FORMULA 1 ROLEX MAGYAR NAGYDÍJ 2021
Hungaroring 4.381km×70Laps=306.63km
2021年のF1も気付いたら折り返し地点までたどり着きました。第11戦はハンガリー、ここを終えると例年通りの夏休みです。とても暑い、抜きにくい、低速でレース時間が長いからドライバーの体力的にキツイ、というハンガロリンク。前戦イギリスでルイス ハミルトンとマックス フェルスタッペンが接触した余波がまだ残る中での前半戦ラストのレースへと向かいました。
予選、Q2ではメルセデスとレッド ブルがレースを意識してミディアムでアタック。とりあえずタイムを出しますが、バルテリ ボッタスは通過には微妙なタイム、セルヒオ ペレスはたぶん無理なタイムでした。さて2回目はどうしようか、と思う中でカルロス サインツが最終コーナーというちょっとめズラしい場所でクラッシュ。これでセッションは赤旗となって中断してしまいます。路面温度が60℃近辺だったので、ソフトで攻めたらもうリアの踏ん張りが落ちてたんでしょうかね。
Hungaroring 4.381km×70Laps=306.63km
winner:Esteban Ocon(Alpine F1 Team/Alpine-Renault A521)
2021年のF1も気付いたら折り返し地点までたどり着きました。第11戦はハンガリー、ここを終えると例年通りの夏休みです。とても暑い、抜きにくい、低速でレース時間が長いからドライバーの体力的にキツイ、というハンガロリンク。前戦イギリスでルイス ハミルトンとマックス フェルスタッペンが接触した余波がまだ残る中での前半戦ラストのレースへと向かいました。
予選、Q2ではメルセデスとレッド ブルがレースを意識してミディアムでアタック。とりあえずタイムを出しますが、バルテリ ボッタスは通過には微妙なタイム、セルヒオ ペレスはたぶん無理なタイムでした。さて2回目はどうしようか、と思う中でカルロス サインツが最終コーナーというちょっとめズラしい場所でクラッシュ。これでセッションは赤旗となって中断してしまいます。路面温度が60℃近辺だったので、ソフトで攻めたらもうリアの踏ん張りが落ちてたんでしょうかね。
そして再開後、ボッタスはミディアム、ハミルトン、フェルスタッペン、ペレスの3人はソフトでアタックに出て行きます。ボッタスはミディアムの2セット目を注ぎ込んでタイムを更新してQ3進出を確実にするため、ペレスはそれは無理っぽいので仕方なくソフトで確実にQ3を決めるため、残りの2人はQ3のアタックの練習、だと思われました。
しかしフェルスタッペンはなんとソフトでタイムを更新、あれ?どうやらチーム側はフェルスタッペンですら今のタイムでは危ないと思ったようで確実な戦略を採ったということでした。ボッタス同様ミディアムの2セット目でも良かった気がするんですが、これにより決勝では戦略的に不利になる可能性があります。
フェルスタッペンとすればミディアムの車に抑えられたら詰むのでなんとかPPを獲りたいところでしたが、1回目のアタックは不発でハミルトン、ボッタス、フェルスタッペンの順。そして2回目のアタックに向か、おうとピットを出たところ、ピット レーンの段階から前を走るハミルトンがめっちゃ遅い・・・
ハミルトンの前方ではボッタスも遅く走っていて、フェルスタッペンとしたらイライラする時間。自分のペースで熱を入れるには抜くしか無いけど、2台もいるので両方抜こうとしたらタイヤを使ってしまいます。しかし車間距離をもっととろうとして下がれば、アタックに入る前に時間切れになってしまいます。完全に詰みました。
結局時間をたっぷり使ってボッタス、ハミルトンがアタックに入って行き、フェルスタッペンは時間ギリギリ、ペレスは時間切れ(T T) タイヤに熱が入っていないから遅いのか、速く走る気が最初から無いのか、ボッタスは1回目のアタックに届きそうもないペースで、その後ろのハミルトンはもうセクター2で決勝みたいなペースの攻め方。
前がこんな状態でフェルスタッペンがタイムを出せるはずもなく、消化試合のような2回目のアタックが終了してハミルトン、ボッタスの1列目が決定しました。メルセデスはフォーミュラEでのアウディーの『ピットレーンでごぼう抜き作戦』と同じで、規則的には許容されても世間体として印象を悪くする行為が続いてるので営業的にどうなんでしょうかね^^;
結局予選順位はハミルトン、ボッタス、フェルスタッペン、ペレスの順。ピエール ガスリーが番狂わせの5位で、ランド ノリス、シャルル ルクレールと続きます。角田 祐毅はFP1でクラッシュして走行時間を失ったことが響いたのかQ1で落っこちて16位スタート。
決勝、レース前に雨が降って路面が濡れてしまい、全員インターミディエイトでのスタート、予選で迷わされたタイヤの話は関係なくなってしまいました。あれ、アントニオ ジョビナッツィーのグリッド紹介の写真が悪役っぽいやつじゃなくなってる!?
