デイトナのスポット参戦選手など、NASCAR情報

 デイトナ500まで1か月を切ったNASCAR Cup Series、コウリッグ レーシングは1月7日に2021年のスポット参戦予定を正式に公式サイト上で発表。そして1月13日、開幕戦のDaytona500にカズ グラーラを起用してエントリーすると発表しました。

Kaulig RacingのSNSより

 2020年、COVID-19に感染したオースティン ディロンの代役として、デイトナ ロード コースで突如カップ戦デビューをしたグラーラ。なんと7位でフィニッシュして注目を集めました。

 このレースを含めても、2020年は3大ナショナル シリーズ合計で7戦しか出場していないグラーラですが、2017年にはCamping World Truck Seriesの開幕戦デイトナで優勝。ナショナルシリーズとしては史上最年少の優勝者になっています。

 チームは今後もスーパー スピードウェイとロードコースを中心にスポット参戦予定ですが、そちらの具体的な情報はありません。


 スポット参戦の話題をもう2つ。ジャーメイン レーシングの消滅にともなって2021年のシートが無いタイ ディロンですが、譲歩筋によれば、ゴーント ブラザーズ レーシングとの契約合意が近いとのことです。ゴーントブラザーズは今季スポット参戦を行う予定ですが、契約が完了すれば、タイ ディロンはデイトナ500と翌週のデイトナロードコースの2戦に出場する模様です。

 そして、昨年までブレンダン ゴーンがスーパースピードウェイにスポット参戦していたNo.62のビアード モータースポーツ。ゴーンが昨年限りで引退し、今年のデイトナ500には22歳のノア グレッグソンを起用すると発表しました。

 グレッグソンはここ2年はXfinity Seriesにフル参戦。2020年は開幕戦のデイトナで優勝しシリーズで2勝、ランキング5位で終えました。2018年にはトラックシリーズで年間2位となっています。2021年もJRモータースポーツからXfinity Seriesに継続参戦することが発表されています。

 この先の予定は不明ですが、ゴーンもグレッグソンもネバダ州ラスベガス出身という共通点があり、ストーリーとしては面白味があります。シボレー、JRモータースポーツ、GMSレーシングが共同で立ち上げたDrivers Edge Developmentというドライバー発掘プログラムの一期生でヘンドリックが期待をかけている若手だと思うので、今後もXfinityに出つつ、No.62でのスポット参戦ができるなら良い話だと思います。


 また、ジョーイ ゲイズは今季もリック ウェアー レーシングから参戦することが発表されました。チームはまだ完全な体制発表を行っていませんが、カー ナンバー15、51、52、53の4台体制とすることは発表されているので、どれかがゲイズの車になります(。∀°)


 そして2021年の新しいペイント スキームのお披露目も始まっており、ヘンドリック モータースポーツは4台もいるので小出しにしています(笑)こちらはウィリアム バイロンのメインとなるAxaltaスキーム

ヘンドリックのTwitter公式アカウントより

そして今年から48を背負うアレックス ボウマンのAllyスキーム

こちらはスポンサーであるAllyのTwitterアカウントより
そして、新規参戦する23XIレーシングもDoorDashのスキームを公開しました。

ドアダッシュは飲食店から食べ物を運んでもらう食品配達サービスの企業、ソフトバンク ビジョン ファンドも出資しています。日本ではUber Eatsの方が馴染みがありますが、ウーバーは元々アプリケーションを使ってタクシーや自家用車を呼ぶ配車アプリサービスが起点で、食べ物を運ぶのはこの事業の仕組みを活かして生まれた事業。

 ドアダッシュは最初から食品配送の企業として生まれ、創業は2013年。ウーバーが食品配送を開始したのは2014年です。didiのサービス名で知られる、中国の滴滴出行(ディーディーチューシン)も、やはり配車アプリから食品配送に進出した経緯ですね。


