GT SPORT 回線問題あれこれ(追記あり)

 GT SPORTのオンライン対戦で遊んでいると、どうしてもつきまとうのがいわゆる回線問題です。これは初めてオンラインが可能となった(テスト仕様を除く)グランツーリスモ5の頃から基本的に変わらず、おそらくグランツーリスモ7でも続くことでしょう。
 しかしながら、マニュアルに載っているわけでもなければ、Aという状況にBという1つの答えにならないため、百科事典に向かないのでいわゆる攻略Wiki的なやつにも私が知る限りではあまり詳しく書いてありません。
 GT7の発売はまだまだ先ですし、発売しても同じ事は起きるかもしれないので、私の知っている範囲で、概ねどういったことが起こるのか、対処法は何かあるのか、といったあたりをまとめてみようと思います。なお、専門家では全くもってありませんので、表現は非常に平易で専門的ではない内容が並びます。そのため、表現が技術的に見て正確でない場合も多々あると思いますがご了承ください。

※3月23日追記 
kensanさんがPSにおけるIPアドレス固定がなぜ有効なのか?といった検証をされた内容をコメント欄に投稿していただきました。
素人なのでまだ正確に意味を理解できていませんが、複数の通信機器をルーターに接続している際などに有効と思われるので、一番下までスクロールして併せてご覧いただければ幸いです。




・はじめに

 回線問題というのは、非常に様々な要素が絡んでいると思われます。グランツーリスモの場合、インターネットを介して、各プレイヤーの車の座標、速度、車両グラフィックなどのデータを逐次送受信し合うことでゲームを成り立たせています。
 しかしながら、様々な情報を瞬時・大量に扱わないといけないために、そこに齟齬があると不具合という形で我々の目の前に現れます。原因は別にソフトそのものや運営側のサーバーだけでなく、プレイヤー側の契約回線業者やプロバイダー、使用機器といった『道具』もかかわってきます。
 回線相性というやつが特に厄介で、全員が相互に常に情報を出し入れすることに対して、理由はよくわかりませんが、相性が合わないと問題が必然的に起きてしまうことがあります。これは正直どうしようもない部分で、起こってしまったら何か対処法を考えるしかありません。
 起こる問題が多岐にわたるので、これが起きたら解決法はこれ、とは必ずしもなりませんが、色々と方法を知っていると解決の糸口にはなるので、参考にしていただければ幸いです。また、書いていないことでご存知のものがあれば、情報もお待ちしています。


・初歩的な解決方法

 問題の原因は多岐にわたるので、これ!と絞ることはまずできませんが、全体にある程度通じる方法はいくつかあります。
 オンラインマニュアルでほぼ唯一と言える解決方法が提示されているのが、ルーターのUPnP設定。これは私もGT5で経験しましたが、ルーターの初期設定で無効になっている場合、有効にすると解決することがあります。私も、無効の時はヒマさんと相性問題が出ていたんですが、有効にしたら直りました。


 次に、ロビーでの不具合は再入室で解決する場合があるので、入退室を行うのがまず1つです。
 さらに一歩進んで、グランツーリスモを一旦終了して再起動、あるいはプレイステーション本体の再起動というのが2つ目。遊んでいると色々と一時的なデータが蓄積して、それが悪さをしている場合が考えられるためです。
 プレイステーション標準搭載の回線診断機能を使うと解決することがある、と時々聞きますが、個人的には回線診断をしたことよりも、診断に付随して行われるPSNからのサインアウト/再サインインの方が関係しているのではないか?と睨んでいます。そのため、PSNのアウト/インも試す価値はあるかと思います。本体の再起動をすればこれは勝手に行われてますね。
 そして、そこからさらに進んだのが通信機器そのものの再起動です。回線終端装置やルーターそのものを再起動することで、正常に動作することがあります。この場合、ご家庭のネット環境や光電話などが丸ごと一旦落っこちますので、周囲の状況は要確認となります。

