グランツーリスモ7 3月4日発売!?

 去る9月10日、Playstation Showcase 2021という今後のプレイステーションの新作を発表する動画配信番組にて、グランツーリスモ7の最新映像と共に発売日が2022年3月4日であると発表されました。2020年6月12日に正式にその存在が発表されたものの、以後1年以上何の情報も無く、発売が延期されたという噂だけが独り歩き(そもそも発売日を公表してもいないので延期と呼べるのかも微妙)していた中で、突然色々と動き始めました。



 ウルミコス師匠も既にブログに書いているのでこちらもぜひ読んでいただければと思いますが(ミニカーの話題も秀逸です)、PS3以降はグランツーリスモを買うためにプレイステーション本体を買っている状態の私としても期待せずにはいられませんので、世の中でたぶん2番煎じどころか48万番煎じぐらいだと思いますが見ていこうと思います。

 振り返れば2020年に公表された動画はこんなやつでした。

 妙にポルシェ推しであること、グランツーリスモモードがある”ナンバリングタイトル”らしい見た目で、案内役の謎の人がいること、GT5・6でお馴染みだったパフォーマンスポイント制が継続(GT SPORTから見れば復活)していること、レース中の画面やカメラマンのソバ・カブッテマスさんはGT SPORTから引き継がれている様子であることなどが分かりました。

 ただ、車両の走行画面がトライアルマウンテンしかないことで、旧作の名コースの復活を印象付ける一方、「ははーん、さてはまだこのコースしか完成してないな」と、すぐには発売されそうもないと感じたのは私だけではないでしょうw

 そこからすると今回の新しい動画は情報がかなり増えている印象で、完成品に近づいていることは分かります。今回の発表を受けて、プロデューサー・山内 一典のインタビューも行われており、ここからして単なる”存在を忘れられないためのチラ見せ”程度ではないことが伺えます。山内さんのコメントも見つつ話を進めていきます。

 冒頭、3台のポルシェが登場しますが、右後ろにいるのが昨年の映像でしれっと出て来た917K(ウルミコスさんがちょうどミニカーの話で語っているのでどうぞ!)、そして真ん中にいるのが今回の映像で初登場となる、917 リビング レジェンドという車です。これは917Kの50周年を記念して作られたいわゆるデザイン スタディーというやつで、市販されている車ではありません。
 全く私は読んでいませんでしたが(それほどポルシェに興味がないw)実は2019年の段階で917リビングレジェンドが登場する話は既に出ていました。この記事だと2020年には登場予定だと書いてあるので、GT7はそこを狙っていたのか、GT SPORTに入れる予定がもう色々時間が無くなって絞ったか、詳細は不明です。VGTに至ってはどこ行ったんだ^^;

オートスポーツweb 2019年9月13日付記事

 どこへ行ったか分からないVGTといえば、ランボルギーニのVGTは2019年のワールドファイナルの場で実物を公開しておきながらゲームに出て来ない、というある種の珍事になっていましたが、しれっと画面の手前にいるので今度こそ登場するようです。そういえばブガッティ― VGTもGT6の時代に発表しておきながらGT SPORTまで収録しませんでしたねえ。


 過去の作品のオープニング映像をモチーフにしたという、GT7本編でそのまんま流用されてても驚かない内容から始まる映像。個人的にグランツーリスモ3で実車のカストロールトムススープラの映像から、エンジン内のCGのグラフィックになり、その後実車とゲーム画像がシームレスに繋がるあの一連の流れは当時感動したので、この演出はなかなかグッとくるものがあります。

 ゲーム画面の紹介映像に入ると、昨年同様GTモードのトップ画面と思われる映像が出た後、GT SPORTを長続きさせている要素だと思うリバリーエディターの超早送り映像が出てきます。
標準のウラカンをEmil Frey Racingのウラカンに
彩っている作業をしていると思われる

 編集項目にウインドウとウインドウ バナーが追加されているのが分かります。ウインドウと言っても窓に貼るのではなく、おそらくGT SPORTで『その他』の一部分だった、ウラカンGT3やランサーGr.3のように窓を埋めてしまっている部分の編集が独立したのではないかと推察します。
 ウインドウステッカーはGT SPORTで唯一DBR9 GT1だけがなぜか編集可能でしたが、おそらく他の車両でも編集が可能になり、ウインドウと同様『その他』から独立したと思われます。GT by シトロエン Gr.3だとルーフもその他扱いなので、もし従来通りだとバナー編集で屋根との境界線がめっちゃややこしくなるので独立は助かります。

 デカール選択画面はインターフェースが変わってますが基本は同じと考えてよさそうです。ディスカバー機能もここから呼び出せるっぽいですが、この辺は製品で仕様が変わっても不思議ではないでしょう。