そのジョビナッツィーだけはフォーメーション周回からピットへ向かってスリック(ミディアム)に乗り換える賭けに出てグリッド上は19台でスタートが切られます。2位のボッタスの蹴り出しが悪くて順位をズルズルと下げて行きますが、その先のターン1で悲劇が起こってしまいました。5位に落ちていたボッタスがノリスに追突。ノリスは全く止まれずそのままフェルスタッペンに突っ込み、ボッタスの自身も真っすぐペレスに突っ込みました。ラーメン屋からいつの間にかボーリング店に転職していたようです。
さらに中団でもランス ストロールが止まり切れず、こちらは追突回避で内側の縁石のさらに内側まで行きましたが、それでどうにかなるわけもなくシャルル ルクレールに直撃、ルクレールがさらにノリスに命中しました。破片と停止した車だらけでレースは赤旗となります。
トップ7でまともにターン1を通過した人がハミルトン以外におらず、赤旗時点での順位は1位 ハミルトン、2位 エステバン オコン(+6)、3位 セバスチャン ベッテル(+7)、4位 サインツ(+11)、5位 角田(+11)、6位 ニコラス ラティフィー(+12)、7位 フェルナンド アロンソ(+2)、8位 ジョージ ラッセル(+9)、9位 キミ ライコネン(+4)、10位 ミック シューマッハー(+10)。
予選で7位だったルクレールがリタイアして、事故って15位だったサインツが4位。FP3でクラッシュしたために予選を走ってすらいなかったシューマッハーが10位、こんなことなら予選なんて走らない方が良かった、と思う人がいても不思議ではなさそうです。
ボッタス、ルクレール、ペレス、ノリス、ストロールはリタイアしてコース上は15台だけになりました。ここ数年で最悪の部類のスタート事故でした。フェルスタッペンは右側のフロアがバッキバキに壊れましたが一応走行でき、13位で赤旗となりました。なおナッツィーはミディアムで出たらツルッツルだったのでひっそりと1周目を終えてまたインターミディエイトに交換していました。
そもそもグリッドからスタートしてターン1のブレーキはみんな勘みたいなものですが、今回はそこに雨が絡んでさらに未知の領域。ボッタスは出足が悪くていきなり左右から挟まれてしまい、一旦引くしか無くてスロットルを少し戻してからまた加速、という流れだったのでどこで減速するか見失いやすい状況だったのではないかと思います。
が、そうは言っても当ててはいけないのがプロなので、ストロールも含めてミスはミス。後ろの人は慎重に走らないといけないところが、迂闊に車間距離を詰めすぎた、というところです。結果的にハミルトンが得してしまっているだけに、これまたメルセデス的には勝負に勝って世の中の信頼を失いそうです。
赤旗解除、レースはグリッドからのリスタートになりますが、待ってる間に晴れてきて路面が乾いたので、みんなせっかくインターミディエイトでコースに出たのになんとリーダーのハミルトン以外全員タイヤ交換でピットに入ってしまいました。前代未聞、1台しかいない状態でレースがスタートします。どうせなら誰もいない状態を見てみたかったんですが、いずれにしてもバグったグランツーリスモにしか見えませんでしたw
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| 決してスタート練習をしているわけではなく レース中の出来事である |
ハミルトンは寂しくスタートしますがペースが激遅。「晴れてんじゃん」とふてくされたような無線。1周してピットに入りますが、タイヤを交換したら当然ビリになりました。ピット組では先頭でラッセルがコースに入りましたが、SC中ではなくグリッド スタートの手順でみんなシグナルが消えるのを待っている最中に勝手に脇をすり抜けて追い抜いてました。これはダメなので順位を返還、これでリーダーはなんとオコンになりました。もうこのレースどうなっちまうんだ。
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| 想定外の状況が起きると色々と混乱しがち |
ラッセルは無線で「ニッキー(ラティフィー)をポイント圏内に留めるために俺のレースで妥協する必要があるんだったらやるよ」。タイヤのデータをとるために先にピットに入るとか、そういうことが必要ならやるよ、というチーム愛にあふれたコメントです。ウイリアムズの入賞が懸かってますからね。
なおピットも大混雑したので事故があり、入ろうとしたニキータ マゼピンが出て来たライコネンとぶつかってリタイアとなりました。ライコネンには10秒加算のペナルティー。ナッツィーは何をどう間違えたのか、速度制限を25km/hも超過する違反で10秒停止のペナルティー、写真は変わっても悪事を働いたようです(嘘)。