・オーナーの指示を待ちましょう

 こうした解決策はすぐ打てるので便利ですが注意も必要です。自由参加で次々にレースをするような部屋であればそこまで問題ありませんが、決まったメンバーのイベント等では、原則的にはそのイベントを仕切っている方の指示を待って行動した方が賢明です。
 かなり複雑に入り組んで問題が起きている際、各個人が「〇〇さんが見えないので入りなおします」「私も念のため再起動します」などとやり始めると、何が問題か分かりにくくなったり、さっきまで起きていなかったことが起きてしまっていつまで経っても始められなくなることがあります。
 挙句の果てに、退出した人がいたことに気づかず「あれ、△△さんが見えなくなった。入りなおします」なんて、起きてない問題を勝手に誤認するようなことがあるともうぐちゃぐちゃです。基本的にはオーナーや主催者が状況を把握して動くべき人に指示を出し、それを受けて動く、という癖をつけておいた方が結局はスムーズに進みます。

・レース前には人数確認を

 ついつい忘れてしまいがちですが、レース前には不具合が起きていないか人数確認をしておくと、レース開始後になって気づく事態を防ぐことができます。その際「今〇人ですか?」などの表現だと、エントリー人数か参加人数か分かり辛い時があり、観戦で参加しない人がいた場合に話が噛み合わないこともあるので、画面右下の数字をそのまま見て
「13/16(13)」といった感じで簡潔な数字を全員がチャットで打つと良いと思います。

 全員参加のレースなのに、これが『13/16(11)』とかになっていたら、2名見えていない可能性がありますし、誰かから見て『12/16(12)』とかになっていたら、そもそも相手プレイヤーそのものを認識できていない可能性が高いです。
 話の前提として、エントリーを解除している人がいると「〇〇さんがいません」となってややこしくなるので、運営を円滑に行うために、開始が近づいたらエントリーは済ませておきましょう。では具体的な回線が要因となる問題を挙げていきます。



〇ラグ(遅延)

 いちばん起こりがちなやつです。ざっくり言えば、本来なら逐一送受信するはずの座標情報が、通信が遅いなどの要因で正確にやり取りできない状態です。そのせいで、車がカクカクする、瞬間移動する、などの症状が出ます。ものすごく悪化するとこうなります。


 座標情報が正確でないため、情報が来ていない合間は入力が無くて車が空走したり、不正確な情報によっておかしな座標に車が表示され、結果ワープしたようになったりと、周りから見たらすごいことになります。nmさんは我々の中ではもうこれで成り立ってしまっているので、他の方から見ると驚かれますが、これで普通にレースしてますw
 ラグの見え方というのは、人によってどう動いているのかがバラバラで、人によっては普通に見えていたり、激しく動き回っていたり、止まっていたり、ということもあります。

 厳密に見れば、多かれ少なかれ大多数の人にラグは出ているんですが、小規模ならほとんど分かりません。しかし大規模になると見た目が大変なことになるほか、場合によっては変に当たり判定が出てクラッシュの原因となる場合もあります。
 悩ましいのは、発生している側からは普通に遊べるために、周囲の方が教えてあげないと気付けないことです。(送受信双方に問題が起きている場合、当該プレイヤーから見て他の人が全員飛び回っているケースも全く無いわけではないようです)。まずは周囲の方が指摘するところから始まります。

▲解決方

 一時的な要因ならルームの入退出で直ることがありますが、たいていの場合各個人の通信環境に起因していることが多いため、根本的に解決しないことも多いです。通信が不安定なので回線落ちもしやすいです。根本的には機器や契約先などのプレイヤー側の環境を変えるしかありません。現実問題お金とか色々かかりますね。
 一方で、部屋の人全員にラグが出ていることもあります。この場合、オーナー固定の部屋ならオーナーの回線に起因して全員に起こっている可能性が高いのでオーナー交代が必要です。
 誰に交代しても同じ事が起きるようなら、GTサーバーかPSNサーバーそのものに不具合が起きている可能性があるので諦めるしかないと思われます。

〇ルームに入れない

 ロビーから部屋を見つけて入室しようとしたら入れない、という類のもの。まず基本として、NATタイプが3の人、回線品質が悪いと判断されている人は、制約が大きいので注意が必要です。
このマニュアル、GT SPORTのものなはずですが『レース品質』『ボイスチャット』と、GT6以前の内容がそのままコピーされてますね、GT SPORTにそんな設定箇所ありません^^;

 次に、ルームが満室ではないはずなのに『満室で入れない』と断られる症状。満員バグ、などと呼ばれるものですが、この場合、ルーム内の誰か一人に一旦退出してもらうと入れるようになります。オーナーや参加者の誰かに直接『満員バグが出て入れない』と伝えて、誰かに協力してもらうように依頼しましょう。

