ケゼロウスキーが移籍で合意か?他NASCAR情報

 NASCAR Cup Series、チーム ペンスキーのブラッド ケゼロウスキーがラウシュ フェンウェイ レーシングとの契約に合意した可能性があるとSports Business Journalなどが伝えました。



 SBJのアダム スターンが情報筋の話として伝えたところによると、ペンスキーに敬意を表して公にはしていないものの、ラウシュフェンウェイは関係先企業に対して『ケゼロウスキーが2022年にドライバー兼共同オーナーになる』という話を伝えたとしています。また、ケゼロウスキーのオーナー権の持ち分については少数株主だと伝えています。
 こうなるとあとはもうペンスキー側の反応を待つ段階とみてよさそうです。これで残留だったらスターンさんは100%クビが飛びますw

 ケゼロウスキーの移籍は多くの影響を与えることになります。話を整理しておきますと、まずラウシュではクリス ブッシャーは既に2024年までの契約延長を発表しているので、ケゼロウスキーの加入でライアン ニューマンはほぼ確実にはじき出されます。ニューマンは現役続行を希望しているそうなので、このベテランが市場に出てきます。
 一方、ペンスキー傘下のドライバーでなおかつペンスキーの社長・ティム シンドリックの息子でもあるオースティン シンドリックは、本来ならウッド ブラザーズ レーシングで来年の開幕を迎えるはずでしたが、ケゼロウスキーが抜けるのならそんなことをせずいきなりペンスキーの椅子に座ることが考えられます。

 そうすると、本来ウッドブラザーズのシートを失うはずだったマット ディベネデトーは残留する可能性が浮上します。ディベネデトーは昨年の段階で『契約は2023年までだが毎年更新する』という形式、言うなればチーム側に毎年オプション権がある種類の契約であることを明かしており、本来は来季のオプションを行使しないことで離脱する手順のはずですから、設定期限までに話がまとまってオプションが行使されれば残留となります。


 来季の体制関係の話題をもういくつか。ヘンドリック モータースポーツはナッシュビルでのAlly 400を前にして、アレックス ボウマンとの2023年までの契約延長を発表しました。スポンサーであるAllyが冠スポンサーをつとめるイベント前に発表するのがいかにもNASCARらしいですね。


 さらにヘンドリックは、2015年の引退後(実際は急きょ2016年にも復帰してスポット参戦)6年間にわたってFOXの解説者を務めて来たジェフ ゴードンが副会長(vise chairman)に就任すると発表しました。車内での格付けではオーナーのリック ヘンドリックに次ぐ2番目の位置で、共同オーナーとして組織の競争とマーケティングを担います。FOXの解説は今季限りで退くことになりました。

 また来年は新規定車両が導入されることもあって新規参戦に関する動きも活発。今季から参戦している23XI レーシングとトラックハウス レーシングはいずれも2台体制への拡充を検討していると伝えられており、いずれもカート ブッシュにオファーを出したと見られています。カートは今季限りでの引退も指摘されていますが、一方でこうして引き合いも強く、彼の経験値は一定の評価を受けています。

 また、今季からスポット参戦をしているコウリッグ レーシングは2022年になんと2台体制でのフル参戦を表明しています。そのうち1台はジャスティン ヘイリーが起用されます。
 しかし、現在チャーターを1つも持っていないこのチームがどうやって2台も参戦させるのかというと、なんと2台分のチャーターをスパイアー モータースポーツから購入するとのこと。スパイアーは現在3つのチャーターを保有しており、1つは No.7 でコリー ラジョーイが使用、もう1つは No.77 でヘイリーなどの複数のドライバーが乗る車両で使用しています。
 ヘイリーがフル参戦する1台分はまさにこのNo.77のチャーターで、半分スパイアーから名前が変わっただけみたいなことになります。で、もう1つはというと、スパイアーは3つ目のチャーターをトラックハウスに貸しており、2年連続での貸し出しはできないのでこれもコウリッグに売りました。

 ということは、トラックハウスは借りているチャーターを買い取るという選択肢を既に失っているので、来年は2台体制どころかまずは1台分でもどこかしらチャーターを仕込まないといけないことになります。リック ウェアー レーシングは現在チャーターを4つ保有していますが、来年は3台体制を示唆しているようなのでこのチャーターがねらい目でしょうか。
 いずれにしても、どこかの有力チームが台数を減らさない限りは23XIとトラックハウスがそれぞれに2台ずつチャーターを保有できるほどに市場にはチャーターが出回らないので、2台体制になったとしてもオープン枠か、大きなイベントでのスポット参戦程度になるかもしれません。スポットだとカートは絶対来てくれないですね。
 でも、いくらそこそこのスポンサーが就くからといってカートを乗せればそれなりに給料はいりますし、2台運営する費用もかかります。それでも2台にするメリット、長期的な展望というのもあるでしょうから、このあたりの交渉、資金管理、経営はかなり難しそうだなと素人目にも思います。

 また、NASCARの下部カテゴリーに参戦しているGMS レーシングも来季からの参戦を発表しました。こちらはフル参戦とは言っておらずまだ何も決まっていないようです。またデイル アーンハート ジュニアがオーナーを務めるJR モータースポーツも可能性があるようです。
 JRMは若手ドライバーの発掘・育成などでGMSと連携しているのと、JRMにはヘンドリックも出資していて同一オーナーの出走台数制限でHMSとの絡みがちょっと面倒な気がするので、案外ジョイントでカップ用のチームを立ち上げるのがいいんじゃないですかね、とかものすごく勝手なことを言ってみたりしますw

コメント

まっさ さんの投稿…
兄ブッシュ がガナッシを出るとしたらモンスターエナジーごとかなぁ。 そうしたら1号車は誰だろう。。ニューマンが来るとは考えにくいし。。スポンサー持ち込みをできるドライバーとなると、、うーん。
今更ラーソン戻ってくることもないだろうし。。
インディで苦戦してるからジョンソン連れ戻すか、いっそケンゼスとかマクマレー復帰でまるく収めて頂きたい。