14周目、オコンとベッテルが1.2秒前後の差で1位争い、3位のラティフィーが遅いのでここがもう1位から10秒も離れてしまい後続は渋滞しています。フェルスタッペンはこの周にようやくシューマッハーを抜いて10位へ。ハミルトンはまだ13位でガスリーを抜けずにいます。車は綺麗なはずなんですが、乱気流のせいかグリップがまるでありません。
19周目、もう埋まってても仕方ないのでハミルトンがピットへ。ハードへ交換します。最後まで走り切れるか微妙な距離ですがこれしかありません。これを受けてフェルスタッペンと、その前を走るダニエル リキャードが同時にピットに入りますが、ハミルトンは攻めまくってこの2台をまとめてアンダーカット。ハミルトンは他の車より2秒以上速いペースでかっ飛ばしています。事実上5位。
オコンとベッテルはずーっと1秒前後の争いが続きます。先に動いてしまうとまだ入っていない人の後ろでコースに戻って引っかかってしまうので、空間ができるまでは自分から入りたくないという状況。さらに、蓋になっていたラティフィーがピットに入ったらサインツがこの2台より速いペースで走り出してしまい、15秒ほど差があるとはいえまだ40周以上あるので気になる存在です。
ただそのサインツはピットに入るとハミルトンの2秒ほど前方でコースに戻る、という状況で、現状4位のアロンソは今入るとちょうどハミルトンの前に出れるか出れないか、という具合。アルピーヌとすればアロンソをハミルトンのギリギリ前方でコースに放り込むことができれば壁にしてオコンを助けられる可能性があります。なんかレースを見るのがすごくパズルのようになってきました。
30周目、ハミルトンは角田に追いついて、ピット後初めてペースの遅い車に詰まることになります。アロンソとすればこの2台がやりあってくれている間に2台ともウインドウ外に出てくれたら即座にピットの判断をしたいところだと思われます。結局ハミルトンは32周目のターン4という意外なところで角田を仕留めました。
この32周目を終えると3位のサインツがピットへ。ハミルトンを抑える蓋が無くなったのでアンダーカットを警戒したと思われます。一方こちらこそ先に入るべきだったのでは?と思うアロンソはまだステイ アウト。サインツが入ったので見た目上3位に上がりますが、これではハミルトンの前でコースに戻ることはできそうもありません。というかそうしないということは最初から前に戻ることを戦略として考えてないんでしょうか。
1位争いは36周目、ここでベッテルが先にピットへ。オコンの近くを走りすぎたのか段々離されて2秒以上の差になっていましたが、アンダーカットを狙って攻めます。オコンが翌周これに反応してピットへ、余裕で前に出られるかと思ったらベッテルが無茶苦茶速く走っていて真後ろに接近します。でも抜けない(´・ω・`)
39周目、引っ張りまくっていたアロンソもピットへ。当然ハミルトンの後ろでコースに戻りますが、ハミルトンはタイヤが厳しい状況なのでどうせもう1回ピットに入ると見越していたんでしょうか。
45周目、オコンとベッテルは1秒差で前半と変わらない情勢、ベッテルの5秒後方にサインツとハミルトンのセットがいて、サインツはオコンと同等か少し速いぐらいのペースで走って徐々に追いついています。ハミルトンから見ると、万一タイヤがダメになっても6位以降と大きな差がついたのでアロンソに抜かれて5位に落ちるだけで済みます。
47周目、手遅れになる前に自分から動くことを選んだハミルトンが2回目のピット。残っていた新品のミディアムに交換してアロンソを追うことになります。そのアロンソも上位4台の中でタイヤが最も新しいので前に追いついており、全体に前に対して圧縮されていく状態が続きます。オコンとベッテルにとってはサインツとアロンソがハミルトンを防いでくれるかどうかが大きく結果に関わってきます。
55周目、ハミルトンがもうアロンソに追いつきましたがアロンソはそう簡単に先に行かせてはくれません。アロンソとしたら目の前に3位のサインツがいて表彰台がぶら下がっている上に、ここでハミルトンを抑え込むことがオコンの優勝の手助けになりますので、意地でも前には出したくありません。思い返せばマクラーレン時代、このハンガリーのレースでチーム内対立が決定的になって、アロンソがチームを離れるきっかけになったんでしたね。あ、あの時も予選でピット内のいざこざがあったんだw