 そして、たまにですが、個人の環境かたまたまGTサーバーとの相性か、突如NATが不明と判定されてしまい、ゲーム側から「あんたの回線よう分からんから、うまいこといかへんかもしれんで~」と忠告されることがあります。
いきなり「制限されている」とか言われるとギョッとします


〇相手プレイヤーの車が見えない

 実際にはエントリーしているにも関わらず、あるプレイヤーから見るとその人はエントリーしていないように見える症状です。回線相性が起因と思われ、運が悪いとどうやってもそのプレイヤー同士の組み合わせは高確率で問題が出てしまいます。稀に、レースの最中に途中から発症して見えなくなってしまうこともあるようです。

〇相手プレイヤーの読み込みが終わらない

 上記症状からさらに一歩進んで、そもそもメンバーリストで名前の背景が縞々状態のままになってしまっている、というもの。当然ながら車も見えません。

〇相手プレイヤーを認識できない

 さらにここから進んでしまった、たぶん最終形態。『SCfromLAさんが退室しました』とそのプレイヤーが退室したように表示されますが、実際は退室しておらず相手プレイヤーが認識すらできなくなった状態です。こうなると、居ない人扱いなのでチャットも表示されなくなってしまいます。
 上の2つであれば、見えていない、読み込みが終わらないことをこちら側で自覚できるのでまだマシですが、3つ目は一見すると部屋を出ていったようにしか見えないので、「ああ、今日は帰ったんかな」と誤解すると全く気付けないという問題があります。
 周囲もそうとは思っていないとそのまま進行してしまうので、レース前の人数確認は重要です。

 いずれのケースでも、見えていなくてもレース自体はやろうと思えば一応やれます。ただ、見えていない者同士は場合によっては同じ座標に車を持って行ってしまうので、両方見えている周囲のプレイヤーからすると、車同士がゴリゴリとぶつけ合っていたり、同一座標になると、片方が空を飛んだりと珍妙なことが起こりますw
 また、そもそもこうしたプレイヤーがいる状況でレースを開始すると、スタート時にレース読み込みがうまく行かず不具合が生じてしまうことが多いです。以前、強引に開始したらレース開始前にルームのメンバーの大半が強制的に部屋からはじき出されたことがありましたw

▲解決法

 回線相性は同じ道具を使っている限り根本的には変わらないので、先に書いた再入室~機器再起動までを、問題が出てしまった方が使用して解決を祈る、というのがまず第1の方法となります。部屋そのものを一度作りなおしたり、最大入室人数を16ではなく、必要に応じた数に削減することも解決に繋がることはあります。
 また、オーナーを交代することも解決策の1つ。不具合が出ている人がオーナーを担当すると余計悪くなる気がしますが、問題は相性であって通信品質そのものではないので、特にオーナー固定部屋の場合意外とこれで解決するケースもあります。
 というのも、理屈では、オーナー固定の部屋の回線相性問題は 参加者←→オーナー の間にだけ生じるので、立場を入れ替えると結果が変わることがあるからです。何度も延々と出入りを繰り返して待つよりは、思い切って交代した方がうまく行くこともあります。

 ここから下に挙げる症状も、基本的に問題は回線相性に起因した処理の失敗が要因で起こっていると考えられるので、対処法は同じです。

〇ピットから出られない

 ピットを出ようとしたら、なぜか車両が急ハンドルを切って壁にぶつかってしまい出られない、というもの。ピットグルグルバグ、とか言ったりします。おそらく正常にコース等の情報を処理できなかったことが要因だと思います。
 一旦エントリーが強制解除される類のレース設定変更、コースコンディションの変更といったルーム内での再読み込みでも起こるので、さっきまで問題なかったのにいきなり起こることもよくあります。逆から言えば、そういう時は一時要因のことが多いので、再入室程度で解決することも多いです。
 余談ですが、富士スピードウェイなど一部コースでは、壁にぶつかりまくった挙句に、本来は入れないガレージ内に車が突っ込み、のたうちまわるうちにオートドライブが解除されて、ピット内を自由走行できるようになるという珍現象も起こります。ただ、車を止めて一定時間経過すると、置きなおしでいきなりホームストレートに車を配置されますw
 面白いですが、読み込めてないという根本的問題は残っているので、この状態でレースを開始してもほぼスタートできません。