 スケープス機能はGT SPORTのものに内容を追加、という感じですね。阿蘇くじゅう国立公園、八重山&宮古、なんてのが見えます。

 レジェンドカーのコーナーはたぶん値段のたっかい中古車が並ぶんでしょうが、デトマソ マングスタの名前が!『カストロール トムス スープラ』ではなく『スープラGT500』になっているのが、権利的な何かなのか、暫定なのか、色を塗り替えることを想定して呼び方を変更することにしたのか、地味に気になる部分です。

 これでもかと最新のハイスピードリンクをアピール。レイアウトは今どきのものに一部変更が加えられているみたいですが、初代から遊んでると「まず最初はこのコースから始まったよなあ」という懐かしい記憶に駆られると思います。画面上部を見るとデイリーワークアウトや経験値もGT SPORTからそのままですかね。

 なんのことはないラグナセカの映像ですが、使用車両がFord GT Race Car '18 となっているので、LM-GTEのフォードGTが収録されているとみて間違いないでしょう。ヴァンテージ、GT by シトロエンが走ってる映像なので911RSRと同じでGr.3扱いですかね。


 天候変化/時間変化をアピールする映像も当然いくつか出てきました。ダートの映像はあってスノーは無かったんですが、GT SPORTでは結局使わなかったスノータイヤ、まさかGT7でも使わないんでしょうか。しれっと削除されたり?ま、まさかあ。

 人によってはこだわるチューニングの映像は昨年も出て来ましたが、走行映像でしれっとペンズオイル ニスモ GT-R登場。ちなみに単純なラップタイムや、マクラーレンF1 GTRがGr.3で行けることを考えると、この時代のGT500はBoPいじったら強引にGr.3の仲間にすることはできなくもないです。間違ってもGr.2にしちゃだめよ、たぶん700馬力とか必要になるからw

 インタビュー記事の方を見ると、中古車ディーラーやライセンスといったグランツーリスモには欠かせない要素が入っています。元々グランツーリスモの原点には
・本物みたいな車が本物みたいに走ってるゲームがあったらおもしろいよね
・お父さんの普段乗っている車が出てきたらおもしろいよね
というような山内さんの発想・欲求があり、それを具現化させたところ人々の心に刺さったわけで、競技主体のGT SPORTではどうしてもその部分はあまり盛り込めず、その意図が伝わっていないせいもあって批判の対象になりました。これをどこまで掬い取れるかが注目点だと思います。
 どうしても、規模が大きいゲームになったので自動車メーカーとの約束とかが増えて、新しいもの、高性能で高いもの、架空のものが優先される事情があるというのは想像に難くないのでそのあたりは理解しないといけないとは思うんですが、原点は大事にしてほしいですね。

 で、インタビュー中で山内さんが話している通り、ただクリアするだけなら有利な車をいくつか買うだけで済んでしまって残りの数百台はいらない人からしたらいらないわけですが、そうした車を入手することをゲームの目的の中に組み込んだものが『GTカフェ』というモードだそうで、画像を見ると『お題を出されて、その車を入手して持って行ったらプレゼントやコースの開放が行われる』という形式に見えます。
 グランツーリスモを遊ぶ人ってけっこう色々で、私みたいにモータースポーツ観戦が好きだったりするところから入った人もいれば、所有・改造する方のクルマ好きの方もいますし、競技として争うのが好きだからむしろGT SPORTが面白くてGTモードはそんなに、という方もいます。そんな中でも、遊びながらせっかくなので自動車の色んな要素に少しでも興味を持ってもらおう、という非常にお節介な機能は山内さんらしい発想だと思います。

 スポーツモードはどうなるのか、というのはこれまでも疑問点でしたが、このインタビュー内で「GT7はGT SPORTを含んでいる」という発言があるので、GT7からでもスポーツモードは遊べるものであり、企画は継続されていると考えられます。
 GT SPORTとGT7のスポーツモードを並行世界で別々にしてしまうと、一気に買い替えが進むわけではないので明らかにどっちも過疎化することは容易に想像できるため、このサービスは繋がっていると考えられますから、そうするとスポーツモードに出て来るものはGT SPORTからも読み込めるものでないといけないことになります。
 しかしそうなると双方で同時に車種やコースの追加アップデートを行わない限り、新規収録したものが参加することはできないことになります。この妥協による旧車レースでいつまで参加者を繋ぎ留められるのかは微妙なところなので、最初は移行期間として繋がるでしょうが2023年のシリーズがあるのなら、そこではGT7だけでGT SPORTは切り離される、というような流れになるんでしょうかね。

追記:あるいは、あくまで『GT SPORTで行っていた同じ内容がGT7にもある』という意味合いにすぎず、チャンピオンシップはGT7に即座に移行となることも考えられます。PS4でも遊べるのでハードルはそこまで高くないかもしれませんが、事実上GT SPORTの主流サービスがいきなりバッツリ切れるので、何を大事にするのか難しいですね。このあたりは続報に期待ですし、もしそうするなら早めに告知してほしいところです。