62周目、サインツは前を追うほどのペースは無くなってしまい、そして後ろではアロンソがハミルトンを抑え続けています。アロンソはターン1で追い詰められてもわざと加速のタイミングを遅らせてターン2で入らせないなど巧みなブロックを披露。7月29日に40歳になったオッサンですがそうは全く見えません。これで優勝争いは一騎打ちなんですが、映像はずっとこちらを捉えているので存在感が全くありませんw
ハミルトンは無線で「あの速度域ではあまりに危険だろ!」とアロンソのターン4での動きに文句を付けますが、どう考えても「お前が言うな」な内容。しかし65周目にとうとうアロンソがターン1でミスしてハミルトンが4位となります。次の標的はサインツですが、67周目に周回遅れのダニエル リキャードにつっかえてしまってハミルトンがターン1でかわしていきました。
オコンはベッテルに1.5秒差をつけて最終周に入り、そのまま危なげなく優勝を遂げました。ハミルトンはベッテルの1秒以内にまで迫って3位でしたので、アロンソがあと1周早く音を上げていたらひょっとして抜かれていたかもしれないし、数周早かったらオコンもやられていたかもしれません。何割かアロンソのおかげですね。表彰台は貰えませんでしたがアロンソはドライバー オブ ザ デイの称号は貰いました。
オコンが優勝争いしていたのに映像に映らなくて気に毒でしたが、アルピーヌとスポンサー的にはアロンソがずっと映っていたので差し引きゼロ。フランス人ドライバーがフランスのエンジンを積んだフランスの車で優勝するのは1983年オーストリアGP、ルノーのアラン プロスト以来です。
アルピーヌはこの名前になってから初優勝、チームの系譜で言えばベネトン、ルノー、ロータスに次いでの優勝で通算50勝目となります。チームの起源は1981年に誕生したトールマンですがトールマン時代には優勝がありませんでした。ここはよく『エンストンのチーム』と呼ばれますが、これは1992年にベネトンがチームの拠点をイギリスのエンストーンというところへ引っ越し、以後ずっとここを拠点としているからです。
上記プロストが所属していたルノーはチームの系譜から言うと別もので、こちらは1977年~1985年に活動して撤退、その後エンジン供給を経て、ベネトンを買収することでコンストラクターとしてルノーの名前が復活した、という流れになります。
レース後にも波乱はありました、ベッテルはピットに戻る前に途中で車を止めてしまい、ラッセルもピット出口付近で止めてしまっています。するとやはりと言うべきか、ベッテルはレース後に既定の燃料サンプル 1L を提出することができずに規定に違反してしまい、なんとこんなに頑張ったのに失格に。チーム側は「探したらちゃんと1.44Lあるねん」と提訴する意向だということで現時点では結果は暫定です。
裁定待ちですがベッテルの失格が確定だとしてハミルトンはこれで2位、以下サインツ、アロンソ、ガスリー、角田、ラティフィー、ラッセル、フェルスタッペン、ライコネンのトップ10でした。完走は13台、あと1台誰か撃沈していたら、シューマッハーが10位に入賞していたという荒れたレースでした。
おかげでウイリアムズがまさかのダブル入賞、チームとして2019年第11戦ドイツでのロバート クビサ以来2年ぶりの入賞で、2台とも入賞したのは2018年第14戦イタリアでのストロール、セルゲイ シロトキン以来です。
競技というのはこうして時々予想外の出来事が起こるからこそ面白いわけですが、しかしスタート直後の事故はあまりに残念でした。たまたまタイヤ選択のあやで辛うじてハミルトンがぶっちぎる退屈なレースにならずに済みましたが、一歩間違えたら「ボッタスが多重事故でライバルを全滅させてハミルトンを助けた最低のレース」とだけ記憶されかねないところでした。ボッタスは謝るしかない状態ですが次戦5グリッド降格のペナルティー。
もしベッテルがオコンを抜いて優勝していたら、それはそれで『優勝したのに燃料不足で失格になった』という終わり方をしていたかもしれないのでオコンが勝ってよかったですが、けっこう何周もDRSを使って燃費を稼げたはずで、かつSCと赤旗もあったのに何でそんなにカツカツになってしまったんでしょうかね。
F1は一旦夏休みに入り、8月末のベルギーから後半戦が始まります、ベルギーの次がオランダですね。








コメント
ところで、フォーミュラーカーがシフトアップしていく時の音と、VVVF?インバータ?の音が似てると思うのは私だけでしょうか?
たぶん内燃機関としてはかなりの高回転域、かつクロスレシオなので高い音域の音が続くからじゃないでしょうかね。4速しか使わないNASCARでは起こりえないですw