〇画面が真っ暗

 ルーム設定で何らかの読み直しをした際に、それを読めない人がいると引っかかってしまってそもそもコース画面が出て来ないことがあります。原因の人がそのうちはじき出されて回線落ちして読み込める場合もありますが、場合によっては誰も落ちず、かといって読み込みが終わってないので退出ボタンも機能せずに永久ハマりすることがあります^^;

〇レースをスタートできない

 ローリングスタートでは、車が急旋回してオートドライブが暴走してしまいます。ピットグルグルのレース版です。オートドライブが解除されるまでの間、回った人以降の車は追い抜きができずに詰まってしまいます。他の人はレースしようと思えばできますが、スタート時点で大差になっているので著しく不公平になってしまいます。
 グリッドスタートの場合、車が発進しないという問題になります。いわゆる石化です。当たり判定があって、石化した車は全く動かないので、走っている車の側がとんでもない衝撃を食らいます。
 全車両を一斉に動かすローリングよりも、グリッドの方が負荷が少ないので不具合が起こり辛いという、真偽不明ですが情報があります。イベントによっては、ローリングでうまくいかない場合にグリッドからレースを開始するのはそのためです。
 また、グリッドスタートから自分たちでローリングスタートを行えば、ダメだった人はその間に諦めて退出、残った人だけでレースを開始できるので代替策となるため、私が参加しているSSTCを含め、そうした対応を採用しているところがそれなりにあると思います。

 なお、大きなラグが発生したプレイヤーがいる場合にも、車がワープしたり止まったりしているために、ローリングスタートに支障をきたすことがあります。
本来はローリングスタートだが、ラグで不公平が生じたため
グリッドからの手動ローリングで運営されたSSTCテストシーズン第2戦

〇特定のプレイヤーの車が動かない/異空間にいる

 本来はコース上を走っているはずの車が、コース上のどこかしらで停止してしまっていたり、あるいは壁の中や空中などの異空間にいるように見える症状です。この状態でレースをスタートしても、その症状が起きている人はだいたいスタートができずにスタートに失敗します。


 大まかにはこんなところでしょうか。また、回線不具合ではなくゲーム上の仕様ですが、やってしまうと永久ハマりしたりして困るので、避けないといけない操作もご紹介します。

〇ピットインのタイミングでレース開始

 このゲームではピットが別の空間みたいに扱われているため、これに起因して不具合が起きがちです。通常の待機画面でのピットは問題ないですが、走行中にピットに入り、ピット作業演出画面に遷移している状態でレースが開始されると、読み込みに失敗するようでその人はスタートができません。「始めますよ」と言われたらピットには入らないようにしましょう。

〇ピットイン直前に終了ボタンを押す

 これをやると、操作のタイムラグでコース上にいた自車は終了を押した後にピットに飛び込み、『自分はロビーの待機画面に戻るが、車はピット演出画面になる』という状態になります。
 で、次にコースインを押すとどうなるかというと、ピット演出画面のままとなり、でも作業項目は選べず、そして演出画面にいる間はポーズボタンが押せないので一切の操作が不可能になり、ただ自分の車がピットに止まり、クルーがぼーっとしている様子を見るしかなくなります。永久ハマりするので、ネットワークから切断されるかアプリを終了しないと何もできません。

〇ルーム設定変更の瞬間にコースイン

 コースインを押すタイミングで再読み込みが必要な類のルーム設定変更が行われると、観戦画面のまま一切操作ができなくなって永久ハマりします。レースが開始されてもその画面のまま固まり続けます。


 次に、厳密には回線どうのこうのとは関係ないプログラム側の不具合のような気もしますが、オンライン対戦で時々起こるバグもついでに書いておきます。

〇給油が勝手に終了する

 給油作業の途中で、何のボタンも押していないのに勝手に給油が終了してしまうという不具合。実はオフラインでも起きるけど給油する機会が少ないから気づいていないのか、オンラインだけなのかは厳密な検証はできていないため不明です。
 給油がどこで止まるかも全くもってバラバラで、どうすれば発生するのかも今のところ謎。スポーツモードでも起きるという話を耳にしましたが、症例が少ないのと、最近給油するレースそのものがあまり無いためにこれまた検証するには情報不足です。