 最後に、新規参戦チームであるトラックハウス レーシングについて。チームは、著名なラッパーのピットブル(本名:アルマンド クリスチャン ペレス)が共同オーナーに加わったと発表しました。

ピットブルの参入を歓迎するNASCAR公式Twitterアカウント


 私は全く知らないのですが、Wikipediaによれば2016年にグラミー賞を獲得するなど数多くの賞を受賞し、世界で累計1億枚以上のシングルを販売して来たすごい人だそうです。情報求む!w

 ピットブルはフロリダ州で生まれましたが、両親はキューバからの移民なので彼はキューバ系アメリカ人。その関係か、近年はラテン系コミュニティーの支援に力を入れており、教育への支援を通じて格差の是正に取り組んでいるとのこと。

 トラックハウスもSTEM教育を通じて多様な人材の育成を行うことを目指し、同じ理念を持つ人や企業を推奨することを活動の柱に据えており、またドライバーも唯一のメキシコ人ドライバーであるダニエル スアレスであることから、ピットブルの活動とは共通点が多かったのではないかと思います。

 マイケル ジョーダン、フロイド メイウェザーに続いて、このオフは有名な人の名前が多く出てきますね。

コメント

ChaseFun9 さんのコメント…
Pitbull中学高校ぐらいの時に好きでしたねー
洋楽かっけーっていう中二病的なあれですw
あまり色んな分野に興味があるわけじゃない自分なんですがジョーダンもメイウェザーも聞いたことある人だったんでNASCARすげえなと改めて思った次第です
SCfromLA さんの投稿…
ほぼアニソンにしか興味を持たず生きて来た私からすると洋楽すら遠い存在ですw
ジョーダンもピットブルも、アメリカのこの約1年の社会的な動きと多いに関係していると思いますが、南軍旗の撤去、来年からのNextGen Carも含め、NASCARが古い価値観を捨てて、新しい時代に進んでいるなあという印象です。
ChaseFun9 さんのコメント…
しかし古ければ悪いってことは必ずしも無いと思うんですけどね
CamaroにしろMustangにしろ、あるいはDodge Challengerにしろ伝統的V8 OHVを主柱に成り立ってるわけですし...
なんなら南軍旗の下で黒人、ヒスパニック、アジア人も仲良くやりゃ良いのにと思います あんなもんただの旗なのに
SCfromLA さんの投稿…
そうなれば理想なんでしょうけど、現実に南軍旗掲げて「アメリカは白人の国」
と言ってはばからないタイプの人がいる以上はどうしようもないですからねえ。。。
今のV8が無くなるのは名残惜しいですが、
(と言いつつNextGen Carに新エンジンが間に合うのか謎)
あまりに伝統を維持してカテゴリーが消えたら元も子もないので何かは変えてかないと
成り立たないですから、そういう点でたまたま起きてしまったパンデミックを契機に、
コストなり運営なり、NASCARは低迷を打破して次の時代に繋ぐ大きなチャンスを得て、
今のところうまくやってると個人的には思います。
ジョン オレオビクツというジャーナリストの人も同じようなこと言ってました。
Unknown さんの投稿…
こんにちは✨やたらセレブの参入凄いですね。コロナで毎年行ってたシャーロットに行けないのが残念です。ガレージエリアで彼らを見れるなら別の意味で興奮しますよね。あー行きたい笑。
Unknown さんの投稿…
タイ、シート取れるといいな☺️いつも兄貴とチルドレスと一緒にコンコードミルズのバスプロでサイン会してて、良く行きましたのでシート無くなって寂しかったです。二人共、子供なのにRCR40周年ファンデーで一致ょ前にサインしてたのが懐かしい笑。
SCfromLA さんの投稿…
>匿名さん ×2

よくよく考えればモータースポーツはお金持ちの道楽が大きな要素だったはずなので、セレブがオーナーになってチームが増えるのは原点に戻った動きかもしれませんね。タイ ディロンは2年ぶりにフル参戦なので結構楽しみにしてます。