 そして、GT7はPS5だけでなくPS4でも遊べる、いわゆる『縦マルチ』と呼ばれるソフトであることも正式に発表されました。元々GT SPORTを内包して互換性を持たせるなら自然とそうなるのかもしれませんが、おりしも世界的な半導体不足等の影響でPS5は需給がひっ迫し入手が困難な状態が続いているので、ユーザーにはありがたい話です。

 GT6ではPS3、GT SPORTでもPS4との同梱版が発売されており、GT7でもこれがあるのかどうかが焦点になりますが、PS5はそもそも市場に放出できる本体の数が限られており、予約ができずに抽選や入荷後即時の早い者勝ちが続いている状態ですから、この状況では事前予約限定だとしてもそうとう数量を絞らない限り同梱版は難しそうです。
 現実的に、同梱版を先着順で受け付けてもGTに関係無く注文を出しておいて両方とも転売してしまう輩が相当数出て来るのは容易に想像できるので、これらの状況を考えると同梱版は今回は無いのではないか、と思っています。GT7が出たら即座に買うことは自分の中で決まっていて、どうせならPS5で遊びたいので、何か機会がたまたまあればPS5は先行して買ってもいいかな、と発売予定日の公表以降急に考え始めました。モニターにはPS5を活かせる性能はございませんw

 インタビュー内ではPS5だとロード時間が非常に短いことが書かれていますが、オンライン対戦だとPS4の人もいるので先に勝手に読み込んで進めるわけにいきませんので、劇的な恩恵はオフラインのモードでの読み込みになるでしょうね。
 GT SPORTでもPS5で遊ぶとロードが早いので、予選で真っ先にピットアウトしやすい、なんて話があります。PS4でもSSDならけっこう早くなるので、PS5の処理速度単体の話だけではなくストレージの差もあります。


 で、どうせグランツーリスモだから発売日は伸びて12月だろうとか、2023年3月だろうとか、そういったことも誰しも予想すると思います。思わない人は少ないでしょうw
 ただ、スポーツモードが継続であれば、3月というのはぼちぼち2022年のFIAグランツーリスモチャンピオンシップが始まる時期にあたります。おそらく運営側とすれば、GT7の発売は開幕前に行いたい、GT7を謳い文句にして対外的にもこのシリーズを宣伝したい、という意図が当然あると思います。
 ひょっとしたらSIE的にもこれは必達の目標とされているかもしれないですし、一旦伸びてしまったら選手権の開催途中には発売は難しいでしょう。今年ポルシェのEレーシングが再度GT SPORTに戻って来たことを考えると、来年に917リビングレジェンドのワンメイクを含んだシーズンが既に視野に入っている可能性もあります。そう考えると、完成度よりも時間厳守になる、という可能性はあるかなというのが個人的な予想です。

 いざ発売されたら最大の問題は、現実的にスポーツモードとGTモードを全部やりつくすのは時間的に無理なのである程度絞るしかないということですが、これは実際に入手してから考えましょうかね。モータースポーツ観戦を全部やめたらできる気もしますけど、No NASCAR , No Lifeなのでw
 GT SPORTのおかげで多くの方と知り合って交流の場は格段に広がったので、こうした財産も活かしながら遊べたらと思います。ただ冷静に我に返ると、GTが発売されるかどうかよりも、来年の3月にこのパンデミックは果たしてどうなっているんだろうか、という現実的な懸念が頭をよぎります。気楽に遊べる世の中であれば良いのですが。。。
 

コメント

ウルミコス さんの投稿…
ブログの宣伝盛り沢山、ありがとうございます(っ ◠‿◠ c)
ワイもSCさんがGT7記事を書かないわけがないと楽しみにしていました。

ブログに書いたとおり楽しみです。
PS4版も併売される関係で16人対戦が増やせない疑惑も上がってますが山Pを信じたいと思います。

あとはPS5をどうやって手に入れるかですが・・・
半年やそこらで状況が大きく変わるとも思えず。
足繁くビックカメラに通って予約券をゲットするしかなさそうですね(っ ◠‿:;...,
SCfromLA さんの投稿…
>ウルミコスさん

 GT SPORTは切り離せてもPS4版GT7は切り離せないから、表現として適切かは分かりませんがオンライン対戦ではボトルネックになるわけですもんね。私もPS5をどうするか真剣に調べよう、と思っていたのですが、実は今日なんとなくヨドバシに山勘で出向いたらなんと入荷日でして、いきなり手に入ってしまいました。
あっさりすぎて逆にちょっと怖いですが、せっかく手に入ったので大事に使いたいと思います。(今のFIAシーズンが終わって、作りかけの動画をやり終えたら10月上旬にGT SPORTを移行予定なので、その後しばらくしたら記事のネタになると思います)