈な衝撃を受けた私は以降注目するようになったんですが、このライブのDVDが発売されて、あの時はちっちゃくしか見えていなかった大知さんがどんなことをしていたか知るとさらに感動。
 2020年もライブのチケットは手に入っていたんですが、残念ながらCOVID-19の影響で開催されずに撃沈(T T)。しかし大知さんは『本来ライブが開催されていた日』から1週間限定公開で自宅から1曲歌う企画を行うと、10月にはオンラインライブを開催。中止前の2019年に行っていたライブとこのオンラインライブをまとめたものが『DAICHI MIURA LIVE COLORLESS / The Choice is _____』としてこれまた発売されました。
 本来は前半のツアーと後半のツアーで1公演ずつ収録する予定だったんだろうなあと思います。たとえ片方だけでも映像があってよかったです。

こんな感じ↓

 単に無観客の会場から歌うのではなく、東京都あきる野市にある『深澤渓 自然人村』というキャンプ施設のようなところを使って、有観客ライブではできない、オンラインだからできるパフォーマンスを披露。
 もちろんこれだけやっても採算がとれるだけの組織と人気と計算が無ければ成り立たないというのが大前提ではあるんですが、逆境を力にして、今ある状況で最善なことを模索する力というものを感じました。雨が降ってるんですけど雨もまた映像の力になっているというのがすごいですね。ファンになると何でも良く見えるw
 何も知らない中でハマってしまった私の独断ですが、とりあえずONE ENDをご覧いただくと有名曲はかなり入っていて魅力はかなり感じられるので、ここで気に入った方はCOLORLESSをさらに手にしていただくと、CDを探すとかしなくてもこれだけでたぶんハマると思います。人気曲は各ライブで重複していますが、そんなこと全然気にならないです。

 で、2021年に発売された新曲が『Backwards』。テレビで初めて1コーラス版が披露された際に
「なんっじゃこりゃ!( ゚Д゚)」
と衝撃を受け、公式のフル動画が上がっていることに気づいたのでこれを見たらまた
「なんっじゃこりゃ( ゚Д゚)」
と衝撃を受けました。
 ダンスの動きのすごさやら曲のアレンジやら、どれをとっても『三浦大知の1つの到達点』みたいな印象で、カッコよくて何度でも見てしまいます。ダンスというものにも全く関心の無かった私ですが、大知さんのゲスト出演した番組を色々見ているとなんとなくイメージが分かるようになってきました。
 ダンスにも色んな方向性があるようで、技術力のすごさだったり、見た目のすごさだったり、色んな方向性があるんですが、大知さんが曲に合わせた振り付けで1つ意識しているのが、「曲を聞いただけでは聞き逃してしまうような、曲の後ろにある音を振り付けによって『聞こえる』ようにし、次に曲を聞いたらその音を捉えられるようにしたい」というようなもの。
 Backwardsの振り付けを見ても、主旋律だけではなく色んな箇所に対して体の動きが振りつけられていることが良く分かります。この曲では前に進みたいんだけどうまくいかずに後ろに進んでいる気がする、というのが1つテーマ。
 その状況への怒りを表現しているというサビの振り付けでは、手をひらひらさせているのは「人間は怒ると手が震えることから着想を得た」そう。『波動拳キャンセル』というあだ名がついている(命名:ピアニストの清塚 信也)この動き

 前に進みたいけど足がその場にとどまってしまって前に進めないことを表現した振り付けだそうです。2番のサビの後に後転するのも同じく、前に進もうとしても進めず後ろ向きに進むことの表現。最後の最後、前に歩み出した瞬間にバツっと映像が切れるのも「それでも前に向かって歩き始めたことを表し、止まっている状況では映像を終えたくない」という意図に基づいたもので、テレビに出演する際も必ず全員で前に向かって少しずつ動いているところで画面が切り替わります。
 この最後の締めはフルバージョンだとアウトロの振り付けがあり、前に動き出し、いやまた押し戻されて、というところが徐々に終局へ向かう曲とともに表現されて最後に前に歩き出すのに対し、1コーラス仕様だと「I'm sick and tired walking backwards!」で曲が終わってしまい、波動拳キャンセルポーズからそのまま前にゆっくり歩きだすので、やっぱりフル仕様で見たいと思えます。