〇ピット作業ができない

 そもそもピット作業ができないという不具合。どうやら2種類あるようで、1つはピット作業画面に遷移せず、普通にピットを制限速度で走って通過してしまう症状。1周目と最終周、変な角度からのピットインに対しては、ピット作業画面に遷移せず通過するのは元々の仕様なので、何らかの不具合で誤判定されてしまっている可能性がありそうです。
 もう1つはピットに入って作業メニューは表示されるけど、肝心のピット作業演出画面には遷移せずにそのままピットを通過してしまうという謎なものです。どちらも発症理由は不明ですが、ラグがかかわっている可能性は考えられるようです。

〇ピットの見えない壁にぶつかる

 うっかりピットに入り損ねたため、一旦ピット入り口を通過してから、コースを少し逆走してピットに入ろうと試みたとします。この際、ゲーム側はピットインさせずに強制的に置きなおし措置をとることがあります。
 この置きなおし処理直後に他の車がピットに入ろうとすると、見えない壁が存在して激突してしまうという現象があります。通常にレースをしていて逆走してピットを目指すことは極めて稀なので、実際に検証してみないと、毎回起こるのかや今も起こるのかについては不明ですが、逆走ピットはやっても追い返されるので諦めましょう。

 ラグが関係している可能性があったり、置きなおしと見えない壁が関係している可能性があることから、他車がすごい白煙を上げたり、レースを退出したりといった負荷のかかる処理がたまたま同時に行われていると発生しやすいのではないか、と勝手に推測しています。全く根拠は無いです。


・スポーツモードでも発生するのか?

 ところで、スポーツモードでも不具合は発生するのでしょうか?ロビーと違って、スポーツモードは運営側そのものがルームオーナーというような状況で、さすがにゲーム側の公式な運営の部屋になるので体制や仕組みも若干異なると思われます。スポーツモードのサーバーだけは良いものを使用している、なんて噂も聞きますね。
 ですが、やはり何かしら不具合は起こる時はありますので、こちらも紹介しておこうと思います。

 まず、ピットグルグルや相手が見えない、という問題は稀に出るようです。見えない問題はいかんせん気付くことが不可能に近いため、一見すると、相手のことを一切考えずにぶつけまくっているようにしか見えません。荒らしだと思ったら実はお互い見えてなかった、という可能性は、耳にした事例から鑑みて極めて少ないとは思いますが、絶対ないとは言えないと思われます。
 ポイントレースの予選でグルグルが出る場合はどうやら全員に発生し、参加者の誰かが予選の設定を読み込めていないことが要因と思われます。ピット出口に近い人は、ぶつかりまくっているうちに偶然ピットを出てオートドライブ解除、走行可能になることがありますが、実は走っても意味がありません。
 問題のあった人が回線落ちすると処理が進み、その段階で時間がリセットされて、実際にはここからが予選開始になります。これ以前に仮にコースインしてタイムを計測できていても、カウントされず無効になります。なお、これは処理方法の関係かもしれませんが、これと同じと思われる症状で、以前に私もこういう予選の問題に遭遇したことがありました。

 予選開始後2分ほどで1名が回線落ち、その瞬間に時計が10分にリセット、同時にタイムの表記がぐちゃぐちゃになり、計測されたタイムは『1193時間1分45秒』とかいう謎の数字。この後いくらタイムを更新しても、この謎タイムを更新したとは認められない、というわけの分からんバグでした。おそらくこれも、予選の設定を正常に読めていなかった方がいたのが原因です。
 これは完全な想像ですが、この謎現象の対処に手を加えた結果、万一読めない人が発生した際に、他車がコース上を走らないようにするために意図的にピット内で車を暴走させているんじゃないか?とも思います。

〇当事者になったらリタイア必須の症状

 そして、これは頭の片隅に入れておいていただきたいのが、勝手に『ゴーストタウン現象』とか名付けた症状です。知らずに走行を続けると、とんでもない迷惑をかけてしまい、場合によっては悪質プレイヤーとして通報される原因にもなりかねないものです。
 詳細は私が作った動画をご覧いただきたく思いますが(パート1は編集をミスって一部音声の重複があります)



 

 周囲のプレイヤーとの同期が外れてしまうようで、他の車は一切動かなくなってしまいます。
 レース中に発生すると、その瞬間から他車は入力を失ってコース外に溜まりゴーストタウン化、ローリングスタートで発生すると、周りが動かないので始動後すぐに詰まってしまってほぼ停止状態となります。グリッドスタートなら、当然誰も動かないので、石化した車に衝突します^^;

 いずれの場合でも、他のプレイヤーは普通にレースを行っています。そのため、発生した人、例えば上の動画だとマッキーさんですが、マッキーさんは自由に走ってもだれにもぶつかりませんが、他の19人からすれば、おかしな動きをしたマッキーさんが暴走してぶつけまくっているように見えます。
 スタートで発生したら、2つ目の動画のように後続のドライバーが全員詰まってしまいます。この時シュージさんは事態を察知して、すぐにコース外退避、リタイアしましたが、たとえばブレーキを踏んで止まっていたら、後続車はそこにぶつかったでしょうし、左へ行ったら確実に誰かを押し出したでしょう。
 万一あれでレースを継続した場合、他車は130R~ストレートに置いたままなので、衝突するか、避けるために減速が必要です。しかし残る19人は当然普通に走るので、急ブレーキを踏まれたり、いきなりあり得ない角度で吹っ飛んだりしたらそれがきっかけで事故になるでしょう。たぶん通報されると思います。気づいた段階でリタイアを選んだ方が賢明です。
 そのルーム内にいる間は回復しないので、フリー走行段階で発症していたらずっとそのままです。2つ目の動画のシュージさんのケースでは、デイリーレースに出ても引き続き同じ状況で、結局ルーターの再起動が必要でした。


〇画面が真っ暗

 稀に起こる症状で、一応コースインできて車両も走行できているらしいけど、画面が真っ暗なままで一切見えない、というもの。こうなるとどうやらそのセッション中は回復しないようです。
 予選で発生した場合、決勝はまた読み込みし直すので普通に遊べる可能性がありますが、決勝で起きたらお手上げ。危ないのでこれもリタイアですね。

〇セッションが始まらない

 これまた稀にあります。フリー走行から予選、予選から決勝、こういった切り替えがうまくできずに、いくら待っても次のセッションが開始されません。Top16で発生したことがあり、数名がネタで12時間以上部屋にこもり続けた、という珍事がありましたが、もちろんレースは始まらず全員リタイアしました。


 スポーツモードの方が見えないだのスタートできないだのの遭遇確率は極めて低いですが、その代わり、万一出会ってもレースは待ってくれないので諦めるしかありません。また、たとえば、マッチング時に弾かれて参加できない、予選開始時に落ちる、など、明らかに特定の場所で切断される場合、こちら側の機器とGTサーバー側の相性問題や、機器の不具合、故障の可能性があるので、設定の見直し、再起動、買い替えを検討した方が良いかもしれません。

 とりあえず私が見聞きした症状や、大まかな対処方法はこういった感じだと思います。他にも何か症例や有効な解決法をご存知の方がいらっしゃれば、情報をお待ちしています。



・オマケ リプレイの無人カート

 最後にオマケです。スポーツモードのフリープラクティスからリプレイを読みだした際に、レーシングカートが無人のまま走行していて驚いた方もけっこういらっしゃると思います。
無人のSF19

 これはバグではなく仕様です。初期のゲームではフリプラ画面から直接リプレイを参照することはできず、バージョン1.40でこの機能が追加されました。推察ですが、この状況が起きてしまう理由は概ね以下の理由で説明可能だと思います。

 この機能、通常のリプレイより読み込みが早いのが特徴で、私は『クイック リプレイ』と勝手に呼んでいます。しかしながら、素早く読み込むためにいくつか内容を簡素化しており、それが無人運転と関係します。
 車両のグラフィックは簡素化のため、同一車種なら今自分が使用しているリバリー、それ以外なら標準リバリーとなります。上記フォトも、中身はトップランカー Akagiさんのリプレイですが、クイックリプレイだと私の植毛がそのまま画面に出てきます。
 で、当初はリバリー以外に、ドライバーのデータも自車から流用する仕様でした。ところが、別の車両のリプレイを再生しても、流用したドライバーの置かれた座標はそのままなために、こういうことが起こってしまいました。
屋根を突き抜けるドライバー