 ちょっと話がそれますが、こういう話を聞きながら見ていった結果、フィギュアスケートでも『どんなすごいジャンプを飛んだか』が主に注目されてそこで得点を競う競技になっているものの、本質的にはきっとスケートの動きと曲との動きの美しさを表現する場だったのが原点だろうなあ、なんて思って、ジャンプ以外の部分を見るようになってきました。
 
 話を戻すと、ミュージックビデオで踊るだけでも大変そうですが、大知さんはライブだとこれを手にマイクを持って歌いながらやっている点。あまりライブを考えずに振り付けを考えたせいで、「マイクを持ってどうやって後転するのか」という難点にぶつかったそうですが、ちゃんと回りますw
 元々大知さんの曲のライブ音源では、歌唱部分の一部はコーラスのように音源側に入っていて、その間にマイクを下ろして少し息を整える工夫をこらしながらのパフォーマンスなので全ての歌詞を発売されている音源の通り歌うわけではないものの、だからと言って到底楽だとは思えない運動量です。
 私より1つ年下の34歳、経験値と体力のちょうどピークに達する最高の時期なだけに、今こうしてライブができないという状況は見ている側からすると悔やまれる以外の何物でもないのですが、2022年も活躍を期待しています。ちょうどこれを書いている12月30日には日本レコード大賞があり、Backwardsがノミネートされているのでフルで歌う姿を見られるものと思われ楽しみにしています。
 そういえば、これカラオケだと音源はどうなってるんでしょう。歌詞カード上・主旋律と実際に大知さんが歌ってる内容ではリズムの取り方から何から全然違うので、音源側で主旋律を吹き込んでおいてもらわないと成り立たない気が^^;    

 ちなみに大知さん、元々ゲーマーだったそうなんですが、自粛期間中にゲーム環境がますます充実してしまったそうで、今ではゲーム実況をやっています。そのせいもあってか、2022年1月2日にNHK FMで放送される『素晴らしきゲーム音楽の世界♪』という番組に出演します。色んな意味で楽しみです。

 大知さんのことを知る過程で出演番組として『おげんさんといっしょ』を見たために、おげんさんと星野 源のことも知ることになり(権利的な問題かONE ENDのDVDには未収録だが、ライブでは源さんのカバーを1曲歌った)、以後おげんさんを毎回見るようになったり、清塚さんと大知さんが色々と交流があるせいか、清塚さんのことも知ったりと、点から、面とまでは言いませんが円ぐらいに他のことも知ることができました。
 あ、さっきのゲーム音楽の番組、司会は清塚さんなんですよね。すごいピアノの技術を見せつつ、音楽をものすごく分かりやすく分析し、それを言語化できるというのが清塚さんのすごさだと思うんですが、真面目な顔をして時々ぶっ飛んだことを言うのがまた素晴らしいですw

コメント

SCfromLA さんの投稿…
このコメントは投稿者によって削除されました。
okayplayer さんの投稿…
グループからソロになったところとか、ダンス重視なところとか、三浦大知ってMJぽいとこあるなぁと思ってました
最近、KREVAのFall in love againの客演でFook歌っててイカしてました!

ちなみに私はおげんさんにボーイ役で出てたPUNPEEという人が大好きで、星野源の「さらしもの」にトラック提供&一緒に1曲やってました
星野源のラップはなかなか味があってよかったです笑

https://youtu.be/gb5jtBA8KFw
SCfromLA さんの投稿…
>okayplayerさん

 さすがに2019年のボーイ役は覚えてなかったです笑 源さんはもともとMJリスペクトな上に自粛期間中にYOASOBIの人に教えてもらって打ち込みでの作曲にハマってるらしいので、今後もなんか全然違うことをやってくれそうな気がしますね。
コラボと言えば大知さんがテレビの企画でパフュームと一緒に踊ったのが去年あったんですが、映像がシュールで面白かったですよ笑