 ドライバーと、車体から独立した可動オブジェクトであるステアリングはセットで流用され、結果として車両から飛び出して変な場所に表示されてしまったのです。Gr.1車両だとオープンで単座なためにもっとおかしなことが起きたりして、場合によっては車の範囲を逸脱して宙に浮いてましたw
 そうなると、解決法はこれらを削除するということになるため、その後のアップデートでクイックリプレイからはドライバーが消されてしまった、とこういう流れです。これは素早くリプレイを見るためには仕方ないので、そういうものだと思いましょう。

コメント

ウルミコス さんの投稿…
まとめていただいてありがたいです(っ ◠‿◠ c)
まさか10年後も回線で悩まされるとは、GT5時代は想像だにしませんでした。

仮にユーザーからクラファンで1人1万集めて何億か寄付したら解決する種類の問題なのか、あるいはPS3/4のプラットフォームの問題等で避けられない事象なのかが気になります。
・・・前者の場合売上本数からしてとっくに解決してますね(っ ◠‿:;...,
SCfromLA さんの投稿…
>ウルミコスさん
やっぱりFCCでもなかなかスタートできずに困ったりしてます?
石油王になったらグロリアの右側のドアサッシュを買って余ったお金をポリフォに注ぎ込みましょうw
kensan1122gt さんのコメント…
長文失礼いたします。
ロビーのバグ問題の対策の1つとして、PSのIPアドレスの固定化や、PSをDMZに置くというのがありますが、なぜ有効なのか理由がわかりませんでした。

調査したところ、この対策が有効であるバグを1つ発見しました。
以降の説明で間違っていたら、ごめんなさい。

1. UDP:9306を使用しないロビーへの入室時にホストに接続するポート番号を間違えるバグを発見

GTSのロビーでの通信には、デフォルトはUDP:9306を使用し、P2Pでルームメンバーと相互通信を行うのですが、UDP:9306を使用出来ない場合は他のポート番号を使用します。しかし、ホストが9306以外のポート番号を使用する状況の時に、入室できない(コード:NE-210000C4)ことがあるバグを発見しました。(但し、根気よくリトライすると入室できる)

例:ホストがUDP:5678を使用して部屋を建てたとすると、入室する時にホストのIPアドレスは正しいが、UDP:5677でアクセスするため、「destination unreachable (port unreachable)」となり入室できない。リトライを繰り返すとUDP:5678へアクセスして入室できる。


2.なぜUDP:9306を使用出来ない状況となるのか?(ルーターのDHCPとNAT)

ルーターには、DHCPとNATの機能がありますが、独立して動作してます。
DHCPには「DHCPリース期間」とNATには「NATテーブルタイムアウト」の時間設定があるのですが、「DHCPリース期間(2時間)<NATテーブルタイムアウト(24時間)」の関係です。(実際の時間はルーターによって異なります)

PSがDHCPを使用しているとDHCPリース期間が短いため、他の機器(スマホ等)とIPアドレスの割り当てが入れ替わったりすることがあります。
なので、PSがUDP:9306でWAN側に接続出来ていて、DHCPリース期間後に他の機器がPSが使用していたIPアドレスを使用されたままになると、PSはその間UDP:9306を使用できなくなります。
(一旦NATテーブルに登録されると、登録されたポート番号では他のIPアドレスはWAN側へ使用出来なくなる)
PSの再起動をしてもダメで、ルーターの再起動で治ったというのは、これが原因と思われます。(ルーター再起動でNATテーブルがリセットされる)


3.PSにUDP:9306を使用させるためには、IPアドレスの固定化を行う

PSにUDP:9306を使用させるためには、PSのIPアドレスを固定化させることでNATテーブルとの関係を維持させることができます。
NATテーブルタイムアウトの考慮だけとなります。UDP:9306が他の機器で使用される状況はないといってよいでしょう。
例外として、LAN内に複数のPSでGTSを起動し、それぞれがロビーを使用する場合は、UDP:9306が使用できるのは1台のみとなります。

最後にIPアドレスの固定化の手順ですが、「PS4 固定IP 設定」で検索していただくと見つかります。
(゜o゜) E>(-_-)
すいません。私より親切な説明が見つかるはずですw

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。